
一級建築士学科試験
2027年7月25日(日)
令和09年度試験日まであと 日!
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〔H30 No.01〕次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1.高架の工作物内に設ける店舗は、「建築物」である。
2.傾斜地等で敷地に高低差のある場合は、建築物の避難階が複数となることがある。
3.「遮炎性能」とは、通常の火災時における火炎を有効に遮るために外壁に必要とされる性能をいう。
4.建築材料の品質における「安全上、防火上又は衛生上重要である建築物の部分」には、主要構造部以外のバルコニーで防火上重要であるものとして国土交通大臣が定めるものも含まれる。
解答 3:
1.法2条1号。建築物とは、「土地に定着する工作物のうち、①屋根及び柱若しくは壁を有するもの(これに類する構造のものを含む。)、②これに附属する門若しくは塀、③観覧のための工作物又は④地下若しくは高架の工作物内に設ける事務所、店舗、興行場、倉庫その他これらに類する施設(鉄道及び軌道の線路敷地内の運転保安に関する施設並びに跨こ線橋、プラットホームの上家、貯蔵槽その他これらに類する施設を除く。)をいい、⑤建築設備を含むものとする。」と定義している。
2.令13条1号。避難階とは、「直接地上へ通ずる出入口のある階をいう」。よって、傾斜地などの敷地に高低差がある場合、直接地上へ通ずる出入り口の階は複数となる場合がある。
3.「遮炎性能」とは、「通常の火災時における火炎」を有効に遮るために防火設備に必要とされる性能をいう。(建築基準法2条九号の2 ロ)
4.法37条における「建築物の基礎、主要構造部その他安全上、防火上又は衛生上重要である政令で定める部分」とは、令144条の3第5号に規定されており、その中で第5号に「主要構造部以外の間仕切壁、揚げ床、最下階の床、小ばり、ひさし、局部的な小階段、屋外階段、バルコニーその他これらに類する部分で防火上重要であるものとして国土交通大臣が定めるもの」と規定される。
〔H30 No.02〕面積、高さ又は階数に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1.容積率を算定する場合、建築物のエレベーターの昇降路の部分の床面積は、容積率の算定の基礎となる延べ面積に算入しない。
2.「北側高さ制限」において、建築物の屋上部分に設ける高さ4mの階段室の水平投影面積の合計が当該建築物の建築面積の1/8である場合においては、その部分の高さは、当該建築物の高さに算入しない。
3.日影による中高層の建築物の高さの制限の緩和の規定において、建築物の敷地の平均地盤面が隣地(建築物があるもの)又はこれに連接する土地(建築物があるもの)で日影の生ずるものの地盤面より1m以上低い場合においては、その建築物の敷地の平均地盤面は、原則として、当該高低差から1mを減じたものの1/2だけ高い位置にあるものとみなす。
4.建築物の屋上部分で、水平投影面積の合計が当該建築物の建築面積の1/8の塔屋において、その一部に物置を設けたものは、当該建築物の階数に算入する。
解答 2:
1.建築物の容積率の算定の基礎となる延べ面積には、政令で定める昇降機の昇降路の部分又は共同住宅若しくは老人ホーム等の共用の廊下若しくは階段の用に供する部分の床面積は、算入しないものとする(法52条6項)。
2.階段室、昇降機塔、装飾塔、物見塔、屋窓その他これらに類する建築物の屋上部分の水平投影面積の合計が当該建築物の建築面積の8分の1以内の場合においては、その部分の高さは、12mまで(日影制限や絶対高さ等は5ⅿ)は、当該建築物の高さに算入しない。ただし、避雷設備、北側斜線、特例容積率適用地区内・高度地区内・居住環境向上用途誘導地区・特定用途誘導地区の高さの限度は除外されている。
3.敷地の地盤面が隣地の地盤面より1m以上低い場合、その敷地の地盤面は、「その高低差より1mを減じた値」の1/2だけ高い位置にあるものとみなす。(法56条6項、令135条の3第1項二号)
4.昇降機塔、装飾塔、物見塔その他これらに類する建築物の屋上部分又は地階の倉庫、機械室その他これらに類する建築物の部分で、水平投影面積の合計がそれぞれ当該建築物の建築面積の8分の1以下のものは、当該建築物の階数に算入しない(令2条1項8号)。設問の「塔屋において、その一部に物置を設けたもの」は、階数に参入する。
〔H30 No.03〕都市計画区域内における次の行為のうち、建築基準法上、確認済証の交付を受ける必要がないものはどれか。ただし、建築等に関する確認済証の交付を受ける必要がない区域の指定はないものとする。
1.鉄骨造、延べ面積100m2の、屋外観覧場の新築
2.鉄筋コンクリート造、延べ面積500m2、地上3階建ての物品販売業を営む既存の店舗内における、エレベーター(認証型式部材等に該当するもの)の設置
3.鉄骨造、延べ面積200m2、平家建ての事務所の、屋根の過半の修繕
4.木造、延べ面積300m2、高さ8m、地上2階建ての共同住宅の、寄宿舎への用途の変更(大規模の修繕又は大規模の模様替を伴わないもの)
解答 3:
1.法2条1号より、屋外観覧場は建築物とされる。法6条1項4号より、都市計画内での建築は規模、用途、構造にかかわらず確認済証の交付を要する。
2.法87条の4の建築設備の準用規定より、令146条1項に指定される「確認等を要する建築設備」は、エレベーター、エスカレーター、小荷物専用昇降機、特定行政庁が指定する建築設備(屎尿浄化槽及び合併処理浄化槽を除く。)である。これら建築設備を法6条1号-3号に該当する建築物に設ける場合、確認申請が必要となる。設問の「鉄筋コンクリート造、延べ面積500m2、地上3階建ての物品販売業を営む既存の店舗」は1号に該当するので、エレベーターの設置は確認申請が必要となる。
| 一号 | 特殊建築物 | 床面積200m2を超えるもの |
| 二号 | 木造 | ・3階以上 ・延べ面積500m2を超える ・高さ13mを超える ・軒の高さ9mを超える 上のいずれかに当てはまるもの |
| 三号 | 木造以外 | ・2階以上 ・床面積が200m2を超える 上のいずれかに当てはまるもの |
3.都市計画区域内における建築行為は、用途・構造・規模に関わらず交付の対象となる(法6条1項四号)。屋根の過半の修繕は大規模の修繕に該当するので、4号の適用はない。さらに、設問の「鉄骨造、延べ面積200m2、平家建ての事務所」は法6条1項一号から三号いずれにも該当しないので、確認済証の交付は不要である。
| 一号 | 特殊建築物 | 床面積200m2を超えるもの |
| 二号 | 木造 | ・3階以上 ・延べ面積500m2を超える ・高さ13mを超える ・軒の高さ9mを超える 上のいずれかに当てはまるもの |
| 三号 | 木造以外 | ・2階以上 ・床面積が200m2を超える 上のいずれかに当てはまるもの |
4.法87条の準用規定により、建築物の用途を変更して第6条第1項第1号の特殊建築物とする場合、法6条1項の確認済証の交付を受ける必要がある。法別表1(2)から「寄宿舎」は特殊建築物と判断され、床面積200m2を超えているため、法6条1項1号に該当し、確認済証の交付が必要となる。なお、法87条のカッコ書きによって、類似の用途相互間の用途変更は除外されているが、寄宿舎と共同住宅は類似の用途とはならない(令138条の18各号)。また、設問文に「大規模の修繕又は大規模の模様替を伴わないもの」とあるので、法6条1項に該当しない。
| 一号 | 特殊建築物 | 床面積200m2を超えるもの |
| 二号 | 木造 | ・3階以上 ・延べ面積500m2を超える ・高さ13mを超える ・軒の高さ9mを超える 上のいずれかに当てはまるもの |
| 三号 | 木造以外 | ・2階以上 ・床面積が200m2を超える 上のいずれかに当てはまるもの |
〔H30 No.04〕次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1.既存の地上5階建ての病院(5階における当該用途に供する部分の床面積の合計が2,000m2のもの)に設けた非常用の照明装置に用いる照明カバーの取替えの工事の施工中に、当該建築物を使用する場合においては、当該建築主は、あらかじめ、工事の施工中における建築物の安全上、防火上又は避難上の措置に関する計画を作成して特定行政庁に届け出なければならない。
2.都市計画区域内においては、延べ面積500m2の卸売市場を準住居地域内に新築する場合には、都市計画においてその敷地の位置が決定していないものであっても、当該建築主は、特定行政庁の許可を受ける必要はない。
3.延べ面積1,000m2、地上3階建ての、昇降機を設けていない自動車車庫の敷地、構造及び建築設備については、当該所有者(所有者と管理者が異なる場合においては、管理者)は、定期に、一級建築士等にその状況の調査をさせてその結果を特定行政庁に報告する必要はない。
4.鉄骨造、延べ面積300m2、地上2階建ての飲食店を物品販売業を営む店舗とする用途の変更に係る確認済証の交付を受けた場合においては、当該建築主は、当該用途の変更に係る工事を完了したときは、建築主事に工事完了届を届け出なければならない。
解答 1:
1.建築基準法第90条の3に、避難施設等に関する工事の施工中において当該建築物を使用し、又は使用させる場合においては、あらかじめ「工事中における建築物の安全上の措置に関する計画」を作成して特定行政庁に届け出なければならないと規定している。設問文「地上5階建ての病院(5階における当該用途に供する部分の床面積の合計が2,000m2のもの)」は、令147条の2第二号において適用される建築物であることがわかる。ただし、法7条の6において「非常用の照明装置」の工事も該当するが、「照明カバーの取替えの工事」は、軽微な変更として除かれている(令13条の2)。
2.都市計画区域内においては、卸売市場、火葬場又はと畜場、汚物処理場、ごみ焼却場その他政令で定める処理施設の用途に供する建築物は、都市計画においてその敷地の位置が決定しているものでなければ、新築し、又は増築してはならない(法51条)。ただし、政令で定める規模の範囲内において新築し、若しくは増築する場合においては、この限りでないとされ、その規模は令130条の2の3に定められている。延べ面積500m2の卸売市場を準住居地域内での新築は令130条の2の3第1号に該当するため、特定行政庁の許可は不要である。
3.法12条1項の定期報告。第6条第1項第1号に掲げる建築物で安全上、防火上又は衛生上特に重要であるものとして政令で定めるもの(令16条1項)及び特定建築物で特定行政庁が指定するものの所有者は、これらの建築物の敷地、構造及び建築設備について、国土交通省令で定めるところにより、定期に、一級建築士若しくは二級建築士又は建築物調査員資格者証の交付を受けている者にその状況の調査をさせて、その結果を特定行政庁に報告しなければならない。「延べ面積1,000m2、地上3階建ての、昇降機を設けていない自動車車庫」は令16条1項各号に該当しないので、報告の必要はない。
4.建築主は、第6条第1項の規定による工事を完了したときは、国土交通省令で定めるところにより、建築主事の検査を申請しなければならない(法7条1項)。ただし、準用規定の第7条第1項中「「建築主事の検査を申請しなければならない」とあるのは、「建築主事に届け出なければならない」と読み替えるものとする。」とあるので、完了検査は必要なく、工事完了届を建築主事に届け出るだけでよい。
〔H30 No.05〕次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1.準工業地域内の有料老人ホームの居室(天窓を有しないもの)で、外側にぬれ縁ではない幅1mの縁側を有する開口部(道に面しないもの)の採光補正係数は、水平距離が6mであり、かつ、採光関係比率が0.24である場合においては、0.7とする。
2.集会場の用途に供する床面積400m2の居室に、換気に有効な部分の面積が20m2の窓を設けた場合においては、換気設備を設けなくてもよい。
3.物品販売業を営む店舗で床面積の合計が1,600m2のものにおける客用の階段で、その高さが3mを超えるものにあっては、高さ3m以内ごとに踊場を設けなければならない。
4.居室の天井の高さは、室の床面から測り、1室で天井の高さの異なる部分がある場合においては、その平均の高さを2.1m以上としなければならない。
解答 2:
1.準工業地域、工業地域又は工業専用地域における採光補正係数は、採光関係比率に8.0を乗じた数値から1.0を減じて得た算定値である(令20条2項2号)。設問の場合、0.24×8.0-1.0=0.92、となるが、1.0未満なので採光補正係数は1.0となる(令20条2項2号ロ)。さらに設問は「外側にぬれ縁ではない幅1mの縁側を有する開口部」なので、先ほどの数字に0.7を乗じたものとなる(令20条2項かっこ書き)。よって1.0×0.7=0.7。
2.法28条3項に「別表第一(い)欄(一)項に掲げる用途に供する特殊建築物の居室・・省略・・には、政令で定める技術的基準に従つて、換気設備を設けなければならない。」とある。「集会場」はこの特殊建築物に該当し、その政令である令20条の2第一号より「換気設備の構造は、次のイからニまで(特殊建築物の居室に設ける換気設備にあつては、ロからニまで)のいずれかに適合する」必要がある。これより、集会場に設ける換気設備は、ロ(機械換気設備)、ハ(中央管理方式の空気調和設備)又はニ(大臣の認定を受けたもの) でなければならない。
3.令23条の表で、(1)(2)に該当するのは高さ3m以内ごとに、その他は高さ4m以内ごとに踊場を設ける(令24条)。設問の「物品販売業を営む店舗で床面積の合計が1,600m2」は表(2)に該当するので、高さ3m以内ごとに踊場を設ける。
4.令21条1項より、居室の天井の高さは2.1m以上でなければならない。天井の高さは、室の床面から測り、一室で天井の高さの異なる部分がある場合においては、その平均の高さによるものとする(2項)。
〔H30 No.06〕防火区画等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、自動式のスプリンクラー設備等は設けられていないものとし、耐火性能検証法、防火区画検証法、階避難安全検証法、全館避難安全検証法及び国土交通大臣の認定による安全性の確認は行わないものとする。
1.主要構造部を準耐火構造とした延べ面積800m2、地上4階建ての事務所であって、3階以上の階に居室を有するものの昇降機の昇降路の部分については、原則として、当該部分とその他の部分とを防火区画しなければならない。
2.1階及び2階を物品販売業を営む店舗(当該用途に供する部分の各階の床面積の合計がそれぞれ1,000m2)とし、3階以上の階を事務所とする地上8階建ての建築物においては、当該店舗部分と事務所部分とを防火区画しなければならない。
3.主要構造部を準耐火構造とした延べ面積200m2、地上3階建ての一戸建ての住宅においては、吹抜きとなっている部分とその他の部分とを防火区画しなければならない。
4.有料老人ホームの用途に供する建築物の当該用途に供する部分(天井は強化天井でないもの)については、原則として、その防火上主要な間仕切壁を準耐火構造とし、小屋裏又は天井裏に達せしめなければならない。
解答 3:
1.主要構造部を準耐火構造とした建築物又は令136条の2第1号ロ(延焼防止建築物)若しくは第2号ロ(準延焼防止建築物)に掲げる基準に適合する建築物であって、地階又は3階以上の階に居室を有するものの竪穴部分については、当該竪穴部分以外の部分と準耐火構造の床若しくは壁又は防火設備で区画しなければならない(令112条11項、竪穴区画)。
2.令112条18項より、建築物の一部が法27条1項から3項の特殊建築物に該当する場合は、特殊建築物の部分とその他の部分とを異種用途区画しなければならない。「物品販売業を営む店舗」は特殊建築物に該当し、各階の床面積が500m2以上なので、法27条1項2号に該当する特殊建築物と判断し、防火区画が必要となる。
3.主要構造部が準耐火構造で、かつ地上3階建ての建築物なので、原則として竪穴区画をしなければならないが、階数3以下で延べ面積が200m2以内の一戸建ての住宅は、除かれている。(令112条11項二号)
4.学校、病院、診療所(患者の収容施設を有しないものを除く。)、児童福祉施設等、ホテル、旅館、下宿、寄宿舎又はマーケットの用途に供する建築物の当該用途に供する部分については、その防火上主要な間仕切壁を準耐火構造とし、強化天井とする場合を除き、小屋裏又は天井裏に達せしめなければならない(令114条2項)。有料老人ホームは児童福祉施設等に該当するので(令19条1項)、その防火上主要な間仕切壁を準耐火構造とし、小屋裏又は天井裏に達せしめるものとする。
〔H30 No.07〕「特殊建築物の内装」の制限に関する次の記述のうち、建築基準法に適合しないものはどれか。ただし、自動式のスプリンクラー設備等は設けられていないものとし、居室については、内装の「制限を受ける窓その他の開口部を有しない居室」には該当しないものとする。また、耐火性能検証法、防火区画検証法、階避難安全検証法、全館避難安全検証法及び国土交通大臣の認定による安全性の確認は行わないものとする。
1.地階に設ける飲食店において、床面積の合計が80m2の客席の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを、難燃材料とした。
2.耐火建築物である地上2階建ての物品販売業を営む店舗において、各階の当該用途に供する部分の床面積の合計をそれぞれ600m2としたので、各階の売場の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを、難燃材料とした。
3.耐火建築物である延べ面積700m2、地上3階建ての図書館において、3階部分にある図書室の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを、難燃材料とした。
4.耐火建築物である地上2階建ての劇場において、客席の床面積の合計を500m2としたので、客席の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを、難燃材料とした。
解答 1:
1.法35条の2、令128条の4第1項3号より、地階の飲食店は、内装制限を受け、居室及びこれから地上に通ずる主たる廊下、階段その他の通路の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを準不燃材料としなければならない(令128条の5第3項)。したがって、難燃材料では適合しない。
2.令128条の4第1項1号表に該当する建築物は、その居室を難燃材料の仕上げとし、廊下・階段・通路の壁・天井を準不燃材料で仕上げなければならない(令128条の5第1項)。設問の建物は該当しない。ただし、階数が2で、床面積が1,000m2を超える同条3項の建築物に該当するので、令128条の5第4項より、各階の売場の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを、難燃材料とする。
3.延べ面積700m2、地上3階建ての建築物は令128条の4第2項に該当し、令128条の5第4項により壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを、難燃材料とする。
4.令128条の4第1項1号表に該当する建築物は、その居室を難燃材料の仕上げとし、廊下・階段・通路の壁・天井を準不燃材料で仕上げなければならない(令128条の5第1項)。劇場で500m2なので、表(1)に該当し、客席の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを、難燃材料とする。
〔H30 No.08〕避難施設等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、いずれの建築物も各階を当該用途に供するものとし、避難階は地上1階とする。
1.主要構造部を耐火構造とした地上3階建ての共同住宅で、各階に住戸(各住戸の居室の床面積60m2)が4戸あるものは、避難階以外の階から避難階又は地上に通ずる2以上の直通階段を設けなければならない。
2.主要構造部を耐火構造とした地上6階建ての事務所において、6階の事務室の床面積の合計が300m2であり、かつ、その階に避難上有効なバルコニーを設け、その階に通ずる屋外の直通階段を、屋外に設ける避難階段の構造の規定に適合するものとした場合には、2以上の直通階段を設けなくてもよい。
3.床面積の合計が3,000m2の地上5階建ての物品販売業を営む店舗には、各階の売場及び屋上広場に通ずる2以上の直通階段を設け、これを避難階段又は特別避難階段としなければならない。
4.主要構造部が耐火構造である地上20階建ての共同住宅において、階段室、昇降機の昇降路、廊下等が所定の方法で区画され、各住戸の床面積の合計が200m2(住戸以外は100m2)以内ごとに防火区画されている場合には、15階以上の階に通ずる直通階段は、特別避難階段としなくてもよい。
解答 2:
1.共同住宅の用途に供する階で、その階の居室の床面積の合計が100m2を超える場合、その階から避難階または地上に通ずる2以上の直通階段を設けなければならない(令121条1項5号)。また、主要構造部が耐火構造なので、令121条2項の規定が適用され、床面積の合計が100m2から200m2に緩和されるが、設問の延べ床面積は60m2×4室=240m2なので、やはり2以上の直通階段を設けなければならない。
2.6階以上の階に居室を有する場合、原則として、2以上の直通階段を設けなければならない。また事務所は、1項一号〜四号以外の用途であるが、6階以上の居室の床面積が200m2を超えているので、かっこ書きの規定は適用されない(令121条1項六号イ、2項)。
3.3階以上の階を物品販売業を営む店舗の用途に供する建築物にあっては、各階の売場及び屋上広場に通ずる2以上の直通階段を設け、これを避難階段又は特別避難階段としなければならない(令122条2項)。
4.建築物の15階以上の階又は地下3階以下の階に通ずる直通階段は特別避難階段としなければならない(令122条1項)。ただし、主要構造部が耐火構造である建築物で、床面積の合計100m2(共同住宅の住戸にあっては、200m2)以内ごとに耐火構造の床若しくは壁又は特定防火設備で区画されている場合においては、特別避難階段としなくてもよい(令122条1項ただし書き)。
〔H30 No.09〕防火・避難に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、耐火性能検証法、防火区画検証法、階避難安全検証法、全館避難安全検証法及び国土交通大臣の認定による安全性の確認は行わないものとする。
1.主要構造部を準耐火構造とした地上2階建ての展示場の避難階以外の階においては、主たる用途に供する居室の各部分から避難階又は地上に通ずる直通階段の一に至る歩行距離を、原則として、30m以下としなければならない。
2.延べ面積2,000m2の病院において、床面積100m2以内ごとに防火区画した部分については、排煙設備を設けなくてもよい。
3.延べ面積3,000m2、地上3階建てのスポーツの練習場には、非常用の照明装置を設けなくてもよい。
4.各階を物品販売業を営む店舗の用途に供する地上3階建ての建築物(各階の床面積600m2)においては、各階における避難階段の幅の合計を3.0m以上としなければならない。
解答 4:
1.展示場は法別表1(4)に該当するので、令120条表(1)より歩行距離は、原則として、30m以下にしなければならない。
2.令126条の2に排煙設備を設けなければならない建築物が規定されているが、設問文はその除外項目の第1号に該当する。
法別表第1(い)欄(2)項に掲げる用途に供する特殊建築物のうち、準耐火構造の床若しくは壁又は法第2条第9号の2ロに規定する防火設備で区画された部分で、その床面積が100m2(共同住宅の住戸にあつては、200m2)以内のもの。
3.以下の建築物は、非常用の照明装置を設けなくてもいい。
一 一戸建の住宅又は長屋若しくは共同住宅の住戸
二 病院の病室、下宿の宿泊室又は寄宿舎の寝室その他これらに類する居室
三 学校等
四 避難階又は避難階の直上階若しくは直下階の居室で避難上支障がないものその他これらに類するものとして国土交通大臣が定めるもの
「スポーツの練習場」は学校等に該当するので、これにより、規模に関わらず、「非常用の照明装置」を設けなくてもよい。(令126条の4第三号)
4.物品販売業を営む店舗の用途に供する建築物における避難階段、特別避難階段及びこれらに通ずる出入口の幅は、直上階以上の階のうち床面積が最大の階における床面積100m2につき60cmの割合で計算した数値以上とすることとしている(令124条1項1号)。最大の床面積は600m2なので、600×60cm=3.6mとなり、3.6m以上でなくてはならない。
〔H30 No.10〕建築設備に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1.乗用エレベーター(特殊な構造又は使用形態のもので国土交通大臣が定めたものを除く。)の昇降路については、昇降路の出入口の床先とかごの床先との水平距離は4cm以下とし、かごの床先と昇降路壁との水平距離は12.5cm以下としなければならない。
2.エスカレーター(特殊な構造又は使用形態のもので国土交通大臣が定めたものを除く。)は、勾配を30度以下とし、踏段の幅は1.1m以下としなければならない。
3.準耐火構造の床若しくは壁又は防火戸その他の政令で定める防火設備で床面積200m2以内に区画された共同住宅の住戸には、窓その他の開口部で開放できる部分の面積にかかわらず、排煙設備を設けなくてもよい。
4.建築物(換気設備を設けるべき調理室等を除く。)に設ける自然換気設備の給気口は、居室の天井の高さの1/2を超える高さの位置に設け、常時外気に開放された構造としなければならない。
解答 4:
1.出入口の床先と籠の床先との水平距離は、4cm以下とし、乗用エレベーター及び寝台用エレベーターにあっては、籠の床先と昇降路壁との水平距離は、12.5cm以下とすること(令129条の7第4号)。ただし、乗用エレベーター及び寝台用エレベーター以外のエレベーターのうち、それぞれ昇降路、制御器又は安全装置について安全上支障がないものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものについては、適用しない(令129条の11)。
2.エスカレーターの構造は令129条の12に定められている。その各号のなかで、第1号「勾配は、30度以下とすること。」第3号「踏段の幅は、1.1m以下とし、踏段の端から当該踏段の端の側にある手すりの上端部の中心までの水平距離は、25cm以下とすること。」
3.令126条の2に排煙設備を設けなければならない建築物が規定されているが、設問文はその除外項目の第1号に該当する。
法別表第1(い)欄(2)項に掲げる用途に供する特殊建築物のうち、準耐火構造の床若しくは壁又は法第2条第9号の2ロに規定する防火設備で区画された部分で、その床面積が100m2(共同住宅の住戸にあつては、200m2)以内のもの。
4.自然換気設備の給気口は、居室の天井の高さの1/2以下の高さの位置に設け、常時外気に開放された構造としなければならない(令129条の2の5第1項二号)。なお、換気設備を設けるべき調理室等の換気設備は、令20条の3第2項の構造による。
〔H30 No.11〕建築物の構造計算に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1.建築物に作用する荷重及び外力としては、固定荷重、積載荷重、積雪荷重、風圧力、地震力のほか、建築物の実況に応じて、土圧、水圧、震動及び衝撃による外力を採用しなければならない。
2.屋根の積雪荷重は、屋根に雪止めがある場合を除き、その勾配が60度を超える場合においては、零とすることができる。
3.教室の柱の垂直荷重による圧縮力の計算において、建築物の実況によらないで積載荷重を計算する場合、床の積載荷重として採用する数値は、柱のささえる床の数が3のときは1,800N/m2とすることができる。
4.建築物に近接してその建築物を風の方向に対して有効にさえぎる他の建築物、防風林その他これらに類するものがある場合においては、その方向における風圧力の計算に用いる速度圧は、通常の速度圧の1/2まで減らすことができる。
解答 3:
1.令83条条文まま。
2.令84条4項。屋根の積雪荷重は、屋根に雪止めがある場合を除き、その勾配が60度以下の場合においては、その勾配に応じて積雪荷重と屋根形状係数を乗じた数値とし、その勾配が60度を超える場合においては、零とすることができる。
3.柱の構造計算をする場合、令85条1項表(ろ)における積載荷重に、支える床の数によって低減を行うことができる(令85条2項)。教室の柱の場合、同条1項表(3)が該当し、その積載荷重は2,100N/m2である。設問文より支える数が「3」なので、先ほどの数値に0.9を乗じて減らす。これより、2,100N/m2×0.9=1,890N/m2となる。
4.令87条。風圧力は、速度圧に風力係数を乗じて計算しなければならない。建築物に近接してその建築物を風の方向に対して有効にさえぎる他の建築物、防風林その他これらに類するものがある場合においては、その方向における速度圧は、前項の規定による数値の2分の1まで減らすことができる。
〔H30 No.12〕構造強度に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1.土砂災害特別警戒区域内における建築物の外壁の構造は、原則として、居室を有しない建築物であっても、自然現象の種類、最大の力の大きさ等及び土石等の高さ等に応じて、当該自然現象により想定される衝撃が作用した場合においても破壊を生じないものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものとしなければならない。
2.構造耐力上主要な部分で特に摩損のおそれのあるものには、摩損しにくい材料又は摩損防止のための措置をした材料を使用しなければならない。
3.鉄骨鉄筋コンクリート造の建築物において、鉄骨に対するコンクリートのかぶり厚さは、原則として、5cm以上としなければならない。
4.鉄筋コンクリート造と鉄骨造とを併用する建築物の鉄筋コンクリート造の構造部分は、原則として、コンクリート打込み中及び打込み後5日間は、コンクリートの温度が2度を下らないようにし、かつ、乾燥、震動等によってコンクリートの凝結及び硬化が妨げられないように養生しなければならない。
解答 1:
1.土砂災害特別警戒区域内に関して「居室を有する建築物の外壁及び構造耐力上主要な部分」と規定している(令80条の3)。設問のように「居室を有していない建築物」は該当しない。
2.構造耐力上主要な部分で特に腐食、腐朽又は摩損のおそれのあるものには、腐食、腐朽若しくは摩損しにくい材料又は有効なさび止め、防腐若しくは摩損防止のための措置をした材料を使用しなければならない。令37条。
3.鉄骨鉄筋コンクリート造の鉄骨に対するコンクリートのかぶり厚さは、5cm以上としなければならない。令79条の3
4.コンクリート打込み中及び打込み後5日間は、コンクリートの温度が2度を下らないようにし、かつ、乾燥、震動等によつてコンクリートの凝結及び硬化が妨げられないように養生しなければならない(令75条)。また令71条により、前の規定は、鉄筋コンクリート造の建築物又は鉄筋コンクリート造と鉄骨造その他の構造とを併用する建築物の鉄筋コンクリート造の構造部分に適用する。
〔H30 No.13〕図のような木造、地上2階建ての住宅(屋根を金属板で葺いたもの)の1階部分について、桁行方向に設けなければならない構造耐力上必要な軸組の最小限の長さとして、建築基準法上、正しいものは、次のうちどれか。ただし、小屋裏等に物置等は設けず、区域の地盤及び地方の風の状況に応じた「地震力」及び「風圧力」に対する軸組の割増はないものとし、国土交通大臣が定める基準に従った構造計算は行わないものとする。なお、図は略図とする。

1.1,392 cm
2.1,560 cm
3.1,695 cm
4.2,100 cm
解答 2:必要軸組長さは、地震力による必要軸組長さと風圧力による必要軸組長さを比較し、どちらか大きい値が必要な軸組の最小限の長さになる(令46条4項)。
・地震力による必要軸組長さ
当該建築物は令43条1項表の(2)に該当するので、令46条表2より、床面積に乗ずる数値は「29」になる。
よって、必要軸組長さ≧48m2×29cm/m2
≧1,392cm
・風圧力による必要軸組長さ
1階の桁行方向の算定用見付面積は、
42m2-(0.45m+1.35m)×6m=31.2m2
となり、これに50cm/m2を乗ずる(令46条4項表3(2))。
よって、必要軸組長さ≧31.2m2×50cm/m2
≧1,560cm
→よって、桁行方向の最小限必要な軸組長さは、地震力による1,560cmとなる。
〔H30 No.14〕都市計画区域及び準都市計画区域内の道路等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1.道路の上空に設ける学校の渡り廊下で、生徒の通行の危険を防止するために必要であり、特定行政庁が安全上、防火上及び衛生上他の建築物の利便を妨げ、その他周囲の環境を害するおそれがないと認めて許可したものは、道路内に建築することができる。
2.建築物の各部分の高さの制限において、建築物の敷地が都市計画において定められた計画道路(建築基準法第42条第1項第四号に該当するものを除く。)に接し、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認める建築物については、当該計画道路が前面道路とみなされる。
3.工事を施工するために2年間現場に設ける事務所の敷地は、道路に2m以上接しなければならない。
4.幅員4mの農道に2m以上接する敷地においては、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて許可した建築物は、建築することができる。
解答 3:
1.建築物又は敷地を造成するための擁壁は、道路内に、又は道路に突き出して建築し、又は築造してはならない(法44条)。ただし、「公共用歩廊その他政令で定める建築物で特定行政庁が安全上、防火上及び衛生上他の建築物の利便を妨げ、その他周囲の環境を害するおそれがないと認めて許可したもの(4号)」は、建築することができる。「学校」で「生徒の通行の危険を防止するために必要」な「渡り廊下」は、令145条2項1号に挙げられており、設けることができる。
2.建築物の各部分の高さの規定(法56条)は、同条6項及び令131条により緩和が適用され、建築物の敷地が都市計画において定められた計画道路(法42条1項4号に該当するものを除く)もしくは法68条の7第1項の規定により指定された予定道路に接する場合は、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認める建築物については、これを前面道路とみなす。
3.工事を施工するために現場に設ける事務所等の仮設建築物については、法3章の規定は適用されないので、法43条の接道義務はない(法85条2項)。
4.その敷地の周囲に広い空地を有する建築物その他の国土交通省令で定める基準に適合する建築物で、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可した場合には、建築物を建築することができる(法43条2項2号)。その省令で定める基準のうち「その敷地が農道その他これに類する公共の用に供する道(幅員4m以上のものに限る。)に2m以上接する建築物であること。」とあるので、適用される(規則10条の3第4項2号)。
〔H30 No.15〕建築物の用途の制限に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、用途地域以外の地域、地区等の指定はなく、また、特定行政庁の許可等は考慮しないものとする。
1.第二種低層住居専用地域内において、「延べ面積650m2、平家建ての老人福祉センター」は、新築することができない。
2.第一種住居地域内において、「延べ面積3,000m2、地上3階建てのホテル」は、新築することができない。
3.近隣商業地域内において、「客席の部分の床面積の合計が300m2、地上2階建ての映画館」は、新築することができる。
4.工業専用地域内において、「延べ面積300m2、地上2階建ての保育所」は、新築することができる。
解答 2:
1.地方公共団体の支庁又は支所の用に供する建築物、老人福祉センター、児童厚生施設その他これらに類するもので延べ面積が600m2以内のものは第二種低層住居専用地域に建築することができる(法別表2(い)9号、(ろ)1号、令130条の4第2号)。設問は延べ面積650m2なので、建築することができない。
2.ホテルは、第一種住居地域内において、床面積が3,000m2以内であれば新築することができる(法別表第2(ほ)項四号)。
3.映画館は法別表2(り)各号に該当しないので、近隣商業地域内に建築することができる。
4.保育所は法別表2(わ)各号に該当しないので、工業地域内に建築することができる(法別表2(を)5号)。ちなみに、保育所はどの用途地域にも建築できる。
〔H30 No.16〕図のような敷地において、耐火建築物を新築する場合、建築基準法上、新築することができる建築物の建蔽率(同法第53条に規定する建蔽率)と建築物の容積率(同法第52条に規定する容積率)の最高限度の組合せとして、正しいものは、次のうちどれか。ただし、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁の指定、許可等は考慮しないものとする。


解答 4:
「建蔽率の最高限度」:
①建築物の敷地が建ぺい率の異なる2以上の地域にわたる場合は、それぞれの地域について計算して得た数値を合計したもの以下とする。(法53条2項)
②敷地が防火地域の内外にわたる場合、建築物の全部が耐火建築物であるときは、その敷地は全て防火地域にあるものとみなす。(法53条7項)
③建蔽率の限度(商業地域):建蔽率の限度が8/10の地域内で、かつ、防火地域内にある耐火建築物等は、建蔽率の制限を受けない(10/10)。
④建蔽率の限度(準住居地域):法53条3項一号イ、二号、同条7項の適用により、防火地域内にある耐火建築物等となるので1/10を加算する(7/10)。また、特定行政庁が角地であるので、1/10を加算する(8/10)。
⑤建築面積の計算(商業地域):
30m×20m×(10/10)=600m2
⑥建築面積の計算(準住居地域):
30m×20m×(8/10)=480m2
よって建築面積の最大値は、600m2+480m2=1,080m2
これより建蔽率の最高限度は1,080m2/(30m×40m)=9/10
「容積率の最高限度」
①容積率の限度は、法52条1項による都市計画で定められた容積率の限度と、2項による前面道路の幅員が12m未満の場合による用途地域別の容積率の限度を比較し、厳しい数値を用いる。
②敷地が特定道路から70m以内にあり、特定道路に接続する前面道路が6m以上12m未満の場合、前面道路に割増しをする。
Wa=(12-10)(70-35)/70=1m
よって前面道路幅員は10m+1m=11m
③敷地が容積率制限を受ける地域の2以上にわたる場合の延べ面積は、それぞれの地域ごとに算定したものの合計以下としなければならない(法52条7項)。
④商業地域:
(ⅰ)敷地面積:20m×30m=600m2
(ⅱ)指定容積率による限度:80/10
(ⅲ)前面道路幅員による限度:11m×6/10(非住居系)=66/10
(ⅱ)よりも(ⅲ)の方が厳しいので、66/10を用いる。
よって、建築物の延べ面積の限度は、600m2×66/10=3,960m2
⑤準住居地域:
(ⅰ)敷地面積:20m×30m=600m2
(ⅱ)指定容積率による限度:30/10
(ⅲ)前面道路幅員による限度:11m×4/10(住居系)=44/10
(ⅲ)よりも(ⅱ)の方が厳しいので、30/10を用いる。
よって、建築物の延べ面積の限度は、600m2×30/10=1,800m2
したがって、延べ面積の最高限度は、
3,960m2+1,800m2=5,760m2
よって容積率の最高限度は、5,760m2/(30m×40m)=48/10
〔H30 No.17〕図のような敷地において、建築物を新築する場合、建築基準法上、A点における地盤面からの建築物の高さの最高限度は、次のうちどれか。ただし、敷地は平坦で、南側道路、西側道路及び東側隣地との高低差はなく、北側隣地より1.2m低いものとし、門、塀等はないものとする。また、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁による指定、許可等並びに日影による中高層の建築物の高さの制限及び天空率に関する規定は考慮しないものとする。なお、建築物は、全ての部分において、高さの最高限度まで建築されるものとする。

1.22.50m
2.22.60m
3.23.10m
4.25.00m
解答 2:
[道路斜線制限]
①2以上の前面道路の規定により、A点は南側道路幅員の2倍以下かつ35m以内にあるので、A点に対する西側道路の反対側の境界線までは、8mとみなされる(法56条6項、令132条1項)。なお前面道路幅員が12m未満なので、住居系地域の緩和は適用されない(法56条3項、4項)。
②その後退距離を考慮して、道路の反対側の境界線までの水平距離は、
(南)2m(後退距離)+8m+2m+8m=20m
(西)2m(後退距離)+8m+2m+8m=20m
となる。(法56条2項)
③「適用距離」は、A点は、同表の最小値である20mの範囲内にあるので、道路斜線距離の適用を受ける。法56条1項一号・法別表第3(は)
④住居系地域の斜線勾配は、1.25なので、道路斜線制限による最高限度は、
20m×1.25=25mとなる。(法56条1項一号、法別表第3(に)項)
[北側斜線制限]
①中高層住居専用地域の北側斜線は、以下の式(法56条1項三号)、
真北方向の水平距離×1.25+10m
から求められ、
(8m+2m)×1.25+10m=22.5m
となる。
②北側隣地との高低差の緩和(令135条の4第1項二号)より、地盤面が北側隣地より1m以上低い場合、高低差から1mを減じたものの1/2だけ高い位置にあるものとみなされる。よって、
(1.2m-1m)×1/2=0.1m
22.5m+0.1m=22.6m
[隣地斜線制限]
①住居系地域の隣地斜線は、以下の式(法56条1項二号)、
隣地境界線までの水平距離+20mを超える部分の後退距離×1.25+20m
から求められ、北側斜線制限の方が明らかに厳しい数値となる。
以上より、地盤面からのA点における建築物の高さの最高限度は、22.6mとなる。
〔H30 No.18〕図のような敷地において、用途上不可分の関係にあるA~Dの建築物を新築する場合、建築基準法上、誤っているものは、次のうちどれか。ただし、いずれの建築物も防火壁を設けていないものとし、建築物に附属する門又は塀はないものとする。また、図に記載されているものを除き、地域、地区等の制限については考慮しないものとし、危険物の貯蔵等は行わないものとする。

1.Aは、耐火建築物又は準耐火建築物としなければならない。
2.Bは、耐火建築物としなければならない。
3.Cは、耐火建築物又は準耐火建築物としなければならない。
4.Dは、耐火建築物又は準耐火建築物としなければならない。
解答 4:※平成30年の法改正により、いわゆる「延焼防止建築物」の規定が新たに追加された。設問文は出題当時のまま掲載してる。
本問題の判断は、法27条と法61条から判断される。
法27条
○耐火建築物等としなければならない特殊建築物に該当するか。
法61条及び令136条の2からの判断
○防火地域において階数が3以上もしくは床面積が100m2を超える場合、準防火地域において地上の階数が4以上もしくは床面積が1,500m2を超える場合は、耐火建築物(イ)もしくは同等以上の延焼防止時間となる建築物(ロ)としなければならない(法61条、令136条の2)。
○防火地域において階数が2以下で床面積が100m2以下のもの、準防火地域において地上の階数が3で床面積が1,500m2以下のもの、もしくは階数2以下で床面積が500m2を超え1,500m2以下の場合は、準耐火建築物(イ)もしくは同等以上の延焼防止時間となる建築物(ロ)としなければならない(令136条の2第2号)。
1.防火地域内で床面積100m2以下なので、耐火建築物又は準耐火建築物もしくは同等以上の延焼防止時間となる建築物としなければならない。
2.テレビスタジオを有するので耐火建築物等にしなければならない特殊建築物であるかの判断をする。令115条の3第4号により、法別表1(6)と同等の基準とし、3階以上がテレビスタジオである場合、耐火建築物としなければならない。また、令136条の2の規定では準耐火建築物(イ)もしくは同等以上の延焼防止時間となる建築物(ロ)としなければならないが、厳しい方の「耐火建築物」としなければならない。
3.自動車車庫は特殊建築物であるが、法27条2項及び3項に該当しない。防火地域で床面積100m2以下なので、準耐火建築物(イ)もしくは同等以上の延焼防止時間となる建築物(ロ)としなければならない。
4.建築物が「防火地域」及び「準防火地域」にわたる場合、原則として、その全部について「防火地域内の規定」を適用する(法65条2項)。建築物「D」は防火地域内で、床面積が100m2を超えているので、耐火建築物(イ)もしくは同等以上の延焼防止時間となる建築物(ロ)としなければならない
〔H30 No.19〕病院に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、階避難安全検証法、全館避難安全検証法及び国土交通大臣の認定による安全性の確認は行わないものとする。
1.敷地が第一種中高層住居専用地域内に300m2、第二種低層住居専用地域内に700m2と二つの用途地域にわたる場合、当該敷地には、特定行政庁の許可を受けなければ新築することができない。
2.準防火地域内の地上2階建てで、各階の床面積が300m2のもの(各階とも患者の収容施設があるもの)は、耐火建築物としなければならない。
3.患者用の廊下の幅は、両側に居室がある場合、1.6m以上としなければならない。
4.入院患者の談話のために使用される居室には、原則として、採光のための窓その他の開口部を設けなければならない。
解答 2:
1.建築物の敷地がこの法律の規定による建築物の敷地、構造、建築設備又は用途に関する禁止又は制限を受ける区域、地域又は地区の内外にわたる場合においては、その建築物又はその敷地の全部について敷地の過半の属する区域、地域又は地区内の建築物に関するこの法律の規定又はこの法律に基づく命令の規定を適用する(法91条)。用途地域もこれに適用されるため、設問は第二種低層住居専用地域がすべての敷地内に適用される。病院は(ろ)項各号に該当しないので、特定行政庁の許可を受けなければ新築することができない(法48条2項)。
2.本設問は出題当時のままの掲載だが、下記は現行法による解説とした。
本問は法27条の特殊建築物としての規制と、防火地域等における規制の2つが適用される。
法27条においては、2階部分が300m2以上で、その部分に患者の収容施設がある病院は、法27条1項2号に該当し、主要構造部を令110条1号(特定避難時間に基づく構造)か2号に該当させる。
法61条においては、令136条の2により、準防火地域内の2階建て以下で500m2を超え、1,500m2以下の建築物は、「準耐火建築物」または「準延焼防止建築物」とする(令136条の2第二号)。
→したがって、耐火建築物としなくてもよい。
3.病院における患者用の廊下の幅員は、両側に居室がある場合は1.6m、その他の場合は1.2m以上としなければならない(令119条表)。
4.住宅、学校、病院、診療所、寄宿舎、下宿その他これらに類する建築物で政令で定めるものの居室には、採光のための窓その他の開口部を設けなければならない(法28条、令19条2項5号)
〔H30 No.20〕地区計画等又は建築協定に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1.建築主事を置かない市町村であっても、地区計画等の区域(地区整備計画等が定められている区域に限る。)内において、建築物の敷地、構造、建築設備又は用途に関する事項で当該地区計画等の内容として定められたものについて、所定の基準に従い、これらに関する制限として条例で定めることができる。
2.地区計画の区域のうち再開発等促進区で地区整備計画が定められている区域のうち建築物の容積率の最高限度が定められている区域内においては、当該地区計画の内容に適合する建築物で、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認める建築物については、建築基準法第52条の規定は、適用されない。
3.建築協定には、建築物に附属する門及び塀の意匠に関する基準を定めることができる。
4.建築協定区域隣接地の区域内の土地に係る土地の所有者等は、建築協定の認可等の公告があった日以後いつでも、当該土地に係る土地の所有者等の過半数の合意により、特定行政庁に対して書面でその意思を表示することによって、当該建築協定に加わることができる。
解答 4:
1.市町村は、地区計画等の区域内において、建築物の敷地、構造、建築設備又は用途に関する事項で当該地区計画等の内容として定められたものを、条例で、これらに関する制限として定めることができる(法68条の2第1項)。この規定に「建築主事」の有無は定められていない。
2.地区計画又は沿道地区計画の区域のうち、再開発等促進区又は沿道再開発等促進区内においては、敷地内に有効な空地が確保されていること等により、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認める、もしくは許可した建築物については、容積率の制限(法52条)、建ぺい率の制限の一部(法53条)、高さ制限(法55条、法56条)、の規定は、適用しない。また、法56条の場合は、あらかじめ建築審査会の同意が必要となる(法68条の3第5項、法44条2項)。
3.市町村は、一定の区域を定め、その区域内における建築物の敷地、位置、構造、用途、形態、意匠又は建築設備に関する基準についての建築協定を適用することができる旨を、条例で、定めることができる(法69条)。
4.市町村は、建築協定を締結することができる旨を条例で定めることができる(法69条)。法75条の2第2項に以下のように規定がある。「建築協定区域隣接地の区域内の土地に係る土地の所有者等は、建築協定の認可等の公告のあつた日以後いつでも、当該土地に係る土地の所有者等の全員の合意により、特定行政庁に対して書面でその意思を表示することによつて、建築協定に加わることができる。」
〔H30 No.21〕次の記述のうち、建築基準法又は建築士法上、誤っているものはどれか。
1.一級建築士は、他の一級建築士の設計した設計図書の一部を変更しようとするときは、当該一級建築士の承諾を求め、承諾が得られなかったときは、自己の責任において、その設計図書の一部を変更することができる。
2.構造設計一級建築士以外の一級建築士は、高さが60mを超える建築物の構造設計を行った場合においては、構造設計一級建築士に当該構造設計に係る建築物が建築基準法に規定する構造関係規定に適合するかどうかの確認を求めなければならない。
3.構造設計一級建築士の関与が義務付けられた建築物については、工事監理において、構造設計図書との照合に係る部分についても、構造設計一級建築士以外の一級建築士が行うことができる。
4.一級建築士定期講習を受けたことがない一級建築士は、一級建築士の免許を受けた日の次の年度の開始の日から起算して3年を超えた日以降に建築士事務所に所属した場合には、所属した日から3年以内に一級建築士定期講習を受けなければならない。
解答 4:
1.建築士は、他の建築士の設計した設計図書の一部を変更しようとするときは、当該建築士の承諾を求めなければならない。ただし、承諾を求めることのできない事由があるとき、又は承諾が得られなかつたときは、自己の責任において、その設計図書の一部を変更することができる(士法19条)。
2.正しい。士法20条の2第2項。
3.一級建築士でなければできない設計・工事監理において、構造一級建築士/設備一級建築士による工事監理の規定はない。
4.建築士法22条の2において、建築士の定期講習の受講義務について規定されている。また、建築士法規則17条の37の表より「一級建築士試験に合格した日の属する年度の翌年度の開始の日から起算して三年を超えた日以降に建築士事務所に所属した一級建築士であつて、一級建築士定期講習を受けたことがない者」は、「遅滞なく」講習を受けなければならないとしている。
〔H30 No.22〕次の記述のうち、建築士法上、誤っているものはどれか。ただし、指定事務所登録機関の指定は考慮しないものとする。
1.一級建築士事務所に置かれる管理建築士は、一級建築士として3年以上の建築物の設計又は工事監理に関する業務に従事した後に管理建築士講習の課程を修了した建築士でなければならない。
2.建築士事務所の開設者は、当該建築士事務所の管理建築士の氏名について変更があったときは、2週間以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
3.管理建築士が総括する技術的事項には、他の建築士事務所との提携及び提携先に行わせる業務の範囲の案の作成が含まれる。
4.都道府県知事は、建築士法の施行に関し必要があると認めるときは、一級建築士事務所の開設者又は管理建築士に対し、必要な報告を求め、又は当該職員をして建築士事務所に立ち入り、図書等の物件を検査させることができる。
解答 1:
1.管理建築士は、その建築士事務所の業務に係る技術的事項を総括する者である。その要件は、「建築士として3年以上の設計等の業務経験」および「管理建築士講習の修了」である(士法24条1項)。ただし、業務経験および講習の受講は、各種の建築士の種別ごとに求められているものではない。
2.正しい。士法23条の5第1項、士法23条の2第4。
3.正しい。士法24条3項3号。
4.正しい。士法26条の2第1項。
〔H30 No.23〕次の記述のうち、建築士法上、誤っているものはどれか。
1.建築基準法の規定に違反して二級建築士の免許を取り消された者は、その後に一級建築士試験に合格した場合であっても、その取消しの日から起算して5年を経過しない間は、一級建築士の免許を受けることができない。
2.建築士が道路交通法違反等の建築物の建築に関係しない罪を犯し、禁錮以上の刑に処せられた場合には、建築士の免許の取消しの対象とはならない。
3.建築士事務所に属する建築士が、その属する建築士事務所の業務として行った行為により建築基準法の規定に違反し、懲戒処分を受けたときは、都道府県知事は、当該建築士事務所の登録を取り消すことができる。
4.建築士事務所に属する者で建築士でないものが、当該建築士事務所の業務として、建築士でなければできない建築物の設計をしたときは、都道府県知事は、当該建築士事務所の登録を取り消すことができる。
解答 2:
1.建築士免許の欠格事由は士法7条及び8条に規定されており、設問は士法7条3号に該当する。
2.建築士が禁固刑以上の刑に処せられた場合、その免許は取り消されるが、刑罰の根拠となる法令は建築関係に限定されていない(建築士法9条1項二号、三号、同法8条の2第二号、同法7条二号)。
3.建築士事務所の監督処分に関しては士法26条に規定されている。設問は建築士事務所に属する建築士が士法10条1項の処分を受けるので、士法26条2項5号により都道府県知事は、建築士事務所につき当該建築士事務所の開設者に対し、戒告し、若しくは1年以内の期間を定めて当該建築士事務所の閉鎖を命じ、又は当該建築士事務所の登録を取り消すことができる。
4.建築士事務所の監督処分に関しては士法26条に規定されている。設問は建築士事務所に属する建築士でないものが設計・工事監理をした場合(士法3条~3条の3)、士法26条2項8号により都道府県知事は、建築士事務所につき当該建築士事務所の開設者に対し、戒告し、若しくは1年以内の期間を定めて当該建築士事務所の閉鎖を命じ、又は当該建築士事務所の登録を取り消すことができる。
〔H30 No.24〕次の記述のうち、都市計画法上、誤っているものはどれか。
1.都市計画区域又は準都市計画区域内において、図書館の建築の用に供する目的で行う開発行為で、その規模が4,000m2のものについては、都道府県知事の許可を受けなければならない。
2.市街化調整区域のうち開発許可を受けた開発区域以外の区域内における仮設建築物の新築については、都道府県知事の許可を受ける必要はない。
3.都市計画施設の区域内において、地階を有しない鉄骨造、地上2階建ての建築物を改築する場合は、原則として、都道府県知事等の許可を受けなければならない。
4.地区整備計画が定められている地区計画の区域内において、建築物等の用途の変更を行おうとする場合に、用途変更後の建築物等が地区計画において定められた用途の制限及び用途に応じた建築物等に関する制限に適合するときは、当該行為の種類、場所、着手予定日等を市町村長に届け出る必要はない。
解答 1:
1.都市計画区域又は準都市計画区域内における開発行為は、原則として、都道府県知事の許可を受けなければならない(都市計画法29条1項)。ただし「図書館」は、「公益上必要な建築物」に該当し、その建築に係る開発行為は、区域や規模に関わらず許可は不要である(都市計画法29条1項三号、都市計画法施行令21条十七号)。
2.何人も、市街化調整区域のうち開発許可を受けた開発区域以外の区域内においては、都道府県知事の許可を受けなければ、建築物を新築してはならない。ただし、都市計画事業の施行として行う建築物の新築など、非常災害のため必要な応急措置として行う建築物の新築、仮設建築物の新築、通常の管理行為、軽易な行為その他の行為で政令で定めるものは許可は不要である(都計法43条各号)。
3.都市計画施設の区域又は市街地開発事業の施行区域内において建築物の建築をしようとする者は、都道府県知事等の許可を受けなければならない(都計法53条1項)。ただし書き第1号の「軽易な行為」において、階数が2以下で、かつ、地階を有しない木造の建築物の改築又は移転は許可不要となるが、設問は鉄骨造なので許可が必要となる(都計法令37条)。
4.地区整備計画が定められている地区計画の区域内において建築物を建築しようとするものは、原則として、30日前までに所定の事項を届け出なければならない(都市計画法58条の2第1項)。用途変更の場合の届け出は、用途変更後の建築物等が地区計画において定められた用途の制限又は用途に応じた建築物等に関する制限に適合しないこととなる場合に限られており、届け出の必要はない(令38条の4第1号)。
〔H30 No.25〕次の記述のうち、消防法上、誤っているものはどれか。ただし、建築物は、いずれも無窓階を有しないものとし、指定可燃物の貯蔵又は取扱いは行わないものとする。
1.主要構造部を準耐火構造とした延べ面積1,500m2、地上2階建ての共同住宅で、壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを難燃材料でしたものについては、原則として、屋内消火栓設備を設置しなければならない。
2.地上3階建ての事務所で、各階の床面積が300m2のものについては、原則として、3階に自動火災報知設備を設置しなければならない。
3.各階から避難階又は地上に直通する2の階段が設けられた地上3階建ての工場で、各階の収容人員が100人のものについては、原則として、3階に避難器具を設置しなければならない。
4.延べ面積6,000m2、地上5階建てのホテルについては、連結送水管設備を設置しなければならない。
解答 3:
1.屋内消火栓設備の設置基準は、消防法施行令11条各号に規定されており、共同住宅は消防法別表1(5)ロに該当するので、延べ面積が700m2以上で設置義務が課される(2号)。ただし、建築基準法2条9号の3イもしくはロに該当し、かつ壁及び天井の仕上げを難燃材料とする場合は2倍の数値、つまり1,400m2に緩和されるので、設問の共同住宅に屋内消火栓設備は設けなくても良い(消防法令11条2項)。
2.自動火災報知設備の設置基準は、消防法施行令21条1項各号に規定されており、事務所は消防法別表1に該当はないが、3階以上の階で床面積300m2以上であれば、設置が必要とされる(11号)。
3.消防法施行令別表第一(12)項及び(15)項の防火対象物の3階以上の階又は地階で、収容人員が「3階以上の無窓階又は地階」にあっては100人以上、「その他の階」にあっては、150人以上のものは、避難階及び11階以上の階を除いた防火対象物の階に、避難器具を設置しなければならない(消防法施行令25条1項四号)。設問の工場は、別表第一(12)項イに該当するが、設問により「無窓階を有しない」とされているので「その他の階」となり、収容人数が100人の場合、避難器具を設置しなくてもよい。なお、各階から避難階又は地上に直通する2の階段が設けられているので、同条1項五号は適用されない。
4.連結送水管設備の設置基準は、消防法施行令29条各号に規定されており、ホテルは消防法別表1(5)イに該当するので、階数が5以上、延べ面積が6,000m2以上で設置義務が課される(2号)。
〔H30 No.26〕次の記述のうち、「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」上、誤っているものはどれか。
1.既存の倉庫の一部の用途を変更し、床面積の合計が2,500m2の物品販売業を営む店舗に用途の変更をしようとするときは、当該用途の変更に係る部分に限り、建築物移動等円滑化基準に適合させればよい。
2.自動車教習所を新築しようとするときは、建築物移動等円滑化基準に適合させるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
3.この法律の施行の際現に存する特定建築物に、専ら車椅子を使用している者の利用に供するエレベーターを設置する場合において、当該エレベーターが所定の基準に適合し、所管行政庁が防火上及び避難上支障がないと認めたときは、建築基準法の一部の規定の適用については、当該エレベーターの構造は耐火構造とみなされる。
4.建築物移動等円滑化基準への適合が求められる建築物において、案内所を設ける場合には、当該建築物内の移動等円滑化の措置がとられたエレベーター等の配置を表示した案内板を設けなくてもよい。
解答 1:
1.既存の特別特定建築物に、床面積2,000m2以上の増築・改築・用途変更をする場合、原則として、建築物移動等円滑化基準に適合させなければならない(バ法14条、バ令9条)。用途変更部分のみ適合義務があるわけではなく、道等から該当部分までの経路も移動等円滑化経路の基準に適合させる必要がある(バ令22条二号)。
2.建築主等は、特定建築物の建築・用途変更をしようとするときは、建築物移動等円滑化基準に適合させるよう努めなければならない(バ法16条2項)。自動車教習所は特定建築物なので(バ法令4条17号)、これに適合するよう努めなければならない。
3.この法律の施行の際現に存する特定建築物に専ら車椅子を使用している者の利用に供するエレベーターを設置する場合において、当該エレベーターが次に掲げる基準に適合し、所管行政庁が防火上及び避難上支障がないと認めたときは、当該エレベーターの構造は耐火構造とみなす(バリ法23条)。
4.建築物又はその敷地には、当該建築物又はその敷地内の移動等円滑化の措置がとられたエレベーターその他の昇降機、便所又は駐車施設の配置を表示した案内板その他の設備を設けなければならない。ただし、案内所を設ける場合には、設けなくてもよい(バリ法令20条)。
〔H30 No.27〕次の記述のうち、関係法令上、誤っているものはどれか。
1.「景観法」に基づき、景観地区内において建築物の建築等をしようとする者は、原則として、あらかじめ、その計画が、所定の規定に適合するものであることについて、市町村長の認定を受けなければならない。
2.「都市緑地法」に基づき、緑化地域内において、敷地面積が1,000m2の建築物の新築又は増築をしようとする者は、原則として、当該建築物の緑化率を、緑化地域に関する都市計画において定められた建築物の緑化率の最低限度以上としなければならない。
3.「土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律」に基づき、土砂災害特別警戒区域内において、予定建築物の用途が店舗である都市計画法に基づく開発行為をしようとする者は、原則として、あらかじめ、「土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律」に基づく都道府県知事の許可を受けなければならない。
4.「建築物の耐震改修の促進に関する法律」に基づき、特定既存耐震不適格建築物の所有者は、当該建築物について耐震診断を行い、その結果、地震に対する安全性の向上を図る必要があると認められるときは、耐震改修を行うよう努めなければならない。
解答 3:
1.景観地区内において、新築・増築・改築・移転・外観を変更することとなる修繕/模様替/色彩の変更をしようとするものは、あらかじめ、市町村長の認定を受けなければならない(景観法63条1項)。
2.緑化地域内においては、敷地面積が1,000m2以上の建築物の新築又は増築をしようとする者は、当該建築物の緑化率を、緑化地域に関する都市計画において定められた建築物の緑化率の最低限度以上としなければならない(緑地法35条、緑地法令9条)。
3.「土砂災害防止法」は、土砂災害の恐れのある区域について、危険物の周知、警戒避難体制の整備、住宅等の新規立地の抑制などを推進する法律である。特別警戒区域内において、特定開発行為(制限用途に該当する予定建築物のための開発行為)をしようとする者は、原則として、あらかじめ、都道府県知事の許可を受けなければならない(土砂災害防止法10条)。設問の店舗は、制限用途に該当しないので、都道府県知事の許可は不要である。
4.正しい(耐震改修促進法14条)。「要安全確認計画記載建築物(7条、11条)」及び「特定既存耐震不適格建築物(14条)」、「特定既存耐震不適格建築物以外の既存耐震不適格建築物(16条)」の所有者は耐震診断と報告、耐震改修の必要があるが、「通行障害既存耐震不適格建築物(5条、6条)」「要緊急安全確認大規模建築物(附則3条)」の所有者は耐震診断と報告だけでよい。
〔H30 No.28〕木造の建築物に関する次の記述のうち、関係法令上、誤っているものはどれか。
1.「建築基準法」に基づき、延べ面積1,500m2、高さ13m、軒の高さ10mの木造の平家建ての体育館については、許容応力度等計算により構造耐力上の安全性を確かめることができる。
2.「建築基準法」に基づき、防火地域及び準防火地域以外の区域内における、延べ面積1,800m2、耐火建築物及び準耐火建築物以外の木造の地上2階建ての図書館については、床面積の合計1,000m2以内ごとに防火上有効な構造の防火壁によって有効に区画しなければならない。
3.「消防法」に基づき、延べ面積600m2、木造の地上2階建ての旅館(無窓階を有しないものとし、少量危険物又は指定可燃物の貯蔵又は取扱いは行わないもの)については、所定の基準に従って屋内消火栓設備を設置した場合には、原則として、消火器具の設置個数を減少することができる。
4.「建築士法」に基づき、延べ面積500m2、高さ14m、軒の高さ9mの木造の地上3階建ての共同住宅の新築については、一級建築士事務所の管理建築士の監督の下に、当該建築士事務所に属する二級建築士が工事監理をすることができる。
解答 4:
1.
2.延べ面積が1,000m2を超える建築物等は、防火上有効な構造の防火壁又は防火床によつて有効に区画し、かつ、各区画の床面積の合計をそれぞれ1,000m2以内としなければならない(法26条)。なお、その防火壁は耐火構造とし、その開口部の開口部の幅及び高さは、それぞれ2.5m以下とし、これに所定の特定防火設備を設ける(令113条1号、4号)。
3.正しい(消防法令10条3項)
4.一級建築士でなければ設計をしてはならない建築物については、一級建築士でなければ工事監理をしてはならない。なお、建築士法3条1項二号により、木造の建築物又は建築物の部分で、高さが13m又は軒の高さ9mを超えるものについては、一級建築士でなければ設計又は工事監理をしてはならない(建築士法3条1項)。
〔H30 No.29〕次の記述のうち、建築基準法又は建築士法上、誤っているものはどれか。
1.構造設計一級建築士は、建築士事務所に属さず、教育に関する業務を行っている場合であっても、構造設計一級建築士定期講習を受けなければならない。
2.許容応力度等計算を要する建築物について、許容応力度等計算を行ったものであっても、構造計算適合判定資格者である建築主事が、確認申請に係る建築物の計画が建築基準関係規定に適合するかどうかを審査したものは、構造計算適合性判定を受けなくてもよい。
3.特定行政庁が、建築物の所有者、管理者、設計者、工事監理者、工事施工者又は建築物に関する調査をした者に対して、建築物の構造又は建築設備に関する調査の状況について報告を求めたにもかかわらず、報告をしなかった当該所有者等は、罰則の適用の対象となる。
4.建築主が工事監理者を定めないまま、一級建築士でなければ工事監理ができない建築物の工事をさせた場合においては、当該建築主は、罰則の適用の対象となる。
解答 4:
1.構造設計一級建築士及び設備設計一級建築士については、建築士事務所に所属しているか否かにかかわらず、3年ごとに定期講習を受講することが義務づけられている(士法規則17条の37表2号及び3号)。
2.構造計算適合性判定は、法20条1項2号イにより規定される。構造計算は複雑な建物構造になるほど、その判定基準が多くなり、最も厳しいのが1号イの大臣認定(時刻歴応答解析等)で、その次に2号ー4号の適合判定となる。ただし、法6条の3の但し書きにより、要件を備える建築主事または指定構造計算適合性判定機関による審査を行った場合は、適判対象から外すことができる。
・60mを超える建築物→大臣認定
法20条2号イに該当するもの
・31mを超え、保有水平耐力計算(告示仕様) →構造計算適合性判定
・31mを超え、限界耐力計算→構造計算適合性判定
・31m以下で、許容応力度等計算(告示仕様) →構造計算適合性判定
法20条3号イに該当するもの
・31m以下で、保有水平耐力計算+令82条の4→構造計算適合性判定
3.特定行政庁、建築主事又は建築監視員は、次に掲げる者に対して、建築物の敷地、構造、建築設備若しくは用途、建築材料若しくは建築設備その他の建築物の部分の受取若しくは引渡しの状況、建築物に関する工事の計画若しくは施工の状況又は建築物の敷地、構造若しくは建築設備に関する調査の状況に関する報告を求めることができる(法12条5項)。この報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金に処せられる(法99条1項5号)。
4.建築主が工事監理者を定めないまま、一級建築士でなければ工事監理ができない建築物の工事をさせた場合においては、建築に関する法令を熟知し、又は熟知してなければならない「工事施工者」が罰則の対象となる。当該建築主には罰則の適用はない。(法5条の6第5項、法101条1項一号)
〔H30 No.30〕次の記述のうち、関係法令上、誤っているものはどれか。
1.「都市の低炭素化の促進に関する法律」に基づき、低炭素建築物新築等計画の認定基準に適合させるための措置をとることにより通常の建築物の床面積を超えることとなる場合、建築基準法第52条第1項に基づく容積率の算定の基礎となる延べ面積には、一定の限度内の床面積は、算入しないものとする。
2.「都市の低炭素化の促進に関する法律」に基づき、低炭素建築物新築等計画の認定を申請する者は、所管行政庁に対し、当該計画を建築主事に通知し、当該計画が建築基準法に規定する建築基準関係規定に適合するかどうかの審査を受けるよう申し出ることができる。
3.「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」に基づき、建築物エネルギー消費性能適合性判定を受けた者は、建築基準法に基づく確認申請書を建築主事に提出するときに、併せて適合判定通知書又はその写しを提出しなければならない。
4.「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」に基づき、建築物エネルギー消費性能向上計画の認定を受けたときは、当該建築物の新築等のうち、建築物エネルギー消費性能適合性判定を受けなければならないものについては、原則として、適合判定通知書の交付を受けたものとみなされる。
解答 3:
1.低炭素建築物新築等計画の認定基準に適合させるための措置をとることにより通常の建築物の床面積を超えることとなる場合、建築基準法第52条第1項に基づく容積率の算定の基礎となる延べ面積には、当該建築物の延べ面積の1/20を限度に参入しないものとする(エコまち法60条、エコまち法令13条)。
2.正しい(エコまち法54条2項)
3.建築物エネルギー消費性能適合性判定を受けた建築主は、建築確認の審査をする「建築主事又は指定確認検査機関」に適合判定通知書又はその写しを提出しなければならない(建築物省エネ法12条6項)。ただし、確認の申請時に併せて提出する旨は、規定されていない。なお、確認申請を「建築主事」にする場合は、確認審査期間の末日の3日前までに適合判定通知書又はその写しを提出しなければならない旨が限定されている(建築物省エネ法12条7項)。
4.建築主等は、エネルギー消費性能の一層の向上のための建築物の新築等をしようとするときは、建築物エネルギー消費性能向上計画を作成し、所管行政庁の認定を申請することができる(省エネ法34条)。その認定を受けた場合は、建築物エネルギー消費性能適合性判定を受けなければならないものについて、適合判定通知書の交付を受けたものとみなされる(省エネ法35条)。
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