平成29年度1級建築士-学科Ⅴ施工

建築士過去問解説

一級建築士学科試験
2027年7月25日(日)

令和09年度試験日まであと 日!

〔H29 No.01〕監理者が行う一般的な監理業務に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.監理者は、監理業務の着手に先立って、監理体制・監理業務内容・監理業務の進め方等の監理方針を策定し、建築主、工事施工者等に対してその監理方針を説明する。
2.監理者は、工事施工者から提出される請負代金内訳書に記載されている項目・数量・単価等の適否について、合理的な方法により検討を行い、その結果を建築主に報告する。
3.監理者は、工事請負契約の定めにより工事施工者から提出される工程表について、工事請負契約に定められた工期又は設計図書等に定められた品質が確保できないお・そ・れ・があると判断した場合には、速やかにその旨を工事施工者に報告する。
4.監理者は、工事監理に当たり、設計図書等に定めのある方法による確認のほか、目視による確認、抽出による確認、工事施工者から提出される品質管理記録の確認等、確認対象工事に応じた合理的方法により確認を行う。

解答 3:

1.監理者の業務のうち、監理体制・監理業務内容・監理業務の進め方等の監理方針の策定、これらの工事監理方針の建築主や工事施工者等に対して説明等を行うことなどがある(建築工事監理業務委託共通仕様書)。

2.監理者は、工事施工者から提出される請負代金内訳書に記載されている項目・数量・単価等の適否について、合理的な方法により検討を行い、その結果を建築主に報告する(国土交通省告示)。

3.監理者は、工事請負契約の定めにより工事施工者が作成し、提出する工程表について、工事請負契約に定められた工期及び設計図書に定められた品質が確保できないおそれがあるかについて検討し、確保できない恐れがあると判断するときは、その旨を建築主に報告する。(国土交通省告示)

4.工事の受注者等が行う対象工事が設計図書の内容に適合しているかについて、設計図書に定めのある方法による確認のほか、目視による確認、抽出による確認、工事の受注者等から提出される品質管理記録の確認等、対象工事に応じた合理的方法により確認を行う(建築工事監理業務委託共通仕様書)。

〔H29 No.02〕材料管理、品質管理等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.呼び径150mm以下の硬質ポリ塩化ビニル管の屋外での保管については、ビニル管の反りや変形防止のため、通気性のよいシートで覆い直射日光を避けた平坦な場所に、角材の上に井げた積みで、その高さが1.5m以下であることを確認した。
2.調合管理強度36N/mm2、スランプ21cmの高性能AE減水剤を使用したJIS規格品のコンクリートについては、スランプの変動幅が大きくなるため、スランプの許容差が±2.5cmであることを確認した。
3.外壁工事に用いる押出成形セメント板の保管については、屋内の平坦で乾燥した場所に、台木の上に積置きで、その高さが1.0m以下であることを確認した。
4.外壁工事に用いるGRC(ガラス繊維補強セメント)パネルについては、特記がなかったので、パネルの辺長の寸法許容差が±3mmであることを確認した。

解答 2:

1.硬質ポリ塩化ビニル管は原則として屋内保管とするが、屋外での保管の場合は屋根を設けるか、通気性のよいシートで覆い直射日光を避け、熱気がこもらないように配慮する。呼び径150以下は井げた積みとし、200以上は千鳥積みとして、高さ1.5mまでとする。

2.スランプの許容差は、指定したスランプの値が8以上18以下が「±2.5」となっており、その他は「±1.5」である。ただし、調合管理強度が27N/mm2以上でスランプが21cmの高性能AE減水剤を使用したJIS規格品のコンクリートについては、スランプの許容差が±2.0cmとすることができる。(JASS 5)

3.押出成形セメント板の保管については、屋内の平坦で乾燥した場所に、台木の上に積置きで、その高さが1.0m以下とする(JASS 27)。

4.ガラス繊維混入セメント板(GRCパネル)は、セメント系材料にガラス繊維を混入したものであり、曲げ強度が高く薄肉化が可能なので、内外装パネルとして用いられる。受入検査の際は、特記がない場合は、パネルの辺長の寸法許容差が±3mmであることを確認する(JASS27)。

〔H29 No.03〕建設工事における技術者の配置、施工管理等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.元請として建築一式工事を施工する特定建設業者は、当該工事に含まれる請負代金の額が500万円の屋根工事を自ら施工する場合には、当該屋根工事について所定の要件に該当する専門技術者を工事現場に置かなくてはならない。
2.解体工事業の業種区分の見直しにおいて、平成28年5月31日以前にとび・土工工事業の許可を受けて工作物等の解体工事を営んでいた建設業者は、平成28年6月1日から3年間は経過措置として、解体工事業の許可を受けることなく引き続き解体工事を施工することができる。
3.地方公共団体から直接建設工事を請け負った建設業者は、特定建設業又は一般建設業の許可にかかわらず、下請契約を締結する全ての工事において、施工体制台帳を作成し、建設工事の目的物を引き渡すまで工事現場ごとに備え置かなければならない。
4.元請として診療所併用住宅の建築一式工事を施工する特定建設業者は、診療所部分に相当する請負金額が7,000万円以上の場合、原則として、当該工事には専任の監理技術者を置かなくてよい。

解答 4:

1.建設業者は、請負代金の金額にかかわらず、主任技術者(工事現場での施工の技術上の監理をつかさどる者)を工事現場に置かなくてはならない(建設業法)。

2.正しい。(今後、出題の可能性は低い。)

3.「施工体制台帳」とは、下請負人の称号、名称、工事内容、工期等を記載したもので、「施工体系図」とともに建設工事の適正な施工を確保するために作成する。すべての公共工事、下請け額が4,500万円以上(建築一式工事の場合は7,000万円)の民間工事で作成を義務付けられており、建設工事の目的物を発注者に引き渡すまで、工事現場ごとに備え置かねばならない(建設業法第24条の7第1項)。

4.公共性のある工作物、多数の者が利用する施設などに関する重要な建築物の工事で、請負金額が3,500万円(建築一式工事は7,000万円)以上の場合は、工事の安全、かつ適正な施工のために主任技術者・監理技術者は、現場ごとに専・任・としなければならない(建設業法)。ただし、現場代理人は、発注者に書面による通知で、監理技術者・主任技術者・専門技術者を兼任することができる。

〔H29 No.04〕建築工事に関する届出等に関する組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。

解答 3:

1.「土地の形質の変更届出書」は、その変更をしようとする者が、工事着手の日までに都道府県知事に届け出る。(土壌汚染対策法)

2.「産業廃棄物管理票交付等状況報告書」については、交付者が、都道府県知事に届け出る。(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)

3.「工事中における安全上の措置等に関する計画の届出」は、建築主が特定行政庁に提出すると規定されている。(建築基準法)

4.特定建築物の所有者は、その特定建築物が使用されるに至った時は、その日から一月以内に、当該特定建築物の所在地、用途などの項目を都道府県知事に届け出る。(建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行規則)

〔H29 No.05〕地盤調査及び仮設工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.根切り底以深の地盤が粘性土層と砂質土層との互層となっていたので、砂質土層において揚水試験を行い、被圧地下水位、透水係数等を求めて、根切り工事の地下水処理工法を検討した。
2.地盤の変形や強さ等の支持力特性を直接把握するため、根切り工事後に平板載荷試験を実施した。
3.枠組足場において、高さ2m以上に設ける作業床の設置に当たり、墜落防止措置のため、床材と建地(支柱)との隙間を12cm未満とした。
4.吊つり足場(ゴンドラの吊つり足場を除く。)における作業床の最大積載荷重を定めるに当たり、吊つりワイヤロープの安全係数を5とした。

解答 4:

1.被圧地下水位、透水係数等を求める場合の揚水試験では、粘性土層と砂質土層との互層となっている場合、透水性が大きく、正確な測定を行いやすい砂質土層にて試験を行う。

2.「平板載荷試験」は、地盤調査手法の原位置試験のうちの一つ。地盤の変形や強さ等の支持力を判定する。設計支持力や、沈下の計算に用いた係数の確認のために根切り後に行われることが多い(地盤調査計画指針)。詳しくは→こちら

3.正しい。墜落防止措置のため、床材と建地(支柱)との隙間を12cm未満とする。

4.「安全係数」はワイヤロープ等の切断荷重の値を、当該ワイヤロープ等にかかる荷重の最大の値で除した値で、その数値が大きいほど、安全性が高い。
・玉掛け用:6以上
・巻き上げ用:6以上
・つり足場:10以上(つり鎖とフックは5以上)

〔H29 No.06〕土工事及び山留め工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.砂質地盤の掘削工事において、ボイリングの発生する可能性が高いと判断したので、動水勾配を減らすため、止水性のある山留め壁の根入れ長を延長した。
2.山留め工事における腹起しの継手は、火打材と切ばりとの間の曲げ応力の小さい位置とし、補強プレートとボルトとを使用して連結した。
3.土工事における根切りについて、粘性土地盤の床付け面を乱してしまったので、掘削土を使用して直ちにローラーによる転圧や締固めを行った。
4.山留め工事において、切ばりが切ばり支柱の一部と平面的に重なってしまったので、切ばり支柱の一部を切り欠いて補強を行ったうえで、切ばりを通りよくまっすぐに設置した。

解答 3:

1.掘削工事において「ボイリング」や「盤ぶくれ」の発生が予測される場合は、一般的に、ウェルポイント、ディープウェルなどで地下水位を下げる、地盤改良、もしくは止水壁を被圧滞水層より深い難透水層まで延長して根入れする。

2.正しい。エンドタブ

3.床付け面を乱してはならない。乱してしまった場合、礫・砂質土であれば転圧による締め固めを行い、粘性土であれば礫・砂質土に置換するかセメント・石灰等による改良が必要となる。

4.切梁支柱は補助的な役割であり、主に荷重を受ける切梁を優先させる。切梁と切梁支柱が重なる場合は、支柱の一部を切り欠き補強を行ったうえで、切梁を通りよく設置する。

〔H29 No.07〕杭地業工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.セメントミルク工法による既製コンクリート杭工事において、特記がなかったので、アースオーガーの支持地盤への掘削深さについては1.5m程度とし、杭の支持地盤への根入れ深さについては0.5m程度とした。
2.打込み工法による既製コンクリート杭工事において、打込み完了後の杭頭の水平方向の施工精度の目安については、杭径の1/4以下、かつ、100mm以下とした。
3.場所打ちコンクリート杭工事において、鉄筋かごの主筋間隔が10cm以下になると、コンクリートの充填性が悪くなるので、主筋を2本重ねて配置し、適切な主筋間隔を確保した。
4.アースドリル工法による場所打ちコンクリート杭工事において、孔壁の崩落防止に安定液を使用したので、杭に使用するコンクリートの単位セメント量を340kg/m3 とした。

解答 1:

1.アースオーガーの支持地盤への掘削深さは1.5m程度とし、杭の支持地盤への根入れ深さは1.0m以上とする。 また、杭の設置深さが許容範囲を超えた場合を「高止り」といい、0.5m以下とする。

2.打込み工法による既製コンクリート杭工事において、打込み完了後の杭頭の施工精度は、
・水平方向では、杭径の1/4以下、かつ、100mm以下
・鉛直方向では、1/100以内

3.場所打ちコンクリート杭の鉄筋かごの主筋間隔は目安として10cm以上とし、コンクリートの充填性を確保する。確保できない場合は、主筋を2本束ねて配置する。

4.場所打ちコンクリート杭工事において、水中で打設する場合は、掘削孔中に水がない場合に比べて、単位セメント量を多くする。(JASS4)
・水または安定液や泥水内で打設するとき→330kg/m3以上
・水または泥水のない状態で打設するとき→270kg/m3以上

〔H29 No.08〕鉄筋工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.大梁の主筋の定着に当たり、所定のフックあり定着の長さを確保することができなかったので、大梁の主筋を柱仕口内に90度縦に折り曲げて定着することとし、柱仕口面から大梁の主筋の鉄筋外面までの投影定着長さを柱せいの1/2 とした。
2.溶接継手を用いる大梁の主筋は、隣り合う鉄筋の溶接継手の位置を400mm以上離れるようにずらして配筋した。
3.大梁の主筋のガス圧接継手の外観検査において、圧接部の膨らみの直径が母材の鉄筋径の1.4倍であったが、膨らみの長さが母材の鉄筋径の1.1倍未満であったので、再加熱し、圧力を加えて所定の膨らみの長さに修正した。
4.大梁にU字形のあばら筋とともに用いるキャップタイについては、梁天端と段差のないスラブが取り付く側を90度フックとした。

解答 1:

1.大梁の主筋の定着に当たり、所定のフックあり定着の長さを確保することができない場合、大梁の主筋を柱仕口内に90度折曲げて定着し、柱仕口面から大梁の主筋の鉄筋外面までの投影定着長さを、原則として柱せいの3/4倍以上とする。(JASS 5)

2.溶接継手を用いる大梁の主筋は、隣り合う鉄筋の溶接継手の位置を400mm以上離れるようにずらして配筋する。機械式継手ではカップラーの中心間で400mm以上、かつ、カップラー端部の間のあきは40mm以上とする。

3.不良圧接の補正に対しては、偏心量が規定を超えた場合、形状不良、圧接面のずれが著しい場合は圧接部を切り取って再圧接を行う。ふくらみの直径や長さが足りない場合などは再加熱して修正する。

4.「キャップタイ」とは、あばら筋上部にかぶせるように取り付ける両端を折り曲げた鉄筋。「らっきょ」とも呼ばれる。原則は135度フックだが、スラブが取り付く方は90度フックでもよい。

〔H29 No.09〕型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.型枠の構造計算を行うに当たり、コンクリートの打込み速さを10m/h以下、コンクリートの打込み高さを1.5mとして予定していたので、柱の側圧と壁の側圧とを同じ値とした。
2.型枠支保工の構造計算を行うに当たり、通常のポンプ工法による場合の打込み時の積載荷重として、1.5kN/m2を採用することを確認した。
3.梁下の支保工を材齢28日以前に取り外す必要があったので、標準養生した供試体の圧縮強度が、設計基準強度以上であることを確認した。
4.資材の搬出入に伴い、やむを得ずスラブ支柱の盛替えを行う必要がある旨の報告を受けたので、その範囲と方法を定めた施工計画書を作成させ、承認した。

解答 3:

1.型枠の構造計算を行うに当たり、型枠の側圧は、打ち込み速さ、高さ、部位によって異なる。「コンクリートの打込み速さを10m/h以下、コンクリートの打込み高さを1.5m以下」、もしくは「コンクリートの打込み速さを20m/h以下、コンクリートの打込み高さを2.0m以下」として計画する場合、柱の側圧と壁の側圧とを同じ値とする。コンクリートの打込み速さが20m/hを超える場合は、「フレッシュコンクリートのヘッド(側圧を求める位置から上のコンクリートの打込み高さ)」と「フレッシュコンクリートの単位容積質量に重力加速度を乗じたもの」とを乗じた値とする。

2.型枠支保工の構造計算において、固定荷重(コンクリート23.5kN/m2、鉄筋1.0kN/m2、型枠0.4 kN/m2)に積載荷重(ポンプ工法であれば1.5kN/m2)を加えたものとする。

3.梁下の支保工を取り外しは、告示では材齢期間を28日にし、JASS5では設計基準強度の100%以上の圧縮強度および圧縮強度が12N/mm2以上かつ安全が確認された時に可能である。ただし、スラブ下および梁下の支保工取り外しに係る強度推定のための試験用は「現場水中養生」もしくは「現場封かん養生」とし、「標準養生」による場合、設計基準強度に補正を加えた値以上としなければならない。(JASS 5)

4.支柱の盛替えは、一度せき板を外し、支柱のみ再度立て直すことである。原則、盛替えは行ってはならないが、資材搬入等でやむを得ない場合には、監理者の承認を受けて行う。

〔H29 No.10〕表は、コンクリートの計画調合において使用する材料の絶対容積及び質量を記号で表したものである。この表の材料を使用したコンクリートに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。ただし、細骨材及び粗骨材は、表面乾燥飽水状態とする。

解答 2:

1.水セメント比(%)は、フレッシュコンクリートに含まれるセメントペースト中のセメントに対する水の質量百分率をいう。
・水セメント比=E/F×100%

2.細骨材率(%)は、コンクリートの全骨材容積率のうち、細骨材の絶対容量が占める割合を百分率で示したものである(JASS5)。
・細骨材率=C/(C+D)×100%

3.空気量(%)は、コンクリートに含まれる空気の容積のコンクリート容積に対する百分率である。
・空気量=(1,000-A-B-C-D)/1,000×100%

4.フレッシュコンクリートの単位容積質量(t/m3)は、フレッシュコンクリート1m3あたりの質量をいう。(1t=1,000kg)
・フレッシュコンクリートの単位容積質量=A+B+C+D/1,000

〔H29 No.11〕コンクリート工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.コンクリートポンプによるコンクリートの圧送に当たり、コンクリートの圧送に先立って圧送する富調合モルタルについては、型枠内に打ち込まずに全て破棄した。
2.コンクリート棒形振動機によるコンクリートの締固めにおいては、打込み層ごとに行い、その下層に振動機の先端が入るようにほぼ垂直に挿入し、挿入間隔を60cm以下としたうえで、コンクリートの上面にセメントペーストが浮くまで加振した。
3.床スラブのコンクリートの打込みをした翌日に、やむを得ず次工程の墨出しを行わなければならなかったので、適切な養生を行いコンクリートに振動や衝撃等の悪影響を与えない作業に限定して承認した。
4.普通ポルトランドセメントを使用したコンクリートの養生において、外気温の低い時期であったので、コンクリートを寒気から保護し、コンクリートの温度が2℃を下まわらない期間を3日とした。

解答 4:

1.いわゆる「先送り」の工程である。打ち込むコンクリートの強度以上の富調合のモルタルを圧送して、圧送開始初期のコンクリートの品質変化を防止する。この先送りモルタルは型枠内には打ち込まず、破棄する。

2.コンクリートの締固めにおいて、鉄筋や埋設物、型枠の隅々までコンクリートが充填されるように、棒形振動機や型枠振動機、木槌などで叩く。棒形振動機はできるだけ垂直に挿入して5秒から15秒ほど加振し、その挿入間隔は60cm以下とする。型枠振動機の場合は1分から3分ほど加振し、設置間隔は2~3mに1台程度とする。

3.コンクリートの打ち込み後は、少なくとも24時間はその上を歩行したり、作業することは避ける。また墨出し等で24時間後にスラブの上に乗る場合には、適切な養生を行いコンクリートに振動や衝撃等の悪影響を与えない作業に限定する。

4.寒冷期においてはコンクリートを寒気から保護しなければならない。打ち込み後、少なくとも5日間以上はコンクリート温度を2度以上に保つ。ただし、早強ポルトランドセメントの場合は3日間以上と短縮することができる。(JASS 5)

〔H29 No.12〕プレキャスト鉄筋コンクリート工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.プレキャスト部材の製造に当たり、コンクリートの加熱養生において、前養生時間を3時間とし、養生温度の上昇勾配を15°C/hとした。
2.プレキャスト部材の製造に当たり、板状のプレキャスト部材の脱型時所要強度については、脱型時にベッドを70~80度に立て起こしてから吊つり上げる計画としたので、コンクリートの圧縮強度を5N/mm2とした。
3.工事現場において、プレキャスト部材のエンクローズ溶接継手については、溶接後の鉄筋の残留応力を小さくするため、同一接合部の溶接作業を連続して行った。
4.工事現場において、プレキャスト部材と現場打ちコンクリートとの接合部については、コンクリートの打込みに先立ち、豆板等の欠陥を防止するため、散水してせき板及びプレキャスト部材の接合面を湿潤状態にした。

解答 2:

1.プレキャスト部材の製造のコンクリートの加熱養生は「常圧蒸気養生」が採用され、前養生(プレヒート)時間を3時間程度とし、養生温度の上昇勾配は10~20°C/hとする。加熱後は自然冷却によりゆっくり温度を下げる。

2.プレキャスト部材の製造に当たり、板状のプレキャスト部材の脱型時所要強度については、脱型時にベッド傾斜させない場合は、圧縮強度を12N/mm2とし、傾斜させる場合は8~10N/mm2とする。このときの圧縮強度の確認は、部材の製造場所において採取し、「同一の養生条件」で養生した供試体を使用する。 (JASS 10)
3.プレキャスト部材のエンクローズ溶接継手(鉄筋の突き合わせ溶接)は、溶接後の鉄筋の残留応力を小さくするため、同一接合部の溶接作業を連続して行い、建物全体の中央から外側へ進める。

4.プレキャスト部材と現場打ちコンクリートとの接合部については、豆板等の欠陥を防止するため、コンクリートの打込みに先立ち、打込み箇所を清掃して、部材の接合面を湿潤状態にしてコンクリートを打ち込む。

〔H29 No.13〕鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.溶接作業において、作業場所の気温が0°Cであったので、溶接線の両側約100mmの範囲の母材部分を加熱(ウォームアップ)して溶接した。
2.完全溶込み溶接とする板厚の異なる突合せ継手において、部材の板厚差による段違いが薄いほうの板厚の1/4以下、かつ、10mm以下であったので、薄いほうの部材から厚いほうの部材へ溶接表面が滑らかに移行するように溶接した。
3.高力ボルト接合において、接合部に生じた肌すきが2mmであったので、フィラープレートを挿入しないこととした。
4.トルシア形高力ボルトの締付けの確認において、ナット回転量に著しいば・ら・つ・き・が認められるボルト群に対して、その群の全てのボルトのナット回転量を測定して平均回転角度を算出し、平均回転角度±30度の範囲であったものを合格とした。

解答 3:

1.溶接作業において、作業場所の気温が-5度を下回る場合は、溶接作業を中止する。ただし、-5度から5度までの間であれば、接合部より100mmの範囲の母材部分を適切に加熱し、溶接作業を行う。

2.完全溶込み溶接とする板厚の異なる「突合せ継手」において、部材の板厚差による段違いが薄いほうの板厚の1/4以下、かつ、10mm以下である場合、薄いほうの部材から厚いほうの部材へ溶接表面が滑らかに移行するように溶接する。

3.「肌すき」とは、主に高力ボルト継手における板厚の差で生じる隙間のこと。高力ボルト継手は、板と板との間の摩擦抵抗力により滑りが生じないようにする接合であるため、隙間が空いていると摩擦抵抗力を減じてしまう。このため「テーパーゲージ」を用いて測定し、はだすきが1mmを超える場合は、フィラープレートを挿入し隙間を充填する。(JASS 6)

4.トルシア形高力ボルトの締付け後の目視検査においては、以下の項目を検査する。
・ピンテールの破断ー所定の軸力の確認及び本締めが完了しているか
・1次締め後につけたマークのずれー共回り・軸回りしていないか
・ナットの回転量(平均回転角度が±30度の範囲内か)
・突き出したボルトの余長(ねじ山が1~6山の範囲内か)
また、検査においては、全数検査・目視検査とし、不合格となったボルトは、破断したボルトをさらに追締めすることはできないため、新しいものに取り替える。

〔H29 No.14〕鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.工事現場における鉄骨の錆さび止め塗装において、鋼材表面の温度が50°C以上となり、塗膜に泡を生ずるお・そ・れ・があったので、塗装作業を中止した。
2.鉄骨の建方に先立って行うあと詰め中心塗り工法におけるベースモルタルの施工において、モルタル中心塗り部分のモルタルの塗厚さを60mmとし、養生期間を2日とした。
3.ロックウール吹付け工法による耐火被覆の施工において、柱の耐火材の吹付け厚さについては確認ピンを使用し、柱の1面に各1箇所以上を差し込んで確認した。
4.鉄骨の建方精度の管理において、建築物の倒れの管理許容差を、特記がなかったので、鉄骨精度検査基準((一社)日本建築学会「建築工事標準仕様書鉄骨工事付則6」)に従い、建築物の高さの1/4,000に7mmを加えた値以下、かつ、30mm以下とした。

解答 2:

1.鉄骨の塗装作業は、気温が5度以下、または相対湿度が85%以上の時は中止する。また、塗装面に水滴・塵埃が付着する場合、鋼材表面温度が50度以上の時は、作業を中止する。

2.鉄骨柱脚を施工するにあたり、ベースプレートを保持するために「あと詰め中心塗り」を採用する。(JASS 6)このとき、
①コンクリート面はレイタンスを除去
②モルタルの塗り厚は、30mm以上50mm以下
③モルタルの大きさは、200mm角もしくは200mmφ
④鉄骨建方までに3日以上の養生を行う
⑤あと詰めモルタルは無収縮モルタル(セメント1:砂2)を使用する。

https://www.senqcia.co.jp/より



3.耐火材の吹付の厚さは、施工後に確認ピンを差し込んで確認し、そのまま存置する(鉄骨工事技術指針)。その個数はスラブ下面及び壁面については5m2につき1箇所以上、柱及び梁については1面につき各1箇所以上とする。

4.鉄骨の建方精度の管理における「管理許容差」は、
柱の長さ:長さ10m未満の場合±3mm、10m以上で±4mm
柱の倒れ:節の高さの1/1,000以下、かつ、10mm以下
柱据付け面の高さ:±3mm
階の高さ:±5mm
建物の倒れ:建物の高さの1/4,000に7mmを加えた値以下、かつ、30mm以下

〔H29 No.15〕木造軸組工法による木工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.桁に使用する木材については、継伸しの都合上、やむを得ず短材を使用する必要があったので、その長さを2m内外とし、継手部分は短ざく金物で補強した。
2.建方精度の許容値は、特記がなかったので、垂直の誤差の範囲を1/1,000 以下、水平の誤差の範囲を1/500以下とした。
3.ボルト径が16mmの孔あけ加工は、特記がなかったので、ボルトが木部のボルト孔に密着するように、ボルト孔の径をボルト径に2.0mmを加えた大きさとした。
4.地表面から高さ1m以下の外周壁内及び水まわり部分に接する壁内における柱、間柱、筋かい、構造用面材及び胴縁類には、特記がなかったので、JIS規格品の表面処理用木材保存剤を塗布した。

解答 2:

1.土台に使用する木材については、継ぎ伸しの都合上、やむを得ず短材を使用する必要がある場合は、その長さを1m程度を限度とする。また、土台以外にあっては、2m程度を限度とする。

2.木工事における建方精度の許容値は、特記による。特記がない場合、垂直・水平の誤差の範囲をどちらも1/1,000以下とする。(JASS 11)

3.孔あけ加工は、特記がない場合は、ボルトが木部のボルト孔に密着するように、そのボルト孔の径は「ボルト径+3.0mm」以内の大きさとする。

4.地表面から高さ1m以下の外周壁内、水まわり部分に接する壁内における柱、間柱、筋かい、構造用面材及び胴縁類には、「木材保存処理材」を使用する。

〔H29 No.16〕防水工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.シーリング工事において、鉄筋コンクリート造の建築物の外壁に設けるひび割れ誘発目地については、目地底にボンドブレーカーを使用せずに、シーリング材を充填する三面接着とした。
2.屋根保護防水絶縁工法によるアスファルト防水工事において、砂付あなあきルーフィングを一般平場部に使用したが、立上り部については省略した。
3.屋根保護防水密着工法によるアスファルト防水工事において、防水層の下地の立上り部の出隅部は面取りとし、入隅部は直角の納まりとした。
4.アスファルト防水工事において、工期短縮を図るため、プレキャスト化した「塔屋の壁基壇部」と「現場打ちコンクリートのスラブ」とを一体化して防水層の下地とした。

解答 3:

1.鉄筋コンクリート造の外壁の建具回り、打ち継ぎ面目地、ひび割れ誘発目地については、地震時に大きく変形しないので(ノンワーキングジョイント)、シーリング材は3面接着とする。

2.アスファルト防水工事は、アスファルトルーフィング類を2~4枚積層して防水層を構成する。密着工法と絶縁工法がある。そのうち絶縁工法とは、下地と防水層を部分接着とする。ただし、周辺部分及び立上り際の500mm程度の部分については、立上り部の1層目のアスファルトルーフィング類を、アスファルトを用いて密着張りとし、絶縁シート・砂付あなあきルーフィングを省略する。

3.アスファルト防水の下地の場合、出隅・入隅ともに30mm程度の面取りとし、改質アスファルトシート防水などの場合は出隅は3~5mm程度の面取り、入隅は「直角」に仕上げる。

4.プレキャスト化した「塔屋の壁基壇部」と「現場打ちコンクリートのスラブ」とを一体化して防水層の下地とする場合、継ぎ目の処理を十分に注意し、防水工事を行う。これにより、工事の単純化と、工期短縮が期待される。

〔H29 No.17〕左官工事、石張り工事及びタイル工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.コンクリート壁下地へのモルタル塗りにおいて、下塗りは、吸水調整材の乾燥後に行った。
2.コンクリート床の石張り工事において、敷モルタルは、容積比でセメント1に対し砂4に少量の水を加え、手で握って形が崩れない程度の硬練りモルタルとした。
3.接着剤による陶磁器質タイル後張り工法において、屋外に使用する有機系接着剤は、JIS規格品の一液反応硬化形の変成シリコーン樹脂系のものとした。
4.セメントモルタルによるタイル後張り工法において、床タイル張り面の伸縮調整目地の位置については、特記がなかったので、縦・横ともに5mごとに設けた。

解答 4:

1.コンクリート壁下地へのモルタル塗りにおいて、吸水調整材を行った場合は乾燥後に、ポリマーセメント塗りを行った場合は乾燥しないうちに、下塗りを行う。

2.コンクリート床の石張り工事において、敷モルタルは、容積比でセメント1に対し砂4に少量の水を加え、手で握って形が崩れない程度の硬練りモルタルとする。(建築工事監理指針)

3.接着剤による陶磁器質タイル後張り工法では、下地面を清掃し、十分に乾燥させ、タイルを張る。このとき屋外に使用する有機系接着剤は、JIS規格品の一液反応硬化形の変成シリコーン樹脂系を使用する。

4.床タイル張り面の伸縮調整目地やひび割れ誘発目地の位置は、特記がなければ、縦・横とも4m以内ごとに設ける。(公共建築工事標準仕様書)

〔H29 No.18〕金属工事及びガラス工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。ただし、建築物の天井は、特定天井又はシステム天井に該当しない吊つり天井とする。

1.軽量鉄骨天井下地において、天井のふ・と・こ・ろ・が1.5mであったので、吊つりボルトの水平補強及び斜め補強に当たり、[-19× 10× 1.2(mm)の鋼材を使用した。
2.軽量鉄骨天井下地において、野縁を野縁受に留め付ける留付けクリップのつ・め・の向きについては、野縁受の溝に確実に折り曲げられるように、向きを揃えて留め付けた。
3.設計図書において、強化ガラスの指定があったが、自然破損の危険性があるので、設計者、建築主、監理者、工事施工者等で協議して合わせガラス仕様に変更した。
4.アルミニウム製建具へのフロート板ガラスによる複層ガラス(6mm+A6+6mm)のはめ込みに当たり、不定形シーリング材構法における複層ガラスの掛り代を、特記がなかったので、15mm以上確保した。

解答 2:

1.軽量鉄骨天井下地において、天井のふところが1.5m以上ある場合は、吊つりボルトの補強鋼材は、[-19× 10× 1.2(mm)の鋼材を使用し、縦横1.8m程度に設ける。

2.軽量鉄骨天井下地の野縁は、「留付けクリップ」によって野縁受に留め付ける。このときの「留付けクリップ」のつめの向きは、野縁受の溝に確実に折り曲げられるように、交互に向きを変えて留め付けるものとする。(建築工事監理指針)

留め付けクリップ(https://www.noju.co.jp/より)

3.「合わせガラス」は、2枚の板ガラスを透明で強靭な「中間膜」で貼り合わせたもの。破損しても破片の飛散を防ぐことができる安全性の高いガラスである。

4ガラスの掛り代は、通常は10mm以上かつ板厚の1.2倍とする。複層ガラスの場合は、封着材への紫外線の入射を防止するため、掛り代は15mm以上とする。

〔H29 No.19〕内外装工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.カーペットのグリッパー工法において、上敷きの敷詰めは、隙間及び不陸をなくすように伸長用工具(ニーキッカーやパワーストレッチャー等)により幅500mmにつき200N程度の張力をかけて伸長し、グリッパーに固定した。
2.木造軸組構法の壁の充填断熱工法(はめ込み工法)における防湿層の設置については、ポリエチレンフィルムの防湿層の継目を柱等の木下地部分に設け、その重ね幅を30mm以上とした。
3.プレキャストコンクリートカーテンウォールの開口部にY型構造ガスケットの使用に当たり、コンクリート端面からY型ガスケットをプレキャスト版にはめ込むための溝の中心までの寸法を、60mm以上とした。
4.システム天井において、天井パネルにロックウール化粧吸音板を使用したので、吸音板の軟化を防止するため、工事中の室内湿度が80%を超えないようにした。

解答 1:

1.「グリッパー工法」とは、部屋の周囲にグリッパーエッジを取り付け、グリッパーから突き出た釘(ピン)にカーペットを引っ掛けて固定する方法である。この時の上敷きの敷詰めは、隙間および不陸をなくすように、伸張用工具で幅300mmにつき200N程度の張力をかけて伸長してグリッパーに固定する。(公共建築工事標準仕様書)


https://limia.jp/より

https://hdc.co.jp/より


2.はめ込み工法における防湿層の設置においては、ポリエチレンフィルムの継目は柱等の木下地部分に設け、重ね幅を30mm以上とする。

3.プレキャストコンクリートカーテンウォールの開口部にY型構造ガスケットの使用に当たり、コンクリート端面からY型ガスケットをプレキャスト版にはめ込むための溝の中心までの寸法を、60mm以上とする。


4.ロックウール化粧吸音板は、ロックウールを主原料として板状に成形したもので、吸音性以外にも防火性や断熱性に優れており、天井の仕上材に使用される。ただし、水分に弱いので、工事中の室内湿度が80%を超えないようにする。

〔H29 No.20〕設備工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.空気調和設備工事に用いるロックウール保温材のうち、ロックウールフェルトについては、特記がなかったので、フェルトの密度が20kg/m3のものを使用した。
2.合成樹脂製可とう電線管をコンクリートスラブに埋設するので、電線管をスラブ配筋の上端筋と下端筋との間に配管し、コンクリートの打込み時に管が移動しないように専用支持具等を使用して、曲り部分については0.5m以下の間隔で下端筋に結束した。
3.防火区画の壁を貫通する配電管は、呼び径82mm(外径89mm)の硬質塩化ビニル電線管とし、当該配電管と防火区画との隙間をモルタルで充填した。
4.エスカレーターの上下乗り場及び踏段で行う検査において、踏段相互間及びスカートガードと踏段との隙間については、エスカレーターの全長にわたって接触することなく5mm以下であることを確認した。

解答 1:

1.「ロックウールフェルト」は機械設備や住宅の断熱材として使用される人造繊維である。フェルトの密度は40kg/m3のものを使用する。(公共建築工事標準仕様書)

ロックウール工業会より

2.合成樹脂製可とう電線管をコンクリート埋設部分に使用される場合、ダブル配筋の壁、またはスラブの配筋は、ボックス近辺を除き、ダブル配筋の間に入れる。また、専用支持具を用いて1m以下の間隔で鉄筋に結束し、曲がり部分では結束間隔を0.5m以内とするのが望ましい(電気設備工事監理指針)。
3.給水管、配電管その他の管が一時間準耐火基準・耐火構造・準耐火構造の床若しくは壁又はひさし、床、袖壁その他これらに類するものを貫通する場合においては、当該管と防火区画との隙間をモルタルその他の不燃材料で埋めなければならない(令112条20項)。その外径は大臣の定める数値未満とする。

4.踏段相互間及びスカートガードと踏段とのすき間は、エスカレーターの全長にわたって接触することなく5mm以下とする(日本産業規格A4302)。

〔H29 No.21〕各種工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.鋼板製屋根用折板を使用した屋根工事において、折板のけらば包みを1.8mの間隔で端部用タイトフレームに取り付けた。
2.鉄筋コンクリート造の建築物の屋根スラブに縦形ルーフドレンを取り付けるに当たり、梁との干渉がないことを確認のうえ、ルーフドレンの径が150mmであったので、あご付きパラペットのあ・ご・の垂直面からルーフドレンの中心までの距離が400mm確保されていることを確認した。
3.屋上のパラペットにおいて、オープン形式のアルミニウム製笠木の取付けに当たり、笠木部の固定金具の取付け完了後、コーナー部分の笠木を先に取り付け、直線部分の笠木については、両端から定尺部材を取り付け、中央部に調整部材を取り付けた。
4.建具工事において、防火扉の危害防止装置の検査については、扉の閉鎖時間をストップウォッチにより測定し、扉の質量により運動エネルギーを確認するとともに、プッシュプルゲージにより閉鎖力を測定した。

解答 1:

1.「けらば包み」の取り付けは、継手の重ねは60mm以上とし、重ね内部にシーリング材を挟み込み、1.2m以下の間隔で下地に取り付ける。

https://www.smartroof.jp/より

2.縦形ルーフドレンは垂直にスラブを貫通して、下階で横に抜く。スラブの仕上げでは防水処置を施すために、パラペット立ち上がり面等からある程度離さなければならない。径が150mmの場合は、400mm程度離して設置する。

3.笠木は、外壁を雨汚れから保護するためにパラペット部分に設置するものであり、アルミニウム製の笠木を設置する場合は、コーナー部分の笠木から取り付け、最後に直線部を取り付ける。調整部分は直線部に設けるのが良い。その固定金具については、防水層が施工されたパラペット天端に、あと施工アンカーにより堅固に取り付ける。
4.防火扉とは、建物内で万が一火災が発生した際に火災の延焼スピードを抑えるために、自動的に閉鎖する仕組みとなっている。防火扉の危害防止装置の検査については、扉の閉鎖時間をストップウォッチにより測定し、扉の質量により運動エネルギーを確認するとともに、プッシュプルゲージにより閉鎖力を測定する。

〔H29 No.22〕耐震改修工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.鉄筋コンクリート造の増打ち耐震壁の増設工事において、打継ぎ面となる既存構造体コンクリートの表面については、特記がなかったので、目荒しとしてコンクリートを30mm程度斫はつり、既存構造体の鉄筋を露出させた。
2.鉄筋コンクリート造の耐力壁の新設工事において、新規に打ち込むコンクリートについては、壁頭部にグラウト材を注入することとしたので、梁下200mm程度の位置でコンクリートを打ち止めた。
3.金属系あと施工アンカーの穿孔作業において、穿孔した傾斜角が施工面への垂線に対して5度以内であったので合格とした。
4.金属系あと施工アンカーの施工後の現場非破壊試験において、引張試験を行うための確認試験荷重は、特記がなかったので、計算で得られた、「アンカーの鋼材による引張荷重」又は「コンクリート破壊による引張荷重」の小さいほうの2/3程度の値とした。

解答 1:

1.「目荒し(目粗し)」とは、塗装前やコンクリート打ち継ぎのために、表面をザラザラの状態にする工程。足付け作業とも呼ばれる。研削工法、ショットブラスト工法、ウォータージェット工法などの工法がある。目荒しの程度は特記によるが、特記がない場合、2~5mm程度とし、全体の15~30%程度(増打ち壁増設の場合は10~15%)に行う(建築改修工事監理指針)。

http://rc-cons.net/より

2.設問通り、鉄筋コンクリート造の耐力壁の新設工事において、新規に打ち込むコンクリートについては、壁頭部にグラウト材を注入することとする場合、梁下200mm程度の位置でコンクリートを打ち止め、この隙間にグラウト材を注入する(建築改修工事監理指針)。

3.あと施工アンカーの穿孔作業では、施工面に対して直角とする。ただし、鉄筋に当たった場合は別の場所に穿孔するが、やむを得ず傾斜させて鉄筋を避ける場合は、その傾斜を金属系アンカーは5度以内、接着系は15度以内とする(建築改修工事監理指針)。
4.引張試験を行うための確認試験荷重は、設計担当者との協議で決定するが、一般的には、アンカーの鋼材による引張り荷重またはコンクリート破壊による引張り荷重の小さい方の2/3程度の荷重であることを確認する(建築改修工事監理指針)。

〔H29 No.23〕各種改修工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.かぶせ工法により既存建具を新規建具とする改修において、既存建具の方立・無目・障子等を撤去したうえで、外周枠を残し、その上から新規金属製建具を取り付けた。
2.塗膜はく離剤工法における既存の防水形複層塗材の塗り仕上げ外壁の改修において、特記がなかったので、試験施工を行ったうえで、既存の弾性を有する有機系塗膜を全面除去した。
3.タイル張り仕上げ外壁の改修において、モザイクタイルの広範囲にわたる浮きの改修については、注入口付アンカーピンニングエポキシ樹脂注入タイル固定工法を採用した。
4.シーリング再充填工法による防水改修において、既存シーリング材の除去については、目地被着体に沿ってカッターにより切込みを入れ、既存シーリング材をできる限り除去した後に、サンダー掛け等により清掃を行った。

解答 3:

1.既存の建具を完全に取り外すためには、建具と躯体とを固定している部分を撤去する大がかりな作業が必要となる。そこで、既存建具の外枠を残し、その上から新規の建具を取り付ける「かぶせ工法」を採用する場合がある。このとき、既存の鋼製建具の枠の厚さが1.3mm以上であることが条件である。既存枠への新規建具の取付けについては小ねじ留めとし、留め付けについては、端部を100mm、中間部の間隔を400mmとする。通常、二面接着にてシーリング材を施すが、挙動の少ない鉄筋コンクリート造の建具周りでは、三面接着としても良い。

2.既存の防水形複層塗材の塗り仕上げ外壁の改修において、既存の弾性を有する有機系塗膜の剥離には「塗膜剥離剤工法」を採用し、全面除去する。

3.「注入口付アンカーピンニングエポキシ樹脂注入タイル固定工法」は、タイル陶片の浮きを注入口付アンカーピンニングと、エポキシ樹脂の注入で固定する工法。小口タイル以上の比較的大きなタイルに用いられる。(建築改修工事監理指針)
4.シーリングが経年劣化によって防水性能が低下した場合、既存のシーリングを撤去してから新たにシーリングを充填する。撤去方法は、通常、カッターにより切込みを入れ、既存シーリング材をできる限り除去した後に、バフ掛け、サンダー掛け等により清掃を行う。

〔H29 No.24〕鉄骨工事におけるV形開先の突合せ継手において、図に示す記号部とその名称の組合せとして、正しいものは、次のうちどれか。

解答 3:

〔H29 No.25〕建築物の監理業務委託契約又は工事請負契約に関する次の記述のうち、四会連合協定「建築設計・監理等業務委託契約約款」又は民間(旧四会)連合協定「工事請負契約約款」に照らして、最も不適当なものはどれか。

1.監理業務委託契約において、委託者及び受託者は、受託者が監理業務を行うに当たり協議をもって決定した事項については、原則として速やかに、書面を作成し、記名・押印する。
2.監理業務委託契約において、監理業務を原設計者と異なる建築士に委託したとき、委託者は、監理業務の段階において、設計成果物について変更の必要が生じた場合、原則として、設計変更業務を原設計者に別途委託しなければならない。
3.工事請負契約において、受注者は、設計図書等に発注者又は監理者の立会いのうえ施工することを定めた工事を施工するときは、事前に発注者又は監理者に通知する。
4.工事請負契約において、受注者は、工事を完了したときは、設計図書等のとおりに実施されていることを確認して、監理者に検査を求め、監理者は、速やかにこれに応じて検査を行う。

解答 4:

1.委託者及び受託者は、受託者が監理業務を行うに当たり協議をもって決定した事項については、原則として速やかに、書面を作成し、記名・押印する(建築設計・監理等業務委託契約約款2条)。

2.監理業務を原設計者と異なる建築士に委託したとき、委託者は、監理業務の段階において、設計成果物について変更の必要が生じた場合、原則として、設計変更業務を原設計者に別途委託しなければならない。ただし、受託者が受託しない場合、委託者は第三者の設計士に委託することができる(建築設計・監理等業務委託契約約款16条)。

3.受注者は、設計図書等に発注者又は監理者の立会いのうえ施工することを定めた工事を施工するときは、事前に発注者又は監理者に通知する(工事請負契約約款15条) 。

4.受注者は、工事を完了したときは、設計図書等の通りに実施されていることを確認して、発注者に対し、監理者立会いのもとに行う検査を求める(工事請負契約約款23条) 。

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投稿日:2019年7月30日 更新日:

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