二級計画(日照・日射・採光)

建築士過去問解説

二級建築士試験分野別まとめ
計画
日照・日射・採光

二級建築士学科試験
2022年7月02日(日)
令和05年度試験日まであと 日!

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二級建築士試験の過去問13年分を
分野別にまとめました

(平成20年度から令和02年度まで)

二級建築士
計画
日照・日射・採光

〔R02 No.7〕日射・採光・照明に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1. 室内の採光性能を評価する場合は、一般に、直射日光は除き、天空光のみを対象とする。
2. 照度均斉度は、室全体の照度分布の均一さを評価する指標であり、その数値が1に近いほど均一であることを示している。
3. 冬至の日の1日当たりの直達日射量は、水平面より南向き鉛直面のほうが大きい。
4. 視野内に高輝度な光が入ることによって、視認性の低下にかかわらず、不快感を生じさせるを不快グレアという。
5. 人工光源の平均演色評価数の値が小さいほど、自然光の下での物体色の見え方に近い。

解答 5:光に照らされたときの、物体の色の見え方を「演色性」といい、 この演色性は「平均演色評価数」で示し、この値が100に近い(大きい)ほど自然光の下での物体色の見え方に近い。

〔H30 No.8〕採光・照明等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.反射グレアは、視対象そのものや視対象の方向のショーウィンドウなどに、輝度の高い部分が正反射して生じるグレアである。
2.一つの側窓を有する室内のある点における昼光率は、一般に、窓からの距離が遠くなるほど低くなる。
3.事務室において、細かい視作業を伴う事務作業の作業面に必要な照度は、一般に、1,000 lx程度とされている。
4.光の色温度は、その光色の色度に近似する色度の光を放つ黒体の絶対温度で表される。
5.冬期における北向きの側窓によって得られる室内の照度は、一般に、薄曇りの時より晴天時のほうが高い。

解答 5:冬期において直射による太陽光の入射はない。そのため北向きの側窓によって得られる室内の照度は全天空照度によるもの。全天空照度は、一般に、晴天時よりも薄曇りの時のほうが高い。

〔H29 No.7〕日照・日射に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.我が国においては、北向き鉛直面に直達日射を受けない。
2.窓の日射遮蔽係数は、その値が大きいほど日射の遮蔽効果は低い。
3.我が国において、南向き鉛直壁面の日照時間は、春分の日及び秋分の日が最も長い。
4.我が国において、開口部に水平なひさしを設ける場合、夏期における日射の遮蔽効果は、西面より南面の方が高い。
5.天空日射量は、一般に、大気透過率が高くなるほど減少する。

解答 1:直達日射は、大気中で反射・散乱することなく、直接地上に達する太陽光のことである。我が国において、北向き鉛直壁面には、春分から秋分の間の6ヶ月間で直達日射がある。

 

 

〔H29 No.8〕採光・照明に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.人工光源の演色性を表す演色評価数は、その数値が小さくなるほど、色の見え方に関する光源の特性が、自然光に近くなる。
2.住宅の寝室における読書時の照度は、一般に、300~750 lx程度がよいとされている。
3.昼光率は、室内の壁及び天井、周囲の建築物、樹木等の影響を受ける。
4.全天空照度は、天候や時間によって変化する。
5.タスク・アンビエント照明では、一般に、アンビエント照度をタスク照度の1/10以上確保することが望ましい。

解答 1:演色評価数は、その数値が大きくなるほど、色の見え方に関する光源の特性が、自然光に近くなる。

〔H27 No.7〕日照・日射に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.北緯 35度の地点において、春分の日と秋分の日における南中時の太陽高度は、約55度である。
2.窓の日射遮蔽係数は、その値が大きいほど日射の遮蔽効果は小さい。
3.北半球において、東西方向に長い形状の集合住宅が並行に2棟建つ場合、緯度が低い地域ほど、北側住棟の低層階に同じ日照時間を確保するために必要な隣棟間隔を、小さくできる。
4.北緯 35度の地点において、8月の中下旬に、南向き鉛直面の受ける快晴日の積算日射量は、西向き鉛直面の受ける快晴日の積算日射量と、ほぼ同等量となる。
5.北半球における冬至の日と夏至の日における南中時の太陽高度の差は、緯度が高い地域ほど大きくなる。

解答 5:北半球における夏至・冬至の時の南中時の太陽高度の差は、緯度に係らず等しく、45度である。

〔H26 No.7〕日照・日射等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.冬至の日の1日当たりの直達日射量は、水平面より南向き鉛直面のほうが大きい。
2.建築物の開口部に水平なひさしを設ける場合、夏期における日射遮蔽効果は、南面より西面のほうが大きい。
3.夏至の日の居室の冷房負荷は、開口部を南面に設けるより西面に設けるほうが大きい。
4.北向き鉛直面は、春分の日から秋分の日までの期間に、直達日射を受ける。
5.ダイレクトゲイン方式によるパッシブソーラーハウスを計画する場合、室内の熱容量を大きくしたほうが冬期における太陽熱の利用効果が高い。

解答 2:夏期において南面には正午にもっとも太陽高度が高くなり、強い日差しがあたるので水平な庇は有効である。西面には夕方ごろに西陽が当たるが、太陽高度が低いので水平なひさしはあまり効果がない。

 



 

〔H26 No.8〕採光・照明等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.住宅の居間における団らんのための照度は、一般に、150~300 lx程度がよいとされている。
2.一つの窓を有する室内におけるある点の昼光率は、一般に、窓からの距離が遠いほど低くなる。
3.室内の照度均斉度は、ある作業面上において、最低照度が同じであれば、最高照度が高いほど高くなる。
4.一般に、明順応は比較的短時間で完了するが、暗順応には比較的長時間を要する。
5.光源の色は、色温度が高いほど白く青みを帯び、色温度が低いほど黄色から赤みを帯びる。

解答 3:室内の照度の均斉度は、ある作業面上において、最低照度が同じであれば、最高照度が高いほど高くなる。

〔H25 No.7〕日照・日射・採光に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.我が国において、経度及び緯度の異なる地点であっても、冬至の日と夏至の日における南中時の太陽高度の差は等しく、約47度である。
2.窓の日射遮蔽係数は、その値が大きいほど日射の遮蔽効果は小さい。
3.北緯35度の地点において、夏至の日における南中時の太陽高度は、約80度である。
4.全天空照度が変化しても、室内におけるある点の昼光率は変化しない。
5.天空日射量は、一般に、大気透過率が高いほど大きい。

解答 5:天空日射量は、大気中の水蒸気やちりで反射・散乱した後、地上に達する日射量である。大気透過率が低いほど反射・散乱が多くなるので、天空日射量の割合が大きくなり、直達日射量の割合は小さくなる。

〔H24 No.7〕日照・日射に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.我が国においては、北向きの鉛直面に、約半年間、直達日射がある。
2.日射遮蔽係数が大きい窓ほど、日射の遮蔽効果が大きい。
3.昼光率は、全天空照度が変化しても変化しない。
4.夏期において、開口部から侵入する日射熱をブラインドによって防止する場合、窓の屋内側より屋外側に設けるほうが効果的である。
5.我が国においては、快晴日の夏至の積算日射量は、南向き鉛直面より水平面のほうが大きい。

解答 2:遮熱性能は、日射熱取得率(η値)又は日射遮蔽係数(SC値)で評価する。SC値は、厚さ3㎜の透明ガラスの日射熱取得率を基準(1.0)とし、各種ガラス等の任意の遮蔽物の日射熱取得率の割合を表したもので、値が大きいほど遮蔽効果は小さくなる

 

 

〔H23 No.6〕日照・日射・採光に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.我が国において、経度が異なる地点であっても、緯度が同一であれば、同じ日の南中時の太陽高度は等しい。
2.我が国において経度及び緯度の異なる地点であっても、冬至の日と夏至の日の南中時の太陽高度の差は等しい。
3.日射遮蔽係数の大きな窓ほど、日射の遮蔽効果が小さい。
4.天空日射量は、一般に、大気透過率が低いほど大きい。
5.室内におけるある点の昼光率は、一般に、全天空照度が大きいほど高い。

解答 5:


全天空照度が小さくなっても、室内の水平面照度も同様に小さくなる。そのため昼光率は変わらない。

〔H20 No.7〕日照・日射に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.北緯35度の地点において、冬至の日における南中時の太陽高度は、約30度である。
2.北緯35度の地点において、夏至の日における南中時の太陽高度は、約80度である。
3.窓の日射遮へい係数は、その値が大きいほど日射の遮へい効果が大きい。
4.我が国における夏期の晴天日について、面積及び仕様が同じ窓からの一日当たりの日射による熱負荷は、一般に、西鉛直面の窓より南鉛直面の窓のほうが小さい。
5.我が国において、晴天日の大気透過率は、一般に、冬期より夏期のほうが小さい。

解答 3:日射遮蔽係数は、日差しを遮る効果の指標数値であり、値が小さいほど日射熱をよく遮る。

〔R01 No.7〕日照・日射に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.日射遮蔽係数が小さい窓ほど、日射の遮蔽効果が大きい。
2.北緯35度の地点において、快晴時の夏至の日の1日間の直達日射量は、東向き鉛直面より南向き鉛直面のほうが大きい。
3.北緯35度の地点において、開口部に水平なひさしを設置する場合、夏期における日射の遮蔽効果は、西面より南面の方が大きい。
4.日照率は、可照時間に対する日照時間の割合である。
5.昼光率は、全天空照度に対する、室内におけるある・・点の昼光による照度の割合である。

解答 2:下の図より、夏至の日における直達日射量は水平面が最も高く、次に東西面、南面になる。

(関連問題:平成25年1級学科2、No.06平成22年1級学科1、No.06令和元年2級学科1、No.07平成26年2級学科1、No.07平成21年2級学科1、No.07)

 

 

〔H22 No.7〕北緯35度のある地点における晴天日の各鉛直壁面に入射する1日の積算日射量A、B、Cの大小関係として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、大気透過率は等しいものとし、他に日射を妨げる要素はないものとする。

A.夏至の日における西鉛直壁面に入射する1日の積算日射量
B.夏至の日における南鉛直壁面に入射する1日の積算日射量
C.冬至の日における南鉛直壁面に入射する1日の積算日射量

1.A>B>C
2.A>C>B   
3.B>C>A
4.C>A>B
5.C>B>A

解答 4:北緯35度付近における晴天日の各鉛直壁面に入射する1日の積算日射量は、年変化グラフを参考にする。

〔H21 No.7〕日照・日射・採光に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.我が国において、冬至の日の南中時における直達日射量は、南向き鉛直壁面より水平面のほうが大きい。
2.我が国における南向き鉛直壁面の日照時間は、春分の日及び秋分の日が最も長い。
3.我が国における北向き鉛直壁面においては、秋分の日から春分の日までの期間は、直達日射が当たらない。
4.天空日射量は、一般に、大気透過率が高くなるほど減少する。
5.室内におけるある点の昼光率は、全天空照度が変化しても変化しない。

解答 1:下の図より、冬至の日における直達日射量は南面が最も高く、次に水平面、東西面になる。
(関連問題:平成25年1級学科2、No.06平成22年1級学科1、No.06令和元年2級学科1、No.07平成26年2級学科1、No.07平成21年2級学科1、No.07)

〔H30 No.7〕図は、北緯 35 度の地点において、水平面に建つ建築物の概略図である。この建築物の平面配置に応じた冬至の日における終日日影の範囲として、最も不適当なものは、次のうちどれか。

解答 5:冬至の日における太陽の日射の特徴で、太陽高度は低く、東西壁面の南側から日射を受ける。そのため、真東から日射を受けている枝5が不適当。

〔H28 No.7〕概略図に示す室の窓面から、室内に入射する直射日光が、1日のうちに床面に当たる範囲を示したA~Dの図と、春分の日、夏至の日及び冬至の日それぞれの組合せとして、正しいものは、次のうちどれか。ただし、A~Dの図はいずれも北緯35度の地点におけるものとし、室内に入射する直射日光を遮るものはないものとする。

解答 4:季節によって室内への太陽光の入射角度が異なってくる。
・夏至の日は太陽高度が高いので南面窓から照らされる日射は浅い(図C、このため南面に庇を設けるのは夏の日差しを遮る効果が期待される)。
・また、夏には北側壁面にも太陽光が当たる。このため東西面開口部から南側に向けての入射がある(図D)。
・冬至の日は太陽高度は低いので、南面窓から照らされる日射は長くなる(図B、南側庇の遮光性は低下)。
・春分・秋分の日には南側窓からの日差しは東西方向へ直線状になる(図A)。

※解答文を訂正しました。N.Mさん、ご指摘ありがとうございます。(R3.05.12)

 



 

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投稿日:2020年4月20日 更新日:

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