
一級建築士学科試験
2027年7月25日(日)
令和09年度試験日まであと 日!
〔R03 No.01〕一般的な設計図書に基づく施工計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.監理者は、工事施工者から提出を受けた「品質計画、施工の具体的な計画並びに一工程の施工の確認内容及びその確認を行う段階を定めた施工計画書」のうち、品質計画に係る部分について、承認した。
2.監理者は、一工程の施工の着手前に、総合施工計画書に基づいて工事施工者が作成する工種別施工計画書のうち、工事の品質に影響を及ぼさない工種を省略することについて、承認した。
3.設計図書に選ぶべき専門工事業者の候補が記載されていなかったので、設計図書に示された工事の内容・品質を達成し得ると考えられる専門工事業者を、事前に工事施工者と協議したうえで、監理者の責任において選した。
4.近隣の安全に対して行う仮設計画で、契約書や設計図書に特別の定めがないものについては、工事施工者の責任において決定した。
解答 3:
1&2.正しい。詳しい説明→こちら
3.設計図書に選ぶべき専門工事業者の候補が記載されている場合、その中から選定する。専門工事業者の選定が、工事の内容・品質に多大の影響を及ぼすと考えられる工事部分については、事前に監理者と協議し、施工者の責任で選定する。(JASS 1)
4.契約書や設計図書に特別の定めがない計画書等は承認を受ける必要はなく、工事施工者の責任において決定する。(JASS1)。
〔R03 No.02〕工事現場の管理等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.設計図書間に相違がある場合の適用の優先順位として最も高いものは、一般に、質間回答書である。
2.公共工事において、特別な要因により工期内に主要な工事材料の日本国内における価格に著しい変動が生じ、請負代金額が不適当となったときは、発注者又は受注者は、請負代金額の変更を請求することができる。
3.発注者から事務所の建築一式工事(請負代金額が7,000万円以上)を請け負った元請業者が当該工事を施工するために置く監理技術者については、当該工事現場に専任の監理技術者補佐を置いた場合であっても、当該工事現場のほかの工事現場の監理技術者を兼務することはできない。
4.産業廃棄物の処理を委託する場合、元請業者は、原則として、廃棄物の量にかかわらず、廃棄物の種類ごと、車両ごとのマニフェストにより、廃棄物が適正に運搬されたこと、処分されたこと及び最終処分されたことを確認する。
解答 3:
1.設計図書間に相違がある場合の優先順位は、一般に、①質問回答書、②現場説明書、③特記仕様書、④設計図、⑤標準仕様書である。(公共建築工事標準仕様書)
2.いわゆる「スライド条項」に関する規定。特別な要因により工期内に主要な工事材料の日本国内における価格に著しい変動が生じ、請負代金額が不適当となったときは、発注者又は受注者は、請負代金額の変更を請求することができる。(工事請負契約書29条)
3.監理技術者を専任で配置することが必要となる建設工事において、監理技術者補佐を当該工事現場毎に専任で置いた場合、監理技術者は、特例監理技術者となり複数(2工事まで)の工事現場を兼務することが可能である。
4.産業廃棄物の処理を委託する場合、元請業者は、原則として、廃棄物の量にかかわらず、廃棄物の種類ごと、車両ごとのマニフェストにより、廃棄物が適正に運搬されたこと、処分されたこと及び最終処分されたことを確認する(建築工事監理指針)。また、「産業廃棄物管理票交付等状況報告書」については、交付者が、都道府県知事に届け出る。(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)
〔R03 No.03〕材料管理及び品質管理に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.工事現場に仮置きする既製コンクリート杭については、仮置きするための場所が狭かったので、所定の措置を講じたうえで、同径のものを平置きで2段まで積み重ねる計画とした。
2.コンクリート工事において、計画供用期間の級が「標準」のコンクリートの練混ぜ水として、レディーミクストコンクリート工場で発生するコンクリートの洗浄排水を処理して得られる回収水で、JISに適合することが確認されたものを用いた。
3.シーリング工事で用いるバックアップ材は、合成樹脂製でシーリング材に変色等の悪影響を及ばさず、かつ、シーリング材との接着性がよいものを用いた。
4.木工事に用いる造作材の工事現場搬入時の含水率は、特記がなかったので、15%以下であることを確認した。
解答 3:
1.所定の措置を講じたうえで、同径のものを平置きで2段まで積み重ねてもよい(JASS4)。また、既製コンクリート杭に生じる曲げモーメントを最小となる位置は、杭の両端から杭の長さの1/5であるため、その位置付近に2点で支持し、杭に衝撃を与えないように仮置きする。
2.正しい。計画供用期間の級が「標準」のコンクリートの練混ぜ水として、レディーミクストコンクリート工場で発生するコンクリートの洗浄排水を処理して得られる回収水で、JISに適合することが確認されたもの。計画供用期間の級が長期もしくは超長期の場合は回収水は用いる事は出来ない。(JASS5)
3.バックアップ材やボンドブレーカーは、シーリング材と接着せず、またシーリング材の性能を低下させないものとする。(JASS 8)

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〔R03 No.04〕建築工事等の届出等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.指定確認検査機関による確認を受けた建築物について、特定行政庁が指定した特定工程に係る工事を終えた日から4日以内に到達するように、「中間検査申請書」を建築主事あてに提出した。
2.騒音規制法による指定地域内において、特定建設作業を伴う建設工事を施工するに当たって、当該特定建設作業の開始の日の7日前までに、「特定建設作業実施届出書」を市町村長あてに届け出た。
3.特定元方事業者の労働者及び関係請負人の労働者の作業が同一場所において行われる建築工事の着手に当たって、当該作業の開始後、速やかに「特定元方事業者の事業開始報告」を労働基準監督署長あてに行った。
4.道路に外部足場を設置するに当たって、継続して道路の一部を使用する必要があったので、「道路使用許可申請書」を道路管理者あてに提出した。
解答 4:
1.建築主は、建築基準法に基づく中間検査を受ける必要のある建築物について、指定された特定工程に係る工事を終えた日から4日以内に到達するように建築主事あてに「中間検査申請書」を提出し、検査を受ける。
2.規制地域内においては、当該特定建設作業の開始の日の7日前までに、「特定建設作業実施届出書」を市町村長あてに届け出る。また、騒音規制法に定める特定建設作業を行う際、敷地の境界線において「騒音」は85dB、「振動」は75dBを超えないように管理する。
3.労働基準監督署長への届出は以下のものがある。
・統括安全衛生管理者専任報告
・安全管理者専任報告
・衛生管理者専任報告
・工事計画届(31mを超える建築物・工作物の建築・解体)
・工事計画届(10m以上の地山の掘削)
・工事計画届(石綿等の除去)
・建設業に付属する寄宿舎設置届
・特定元方事業者の事業開始報告
・型枠支保工設置計画届(支柱の高さ3.5m以上)
・足場の組み立て・解体計画届(10m、60日以上)
・クレーン、デリック、エレベーター、建築用リフトの設置届
・ボイラー設置届
・ゴンドラ設置届
4.「道路占用許可申請書」は道路管理者に、「道路使用許可申請書」は警察署長へ提出する。
〔R03 No.05〕仮設工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.建築物の改修工事のための枠組足場を設置する計画において、高さ12mの枠組足場の組立てから解体までの期間が49日であったので、その計画を労働基準監督署長に届け出なかった。
2.工事用の資材を上階に運搬するために鉄筋コンクリートの床スラブに設ける仮設用の開口については、補強や復旧等を含む計画書を作成し、監理者の承認を受けた。
3.ベンチマークから引き出した「各階の通り心と高さの基準になる基準墨」について、監理者の検査を受けた。
4.移動式クレーンによる荷の吊り上げ作業において、送電電圧6,600Vの絶縁防護のない配電線からの最小離隔距離(安全距離)については、1.0mを確保した。
解答 4:
1.つり足場又は張出し足場、またはそれ以外で10m以上の足場を設置する際は、設置・移転・変更工事開始の30日前までに労働基準監督署長に届け出る。ただし、設置の期間が60日未満は除かれている。
2.建築物の一部を仮設工事に使用することがある。その際には「仮設工事計画書」を作成し、監理者の承認を受けなければならない。また、仮設工事のために開口を設ける場合、補強や復旧方法などを明記する。
3.詳しい解説は、こちら
4.クレーンの旋回範囲内に配電線がある場合、直接電線に触れなくても空気中を放電して危険である。なのでこの付近で移動式クレーンを使用する場合、配電線からの離隔距離(安全距離)を200V以下だと1.0m以上、6600Vなら1.2m以上確保しなければならない(建築工事監理指針)。
〔R03 No.06〕土工事及び山留め工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.ウェルポイント工法において、ウェルポイントに接続するライザーパイプについては、揚水能力を確保するために、スリット形ストレーナー管を用いた。
2.軟弱地盤の掘削において、掘削位置の外周に余裕があったので、ヒービングを防止するために、山留め壁の背面側の地盤のすき取りを行った。
3.ディープウェルからの揚水を同一帯水層に復水するリチャージ工法を採用したので、その必要揚水量については、復水しないディープウェル工法を採用した場合より多く計画した。
4.山留め工事において、切ばりが切ばり支柱の一部と平面的に重なってしまったので、切ばり支柱の一部を切り欠いて、補強を行ったうえで、切ばりを通りよくまっすぐに設置した。
解答 1:
1.地下水位を下げるために採用されるウェルポイント工法においては、集水管(ウェルポイント)にライザーパイプを取り付け、地下水を強制的に吸い上げる。スリット型ストレーナー管とは、土壌汚染調査や水位観測井でもちいられる濾過機能を持つ集水管のこと。ウェルポイント自体に濾過機能がついているため、スリット型ストレーナー管は用いない。
2.ヒービングは、留背面の土の重量や、土留に近接した地表面での上載荷重などにより、掘削底面の隆起・土留壁のはらみ周辺地盤の沈下が生じ、最終的には土留の崩壊に至る。軟弱な粘性土地盤の掘削工事において、ヒービングの危険性が高いと判断された場合、その対策として、背面地盤の回り込みを抑える。このためには、周辺地盤をすきとって山留め壁の背面土の荷重を減らす、剛性の高い山留め壁を良質な地盤まで設置する、地盤改良を行う、トレンチカット工法を採用するなどの対策をとる。

4.切梁支柱は補助的な役割であり、主に荷重を受ける切梁を優先させる。切梁と切梁支柱が重なる場合は、支柱の一部を切り欠き補強を行ったうえで、切梁を通りよく設置する。
〔R03 No.07〕杭地業工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.セメントミルク工法による既製コンクリート杭工事において、掘削時の支持層への到達確認については、掘削機の積分電流計の値から算出したN値によることとした。
2.セメントミルク工法による既製コンクリート杭工事において、掘削時に支持層への到達確認の記録が取得できない杭については、施工前にあらかじめ定めた代替の手法による記録を到達確認の記録とした。
3.アースドリル工法による場所打ちコンクリート杭工事において、安定液は、ベントナイトを主体として、分散剤や変質防止剤等を加え、できる限り低粘性・低比重となるように配合した。
4.オールケーシング工法による場所打ちコンクリート杭工事において、トレミー管及びケーシングチューブの先端は、コンクリート中に2m以上入っていることを確認した。
解答 1:
1.プレボーリング工法(セメントミルク工法)は、埋め込み杭工法の一種。アースオーガーで掘削し、セメントと水を混ぜあわせてできるセメントミルクを注入したプレボーリング孔を形成し、先端閉塞型のコンクリートパイルなどを圧入する。振動や騒音が小さく、安定した品質で施工できる。アースオーガーの支持地盤への到達の確認については、「掘削深さ」及び「アースオーガーの駆動用電動機の電流値の変化を読み取ること」、「オーガーに付着した排出土と土質調査資料との照合」により全数において行う。「掘削機の積分電流計の値」と「N値」には定量的な関係は認められない。
2.通常、現場に常駐する杭工事管理者が杭工事の全体指揮をとりながら電流計や流量計を操作して測定記録を出力する。しかし、担当者が工事打合せ等での不在時や、スイッチの押し忘れ等で測定記録の収集ができない場合などがおきたり、紙へのデータ出力のため降雨でにじんだり、破損・消失するなど、測定記録を得られないケースが発生する。そのための消失等で到達確認の記録が取得できない場合のために、あらかじめ定めた代替の手法による記録を到達確認の記録とするなどの取り決めを行っておく。
3.掘削後の孔壁面は、ベントナイトなどを主体とした安定液を用いて孔壁内にできるマッドケーキ(不透水膜)と水頭圧で保護する。この安定液はできる限り低粘性(流動的)・低比重(かるく)となるように配合する。
4.場所打ちコンクリート杭工事におけるコンクリートの打ち込みは、コンクリートの打込み開始時には、プランジャーをトレミー管に設置し、トレミー管やケーシングチューブの先端は、コンクリート中に2m以上入っている状態を保持しながら上昇、引き抜きを行う。
〔R03 No.08〕図に示す鉄筋工事に関する寸法について、最も不適当なものは、次のうちどれか。ただし鉄筋はSD345、コンクリートの設計基準強度は24N/mm2とし、コンクリートの粗骨材の最大寸法を20mmとする。また、設計図書には特記がないものとし、図に記載のない鉄筋は適切に配筋されているものとする。




解答 2:
1.異形鉄筋相互の空きは、①粗骨材最大寸法の1.25倍、②鉄筋呼び径の1.5倍、③25mm以上を確保しなくてはならない。設問では、①20×1.25=25mm、②19×1.5=28.5mm、③25mm、よって空きは28.5mm以上とする。
2.直線重ね継手の定着長さは、設計基準強度によって、また鉄筋の種類によって算出される。設計基準強度24~27N/mm2であれば、SD295の場合は35d、SD345の場合は40dとなる。設問はSD345で径13なので、40×13=520mm以上定着長さを確保しなければならない(JASS5)。
3.柱と大梁の主筋の投影定着長さは、原則として、柱せいの3/4倍以上とする。設問の柱せいは800mmなので、800×3/4=600mm以上とする。
4.溶接継手を用いる大梁の主筋は、隣り合う鉄筋の溶接継手の位置を400mm以上離れるようにずらして配筋する。機械式継手ではカップラーの中心間で400mm以上、かつ、カップラー端部の間のあきは40mm以上とする。
〔R03 No.09〕型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.型枠支保工の構造計算において、通常のポンプ工法による打込み時の積載荷重については、打込み時の作業荷重とそれに伴う衝撃荷重を合わせたものとし、その値を1.5kN/m2とした。
2.壁型枠に設ける配管用のスリーブのうち、開口補強が不要であり、かつ、当該スリーブの径が200mm以下の部分については、特記がなかったので、紙チュープとした。
3.コンクリートの材齢28日以前に梁下の支保工の取り外しの可否を判断するに当たって、標準養生した供試体の圧縮強度が設計基準強度以上であることを確認した。
4.計画共用期間の級が「標準」の柱及び壁のせき板の存置期間をコンクリートの材齢により決定するとした施工計画において、存置期間中の平均気温が10℃以上15℃未満と予測されたので、普通ポルトランドセメントを使用したコンクリートについては、せき板の存置期間を6日とした。
解答 3:
1.型枠支保工の構造計算において、固定荷重(コンクリート23.5kN/m2、鉄筋1.0kN/m2、型枠0.4
kN/m2)に積載荷重(ポンプ工法であれば1.5kN/m2)を加えたものとする。
2.「配管用スリーブ」を設けずに直接配管してコンクリートを打つのは避ける。なお配管用スリーブの材料は以下の通り。
・つば付き鋼管:地中部分で水密を要する部分
・硬化ポリ塩化ビニル管:地中部分で水密を要しない部分(防火区画では使用不可)
・溶融亜鉛めっき鋼板:円形スリーブ
・紙チューブ:柱・梁以外で、開口補強が不要、スリーブの径が200mm以下の場合のみ使用可能

スリーブ(硬化ポリ塩化ビニル管)
4.柱及び壁のせき板の存置期間をコンクリートの材齢で決定する施工計画において、普通ポルトランドセメントを使用したコンクリートについては、平均気温が10°C以上15°C未満と予想される場合は、6日以上とし、平均気温が20度以上である場合は4日以上とする。なお、高炉セメントA種、シリカセメントA種、フライアッシュセメントA種も同じ期間とし、早強ポルトランドセメントはこの半分の期間、B種系は数日長く存置する。
〔R03 No.10〕表は、コンクリート計画調合において使用する材料の絶対容積、質量等を記号で表したものである。この表の材料を使用したコンクリートに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。ただし、細骨材及び粗骨材は、表面乾燥飽水状態とする。また、化学混和剤としてAE減水剤を使用するものとする。

1.コンクリートの強度(N/mm2)は、A/Eに比例する。
2. AE減水剤の使用量(kg/m3)は、E×(H/100)である。
3. 細骨材率(%)は、C/(C+D)×100である。
4. フレッシュコンクリートの単位容積質量(kg/m3)は、A+E+F+Gである。
解答 1:
1.水セメント比(A/E)は、大きくすると施工性が上がるが、水セメント比に比例してコンクリート強度は低下する。設問のE/Aはセメント水比で、水セメント比の逆数。
2.AE減水剤は、コンクリートの製造時にセメント質量の0.5%~数%程度(コンクリート1m3あたり数kg程度)を混和する。セメント質量に対する比率から求められる。
3.細骨材率(%)は、コンクリートの全骨材容積率のうち、細骨材の絶対容量が占める割合を百分率で示したものである(JASS5)。
・細骨材率=C/(C+D)×100%
4.フレッシュコンクリートの単位容積質量(kg/m3)は、フレッシュコンクリート1m3あたりの質量をいう。
・フレッシュコンクリートの単位容積質量=A+B+C+D
〔R03 No.11〕コンクリート工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.レディーミクストコンクリートの受入検査において、指定したスランプ18cmに対して、15.5cmであったので許容した。
2.鋼管充填コンクリートの落し込み工法において、できる限りコンクリートの分離が生じないように、打込み当初のコンクリートの自由落下高さを1m以内とした。
3.設計基準強度60N/mm2の高強度コンクリートの打込みにおいて、高性能AE減水剤を使用しているので、外気温にかかわらず、練混ぜから打込み終了までの時間の限度を120分とした。
4.コンクリートの締固めについては、公称棒径45mmのコンクリート用棒形振動機のほかに、型枠振動機及び木槌を併用したので、棒形振動機の挿入間隔を80cm程度とした。
解答 4:
1.スランプの許容差は、指定したスランプの値が8以上18以下が「±2.5」となっており、その他は「±1.5」である。なお、調合管理強度が27N/mm2以上でスランプが21cmの高性能AE減水剤を使用したJIS規格品のコンクリートについては、スランプの許容差が±2.0cmとすることができる。(JASS 5)
2.コンクリートの分離を防ぐために、打込み当初の自由落下高さは1.5m以内を原則とし、分離しない範囲で打ち込む。
3.コンクリートの練り混ぜから打ち込み終了までの時間の限度は、以下のように規定されている。※凝結を遅らせる対策を講じた場合、監理者の承認を受けて、限度時間を変更することができる。
外気温25度未満:120分以内
外気温25度以上:90分以内
また、打ち重ね時間は以下の通り。
外気温25度未満:150分以内
外気温25度以上:120分以内
なお、高強度コンクリートは、練り混ぜから打ち込み終了までの時間は、外気温にかかわらず120分とする。
4.コンクリートの締固めにおいて、鉄筋や埋設物、型枠の隅々までコンクリートが充填されるように、棒形振動機や型枠振動機、木槌などで叩く。棒形振動機はできるだけ垂直に挿入して5秒から15秒ほど加振し、その挿入間隔は60cm以下とする。型枠振動機の場合は1分から3分ほど加振し、設置間隔は2~3mに1台程度とする。
〔R03 No.12〕プレキャスト鉄筋コンクリート工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.プレキャスト部材の製造については、部材の大型化や輸送費の低減を図るために、工事現場に仮設の製造設備や品質管理体制を整え、第三者機関の認定を取得した仮設工場で行う計画とした。
2.プレキャスト部材に用いるコンクリートの空気量は、特記がなく、凍結融解作用を受けるおそれもなかったので、目標値を4.5%とした。
3.計画供用期間の級が「標準」の建築物において、耐久性上有効な仕上げを施すプレキャスト部材の屋外側の設計かぶり厚さは、特記がなかったので、柱・梁・耐力壁については35mm、床スラブ・屋根スラブについては25mmとした。
4.工事現場において、プレキャスト部材のエンクローズ溶接継手については、溶接後の鉄筋の残留応力が過大とならないように、同一接合部の鉄筋の溶接作業を連続して行った。
解答 2:
1.PC部材を製作するプレキャスト工場を、工事現場の近傍に設置することにより、部材の製作経費や運搬費、工事費の削減が期待できる。また部材の車両運搬に伴う騒音振動や交通渋滞、CO2排出等による社会的損失を削減することができる。この現場工場の場合でも第三者機関による検査・認証等は必要である。
2.計画調合により求めたフレッシュコンクリートの空気量と実測値との差の許容範囲は、±1.5%とする。たとえば普通コンクリートの空気量は4.5%を標準とするので、3.0~6.0%の範囲で合格となる(JASS 5)。
・普通コンクリートの場合は、3.0~6.0%
・鋼管充填コンクリートの場合は、1.0~4.5%
・プレキャストコンクリートの場合は、3.0%以下(凍結融解作用を受ける恐れのある場合は、4.5%を目標値とする)
3.プレキャスト部材の設計かぶり厚さは、以下の最小かぶり厚さに5mmを加えた値以上とする。
・標準・長期(屋内側):柱・梁・耐力壁 30mm、床スラブ・屋根スラブ 20mm
・標準・長期(屋外側):柱・梁・耐力壁 40mm、床スラブ・屋根スラブ 30mm
・超 長 期(屋内側):柱・梁・耐力壁 30mm、床スラブ・屋根スラブ 30mm
・超 長 期(屋外側):柱・梁・耐力壁 40mm、床スラブ・屋根スラブ 40mm
※標準・長期(屋外側)で、「耐久性上有効な仕上げ」を施す場合には、10mm減じることができる。
4.プレキャスト部材のエンクローズ溶接継手(鉄筋の突き合わせ溶接)は、溶接後の鉄筋の残留応力を小さくするため、同一接合部の溶接作業を連続して行い、建物全体の中央から外側へ進める。
〔R03 No.13〕鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.トルシア形高力ボルトによる本接合において、一次締付後に、ボルト・ナット・座金及び母材にわたりマークを施し、専用のレンチを用いてピンテールが破断するまで締付けを行った。
2.サブマージアーク溶接による完全溶込み溶接において、あらかじめ行った溶接施工試験により十分な溶込みが得られることを確認できたので、監理者の承認を得て、裏はつりを省略した。
3.受入検査における溶接部の外観検査は、特記がなかったので、表面欠陥及び精度に対する目視検査とし、基準を逸脱していると思われる箇所に対してのみ、適正な器具により測定した。
4.やむを得ず横向き姿勢で行う軸径16mmのスタッド溶接については、実際の施工条件に合わせた技量付加試験を実施できなかったので、スタッド溶接技能者の資格種別A級の資格を有する者が行った。
解答 4:
1.トルシア形高力ボルトによる本接合では、専用の締付け機器を用いて、ピンテールが破断するまで締め付ける。
2.サブマージアーク溶接は自動溶接機を用いた方法であり、あらかじめ行った溶接施工試験により十分な溶込みが得られることを確認できた場合、監理者の承認を得て、裏はつりを省略することができる。
3.設問通り、受入検査における溶接部の外観検査は、表面欠陥及び精度に対する目視検査とし、基準を逸脱していると思われる箇所に対してのみ、適正な器具により測定する。
4.「スタッド溶接」は、金属の平板に専用のスタッドと呼ばれるボルトやナットを溶接することである。径が22mm以下の溶接には「A級」有資格者が必要となり、16mm以下となると「B級」有資格者が施工する。
〔R03 No.14〕 鉄骨工事に関する次の記述のうち、監理者の行為として、最も不適当なものはどれか。
1.鉄骨製作工場で行う監理者の検査については、塗装実施前に工事施工者が行う受入検査時に実際に使用する製品に対して直接行った。
2.板厚が13mmの鉄骨の高力ボルト用の孔あけ加工において、特記のないものについては、せん断孔あけとし、グラインダーを使用して切断面のばりが除去されていることを確認した。
3.トルシア形高力ボルト接合の本締めにおいて、トルシア形高力ボルト専用の締付け機が使用できない箇所については、高力六角ボルトに交換して、ナット回転法により適切なボルト張力が導入されたことを確認した。
4.材料の受入れに当たって、鋼材の種類、形状及び寸法については、規格品証明書の写しに所定の事項が明示され、押印された原本相当規格品証明書により確認した。
解答 2:
1.鉄骨製作工場で行う監理者の検査は、塗装実施前に工事施工者が行う受入検査時に実際に使用する製品に対して直接行う。
2.高力ボルト用孔の孔あけ加工は、鉄骨製作工場で行い、ドリルあけとし、せん断孔あけをしてはいけない。また、ボルト孔・アンカーボルト孔・鉄筋貫通孔もドリルあけを原則とするが、板厚が13mm以下のときは、せん断孔あけとすることができる。また、上記4つの孔あきを、特記がある場合もしくは監理者の承認を受けた場合は、レーザ孔あけとすることができる。その場合、溶接部を含む孔径の精度は、±0.5mm以下とする。(JASS 6)
3.トルシア形高力ボルト専用の締付け機が使用できない箇所については、高力六角ボルトに交換して、トルクコントロール方法、もしくはナット回転法によって締め付ける。
4.「ミルシート(Mill Test Report)」とは、製造所で発行されるJIS規格品証明書のことであり、材料の種類(成分)、形状、寸法、強度試験の成績等が記載されている。
〔R03 No.15〕木造軸組工法の住宅の建築工事に関する次の記述のうち、監理者の行為として、最も不適当なものはどれか。
1.柱脚部において、短期許容耐力20kNのホールダウン金物(引寄せ金物)をホールダウン専用アンカーボルトで緊結する箇所については、アンカーボルトのコンクリートへの埋込み長さが360mm以上であることを確認した。
2.出隅にある通し柱と胴差との仕口については、大入れ蟻掛けとし、かね折り金物を当て、六角ボルト締め、スクリュー釘打ちされていることを確認した。
3.垂木の軒桁への留付けは、ひねり金物を当て、釘打ちされていることを確認した。
4.2階床梁の継手を追掛け大栓継ぎとする箇所については、上木先端部が柱心より150mm内外となるように下木が持ち出されていることを確認した。
解答 2:
1.アンカーボルトのコンクリートへの埋込みは、径12mm以上で埋め込み長さは250mm以上とする。ただし柱脚部の短期許容耐力25kN以下のホールダウン専用アンカーボルトで緊結する箇所は、埋め込み長さを360mm以上とする。
2.建築物の出隅にある通し柱と胴差との仕口は、「傾ぎ大入れ短ほぞ差し」とし、かね折り金物当て六角ボルト締め、スクリュー釘打ちにより補強する。
4.梁の継手は、追掛け大栓継ぎとし、上木先端部が柱芯より150mm内外になるように下木を持ち出す。
〔R03 No.16〕防水工事に関する次の記述のうち、監理者の行為として、最も不適当なものはどれか。
1.ウレタンゴム系塗膜防水工事において、補強布の重ね幅については50mm以上、防水材の塗継ぎの重ね幅については100mm以上となっていることを確認した。
2.屋根露出防水密着工法による改質アスファルトシート防水工事において、プレキャストコンクリート部材の接合部の目地については、改質アスファルトシートの張付けに先立ち、増張り用シートを両側に50mm程度ずつ張り掛けた絶縁増張りが行われていることを確認した。
3.屋根保護防水密着断熱工法によるアスファルト防水工事に用いる断熱材は、押出法ポリスチレンフォーム断熱材3種bA(スキン層付き)が使用されていることを確認した。
4.屋根保護防水絶縁工法によるアスファルト防水工事において、平場部の立上り際の500mm程度の部分については、立上り部の1層目のアスファルトルーフィング類がアスファルトを用いた密着張りとなっていることを確認した。
解答 2:
1.塗膜防水工事において、補強布については、下地によくなじませ、しわや耳立ちが生じないように防水材で張り付ける。補強布の重ね幅については50mm以上、防水材の塗継ぎの重ね幅については100mm以上とする。
3.押出法ポリスチレンフォームは、密度が1種~3種、圧縮強さがa種とb種、熱伝導率がA~Dの種類に分類される。屋根保護防水密着断熱工法とは、外断熱で断熱材の上に保護コンクリートを敷かない。このため吸水性が小さく、耐久性のある「ポリスチレンフォーム断熱材3種bA(スキン層付き)」を用いる(公共建築改修工事標準仕様書)。
4.アスファルト防水工事は、アスファルトルーフィング類を2~4枚積層して防水層を構成する。密着工法と絶縁工法がある。そのうち絶縁工法とは、下地と防水層を部分接着とする。ただし、周辺部分及び立上り際の500mm程度の部分については、立上り部の1層目のアスファルトルーフィング類を、アスファルトを用いて密着張りとし、絶縁シート・砂付あなあきルーフィングを省略する。
〔R03 No.17〕左官工事、タイル工事及び石工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.床コンクリート直均し仕上げにおいて、ビニル床シートの下地となる床コンクリートの仕上りの平坦さの標準値については、特記がなかったので、1mにつき10mm以下とした。
2.セメントモルタルによるタイル後張り工法において、床タイル張り面の伸縮調整目地の位置については、特記がなかったので、縦・横ともに4m以内ごとに設けた。
3.セメントモルタルによるタイル後張り工法において、外壁タイルの引張接着強度を確認する試験体の個数については、100m2ごと及びその端数につき1個以上とし、かつ、全体で3個以上とした。
4.内壁空積工法による石工事において、幅木の裏には全面に、幅木がない場合は高さ100mm程度まで、裏込めモルタルを充填する。
解答 1:
1.セメントモルタルによる磁器質タイル張りの際に、若干の仕上げの凹凸は調整が可能であるが、その平坦さ1mにつき10mm以内に収める。対して、コンクリートが見えがかりとなる場合や仕上げを良好にする場合は、3mにつき7mm以下とする。
2.床タイル張り面の伸縮調整目地やひび割れ誘発目地の位置は、特記がなければ、縦・横とも4m以内ごとに設ける。(公共建築工事標準仕様書)
3.タイル張りの完成検査において、外壁タイルの引張接着強度を確認する試験体の個数については、100m2ごと及びその端数につき1個以上とし、かつ、全体で3個以上とする。引張接着強度が0.4N/mm2以上で、かつ、コンクリート下地の接着界面における破壊率が50%以下のものを合格とする。
〔R03 No.18〕金属工事及びガラス工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.軽量鉄骨壁下地において、スタッドの間隔については、特記がなかったので、ボード2枚張りとする箇所を450mm程度、ボード1枚張りとする箇所を300mm程度とした。
2.軽量鉄骨天井下地において、野縁及び野縁受は、特記がなかったので、屋内を25形、屋外を19形とした。
3.外部に面する網入り板ガラスの「下辺小口」及び「縦小口下端から1/4の高さまでの部分」には、ガラス用防錆塗料を用いて防錆処置を行った。
4.ガラスブロック積み工法において、伸縮調整目地については、特記がなかったので、6m以内ごとに幅20mm程度のものを設けた。
解答 2:
1.軽量鉄骨壁下地のスタッドの間隔は、ボード1枚張りの場合は300mm、ボード2枚張りの場合は450mm以内とする。

4.ガラスブロック積み工法において、伸縮調整目地については、特記がない場合、6m以内ごとに設け、その幅を10~20mmとする。
〔R03 No.19〕内外装工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.タイルカーペット全面接着工法における接着剤については、粘着はく離(ピールアップ)形とした。
2.断熱材現場発泡工法における断熱材の吹付け厚さを確認する確認ピンの本数は、スラブ下面及び壁面については5m2につき1箇所以上、柱及び梁については1面につき各1箇所以上とし、確認ピンはそのまま存置した。
3.複層仕上塗材仕上げにおいて、主材の塗付けについては、仕上げの形状が凹凸状の部分を吹付けとし、仕上げの形状がゆず肌状の部分をローラー塗りとした。
4.外壁に使用する押出成形セメント板(ECP)のパネル相互の目地幅については、特記がなかったので、長辺及び短辺ともに10mmとした。
解答 4:
1.タイルカーペット全面接着工法における接着剤については、粘着はく離(ピールアップ)形とする。
2.耐火材の吹付の厚さは、施工後に確認ピンを差し込んで確認し、そのまま存置する(鉄骨工事技術指針)。その個数はスラブ下面及び壁面については5m2につき1箇所以上、柱及び梁については1面につき各1箇所以上とする。
3.複層仕上塗材にはローラー工法と吹き付け工法がある。凹凸状の仕上げには吹き付け工法、ゆず肌上の仕上げにするにはローラー工法が一般的である。
4.外壁に使用する押出成形セメント板(ECP)のパネル相互の目地幅については、特記がない場合、長辺は8mm以上、短辺は15mm以上とする。
〔R03 No.20〕設備工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.鉄筋コンクリートの躯体に埋設する合成樹脂製可とう電線管(PF管)について、壁付きでない梁の横断配管は、多数の管をまとめて横断させないようにするとともに、柱際から梁せい寸法以内の範囲での横断を避けた。
2.蒸気給気管の配管については、先上り管勾配を1/250、先下り管勾配を1/80とした。
3.電気設備工事において、鋼製ケーブルラックの水平支持間隔を2m以内とし、直線部と直線部以外との接続部では、接続部に近い箇所及びケーブルラック端部に近い箇所で支持した。
4.屋外で雨水排水横主管と汚水排水横主管とを接続するに当たり、接続する部分に設ける排水ますのほかに、雨水排水横主管にトラップますを設けた。
解答 2:
1.鉄筋コンクリートの躯体に埋設する合成樹脂製可とう電線管は、壁付きでない梁の横断する場合、多数の管をまとめて横断させないようにし、柱から梁せい寸法以内の部分での横断を避ける。
2.蒸気管は、原則として先下がり配管で、勾配は1/250とし、先あがりの場合は1/80とする。蒸気に含まれている水分が液体化して管内を移動し、先上がり勾配だと水は蒸気が通ってきた配管を戻ってしまう。これを防ぐために先下がり勾配とする。
3.鋼製ケーブルラックの水平支持間隔は2m以内とし、直線部と直線部以外との接続部では、接続部に近い箇所及びケーブルラック端部に近い箇所で支持する。
〔R03 No.21〕各部工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.銅板葺屋根に取り付ける軒樋については、耐候性を考慮して、銅との電位差が大きい溶融亜鉛めっき鋼板製のものとした。
2.防火区画の壁を貫通するダクトにおいて、防火区画に近接して防火ダンパーを設けるに当たり、当該防火ダンパーと当該防火区画との間のダクトは、厚さ1.6mmの鉄板で造られたものとした。
3.金属板による折板葺において、タイトフレームと受け梁との接合については、風による繰返し荷重による緩みを防止するため、ボルト接合とせずにすみ肉溶接とした。
4.軽量鉄骨間仕切壁内に配管する合成樹脂製可とう電線管(PF管)については、バインド線を用いて支持し、その支持間隔を1.5m以下とした。
解答 1:
1.樋材料は、屋根材料との電食を考慮する必要がある。よって、軒樋の材料は、銅板葺屋根の軒樋に電位差が大きい溶融亜鉛めっき鋼板をさける。
2.換気・冷暖房設備のダクトが防火区画を貫通するとき、鉄製の防火ダンパーを設ける。このとき、防火ダンパーと防火区画の間のダクトは厚さ1.5mm以上の鉄製とする。
3.タイトフレームとは、はりと折板との固定に使用される部品である。タイトフレームの接合は原則として、ボルト接合とせずに、受梁にアーク溶接による隅肉溶接とする。このときの溶接サイズは、タイトフレームの板厚と同寸法とする。
〔R03 No.22〕耐震改修工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.既存柱と壁との接合部に耐震スリットを新設する工事において、既存の壁の切断に用いる機器を固定する「あと施工アンカー」については、柱や梁への打込みを避け、垂れ壁や腰壁に打ち込んだ。
2.あと施工アンカー施工後の確認試験については、特記がなかったので、引張試験機による引張試験とし、1日に施工された「あと施工アンカー」の径及び仕様ごとにロットを構成した。
3.鉄筋コンクリートの増打ち耐震壁の増設工事において、増設壁の鉄筋の既存柱への定着は、既存柱を斫って露出させた柱主筋に、増設壁の鉄筋端部を135度に折り曲げたフックをかけた。
4.金属系アンカーの「あと施工アンカー工事」において、特記がなかったので、打込み方式のアンカーは所定の位置まで打ち込むことにより固着させ、締付け方式のアンカーはナット回転法で締め付けることにより固着させた。
解答 4:
1.耐震スリットを施工する場合に設置する「あと施工アンカー」は、柱・梁への打ち込みを避け、垂壁・腰壁に固定する。また、タイル仕上げの場合は、タイルの目地部に固定する。(公共建築改修工事標準仕様書)

http://genki-yokohama.com/より
3.鉄筋コンクリートの増打ち耐震壁の増設工事において、既存柱を斫って露出させた柱主筋に、鉄筋端部を135度に折り曲げたフックをかけるか、溶接して、増設壁の鉄筋の既存柱への定着を行う。
4.あと施工アンカーは、打ち込み式と締め付け式がある。打ち込み式は専用の打ち込み棒とハンマーを用いて所定の位置まで埋め込み、締め付け式はトルクレンチでトルク値まで締め付ける。
〔R03 No.23〕各種改修工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.防水改修工事において、既存保護コンクリートの撤去は、躯体や仕上げ材に損傷を与えないように、質量10kgのハンドブレーカーを使用した。
2.防水改修工事におけるルーフドレン回りの処理に当たって、防水層及び保護層の撤去端部は、既存の防水層や保護層を含め、ポリマーセメントモルタルで、1/2程度の勾配に仕上げた。
3.かぶせ工法によるアルミニウム製建具の改修工事において、既存枠への新規建具の取付けについては小ねじ留めとし、留め付けについては、端部を100mm、中間部の間隔を500mmとした。
4.内装改修工事において、特定天井の天井下地に該当しない軽量鉄骨天井下地(吊りボルト受け等の間隔が900mm程度以下かつ天井面構成部材等の単位面積当たりの質量が20kg/m2以内)を新設するに当たって、再利用する既存の埋込みインサートについては、特記がなかったので、工事の当該階の3箇所に対してそれぞれ400Nの荷重による吊りボルトの引抜き試験を行った。
解答 3:
1.ハンドブレーカー(斫り機)は、操作する人の押す力と、その機械自体の自重によって対象部分を破壊して削る。垂直に作業を行う場合は機械自体の自重が大きいと、躯体や仕上げ材に影響を与えてしまうので、15kg以下のハンドブレーカーを用いるのが良い。
3.既存の建具を完全に取り外すためには、建具と躯体とを固定している部分を撤去する大がかりな作業が必要となる。そこで、既存建具の外枠を残し、その上から新規の建具を取り付ける「かぶせ工法」を採用する場合がある。このとき、既存の鋼製建具の枠の厚さが1.3mm以上であることが条件である。既存枠への新規建具の取付けについては小ねじ留めとし、留め付けについては、端部を100mm、中間部の間隔を400mmとする。通常、二面接着にてシーリング材を施すが、挙動の少ない鉄筋コンクリート造の建具周りでは、三面接着としても良い。
4.既存の埋込みインサートを再使用する場合、新規で取り付ける天井の荷重を考慮して、吊りボルトの引抜き試験を行う。一般的には、400N程度の荷重により、当該階において3か所以上を試験する。
〔R03 No.24〕建築工事に関する用語とその説明の組合せとして、最も不適当なものは次のうちどれか。
1.歩掛り—建築の各部分工事の原価計算における原単位的な概念で、部分工事量の1単位当たりの標準労働量、標準資材量等のこと
2.クリープ現象—材料や部材に一定の荷重が持続することによって時間とともにひずみが増大する現象
3.スライディングフォーム工法—構造物を解体しないで、機械又は人力によって水平移動させ、あらかじめ造られた基礎の上に移す工法
4.リフトアップ工法—地上等の低所であらかじめ組み立てた大スパン構造の屋根架構等をジャッキ又は吊上げ装置を用いて所定の位置まで上昇させ設置する工法
解答 3:
1.歩掛りとは、作業ごとにかかる手間を数値化したもの。作業員1人が1日(8時間)にできる作業量を表す。
2.クリープ現象とは、荷重が継続して作用し、時間の経過に伴って変形が増大することをいう。
3.スライディングフォーム工法は、型枠や足場を装着したジャッキがロッドを上昇していくことにより、連続的なコンクリート打設とし、型枠をスライドさせながらコンクリート壁を構築できるため、工期短縮が可能となる。サイロや煙突、水路、防波堤などで採用される。
4.事例として、東京スカイツリーや、東京国際展示場管理会議棟、名古屋ドーム、梅田スカイビルなどがある。
〔R03 No.25〕建築物の工事請負契約に関する次の記述のうち、民間(七会)連合協定「工事請負契約約款」に照らして、最も不適当なものはどれか。
1.天災により生じた損害について、発注者及び受注者が協議して重大なものと認め、かつ、受注者が善良な管理者として注意をしたと認められるものは、発注者及び受注者がこれを負担する。
2.受注者は、工事の施工中、この工事の出来形部分と工事現場に搬入した、工事材料、建築設備の機器等に火災保険又は建設工事保険を付し、その証券の写しを発注者に提出する。
3.発注者は、工期の変更をするときは、変更後の工期をこの工事を施工するために通常必要と認められる期間に比べて著しく短い期間としてはならない。
4.発注者が工事を著しく減少したため、請負代金額が2/3以上減少したとき、受注者は書面をもって発注者に通知して直ちに契約を解除することができる。
解答 1:
1.施工について請負者が善良な管理者としての注意を払っても避けることができない騒音、振動、地盤沈下、地下水の断絶等の事由により第三者に与えた損害を補償するときは、「発注者」がこれを負担する。
2.通常、請負工事中の出来形部分と工事材料に、火災保険を掛ける者は、請負者(受注者)であり、その証券の写しを発注者に提出する。
3.工期の変更については、発注者と受注者とが協議して定める。ただし、協議開始の日から工期及び請負代金額を勘案して十分な協議が行えるような日以内に協議が整わない場合には、発注者が定め、受注者に通知する。通常必要と認められる期間に比べて著しく短い期間としてはならない。
4.工事の中止期間が、工期の1/4以上または2ヶ月以上になった場合、発注者が工事を著しく減少し、請負代金額が2/3以上減少した場合には、受注者は、下記の場合に書面をもって発注者に通知し、直ちに契約を解除できる(工事請負契約約款32条の3)。

