
一級建築士学科試験
2027年7月25日(日)
令和09年度試験日まであと 日!
*閲覧にあたって:出題当時の試験の問題を掲載しておりますので、特に法令改正や技術革新などによる設問や解答の不適合がある場合も、閲覧者ご自身でご確認の上でご利用願いします。必ずしも正確性を保証するものではありません。→当サイトの免責事項
〔H24 No.01〕次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1.学校、体育館、ボーリング場、スキー場、スケート場、水泳場又はスポーツの練習場は、非常用の照明装置の設置に関する規定における「学校等」に該当する。
2.電子計算機に対する指令であって、一の結果を得ることができるように組み合わされたものを、「プログラム」という。
3.土地に定着する観覧のための工作物で、屋根を有しないものは、「建築物」に該当しない。
4.特定都市河川浸水被害対策法第8条並びにこの規定に基づく命令及び条例の規定で、建築物の敷地、構造又は建築設備に係るものは、「建築基準関係規定」に該当する。
解答 3:
1.令126条の4第3号に規定される「学校等」は、令126条の2第3号「学校、体育館、ボーリング場、スキー場、スケート場、水泳場又はスポーツの練習場(以下「学校等」という。)」と定義されている。(なお、「子ども・子育て支援法等の施行に伴う関係政令の整備に関する政令(平成26年政令第412号)」の公布にあわせて、建築基準法も整理が行われ、排煙設備、非常用照明設備、内装制限に関する除外規定における「学校等」の定義の中で、幼保連携型認定こども園が除外された。ここでは法改正前のままの問題文を掲載している。)
2.法2条34号。「プログラム」とは、電子計算機に対する指令であって、一の結果を得ることができるように組み合わされたものをいう。
3.法2条1号。土地に定着する工作物のうち、①屋根及び柱若しくは壁を有するもの(これに類する構造のものを含む。)、②これに附属する門若しくは塀、③観覧のための工作物又は④地下若しくは高架の工作物内に設ける事務所、店舗、興行場、倉庫その他これらに類する施設(鉄道及び軌道の線路敷地内の運転保安に関する施設並びに跨こ線橋、プラットホームの上家、貯蔵槽その他これらに類する施設を除く。)をいい、⑤建築設備を含むものとする。屋根の有無は関係ない。
4.建築基準関係規定は、法第6条第1項および令9条で規定されており、①建築基準法、②その命令、③条例の規定、④「その他建築物の敷地、構造又は建築設備に関する法律並びにこれに基づく命令及び条例の規定で政令で定めるものをいう。これに基づく政令、省令、告示及び条例の規定で政令で定めるもの」の4つをまとめて言う。令9条では、消防法、屋外広告物法、港湾法、港湾法、ガス事業法、駐車場法、水道法、下水道法、宅地造成等規制法、流通業務市街法、液化石油ガス保安法、都市計画法、特定空港周辺航空機騒音対策特別措置法、自転車安全利用促進法、浄化槽法、特定都市河川浸水被害対策法を規定している。
〔H24 No.02〕防火地域内における次の行為のうち、建築基準法上、確認済証の交付を受ける必要がないものはどれか。ただし、建築物の建築等に関する確認済証の交付を受ける必要がない区域の指定はないものとする。
1.鉄骨造、延べ面積100m2、平家建ての事務所における床面積10m2の増築
2.鉄筋コンクリート造、延べ面積500m2、地上3階建ての物品販売業を営む既存の店舗内におけるエスカレーターの設置
3.れんが造、延べ面積600m2、地上2階建ての美術館で、文化財保護法の規定によって重要文化財として指定されたものの移転
4.鉄筋コンクリート造、延べ面積800m2、地上3階建てのホテルの、大規模の修繕又は大規模の模様替を伴わない有料老人ホームヘの用途変更
解答 3:
1.6条1項4号「都市計画区域、準都市計画区域、景観法、準景観地区内又は都道府県知事が関係市町村の意見を聴いてその区域の全部若しくは一部について指定する区域内における建築物」に該当し、建築はすべて確認済証の交付が必要となる。建築とは、法2条13条において「建築物を新築し、増築し、改築し、又は移転すること」と定義される。「増築」は、建築行為となり、規模・用途にかかわらず確認済証の交付を受ける必要がある。また、法6条2項に防火地域・準防火地域外において10m2以内の増築・改築・移築は適用しないとあるが、設問で「防火地域内」とあるので除外されない。
2.法87条の4の建築設備の準用規定より、令146条1項に指定される「確認等を要する建築設備」は、エレベーター、エスカレーター、小荷物専用昇降機、特定行政庁が指定する建築設備(屎尿浄化槽及び合併処理浄化槽を除く。)である。これら建築設備を法6条1号-3号に該当する建築物に設ける場合、確認申請が必要となる。設問の「鉄筋コンクリート造、延べ面積500m2、地上3階建ての物品販売業を営む既存の店舗」は1号に該当するので、エレベーターの設置は確認申請が必要となる。
3.「確認済証」の交付は建築基準法6号に拠るものである。法3条に以下の条文がある。
第3条 この法律並びにこれに基づく命令及び条例の規定は、次の各号のいずれかに該当する建築物については、適用しない。
一 文化財保護法(昭和25年法律第214号)の規定によつて国宝、重要文化財、重要有形民俗文化財、特別史跡名勝天然記念物又は史跡名勝天然記念物として指定され、又は仮指定された建築物
これにより、設問の「文化財保護法の規定によって重要文化財として指定されたもの」は確認済証の交付の申請を行う必要はない。
4.法87条の準用規定により、建築物の用途を変更して第6条第1項第1号の特殊建築物とする場合、法6条1項の確認済証の交付を受ける必要がある。令115条の3及び令19条から「有料老人ホーム(児童福祉施設等)」は特殊建築物と判断し、床面積200m2を超えているため、法6条1項1号に該当し、確認済証の交付が必要となる。なお、法87条のカッコ書きによって、類似の用途相互間の用途変更は除外されているが、寄宿舎と共同住宅は類似の用途とはならない(令138条の18各号)。また、設問文に「大規模の修繕又は大規模の模様替を伴わないもの」とあるので、法6条1項に該当しない。
| 一号 | 特殊建築物 | 床面積200m2を超えるもの |
| 二号 | 木造 | ・3階以上 ・延べ面積500m2を超える ・高さ13mを超える ・軒の高さ9mを超える 上のいずれかに当てはまるもの |
| 三号 | 木造以外 | ・2階以上 ・床面積が200m2を超える 上のいずれかに当てはまるもの |
〔H24 No.03〕図のような建築物における延べ面積、建築物の高さ又は階数の算定に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、建築物には、住宅、自動車車庫等の用途に供する部分はないものとする。また、昇降路の床面積は各階50㎡、昇降機塔の屋上部分の水平投影面積は建築面積の1/20とし、最下階の防災センター(中央管理室)の水平投影面積は建築面積の1/8とする。

1.容積率の算定の基礎となる延べ面積は4,100m2である。
2.避雷設備の設置の必要性を検討するに当たっての建築物の高さは18mである。
3.階数は6である。
4.地階を除く階数は4である。
解答 1:
1.「容積率の算定の基礎となる延べ面積」には、一部不算入の緩和(52条3項)と指定する部分の全部の不算入の緩和(法52条6項)とがある。しかし、昇降路でない「昇降機塔の屋上部分」の緩和規定はない。よって、当該建築物の容積率の算定となる延べ面積は、
防災センター(100m2)+事務所(800m2×5)+昇降機塔(40m2)ー昇降路(50m2)
2.階段室、昇降機塔、装飾塔、物見塔、屋窓その他これらに類する建築物の屋上部分の水平投影面積の合計が当該建築物の建築面積の8分の1以内の場合においては、その部分の高さは、12mまで(日影制限等は5ⅿ)は、当該建築物の高さに算入しない。ただし、避雷設備、北側斜線、特例容積率適用地区内・高度地区内・居住環境向上用途誘導地区・特定用途誘導地区の高さの限度は除外されている。このため、地盤面からの高さが塔屋の高さを建築物の高さとなる。また、「地盤面」とは、高低差が3m以下の場合、建築物が周囲の地面と接する位置の平均の高さにおける水平面をいう。これにより、1.5m+(3m+3m+3m+3m)+1.5m+3m=18m。
3.昇降機塔、装飾塔、物見塔その他これらに類する建築物の屋上部分又は地階の倉庫、機械室その他これらに類する建築物の部分で、水平投影面積の合計がそれぞれ当該建築物の建築面積の8分の1以下のものは、当該建築物の階数に算入しない(令2条1項8号)。設問の「昇降機塔」は、1/8以下なので階数に不算入で、「最下階の防災センター」は参入する。よって階数は6である。
4.地階とは、床が地盤面下にある階で、床面から地盤面までの高さがその階の天井の高さの2分の1以上のものをいう。これにより、事務所1階部分は地階扱いとなり、地階を除く階数は事務所4フロア分となる。
〔H24 No.04〕次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1.木造、延べ面積120m2、地上3階建ての一戸建ての住宅を新築する場合においては、当該建築物の建築主は、原則として、検査済証の交付を受けた後でなければ、当該新築に係る建築物を使用することができない。
2.延べ面積2,000m2、地上5階建ての共同住宅(国、都道府県及び建築主事を置く市町村の建築物を除く。)で特定行政庁が指定するものの所有者等は、当該建築物の敷地、構造及び建築設備について、定期に、一級建築士若しくは二級建築士又は国土交通大臣が定める資格を有する者にその状況の調査をさせて、その結果を特定行政庁に報告しなければならない。
3.延べ面積4,500m2の病院(5階以上の階における病院の用途に供する部分の床面積の合計が1,200m2のもの)の大規模の修繕の工事で、避難施設等に関する工事の施工中において当該建築物を使用する場合においては、当該建築主は、建築確認及び仮使用の承認に加え、あらかじめ、当該工事の施工中における当該建築物の安全上、防火上又は避難上の措置に関する計画を作成して特定行政庁に届け出なければならない。
4.木造、延べ面積70m2、地上2階建ての一戸建ての住宅を除却しようとする場合、当該除却の工事を施工する者は、原則として、建築主事を経由して、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
解答 3:
1.6条1項1号から3号いずれかに該当する建築物が建築、大規模の修繕若しくは大規模の模様替を行う場合は確認済証の交付が必要とされる。当該建築物は2号に該当するので、確認済証の交付を受ける必要があり、工事を完了したときは、国土交通省令で定めるところにより、建築主事の検査を申請しなければならない(法7条)。さらに、法7条の6において検査済証を受けるまでの間は使用制限がかけられている。
| 一号 | 特殊建築物 | 床面積200m2を超えるもの |
| 二号 | 木造 | ・3階以上 ・延べ面積500m2を超える ・高さ13mを超える ・軒の高さ9mを超える 上のいずれかに当てはまるもの |
| 三号 | 木造以外 | ・2階以上 ・床面積が200m2を超える 上のいずれかに当てはまるもの |
2.法12条1項の定期報告。第6条第1項第1号に掲げる建築物で安全上、防火上又は衛生上特に重要であるものとして政令で定めるもの(令16条1項)及び特定建築物で特定行政庁が指定するものの所有者は、これらの建築物の敷地、構造及び建築設備について、国土交通省令で定めるところにより、定期に、一級建築士若しくは二級建築士又は建築物調査員資格者証の交付を受けている者にその状況の調査をさせて、その結果を特定行政庁に報告しなければならない。共同住宅は令16条1項1号に該当するので、定期報告を要する。
3.法90条の3に「工事中における安全上の措置等に関する計画の届出」の規定があり、その対象建築物は令147条の2に指定されている。同条2号に「病院、診療所又は児童福祉施設等の用途に供する建築物で5階以上の階におけるその用途に供する部分の床面積の合計が1,500m2を超えるもの」とあり、設問は病院(5階以上の階における病院の用途に供する部分の床面積の合計が1,200m2のもの)なので該当せず、計画書の届出の必要はない。なお、特殊建築物で200m2以上なので法6条1項1号に該当し、避難施設等に関する工事なので、法7条の6の仮使用の認定は必要となる。
4.法15条1項条文「建築主が建築物を建築しようとする場合又は建築物の除却の工事を施工する者が建築物を除却しようとする場合においては、これらの者は、建築主事を経由して、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。ただし、当該建築物又は当該工事に係る部分の床面積の合計が10m2以内である場合においては、この限りでない。」
〔H24 No.05〕次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1.集会場における客用の階段及びその踊場に、高さ85cmの手すりが設けられた場合における階段及びその踊場の幅は、手すりの幅が10cmを限度として、ないものとみなして算定する。
2.小学校における職員室には、採光のための窓その他の開口部を設けなくてもよい。
3.住宅における地階の居室で、からぼりに面する所定の開口部を設けた場合においては、居室内の湿度を調節する設備を設けなくてもよい。
4.石綿が添加された建築材料が使用されていることにより 建築基準法第3条第2項の規定の適用を受けている倉庫について、基準時における延べ面積が1,000m2のものを増築して延べ面積1,400m2とする場合、増築に係る部分以外の部分においては、当該添加された建築材料を被覆する等の措置を要しない。
解答 4:
1.階段及びその踊場に「手すり」及び「階段の昇降を安全に行うための設備でその高さが50cm以下のもの」が設けられた場合における階段及びその踊場の幅は、手すり等の幅が10cmを限度として、ないものとみなして算定する(令23条3項) 。
2.法28条において、住宅、学校、病院、診療所、寄宿舎、下宿その他これらに類する建築物で政令で定めるものの居室には採光のための窓その他の開口部を設けなければならないとある。また法2条1項4号より職員室は「執務」を行う居室ではあるが、学校においては教室にのみ採光を確保すればよい(法28条かっこ書き)。
3.住宅の居室、学校の教室、病院の病室又は寄宿舎の寝室で地階に設けるものは、壁及び床の防湿の措置その他の事項について衛生上必要な政令で定める技術的基準に適合するものとしなければならない(令29条)。その技術的基準とは、①からぼりその他の空地に面する開口部を設ける、②機械換気設備を設ける、③湿度を調節する設備、のいずれかとすればよい。よってからぼりに面する所定の開口部を設けた場合においては、居室内の湿度を調節する設備を設けなくてもよい。
4.法第28条の2において、建築物には石綿を使用してはならないとしているが、法第86条の7第1項において石綿を添加した建築物に対する制限を緩和している。令第137条の4の3では「増築又は改築に係る部分の床面積の合計が基準時における延べ面積の2分の1を超えないこと」と規制しているため、設問文「基準時における延べ面積が1,000m2」より1,500m2まで増築可能となるため適合している。しかし同項三号から、
・増築部分に、石綿を使用しない
・増築部分以外に、石綿飛散防止の被膜
の条件があるため、設問文「添加された建築材料を被覆する等の措置を要しない」は誤った記述である。
〔H24 No.06〕防火地域及び準防火地域以外の区域内における木造の中学校に関する次の記述のうち、建築基準法に適合しないものはどれか。ただし、居室については、内装の制限を受ける「窓その他の開口部を有しない居室」には該当しないものとし、耐火性能検証法による確認は行われていないものとする。
1.延べ面積3,500m2、地上2階建ての主要構造部に木材を用いたものとしたので、主要構造部を耐火構造とし、その外壁の開口部で延焼のおそれのある部分に、所定の防火設備を設けた。
2.地上3階建ての耐火建築物とし、火を使用しない室の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを木材で仕上げた。
3.地上3階建てとしたので、主要構造部を準耐火構造とし、各室に避難上有効なバルコニーを設置し、3階の各室の外壁面に道に面して窓を設け、建築物の周囲に幅員3m以上の通路を設けた。
4.延べ面積2,000m2、地上2階建てとしたので、床面積の合計1,000m2ごとに耐火構造で自立する鉄筋コンクリート造の壁(開口部の幅及び高さは、それぞれ2.5m以下とし、これに所定の特定防火設備を設けたもの)により有効に区画し、その壁の両端及び上端は、外壁面及び屋根面から50cm突出させた。
解答 3:
1.延べ床面積が3,000m2を超える大規模な木造建築物は、耐火構造(法2条9号の2イ)とするか(法21条2項1号)、通常の火災による延焼を防止するために当該壁等に必要とされる技術的基準に適合するものでそれぞれ3,000m2以内に区画(法21条2項2号)すれば、その主要構造部の全部もしくは一部に木材・プラスチックを用いることができる。本設問では耐火建築物としているので、適合している。また、学校等は特殊建築物であり、延べ面積が2,000m2以上なので、法27条1項2号に該当し、「準耐火建築物」または「準延焼防止建築物」とする。主要構造部を耐火構造とし、所定の防火設備を設けているので耐火建築物と判断し、適合している。
2.地上3階建てで床面積500m2を超える建築物は、原則として内装制限をうける(令128条の4第2項)。ただし、カッコ書きで「学校」は除かれているので、木材で仕上げてもかまわない。
3.「防火地域及び準防火地域以外の区域内」なので、法27条を確認する。法27条1項各号に該当する建築物においては、①大臣が定めた構造方法(令110条、令110条の3)か、②大臣の認定(平成27年告示255号)を受けたもののいずれかにしなければならない。当建築物はいずれも該当するので、耐火建築物にする必要はない。
4.延べ面積が1,000m2を超える建築物等は、防火上有効な構造の防火壁又は防火床によつて有効に区画し、かつ、各区画の床面積の合計をそれぞれ1,000m2以内としなければならない(法26条)。また、その防火壁は耐火構造とし、その開口部の開口部の幅及び高さは、それぞれ2.5m以下とし、これに所定の特定防火設備を設ける(令113条1号、4号)。なお、「その壁の両端及び上端は、外壁面及び屋根面から50cm突出させた」は要求される要件ではないが、安全側である。
〔H24 No.07〕「特殊建築物等の内装」の制限に関する次の記述のうち、建築基準法に適合しないものはどれか。ただし、自動式のスプリンクラー設備等は設けられていないものとし、居室については、内装の制限を受ける「窓その他の開口部を有しない居室」には該当しないものとする。また、避難上の安全の検証は行われていないものとする。
1.主要構造部を耐火構造とした延べ面積600m2、地上3階建ての図書館において、3階部分にある図書室の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを、難燃材料とした。
2.自動車修理工場の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを、準不燃材料とした。
3.物品販売業を営む店舗の用途に供する建築物の用途を変更し、新たに火を使用する調理室を設けた飲食店とする際、その調理室の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを、準不燃材料とした。
4.地階に設ける集会場の客席の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを、難燃材料とした。
解答 4:
1.法35条の2、令128条の4第3項により、階数が3以上で延べ面積が500m2を超える建築物は、原則として、内装制限を受ける。その壁及び天井の室内に面する部分は難燃材料もしくは所定の材料により仕上げ、居室から地上に通ずる主たる廊下、階段その他の通路の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げは準不燃材料で仕上げる(令128条の5第4項)。
2.令128条の4第1項二号により、自動車修理工場は、原則として、内装制限を受け、自動車修理工場の仕上げは、準不燃材料と同等以上としなければならない。
3.住宅の用途に供する建築物以外の建築物に存する調理室、浴室、乾燥室、ボイラー室、作業室その他の室でかまど、こんろ、ストーブ、炉、ボイラー、内燃機関その他火を使用する設備又は器具を設けたものは、内装制限を受ける調理室として準不燃材料としなければならない(令128条の4第4項、令128条の5第6項)。なお、主要構造部を耐火構造としたものは準不燃材料以外の仕上げとしてもよい。
4.法35条の2、令128条の4第1項3号より、地階の集会場は、内装制限を受け、居室及びこれから地上に通ずる主たる廊下、階段その他の通路の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを準不燃材料としなければならない(令128条の5第3項)。したがって、難燃材料では適合しない。
〔H24 No.08〕防火・避難に関する次の記述のうち、建築基準法に適合しないものはどれか。ただし、避難階は1階とし、屋上広場はないものとする。
1.各階を物品販売業を営む店舗の用途に供する地上4階建ての建築物(各階の床面積が400m2において、各階における避難階段の幅の合計を3.0mとした。
2.主要構造部を耐火構造とした地上3階建ての共同住宅において、各階に住戸(居室の床面積が50m2)が5戸あるので、各階に避難上有効なバルコニーを設け、2の直通階段を設けた。
3.各階が階避難安全性能を有するものであることについて、階避難安全検証法により確かめられた地上20階建ての共同住宅において、最上階の住戸から地上に通ずる廊下及び特別避難階段の天井及び壁の室内に面する部分の仕上げを不燃材料とし、その下地を準不燃材料で造った。
4.主要構造部を不燃材料で造った地上15階建ての建築物において、全館避難安全性能を有するものであることについて、全館避難安全検証法により確かめられたので、床面積の合計200m2以内ごとに耐火構造の床及び壁により区画した。
解答 3:
1.物品販売業を営む店舗の用途に供する建築物における避難階段、特別避難階段及びこれらに通ずる出入口の幅は、直上階以上の階のうち床面積が最大の階における床面積100m2につき60cmの割合で計算した数値以上とすることとしている(令124条1項1号)。最大の床面積は400m2なので、400×60cm=2.4mとなり、3.0mは適合する。
2.共同住宅の用途に供する階で、その階の居室の床面積の合計が100m2を超える場合、その階から避難階または地上に通ずる2以上の直通階段を設けなければならない(令121条1項5号)。また、主要構造部が耐火構造なので、令121条2項の規定が適用され、床面積の合計が100m2から200m2に緩和されるが、設問の延べ床面積は50m2×5戸=250m2なので、やはり2以上の直通階段を設けなければならない。
3.その階が、階避難安全性能を有することが、階避難安全検証法により確かめられた場合、令129条1項に列記されている規定は適用されない。ただし「特別避難階段の内装制限」は、適用除外の規定には該当しないので、内装仕上げ及び下地はそれぞれ不燃材料としなければならない(令123条3項四号)。
4.その建物が、全館避難安全性能を有することが、全館避難安全検証法により確かめられた場合、令129条の2第1項に列記されている規定は適用されない。「地上12階建ての最上階(令112条7項)」の高層区画も除外規定に該当するので、100m2以内ごとに区画しなくてもよく、200m2以内ごとに区画でも適合する。
〔H24 No.09〕防火・避難に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1.主要構造部を準耐火構造とした建築物以外の建築物であっても、所定の技術的基準に適合するものは、準耐火建築物に該当する。
2.地上2階建ての病院(当該用途に供する2階の部分の床面積の合計が400m2で、その部分に患者の収容施設があるもの)に用いられる準耐火構造の柱にあっては、通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後45分間構造耐力上支障のある変形、溶融、破壊その他の損傷を生じないものでなければならない。
3.建築物の外部の仕上げに用いる準不燃材料は、通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後10分間、燃焼せず、防火上有害な変形、溶融、き裂その他の損傷を生じないものであって、避難上有害な煙又はガスを発生しないものでなければならない。
4.準防火地域内における延べ面積1,000m2、地上2階建ての建築物で、各階を物品販売業を営む店舗の用途に供するものは、耐火建築物又は準耐火建築物としなければならない。
解答 3:
1.法2条9号の3ロより、準耐火建築物は、その主要構造部を準耐火構造、もしくは準耐火性能を有するものとして主要構造部の防火の措置その他の事項について政令で定める技術的基準に適合するものとする。
2.設問文は法2条7の2の準耐火構造の要件の一つである。通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後それぞれ令107条の2表に掲げる時間構造耐力上支障のある変形、溶融、破壊その他の損傷を生じないものでなければならない(令107条の2)。表より、柱は45分間とされてる。
3.「不燃材料」は、以下の3つの条件を満たすものである。
①燃焼しないものであること。
②防火上有害な変形、溶融、き裂その他の損傷を生じないものであること。
③避難上有害な煙又はガスを発生しないものであること。
ただし、建築物の外部の仕上げに用いるものは、①と②のみである。(令108条の2かっこ書き)
4.本問題の判断は、法27条と法61条から判断される。まず「物品販売業」は特殊建築物で、2階が500m2なので、法27条1項2号に該当し、主要構造部を令110条1号(特定避難時間に基づく構造)か2号に該当させる(法27条1項2号)としなければならない。次に準防火地域内で、延べ面積1,000m2、地上2階建ての建築物なので、令136条の2第2号に該当し、「準耐火建築物」または「準延焼防止建築物」とする。
〔H24 No.10〕建築設備に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1.床面積の合計が80m2の住戸において、発熱量の合計(密閉式燃焼器具等又は煙突を設けた設備若しくは器具に係るものを除く。)が12kWの火を使用する器具を設けた床面積15m2の調理室には、1.2m2の有効開口面積を有する窓その他の開口部を換気上有効に設けた場合であっても、所定の技術的基準に従って、換気設備を設けなければならない。
2.踏段面の水平投影面積が7m2あるエスカレーターにおける踏段の積載荷重は、18kNとすることができる。
3.エレベーター(所定の特殊な構造又は使用形態のものを除く。)の機械室における床面から天井又ははりの下端までの垂直距離は、エレベーターのかごの定格速度が毎分180mの場合、2.5m以上としなければならない。
4.鉄筋コンクリート造、延べ面積1,200m2、地上3階建ての病院において、全館避難安全検証法により、全館避難安全性能を有することが確かめられた場合であっても、所定の部分には、非常用の照明装置を設けなければならない。
解答 2:
1.「火気使用室」には、原則として、所定の技術的基準による換気設備を設けなければならない(法28条3項かっこ書き、令20条の3第1項二号)。ただし小規模な住宅・住戸(床面積100mm2以内)の調理室(発熱量12kW以下の器具を使用)で、換気上有効な開口部(床面積の1/10かつ0.8m2以上)を設けた場合は、除外されている。設問の換気上有効な開口部の面積が床面積の1/10を下回っているので除外されず、換気設備を設けなければならない。
2.エスカレーターの踏段の積載荷重は、踏段の水平投影面積の面積に2,600(N/m2)を乗じた数値以上とする。よって、設問は7m2なので7m2×2,600N/m2=18.2kN以上とする。
3.令129条の9第2号より、エレベーターの機械室の床面から天井又は梁の下端までの垂直距離は、かごの定格速度に応じて、次の表に定める数値以上とすること。
定格速度が60m/分以下 →2.0m
定格速度が60m/分超、150m/分以下 →2.2m
定格速度が150m/分超、200m/分以下 →2.5m
定格速度が200m/分超 →2.8m
4.令126条の4より、病院の居室以外の所定の部分には非常用照明装置を設けなければならない。全館避難安全性能を有することが全館避難安全検証法によって確かめられた場合、令129条の2第1項に列記されている規定は適用されないが、非常用の照明装置は除外規定に該当しない。
〔H24 No.11〕構造強度に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1.鉄骨造の柱の防火被覆及び鉄筋コンクリート造の鉄筋のかぶり厚さの規定は、耐久性等関係規定に該当する。
2.高さが60mを超える建築物で、所定の構造計算によって安全性が確かめられたものとして国土交通大臣の認定を受けたものは、耐久性等関係規定に適合しない構造方法を用いることができる。
3.保有水平耐力計算によって安全性が確かめられた鉄筋コンクリート造の建築物は、構造耐力上主要な部分である柱の帯筋比を、0.2%未満とすることができる。
4.保有水平耐力計算によって安全性が確かめられた延べ面積1,500m2、軒の高さ9m、張り間13mの鉄骨造の建築物において、構造耐力上主要な部分である鋼材のボル卜接合は、ボルトの径が20mmの場合、ボルト孔の径をボルトの径より1.5mmを超えて大きくすることができる。
解答 2:
1.耐久性等関係規定は令36条に示されており、令20条1項1号の政令で定められる技術的基準である。設問の「鉄骨造の柱の防火被覆」は令70条に該当し、「鉄筋コンクリート造の鉄筋のかぶり厚さ」は79条に該当する。
2.高さが60mを超える建築物の構造計算は、適合性判定ではなく、国土交通大臣の認定を受けるものとする。建築基準法第20条1項一号 高さが60mを超える建築物は、当該建築物の安全上必要な構造方法に関して政令で定める技術的基準に適合するものであること。この場合において、その構造方法は、荷重及び外力によって建築物の各部分に連続的に生ずる力及び変形を把握することその他の政令で定める基準に従った構造計算によって安全性が確かめられたものとして国土交通大臣の認定を受けたものであること。
3&4.保有水平耐力計算によって安全性が確かめられた建築物は令36条2項1号によって構造方法に適用除外規定が設けられている。この設問は除外規定としてみなされるかが問われている。設問3のコンクリート柱の帯筋比に関する規定は令77条3号に規定され、設問4の鉄骨造のボルトに関する規定は令68条4項に規定されている。構造計算に保有水平耐力計算(令81条2項1号イ)を採用した場合、令77条3号、令68条4項などは適用されない(令36条2項1号)。
〔H24 No.12〕建築物を新築する場合、建築基準法上、構造計算適合性判定の対象とならないものは、次のうちどれか。
1.高さが60mを超える建築物で、荷重及び外力によって建築物の各部分に連続的に生ずる力及び変形を把握すること等の所定の基準に従った構造計算を行ったもの
2.高さが31mを超え、60m以下の建築物で、保有水平耐力計算を行ったもの
3.高さが31mを超え、60m以下の建築物で、限界耐力計算を行ったもの
4.高さが31m以下の建築物で、許容応力度等計算を行ったもの
解答 1:
構造計算適合性判定は、法20条1項2号イまたは三号イにより規定される。構造計算は複雑な建物構造になるほど、その判定基準が多くなり、最も厳しいのが1号イの大臣認定(時刻歴応答解析等)で、その次に2号ー4号の適合判定となる。また、法6条の3第1項但し書きにより、令9条の3の審査が比較的容易である「許容応力度等計算で大臣が定めた方法」に該当し、所定の要件を備える「建築主事または確認検査員」によって「特定行政庁または指定確認機関」が審査を行った場合は、適判対象から外すことができる。
法20条1号により、
・60mを超える建築物→大臣認定(肢1)
法20条2号イにより
・31mを超え、保有水平耐力計算→構造計算適合性判定(肢2)
・31mを超え、限界耐力計算→構造計算適合性判定(肢3)
法20条3号イにより
・31m以下で、保有水平耐力計算→構造計算適合性判定
・31m以下で、許容応力度等計算(大臣プログラム) →構造計算適合性判定(肢4)
・31m以下で、許容応力度等計算(告示仕様) →適判の対象外
〔H24 No.13〕構造耐力の規定に適合していない部分を有し、建築基準法第3条第2項の規定の適用を受けている既存建築物に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1.増築をするに当たって、既存の建築物に対する制限の緩和を受ける場合においては、建築確認の申請書に、既存建築物の基準時及びその状況に関する事項を明示した既存不適格調書を添えなければならない。
2.柱のすべてについて模様替をする場合においては、当該建築物の構造耐力上の危険性が増大しないものであっても、現行の構造耐力の規定が適用される。
3.基準時における延べ面積が2,000m2の既存建築物に床面積50m2の増築をする場合においては、増築に係る部分が現行の構造耐力の規定に適合し、既存建築物の部分の構造耐力上の危険性が増大しない構造方法とすれば、既存建築物の部分には現行の構造耐力の規定は適用されない。
4.基準時における延べ面積が2,000m2の既存建築物に床面積1,000m2の増築をする場合においては、増築後の建築物の構造方法が、耐久性等関係規定に適合し、かつ、「建築物の倒壊及び崩落並びに屋根ふき材、外装材及び屋外に面する帳壁の脱落のおそれがない建築物の構造方法に関する基準」に適合するものとすれば、既存建築物の部分には現行の構造耐力の規定は適用されない。
解答 2:
1.法86条の7「既存の建築物に対する制限の緩和」を受ける場合には、既存建築物の基準時及びその状況に関する事項を記載した既存不適格調書を確認申請書に添える(規則1条の3第1号ロ(1))。
2.既存の建築物に関する規制の緩和の対象となる建築物は、政令で定める範囲であれば現行法の適用の除外・緩和となる(法86条の7)。設問の「柱のすべてについて模様替」は、令137条の12第1項に規定されており、「大規模の修繕又は大規模の模様替については、当該建築物の構造耐力上の危険性が増大しないこれらの修繕又は模様替のすべて」と指定され、現行の構造耐力の規定は適用されない。
3.既存不適格建築物において、「増築、改築」する場合の緩和規定は令137条の2に規定されている。このうち設問の増築は同条1項三号にあり、「増築又は改築に係る部分の床面積の合計が基準時における延べ面積の20分の1(50m2を超える場合にあつては、50m2)を超えないこと」としており、設問の増築は50m2を超えていないので、緩和の対象となる。
4.既存不適格建築物において、「増築、改築」する場合の緩和規定は令137条の2に規定されている。このうち設問の増築は同条1項にあり、そのうち三号において「増築又は改築に係る部分の床面積の合計が基準時における延べ面積の1/20(50m2を超える場合にあつては、50m2)を超え、1/2を超えないこと」としており、さらに「耐久性等関係規定に適合し、かつ、自重、積載荷重、積雪荷重、風圧、土圧及び水圧並びに地震その他の震動及び衝撃による当該建築物の倒壊及び崩落、屋根ふき材、特定天井、外装材及び屋外に面する帳壁の脱落並びにエレベーターの籠の落下及びエスカレーターの脱落のおそれがないものとして国土交通大臣が定める基準に適合するものであること」としている。よって、この除外規定に適合し、既存建築物の部分には現行の構造耐力の規定は適用されない。
〔H24 No.14〕都市計画区域及び準都市計画区域内の道路に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1.幅員4mの農道に2m以上接する敷地においては、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可した建築物は、建築することができる。
2.建築基準法上の道路である私道の廃止によって、その道路に接する敷地が敷地等と道路との関係の規定に抵触することとなる場合においては、特定行政庁は、その私道の廃止を禁止し、又は制限することができる。
3.土地を建築物の敷地として利用するため、道路法等によらないで、特定行政庁からその位置の指定を受けて築造する道は、原則として、縦断勾配が15%以下であり、階段状でないものとしなければならない。
4.巡査派出所で特定行政庁が通行上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可したものは、道路に突き出して建築することができる。
解答 3:
1.その敷地の周囲に広い空地を有する建築物その他の国土交通省令で定める基準に適合する建築物で、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可した場合には、建築物を建築することができる(法43条2項2号)。その省令で定める基準のうち「その敷地が農道その他これに類する公共の用に供する道(幅員4m以上のものに限る。)に2m以上接する建築物であること。」とあるので、適用される(規則10条の3第4項2号)。
2.私道の変更又は廃止によって、その道路に接する敷地が接道義務関係(法43条1項または同条3項の規定)に基づく条例の規定に抵触することとなる場合においては、特定行政庁は、その私道の変更又は廃止を禁止し、又は制限することができる(法45条)。
3.位置指定道路における基準の一つとして、縦断勾配は「12%以下」であり、かつ、階段状でないものとしなければならない。(法42条1項五号、令144条の4第1項四号)
4.建築物又は敷地を造成するための擁壁は、道路内に、又は道路に突き出して建築し、又は築造してはならない(法44条)。ただし、公衆便所、巡査派出所その他これらに類する公益上必要な建築物で特定行政庁が通行上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可したものは除かれている(2号)。
〔H24 No.15〕都市計画区域内における次の建築物のうち、建築基準法上、新築してはならないものはどれか。ただし、特定行政庁の許可は受けないものとし、用途地域以外の地域、地区等は考慮しないものとする。また、いずれの建築物も各階を当該用途に供するものとする。
1.第二種低層住居専用地域内の延べ面積150m2、地上2階建ての学習塾
2.準住居地域内の延べ面積500m2、平家建ての自動車修理工場(作業場の床面積の合計が50m2のもの)で、原動機の出力の合計が2.5kWの空気圧縮機(国土交通大臣が防音上有効な構造と認めて指定するものを除く。)を使用するもの
3.商業地域内の延べ面積800m2、地上2階建ての日刊新聞の印刷所
4.工業地域内の延べ面積5,000m2、地上5階建ての場外勝舟投票券発売所
解答 2:
1.学習塾、華道教室、囲碁教室その他これらに類する施設は、第二種低層住居専用地域及び田園住居地域内に建築することができる(法別表2(ろ)2号、令130条の5の2第5号)。
2.準住居地域内に、原動機の出力の合計が1.5kWを超える空気圧縮機を使用する工場は、新築できない(法別表第二(と)項三号(11))。なお、令130条の8の3で「大臣が防音条有効な構造と認めて指定する空気圧縮機」を使用する工場は、出力の合計が7.5kW以下まで新築できるが、設問では除かれているので該当しない。
3.日刊新聞の印刷所は規模にかかわらず、商業地域内に建築することができる(法別表2(ぬ)2号但し書き)。
4.店舗、飲食店、展示場、遊技場、勝馬投票券発売所、場外車券売場、場外勝舟投票券発売所に供する建築物でその用途に供する部分の床面積の合計が10,000m2を超えるものは工業地域内に建築することができない(法別表2(を)7号、令130条の8の2第1項)。設問は5,000m2なので、建築することができる。
〔H24 No.16〕図のような敷地において、建築基準法上、新築することができる建築物の延ベ面積の最大のものは、次のうちどれか。ただし、建築物には、住宅、自動車車庫等の用途に供する部分はないものとする。また、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁の指定等はないものとする。

1.2,660 m2
2.2,760 m2
3.2,940 m2
4.3,000 m2
解答 1:①容積率の限度は、法52条1項による都市計画で定められた容積率の限度と、2項による前面道路の幅員が12m未満の場合による用途地域別の容積率の限度を比較し、厳しい数値を用いる。
②敷地が特定道路から70m以内にあり、特定道路に接続する前面道路が6m以上12m未満の場合、前面道路に割増しをする。設問の前面道路は5mなのでこの緩和規定は適用されない。
③敷地が容積率制限を受ける地域の2以上にわたる場合の延べ面積は、それぞれの地域ごとに算定したものの合計以下としなければならない(法52条7項)。
④商業地域:
(ⅰ)敷地面積:20m×15m=300m2
(ⅱ)指定容積率による限度:50/10
(ⅲ)前面道路幅員による限度:7m×6/10(非住居系)=42/10
(ⅱ)よりも(ⅲ)の方が厳しいので、42/10を用いる。
よって、建築物の延べ面積の限度は、300m2×42/10=2,520m2
⑤準住居地域:
(ⅰ)敷地面積:20m×25m=500m2
(ⅱ)指定容積率による限度:30/10
(ⅲ)前面道路幅員による限度:7m×4/10(住居系)=28/10
(ⅱ)よりも(ⅲ)の方が厳しいので、28/10を用いる。
よって、建築物の延べ面積の限度は、500m2×28/10=1,400m2
したがって、延べ面積の最高限度は、1,260m2+1,400m2=2,660m2
〔H24 No.17〕図のように、敷地に建築物を新築する場合、建築基準法上、A点における地盤面からの建築物の高さの最高限度は、次のうちどれか。ただし、敷地は平坦で、隣地との高低差はなく、また、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁による指定等並びに門、塀等はないものとし、日影による中高層の建築物の高さの制限及び天空率に関する規定は考慮しないものとする。なお、建築物は、すべての部分において、高さの最高限度まで建築されるものとする。

1.29.75 m
2.30.00 m
3.31.25 m
4.32.50 m
解答 1:
[道路斜線制限]
①前面道路幅員が12m未満なので、住居系地域の緩和は適用されない(法56条3項、4項)。
②後退距離が3mなので、A点から道路の反対側までの距離は、8+3+3+11=25となる。
③「適用距離」は、法56条1項一号・法別表第3(は)により、指定容積率(40/10)と前面道路幅員による容積率(8×4/10=32/10)のうち小さい方を採用し、基準容積率は32/10となり、適用距離は30mとなる。②で水平距離が25mなので、適用範囲内にあり、道路斜線距離の適用を受けると判断する。
④住居系地域の斜線勾配は、1.25なので、道路斜線制限による最高限度は、
25m×1.25=31.25mとなる。(法56条1項一号、法別表第3(に)項)
⑤前面道路と敷地に高低差の緩和(令135条の2第1項)より、地盤面が前面道路より1m以上高い場合、高低差から1mを減じたものの1/2だけ高い位置にあるものとみなされる。よって、
31.25m-{2-(2-1)×1/2}=29.75m
[北側斜線制限]
①中高層住居専用地域の北側斜線制限は、真北方向の水平距離×1.25+10mである(後退の緩和はない)。
(4m+12m)×1.25+10m=30m
(法56条1項三号)
[隣地斜線制限]
①住居系地域の隣地斜線は、以下の式(法56条1項二号)、
(隣地境界線までの水平距離+20mを超える部分の後退距離)×1.25+20m
から求められ、
(東側)(5m+2m+2m)×1.25+20m=31.25m
(南側)(2m+4m+4m)×1.25+20m=32.5m
以上より、地盤面からのA点における建築物の高さの最高限度は、29.75mとなる。
〔H24 No.18〕防火地域及び準防火地域内の建築物に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1.準防火地域内においては、延べ面積500m2、地下2階、地上3階建ての建築物で、各階を診療所(患者の収容施設がないもの)の用途に供するものは、防火上必要な所定の基準に適合すれば、耐火建築物又は準耐火建築物以外の建築物とすることができる。
2.防火地域内にある準耐火建築物で、外壁が耐火構造のものについては、その外壁を隣地境界線に接して設けることができる。
3.建築物が防火地域及び準防火地域にわたる場合で、防火地域外において防火壁で区画されている場合においては、その防火壁外の部分については、準防火地域内の建築物に関する規定を適用する。
4.防火地域内においては、延べ面積1,600m2、平家建ての機械製作工場で、柱及び屋根が不燃材料、壁が準不燃材料で造られたものは、耐火建築物としなくてもよい。
解答 4:
1.準防火地域内で、地上階3、床面積1,500m2以下なので、令136条の2第2号に該当し、「準耐火建築物」または「準延焼防止建築物」としなければならない。診療所で、患者の収容施設がないものは法27条の対象から除かれている。
2.法63条。防火地域又は準防火地域内にある建築物で、外壁が耐火構造のものについては、その外壁を隣地境界線に接して設けることができる。
3.法65条2項。建築物が防火地域及び準防火地域にわたる場合においては、その全部について防火地域内の建築物に関する規定を適用する。ただし、建築物が防火地域外において防火壁で区画されている場合においては、その防火壁外の部分については、準防火地域内の建築物に関する規定を適用する。
4.卸売市場の上家又は機械製作工場で主要構造部が不燃材料で造られたものその他これらに類する構造でこれらと同等以上に火災の発生のおそれの少ない用途に供するものはは耐火建築物又は準耐火建築物としなくてもよい(法62条1項2号)。本問は法改正により法62条1項2号が削除されているので、整合がとれない。防火地域内で、階数3以上または延べ面積100m2を超える建築物は、「耐火建築物」又は「延焼防止建築物」とする。したがって告示第2による延焼防止建築物の仕様に適合すれば、耐火建築物としなくてもよいが、告示第2第1項二号イによる機械製作工場の主要構造部は、不燃材料とする。ただし、主要構造部である壁が準不燃材料なので告示第2に適合しない。(令136条の2第一号ロ、令和元年告示第194条第2第1項二号イ)※平成30年の法改正により、いわゆる「延焼防止建築物」の規定が新たに追加された。設問文は出題当時のまま掲載してる。
〔H24 No.19〕地区計画等又は建築協定に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1.建築協定書の作成に当たって、建築協定区域内の土地に借地権の目的となっている土地がある場合においては、借地権を有する者の全員の合意がなければならない。
2.建築協定区域隣接地の区域内の士地に係る土地の所有者等は、建築協定の認可等の公告のあった日以後いつでも、当該土地に係る土地の所有者等の過半の合意により、特定行政庁に対して書面で意思を表示することによって、建築協定に加わることができる。
3.地区計画等の区域(地区整備計画等が定められている区域に限る。)内において、市町村の条例で定める壁面の位置の制限は、建築物の壁若しくはこれに代わる柱の位置の制限又は当該制限と併せて定められた建築物に附属する門若しくは塀で高さ2mを超えるものの位置の制限でなければならない。
4.地区計画等の区域(地区整備計画等が定められている区域に限る。)内において、市町村の条例で定める建築物の建ぺい率の最高限度は、3/10以上の数値でなければならない。
解答 2:
1.建築協定書については、土地の所有者等の全員の合意がなければならない。ただし、当該建築協定区域内の土地に借地権の目的となっている土地がある場合においては、当該借地権を有する者の全員の合意が必要である(法70条3項)。
2.「建築協定区域隣接地」の土地の所有者は、建築協定の認可等の公告の日以後いつでも、「土地の所有者等の全員の合意」により、特定行政庁に対して書面でその意思を表示することによって、建築協定に加わることができる(法75条の2第2項)。
3.市町村は、地区計画等の区域内において、建築物の敷地、構造、建築設備又は用途に関する事項で当該地区計画等の内容として定められたものを、条例で、これらに関する制限として定めることができる(法68条の2第1項)。この条例で定められるものとして、「建築物の壁若しくはこれに代わる柱の位置の制限又は当該制限と併せて定められた建築物に附属する門若しくは塀で高さ2mを超えるものの位置の制限」がある(令136条の2の5第1項5号)。
4.市町村は、地区計画等の区域内において、建築物の敷地、構造、建築設備又は用途に関する事項で当該地区計画等の内容として定められたものを、条例で、これらに関する制限として定めることができる(法68条の2第1項)。この条例で定められるものとして、「建築物の建蔽率の最高限度 3/10以上」がある(令136条の2の5第1項3号)。
〔H24 No.20〕次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
1.特定行政庁が建築審査会の同意を得て許可した歩廊の柱は、壁面線を越えて建築することができる。
2.建築主は、延べ面積1,000m2の事務所の用途を変更して病院とする場合において、当該工事を完了したときは、建築主事に届け出なければならない。
3.地方公共団体は、条例で、災害危険区域内における住居の用に供する建築物の建築を禁止することができる。
4.市町村の長は、建築協定書の認可の申請があった場合においては、遅滞なく、その旨を公告し、10日以上の期間を定めて、これを関係人の縦覧に供さなければならない。
解答 4:
1.建築物の壁もしくはこれに代る柱または高さ2mをこえる門、塀は、壁面線を越えて建築してはならない。ただし、地盤面下の部分又は特定行政庁が建築審査会の同意を得て許可した歩廊の柱その他これに類するものについては、この限りでない(法47条)。
2.建築主は、第6条第1項の規定による工事を完了したときは、国土交通省令で定めるところにより、建築主事の検査を申請しなければならない(法7条1項)。ただし、法87条の用途変更に関する準用規定に、第7条第1項中の「「建築主事の検査を申請しなければならない」とあるのは、「建築主事に届け出なければならない」と読み替えるものとする。」とあるので、完了検査は必要なく、工事完了届を建築主事に届け出るだけでよい。
3.地方公共団体は、条例で、津波、高潮、出水等による危険の著しい区域を災害危険区域として指定することができる。さらに、災害危険区域内における住居の用に供する建築物の建築の禁止その他建築物の建築に関する制限で災害防止上必要なものは、災害危険区域の条例で定める(法39条)。
4.市町村の長は、建築協定書の提出があつた場合においては、遅滞なく、その旨を公告し、20日以上の相当の期間を定めて、これを関係人の縦覧に供さなければならない(法71条)。
〔H24 No.21〕次の記述のうち、建築基準法又は建築士法上、誤っているものはどれか。
1.一級建築士でなければ設計又は工事監理をしてはならない建築物の用途、構造、規模については、都道府県が土地の状況により必要と認める場合においては、建築士法に基づく条例で別に定めることができる。
2.一級建築士は、禁錮以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者に該当することとなったときは、その日から30日以内に、その旨を、住所地の都道府県知事を経由して※注国土交通大臣に届け出なければならない。
3.構造設計一級建築士が構造設計を行い、その構造設計図書に構造設計一級建築士である旨の表示をした場合であっても、建築物の用途、構造、規模によっては、構造計算によって建築物の安全性を確かめた旨の証明書を設計の委託者に交付しなければならない場合がある。
4.構造設計一級建築士の関与が義務づけられた建築物については、工事監理において、構造設計図書との照合に係る部分についても、構造設計一級建築士以外の一級建築士が行うことができる。
解答 1:
1.一級建築士でなければできない設計・工事監理の規定に設問のような定めはないので、条例で別に定めることはできない(建築士法3条)。なお、二級建築士や木造建築士については、都道府県は、条例で、区域又は用途を限り、業務独占の延べ面積を別に定めることができる(建築士法3条の2第3項、3条の3第2項)。
2.一級建築士、二級建築士又は木造建築士が「死亡等」に該当したときは、30日以内に、その旨を、一級建築士にあつては国土交通大臣に、二級建築士又は木造建築士にあつては免許を受けた都道府県知事に届け出なければならない(士法8条の2)。設問は士法8条の2第2号に該当する。※注:なお令和3年8月の士法改正により、都道府県知事を経由しての国土交通大臣への届け出は廃止され、直接国土交通大臣へ届け出ることになっている。設問文は出題年当時のまま掲載している。
3.一級建築士、二級建築士又は木造建築士は、構造計算によつて建築物の安全性を確かめた場合においては、遅滞なく、国土交通省令で定めるところにより、その旨の証明書を設計の委託者に交付しなければならない(士法20条)。20条但し書きに除外規定が設けられているので、設問文は正しい。
4.一級建築士でなければできない設計・工事監理において、構造一級建築士/設備一級建築士による工事監理の規定はない。
〔H24 No.22〕次の記述のうち、建築士法上、誤っているものはどれか。
1.建築士事務所の開設者と管理建築士が異なる場合において、開設者は、管理建築士より技術的観点からその業務が円滑かつ適正に行われるよう必要な意見が述べられたときは、当該意見の概要を帳簿に記載しなければならない。
2.建築士事務所の開設者は、他の建築士事務所の開設者から設計の業務の一部を受託する設計受託契約を締結したときは、遅滞なく、所定の事項を記載した書面を委託者である建築士事務所の開設者に交付しなければならない。
3.建築士事務所の開設者は、延べ面積1,000m2、地上3階建ての共同住宅の新築工事に係る設計の業務については、委託者の許諾を得た場合に限り、一括して他の建築士事務所の開設者に委託することができる。
4.建築士事務所の開設者は、事業年度ごとに、設計等の業務に関する報告書を作成し、毎事業年度経過後3月以内に当該建築士事務所に係る登録をした都道府県知事に提出しなければならない。
解答 3:
1.建築士事務所の開設者は、その建築士事務所の業務に関する事項で国土交通省令で定めるものを記載した帳簿を備え付け、これを保存しなければならない(士法24条の4)。その内容のうち、「(管理建築士等による)意見が述べられたときは、当該意見の概要」とされている(士法規則21条8号)。
2.建築士事務所の開設者は、延べ面積が300m2を超える建築物の新築について、他の建築士事務所の開設者から設計の業務の一部を受託する設計受託契約を締結したときは、遅滞なく、設計図書の種類、報酬の額及び支払の時期等を記載した書面を、当該委託者である建築士事務所の開設者に交付しなければならない。 (なお、平成27年の士法改正により、延べ面積が300m2を超える建築物の新築工事について、委託者が許諾しても、委託を受けた設計又は工事監理の業務の一括再委託(いわゆる丸投げ)が禁止されている。設問は出題当時のまま掲載している。
3.建築士事務所の開設者は、延べ面積が300m2を超える全ての建築物の新築工事については、委託者の許諾を得た場合においても、委託を受けた設計又は工事監理を、それぞれ一括して他の建築士事務所の開設者に委託してはならない(建築士法24条の3第2項)。
4.建築士事務所の開設者は、省令で定めるところにより、事業年度ごとに、設計等の業務に関する報告書を作成し、毎事業年度経過後3月以内に当該建築士事務所に係る登録をした都道府県知事に提出しなければならない。記載項目は士法23条の6、規則20条の3第1項2号に規定されている。
〔H24 No.23〕次の記述のうち、建築士法上、誤っているものはどれか。
1.業務に関して不誠実な行為をして二級建築士の免許を取り消された者は、その後に一級建築士試験に合格した場合であっても、その取消しの日から5年を経過しない間は、一級建築士の免許を受けることができない。
2.二級建築士として3年以上の設計等の業務に従事した後に管理建築士講習の課程を修了した者が、新たに一級建築士の免許を受けて、一級建築士事務所の管理建築士になる場合には、改めて管理建築士講習を受ける必要はない。
3.建築士事務所に属する建築士が、その属する建築士事務所の業務として行った行為を理由として、建築基準法の規定に違反し懲戒の処分を受けたときは、都道府県知事は、当該建築士事務所の開設者に対し、戒告し、若しくは1年以内の期間を定めて当該建築士事務所の閉鎖を命じ、又は当該建築士事務所の登録を取り消すことができる。
4.建築士事務所について都道府県知事の登録を受けている建築士は、当該登録を受けた都道府県以外の区域においては、業として他人の求めに応じ報酬を得て、設計等を行うことはできない。
解答 4:
1.建築士免許の欠格事由は士法7条及び8条に規定されており、設問は士法7条4号、士法10条1項2号に該当する。
2.管理建築士は、その建築士事務所の業務に係る技術的事項を総括する者である。その要件は、「建築士として3年以上の設計等の業務経験」および「管理建築士講習の修了」である(士法24条1項)。このため、業務経験および講習の受講は、各種の建築士の種別ごとに求められているものではなく、あらためて管理建築士講習を受講する必要はない。
3.建築士事務所に属する建築士が、その属する建築士事務所の業務として行つた行為を理由として、第10条第1項の規定による処分を受けたとき、当該建築士事務所の開設者に対し、戒告し、若しくは一年以内の期間を定めて当該建築士事務所の閉鎖を命じ、又は当該建築士事務所の登録を取り消すことができる(士法26条2項5号)。「建築基準法の規定に違反し、懲戒処分を受けたとき」は、第10条第1項に該当する。
4.他人の求めに応じて報酬を得て、設計等を業として行おうとするときは、建築士事務所について「所在地を管轄する都道府県知事」に登録を申請し、登録を受けるが、業務を行う範囲(区域)に係る規定は定められていない。したがって、登録を受けた都道府県以外の区域においても設計等を行うことができる。(建築士法23条、同法23条の2)
〔H24 No.24〕次の記述のうち、消防法上、誤っているものはどれか。ただし、建築物はいずれも無窓階を有しないものとし、指定可燃物の貯蔵及び取扱いは行わないものとする。
1.診療所及び飲食店の用途に供する複合用途防火対象物の地階(床面積の合計450m2)については、ガス漏れ火災警報設備を設置しなくてもよい。
2.延べ面積2,500m2、地上3階建ての倉庫に設ける屋内消火栓は、当該倉庫の階ごとに、その階の各部分から一のホース接続口までの水平距離が25m以下となるように設けなければならない。
3.地上3階建ての特別支援学校で、各階の収容人員が10人のものについては、原則として、2階以上の階に避難器具を設置しなければならない。
4.物品販売業を営む店舗と共同住宅とが開口部のない耐火構造の床又は壁で区画されているときは、その区画された部分は、消防用設備等の設置及び維持の技術上の基準の規定の適用については、それぞれ別の防火対象物とみなす。
解答 3:
1.ガス漏れ火災警報設備の設置基準は、消防法施行令10条1項各号に規定されており、診療所は消防法別表1(6)イ(2)、飲食店は別表1(3)ロなので、複合用途防火対象物の別表1(16)イに該当し、地階のうち延べ面積が1,000m2以上でかつそれぞれの用途の床面積が500m2以上のものには設置が必要とされる(5号)。設問は450m2なので、設置は不要である。
2.屋内消火栓設備の設置基準は、消防法施行令11条各号に規定されており、倉庫は消防法別表1(14)に該当するので、延べ面積が700m2以上で設置義務が課される(2号)。この設置基準では、階ごとに、その階の各部分から一のホース接続口までの水平距離が25m以下となるように設けなければならない(消防法令11条3項1号イ)。
3.特別支援学校は、消防法施行令別表第一(六)項ニに該当し、2階以上の階又は地階で、その階の収容人数が20人以上の場合、原則として、当該階に避難器具を設置しなければならない。設問は10人なので、避難器具の設置義務は生じない。(消防法施行令25条1項一号)
4.防火対象物が開口部のない「耐火構造」の床又は壁で区画されているときは、その区画された部分は、消防用設備等の設置及び維持の技術の技術の規定の適用については、それぞれ別の防火対象物とみなす。(消防法施行令8条)
〔H24 No.25〕「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1.建築主等は、特別特定建築物の一定規模以上の建築をしようとするときは、当該特別特定建築物を建築物移動等円滑化基準に適合させなければならない。
2.建築主等は、特定建築物(特別特定建築物を除く。)の建築をしようとするときは、当該特定建築物を建築物移動等円滑化基準に適合させるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
3.既存の特定建築物に、専ら車いすを使用している者の利用に供するエレベーターを設置する場合において、当該エレベーターが所定の基準に適合し、所管行政庁が防火上及び避難上支障がないと認めたときは、建築基準法の一部の規定の適用については、当該エレベーターの構造は耐火構造とみなす。
4.既存の特別特定建築物に、床面積の合計2,000m2の増築をする場合において、道等から当該増築部分にある利用居室までの経路が1であり、当該経路を構成する出入口、廊下等の一部が既存建築物の部分にある場合には、建築物移動等円滑化基準における移動等円滑化経路の規定は、当該増築に係る部分に限り適用される。
解答 4:
1.特別特定建築物で2,000m2以上の新築、増築、改築の場合、建築物移動等円滑化基準に適合させなければならず(バリ法14条1項、令9条)、この規定は「建築基準法関係規定」とみなされるため(バリ法14条4項)、建築基準法6条1項に基づいて建築主事または指定確認検査機関の確認を必要とする。
2.建築主等は、特定建築物(特別特定建築物を除く)の建築をしようとするときは、当該特定建築物を建築物移動等円滑化基準に適合させるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない(バリ法16条1項)。
3.この法律の施行の際現に存する特定建築物に専ら車椅子を使用している者の利用に供するエレベーターを設置する場合において、当該エレベーターが次に掲げる基準に適合し、所管行政庁が防火上及び避難上支障がないと認めたときは、当該エレベーターの構造は耐火構造とみなす(バリ法23条)。
4.既存の特別特定建築物に、床面積2,000m2以上の増築・改築・用途変更をする場合、原則として、建築物移動等円滑化基準に適合させなければならず(バ法14条、バ令9条)、道等から増築等の部分にある利用居室までの経路のうち1以上を移動等円滑化経路にしなければならない(バ令18条1項一号)。設問の増築部分にある利用居室までの経路は1つだけであり、その経路の一部が既存建築物の部分にあるので、増築部分だけでなく、経路となる既存部分についても移動等円滑化経路の基準に適合させる必要がある(バ令22条二号)。
〔H24 No.26〕都市計画施設の区域内における次の行為のうち、都市計画法上、都道府県知事の許可を受ける必要があるものはどれか。ただし、都市計画事業の認可等の告示はされていないものとする。
1.木造、地上2階建ての店舗の移転
2.木造、地上2階建ての保育所の10m2の増築
3.鉄骨造、地上2階建ての店舗併用住宅の大規模の修繕
4.非常災害のため必要な応急措置として行う鉄骨造、平家建ての仮設住宅の新築
解答 2:都市計画施設の区域又は市街地開発事業の施工区域内での建築物の建築(新築、増築、改築、移転:都市計画法4条10項)については、原則として、都道府県知事の許可が必要であるが、同条1項各号に掲げる行為については、除かれている。(都市計画法53条1項)
1.都市計画法53条1項一号、同法施行令37条。階数2階以下で地階を有しない木造建築物の改築・移転は、許可を要しない。
2.設問の「増築」は、都市計画法53条1項各号に該当しないので、許可を受ける必要がある。
3.都市計画法53条1項。「大規模な修繕」は「建築」ではないので、許可を要しない。
4.都市計画法53条1項二号。非常災害のため必要な応急処置として行う行為なので、許可を有しない。
〔H24 No.27〕「建築物の耐震改修の促進に関する法律」に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1.所管行政庁は、耐震改修の計画の申請に係る建築物が耐震関係規定に適合せず、かつ、建築基準法第3条第2項の規定の適用を受けている防火地域内の階数が3の耐火建築物である場合において、柱及びはりの模様替をすることにより、当該建築物が建築基準法第61条の規定に適合しないこととなるものであっても、所定の基準に適合すると認めるときは、計画の認定をすることができる。
2.所管行政庁は、耐震改修の計画の申請に係る建築物が耐震関係規定及び耐震関係規定以外の建築基準法の規定に適合せず、かつ、同法第3条第2項の規定の適用を受けている場合において、当該建築物の壁のない部分に壁を設けることにより、建築物の延べ面積を増加させる増築をしようとするものであり、かつ、当該工事後も、引き続き、耐震関係規定以外の同法の規定に適合しないこととなるものであっても、所定の基準に適合すると認めるときは、計画の認定をすることができる。
3.所管行政庁は、床面積の合計が2,000m2のホテルについて、必要な耐震診断又は耐震改修が行われていないと認めるときは、その所有者に対し、必要な指示をすることができる。
4.一定規模以上の特定建築物の所有者は、当該特定建築物について耐震改修の計画を作成し、所管行政庁の認可を受けなければならない。
解答 4:
1.認定申請に係る建築物が既存耐震不適格建築物である耐火建築物である場合において、当該建築物について柱若しくは壁を設け、又は柱若しくははりの模様替をすることにより当該建築物が建築基準法27条2項の規定に適合しないこととなるものであるとき、所管行政庁が計画の認定をしたときは、建築基準法27条2項の規定は、適用しない(耐震改修促進法17条3項4号)。
2.正しい(耐震改修促進法17条3項5号)。
3.耐震改修促進法施行令6条2項3号により、設問のホテルは特定既存耐震不適格建築物に該当し、正しい設問文となる(16条)。
4.耐震改修をしようとする者は、その計画を所管行政庁の認定申請ができる。したがって、特定既存耐震不適格建築物以外のものも、その規模に関わらず認定を申請することができる。また「認可」の義務規定はない。(耐震改修促進法17条1項)
〔H24 No.28〕次の記述のうち、関係法令上、誤っているものはどれか。
1.非常災害があった場合において、その発生した区域等で特定行政庁が指定するものの内においては、災害により破損した建築物の応急の修繕又は国等が災害救助のために建築するもので、その災害が発生した日から1月以内にその工事に着手するものについては、建築基準法及び建築士法の規定は、適用しない。
2.「建築基準法」に基づき、災害があった場合において建築する公益上必要な用途に供する応急仮設建築物については、建築確認の申請は不要であるが、工事完了後3月を超えて当該建築物を存続しようとする場合においては、その超えることとなる日前に、特定行政庁の許可を受けなければならない。
3.「特定非常災害の被害者の権利利益の保全等を図るための特別措置に関する法律」に基づき、特定行政庁は、特定非常災害である場合において、応急仮設住宅を存続させる必要があり、所定の要件を満たすときは、建築基準法による2年以内の許可について、更に1年を超えない範囲内で許可の期間を延長することができる。
4.「土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律」に基づき、特別警戒区域内において、予定建築物が分譲住宅である開発行為をしようとする者は、原則として、あらかじめ、都道府県知事の許可を受けなければならない。
解答 1:
1.非常災害区域等で、応急の修繕等で、災害が発生した日から1月以内に着手する工事については、建築基準法令の規定は適用しないが、建築士法の場合は第一章以外は適用される(法85条1項、建築士法3条1項かっこ書)。
2.応急仮設建築物を建築した者は、その建築工事を完了した後3月を超えて当該建築物を存続させようとする場合においては、その超えることとなる日前に、特定行政庁の許可を受けなければならない(法85条3項)。
3.特定行政庁は、非常災害又は特定非常災害である場合において、被災者の住宅の需要に応ずるに足りる適当な住宅が不足するため規定する期間を超えて当該被災者の居住の用に供されている応急仮設建築物である住宅を存続させる必要があり、かつ、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めるときは、更に一年を超えない範囲内において同項の許可の期間を延長することができる(特定非常災害特別措置法8条)。
4.特別警戒区域内において、予定建築物が制限用途の開発行為をしようとする者は、原則として、あらかじめ、知事の許可を受けなければならない(土砂災害防止法10条)。設問文の「分譲住宅」は、同条2項に該当するため「制限用途」に区分され、知事の許可を受けなければならない。
〔H24 No.29〕次の記述のうち、関係法令上、正しいものはどれか。
1.おそれのある地域内の建築物については、津波による荷重に対して安全であることを確かめることが義務づけられている。
2.平成23年3月に発生した東日本大震災における建築物の被害において、天井が脱落する被害が数多く発生したが、建築基準法により、天井等の内装材については、地震その他の震動及び衝撃によって脱落しないようにしなければならない。
3.平成7年1月に発生した阪神・淡路大震災における建築物の被害を踏まえ、建築物の耐震改修の促進に関する法律が定められ、所管行政庁は、特定建築物の所有者に対し、地震に対する安全性の向上を図ることが特に必要と認めるときは、耐震改修を行うよう命令することができる。
4.平成23年3月に発生した東日本大震災において、「長周期地震動」が各地で観測されたが、建築基準法により、平成19年6月以降に着工した高さ40mを超える鉄筋コンクリート造の建築物については、周期5秒を超える地震波に対する震動解析が義務づけられている。
解答 2:
1.建築物に作用する荷重及び外力としては、固定荷重、積載荷重、積雪荷重、風圧力、地震力を採用する。これには津波を想定した力は考慮されていない。
2.屋根ふき材、内装材、外装材、帳壁その他これらに類する建築物の部分は、風圧並びに地震その他の震動及び衝撃によって脱落しないようにしなければならない。(令39条1項、3項)
3.所管行政庁は、特定既存耐震不適格建築物について必要な耐震診断又は耐震改修が行われていないと認めるときは、その所有者に対し、必要な指示をすることができる(耐震改修促進法15条2項)。「命令」はできないので誤り。
4.平成19年6月20日施行の改正建築基準法では,所定の規模・構造の建築物について「構造計算適合性判定」を義務づけるなど、建築確認の厳格化が行われたが、長周期地震動に対する震動解析の義務づけ等は行われていない。また「法20条第一号」に該当する超高層建築物の大臣認定で要求される構造計算(平成12年告示1461号)においても、当該震動解析は規定されていないため、建築基準法による義務づけはない。
〔H24 No.30〕民法に規定する不法行為に関するイ~ニの記述について、最高裁判所の判例(平成19年7月6日判決及び平成23年7月21日判決)において示された判断に照らして、適当なものは、次のうちどれか。
イ.建築物の設計者、施工者及び工事監理者は、注意義務を怠ったことにより、建築物としての基本的な安全性を損なう瑕疵がある場合には、特段の事情がない限り、これによって生じた損害について不法行為による賠償責任を負う。
ロ.建築物の設計者、施工者及び工事監理者がその業務に関し、不法行為による賠償責任を負うのは、建築物の基礎や構造躯体に瑕疵がある場合に限らず、バルコニーの手すり等の瑕疵も対象となる。
ハ.建築物の基本的な安全性を損なう瑕疵とは、居住者等の生命、身体又は財産に対する現実的な危険をもたらしている場合に限らず、これを放置するといずれは危険が現実化することとなる場合も含まれる。
ニ.直接の建築請負契約を締結した者に限らず、その者から建築物の譲渡を受けた者であっても、不法行為責任が認められる場合には、設計者、施工者及び工事監理者に対して、損害賠償請求ができる。
1.イとロとハのみ
2.イとロとニのみ
3.イとハとニのみ
4.イとロとハとニ
解答 4:マンションの瑕疵をめぐる裁判の、最高裁判所の判決の要旨をよるものである。すべて判決文通りで、該当する。
イ.平成19年7月6日判決
ロ.平成19年7月6日判決
ハ.平成23年7月21日判決
二.平成19年7月6日判決
1級建築士の学科対策
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