二級計画(音響)

建築士過去問解説

二級建築士試験分野別まとめ
計画
音響

二級建築士学科試験
2022年7月02日(日)

令和05年度試験日まであと 日!

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二級建築士試験の過去問13年分を
分野別にまとめました

(平成20年度から令和02年度まで)

二級建築士
計画
音響

〔R02 No.9〕吸音・遮音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.同じ厚さの一重壁であれば、一般に、壁の単位面積当たりの質量が2倍になると、垂直入射する音の透過損失は3dB大きくなる。
2.室間音圧レベル差(D値)は、隣接する2室間の空気音の遮音性能を評価するものであり、その数値が大きいほど性能が優れている。
3.吸音材料は、一般に、音の透過性が高いので、遮音性能を期待できない。
4.多孔質材料の吸音率は、一般に、低音域より高音域のほうが大きい。
5.残響時間は、音源から発生した音が停止してから、室内の平均音圧レベルが60dB低下するまでの時間をいう。

解答 1:同じ厚さの一重壁であれば、一般に、単位面積当たりの質量が大きいものほど、音響透過損失が大きい(質量則:Mass Low)。単層壁の質量が2倍になると、透過損失の値は約6dB増加し、質量が3倍になれば透過損失の値は約9.5dB増加する。

〔R02 No.8〕音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.音波は、波の伝搬方向と媒質粒子の振動方向が等しい縦波である。
2.無限大の面音源から放射された音は、距離減衰することなく伝搬する。
3.直接音と反射音の行路差が17m以上になると、エコー(反響)が生じる可能性がある。
4.空気中の音速は、気温にかかわらず、340m/sである。
5.音における聴感上の三つの要素は、音の大きさ音の高さ、音色である。

解答 4:音の速さは以下の公式で求める。
C = 331.5 + 0.6 t
気温に大きく影響され、空気中の音の速さは0度の時に331.5 m/sである。そして1度ごとに0.6m/s ずつ増減する。

〔R01 No.9〕音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.同じ音圧レベルの音であっても、3,000~4,000Hz程度の音が最も大きく聞こえる。
2.残響時間は、室容積に比例し、室内の総吸音力に反比例する。
3.人間の知覚可能な音の周波数の範囲は、一般に、20~20,000Hzである。
4.壁体における遮音性能は、音響透過損失の値が大きいほど優れている。
5.板状材料と剛壁との間に空気層を設けた吸音構造は、一般に、低音域の吸音よりも高音域の吸音に効果がある。

解答 5:板状材料が振動して吸音するが、高音域より低音域を吸音する。剛壁との間の空気層が厚いほど低音の吸音効果は大きい。
関連問題:令和元年2級No.09平成28年2級No.09平成25年2級No.09平成24年2級No.09平成22年2級No.08

 

 

〔H30 No.9〕音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.同じ音圧レベルの場合、一般に、1,000 Hzの純音より 125 Hzの純音のほうが小さく聞こえる。
2.日本工業規格(JIS)における床衝撃音遮断性能の等級Lrについては、その数値が小さくなるほど床衝撃音の遮断性能が高くなる。
3.音が球面状に一様に広がる点音源の場合、音源からの距離が 2 倍になると音圧レベルは約 3 dB低下する。
4.室内騒音レベルの許容値をNC値で示す場合、その数値が小さくなるほど許容される室内騒音レベルは低くなる。
5.室内騒音レベルの許容値は、「音楽ホール」より「住宅の寝室」のほうが高い。

解答 3:音波が球面上に一様に広がる音源の場合、音源からの距離が2倍になれば、単位面積あたりの音の強さは1/4になる。音圧レベルに換算すると、音の強さが2倍で3dB、4倍なので6dB低下する。

〔H29 No.9〕音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.同じ厚さの一重壁であれば、一般に、壁の単位面積当たりの質量が大きいものほど、透過損失が大きい。
2.音が球面状に一様に広がる点音源の場合、音源からの距離が1/2になると音圧レベルは、約3dB上昇する。
3.残響時間は、音源から発生した音が停止してから、室内の平均音圧レベルが60 dB低下するまでの時間をいう。
4.多孔質材料の吸音率は、一般に、低音域より高音域のほうが大きい。
5.気温が高くなるほど、空気中の音速は速くなる。

解答 2:音波が球面上に一様に広がる音源の場合、音源からの距離が2倍になれば、単位面積あたりの音の強さは1/4になる。逆に、音源からの距離が1/2倍になれば、単位面積当たりの音の強さは4倍になる。音圧レベルに換算すると、音の強さが2倍で3dB、4倍なので6dB上昇する。

〔H28 No.9〕音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.残響時間を計算する場合、一般に、室温は考慮しない。
2.人の可聴周波数の上限は、一般に、年齢が上がるにつれて低下するので、高齢者は周波数の高い音が聴き取りにくくなる。
3.壁体における透過損失の値が小さいほど、遮音性能が優れている。
4.室内騒音レベルの許容値は、「図書館の閲覧室」より「音楽ホール」のほうが小さい。
5.板状材料と剛壁の間に空気層を設けた吸音構造は、一般に、「中高音域の吸音」より「低音域の吸音」に効果がある。

解答 3:透過損失は遮音性能を表す数値であり、値が大きいほど、遮音性能が優れている。

 

 

〔H27 No.9〕音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.透過損失は、同じ壁面であっても、入射する音の周波数によって変化する。
2.20歳前後の正常な聴力をもつ人が知覚可能な音の周波数の範囲は、20~20,000Hz程度である。
3.室内騒音の許容値は、一般に、「音楽ホール」より「住宅の寝室」のほうが小さい。
4.日本工業規格(JIS)における床衝撃音遮断性能の等級Lrについては、その数値が小さくなるほど床衝撃音の遮断性能が高くなる。
5.同じ音圧レベルの音であっても、3,000~4,000Hz程度の音が最も大きく聞こえる。

解答 3:室内騒音の許容値は、騒音レベルで表すと、住宅の寝室が35~40dB、音楽ホールが35~30dBで、住宅の寝室よりも音楽ホールの方が小さい。

〔H26 No.9〕音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.室内騒音の許容値をNC値で示す場合、NC値が大きくなるほど許容される騒音レベルは高くなる。
2.同じ厚さの一重壁であれば、一般に、壁の単位面積当たりの質量が大きいものほど、透過損失が大きい。
3.同じ音圧レベルの場合、一般に、1,000Hzの純音より100Hzの純音のほうが大きく聞こえる。
4.音が球面状に一様に広がる点音源の場合、音源からの距離が2倍になると音圧レベルは、約6dB低下する。
5.残響時間は、音源から発生した音が停上してから、室内の平均音圧レベルが60dB低下するまでの時間をいう。

解答 3:音は周波数が高いほど高音になり、1,000Hzの音は、10Hzの音よりも高音に聞こえる。また、人は低音に対する感度が鈍いため、同じ音圧レベルにおいては1,000Hzの音は、10Hzの音よりも大きく聞こえる。

〔H25 No.9〕図のような入射音がある壁の断面構成A~Cとその吸音特性ア~ウとの組合せとして、最もものは、次のうちどれか。

解答 3:3種類の音域に対してそれぞれ吸音率が高い材料は以下の通り。
高音域ー多孔質材料
中音域ー穿孔板材料
低音域ー板状材料

 

 

〔H24 No.9〕音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.人の可聴周波数の上限は、一般に、年齢が上がるにつれて低下するので、高齢者は周波数の高い音が聞き取りにくくなる。
2.日本工業規格(JIS)における床衝撃音遮断性能の等級Lrについては、その数値が小さくなるほど床衝撃音の遮断性能が高くなる。
3.板状材料と剛壁の間に空気層を設けた吸音構造は、一般に、低音域の吸音よりも高音域の吸音に効果がある。
4.壁体における音響透過損失の値が大きいほど、遮音性能が優れている。
5.残響時間は、室容積に比例する。

解答 3:薄いベニヤ板のような材料に音があたると、材料が振動して吸音し、高音域より低音域を吸音する。

〔H23 No.8〕音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.多孔質材料の吸音率は、一般に「低音域の音」より「高音域の音」のほうが小さい。
2.室内騒音の許容値は、「住宅の寝室」より「音楽ホール」のほうが小さい。
3.室内騒音の許容値をNC値で示す場合、NC値が大きくなるほど許容される騒音レベルは高くなる。
4.残響時間を計算する場合、一般に、室温は考慮しない。
5.同じ厚さの一重壁であれば、一般に単位面積当たりの質量が大きいものほど、音響透過損失が大きい。

解答 1:多孔質材料とはグラスウールが代表的なものであり、高音域の音を多く吸収する。

〔H22 No.8〕音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.音が球面上に一様に広がる点音源の場合、音源からの距離が1/2になると音圧レベルは、約3dB上昇する。
2.反響(エコー)は、音源からの直接音が聞こえた後、それと分離して反射音が聞こえることであり、会話を聞き取りにくくさせる。
3.同じ厚さの一重壁であれば、一般に、単位面積当たりの質量が大きいものほど、音響透過損失が大きい。
4.板状材料と剛壁の間に空気層を設けた吸音構造は、一般に、「高音域の吸音」より「低音域の吸音」に効果がある。
4.板状材料と剛壁の間に空気層を設けた吸音構造は、「高音域の吸音」より「低音域音吸音」に効果がある。
5.人の可聴周波数の上限は、一般に、年齢が上がるにつれて低下するので、高齢者は周波数の高い音が聴き取りにくくなる。

解答 1:音波が球面上に一様に広がる音源の場合、音源からの距離が2倍になれば、単位面積あたりの音の強さは1/4になる。逆に、音源からの距離が1/2倍になれば、単位面積当たりの音の強さは4倍になる。音圧レベルに換算すると、音の強さが2倍で3dB、4倍なので6dB上昇する。

 

 

〔H21 No.8〕音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.音が球面状に一様に広がる点音源の場合、音源からの距離が2倍になると音圧レベルは、約6dB低下する。
2.壁体における透過損失の値が小さいほど、遮音性能が優れている。
3.室内騒音の許容値をNC値で示す場合、NC値が小さくなるほど許容される騒音レベルは低くなる。
4.多孔質材料の吸音率は、一般に、低音源の音より高音域の音のほうが大きい。
5.同じ音響出力を有する機械が2台ある場合、1台のみを運転したときの音圧レベルが80dBであれば、2台同時に運転したときの音圧レベルは約83dBになる。

解答 2:透過損失は遮音性能を表す数値であり、値が大きいほど、遮音性能が優れている。

〔H20 No.8〕音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.残響時間を計算するときには、一般に、室温は考慮しない。
2.日本工業規格(JIS)における床衝撃音遮断性能の等級Lrについては、その数値が小さくなるほど床衝撃音の遮断性能が高くなる。
3.板状材料と剛壁の間に空気層を設けた吸音構造は、一般に、低音域の吸音よりも高音域の吸音に効果がある。
4.厚さが同じ壁体であれば、一般に、単位面積当たりの質量が大きい壁体ほど、透過損失が大きい。
5.室内騒音の許容値は、「住宅の寝室」より「音楽ホール」のほうが小さい。

解答 3:薄いベニヤ板のような材料に音があたると、材料が振動して吸音し、高音域より低音域を吸音する。

 

 

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投稿日:2020年4月20日 更新日:

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