平成21年度1級建築士-学科Ⅲ法規

建築士過去問解説

一級建築士学科試験
2027年7月25日(日)

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〔H21 No.01〕次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1.敷地に高低差のある場合は、建築物の「避難階」が複数となることがある。
2.港湾法第40条第1項及び高圧ガス保安法第24条並びにこれらの規定に基づく命令及び条例の規定で建築物の敷地、構造又は建築設備に係るものは、「建築基準関係規定」に該当する。
3.住宅に附属する厚さ15cmの塀で、幅員5mの道路に接して設けられるものは、「延焼のお・そ・れ・のある部分」に該当しない。
4.建築物の周囲において発生する通常の火災による延焼を抑制するために当該建築物の外壁又は軒裏に必要とされる性能を、「防火性能」という。

解答 3:

1.令13条1号。避難階とは、「直接地上へ通ずる出入口のある階をいう」。よって、傾斜地などの敷地に高低差がある場合、直接地上へ通ずる出入り口の階は複数となる場合がある。

2.建築基準関係規定は、法第6条第1項および令9条で規定されており、①建築基準法、②その命令、③条例の規定、④「その他建築物の敷地、構造又は建築設備に関する法律並びにこれに基づく命令及び条例の規定で政令で定めるものをいう。これに基づく政令、省令、告示及び条例の規定で政令で定めるもの」の4つをまとめて言う。令9条では、消防法、屋外広告物法、港湾法、高圧ガス保安法、ガス事業法、駐車場法、水道法、下水道法、宅地造成等規制法、流通業務市街法、液化石油ガス保安法、都市計画法、特定空港周辺航空機騒音対策特別措置法、自転車安全利用促進法、浄化槽法、特定都市河川浸水被害対策法を規定している。

3.「延長のおそれのある部分」は、建築基準法2条六号において規定されている隣地建築物等の火災によって延焼の可能性の高い部分のこと。そもそも「建築物」とは、土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱もしくは壁を有するもの、これに付属する門もしくは塀…(法2条1号)」とあり、本問の塀は「建築物」である。このため、塀は、延焼のおそれのある部分に該当する。

4.法2条8号。防火性能とは「建築物の周囲において発生する通常の火災による延焼を抑制するために当該外壁又は軒裏に必要とされる性能」と定義している。ちなみに準防火性能とは、「建築物の周囲において発生する通常の火災による延焼の抑制に一定の効果を発揮するために外壁に必要とされる性能」と定義される(法23条)。

〔H21 No.02〕面積、高さ又は階数に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1.建ぺい率の規定は、近隣商業域内で、かつ、防火地域内にある耐火建築物については、適用しない場合がある。
2.「北側高さ制限」において、建築物の屋上部分に設ける高さ4mの階段室の水平投影面積の合計が当該建築物の建築面積の1/8である場合においては、その部分の高さは、当該建築物の高さに算入しない。
3.建築物の地階(倉庫及び機械室の用途に供する。)で、水平投影面積の合計が当該建築物の建築面積の1/5であるものは、当該建築物の階数に算入する。
4.高度利用地区内において、建築物の容積率の最高限度に係る場合について算定する場合、その算定の基礎となる延べ面積には、共同住宅の共用の廊下又は階段の用に供する部分の床面積は、算入しない。

解答 2:

1.防火地域内にある耐火建築物、巡査派出所等、特定行政庁が許可したものには、建ぺい率の規定(法53条5項まで)は適用されない。法53条6項。

2.建築物の屋上部分の高さへの除外規定は令2条1項六号ロに規定している。
ロ (法第33条及び法第56条第1項第三号に規定する高さ並びに法第57条の4第1項、法第58条及び法第60条の3第2項に規定する高さ(北側の前面道路又は隣地との関係についての建築物の各部分の高さの最高限度が定められている場合におけるその高さに限る。)を)算定する場合を除き、①階段室、昇降機塔、装飾塔、物見塔、屋窓その他これらに類する建築物の屋上部分の②水平投影面積の合計が当該建築物の建築面積の八分の一以内の場合においては、③その部分の高さは、12m(法第55条第1項及び第2項、法第56条の2第4項、法第59条の2第1項(法第55条第1項に係る部分に限る。)並びに法別表第4(ろ)欄二の項、三の項及び四の項ロの場合には、5メートル)までは、当該建築物の高さに算入しない。
よって、以下の場合は、除外されない。
・避雷設備
・北側高さ制限
・特例容積率適用地区内における高さの限度
・高度地区内の北側斜線制限

3.昇降機塔、装飾塔、物見塔その他これらに類する建築物の屋上部分又は地階の倉庫、機械室その他これらに類する建築物の部分で、水平投影面積の合計がそれぞれ当該建築物の建築面積の8分の1以下のものは、当該建築物の階数に算入しない(令2条1項8号)。設問の「地階(倉庫及び機械室の用途に供する。)」は、1/5で1/8以上となり、階数に参入する。

4.建築物の容積率の算定の基礎となる延べ面積には、政令で定める昇降機の昇降路の部分又は共同住宅若しくは老人ホーム等の共用の廊下若しくは階段の用に供する部分の床面積は、算入しないものとする(法52条6項)。

〔H21 No.03〕都市計画区域内における次の行為のうち、建築基準法上、確認済証の交付を受ける必要がないものはどれか。ただし、防火地域、準防火地域又は建築等に関する確認済証の交付を受ける必要がない区域の指定はないものとする。

1.木造、延べ面積100m2、地上2階建ての一戸建ての住宅における床面積12m2の浴室・脱衣室の増築
2.レストランの敷地内における高さ8mの広告塔の築造
3.マンションを新築するために、工事現場とは別の敷地に設ける延べ面積50m2の工事管理事務所の新築
4.鉄筋コンクリート造、延べ面積500m2、地上2階建ての劇場の、大規模の修繕又は大規模の模様替を伴わない映画館への用途変更

解答 4:

1.都市計画区域内における建築行為は、用途・構造・規模に関わらず交付の対象となり(法6条1項四号)、確認申請の交付が必要となる。

2.法88条の準用規定により、広告塔は法6条が適用される。その規模は高さ4mを超えるものなので、やはり法6条が適用される(令138条)。都市計画区域内における建築行為は、用途・構造・規模に関わらず交付の対象となり(法6条1項四号)、確認申請の交付が必要となる。

3.都市計画区域内における建築行為は、用途・構造・規模に関わらず交付の対象となる(法6条1項四号)。法85条2項より「工事を施工するために現場に設ける事務所」は、法6条が適用されない。ただし、設問では「工事現場とは別の敷地に設ける」とあるので、法85条の除外規定がなされない。

4.法6条1項一号の特殊建築物に用途変更をする場合は、法6条を準用して確認済証の交付を受ける必要がある(法87条)。ただし、類似の用途相互間における用途変更は除くとしており(法87条かっこ書き)、劇場と映画館はこれに該当する(令137条の18第三号)。また、大規模の修繕または大規模の模様替えを行わないので、一号及び三号にも該当しない。よって確認済証の交付を受ける必要はない。

〔H21 No.04〕次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1.確認済証の交付を受けなければならない建築物である認証型式部材等の新築の工事にあっては、工事が完了したときに、建築主事等又は指定確認検査機関の完了検査を受ける必要はない。
2.特定行政庁は、階数が5以上で、延べ面積が1,000m2を超える事務所の構造について、損傷、腐食その他の劣化が進み、そのまま放置すれば著しく保安上危険となるお・そ・れ・があると認める場合においては、当該建築物の所有者に対して、相当の猶予期限を付けて、必要な措置をとることを勧告することができる。
3.指定確認検査機関は、特定行政庁が建築を許可した仮設店舗の計画について確認を行い、確認済証を交付することができる。
4.階数が4である共同住宅の2階の床及びこれを支持するは・り・に鉄筋を配置する工事の工程後の工程に係る工事については、当該鉄筋を配置する工事の工程に係る中間検査合格証の交付を受けた後でなければ、これを施工してはならない。

解答 1:

1.「認証型式部材等」は「国土交通大臣は、申請により、規格化された型式の建築材料、建築物の部分又は建築物で、国土交通省令で定めるもの」であり(法68条の20第2項)、完了検査において一部の検査に適合したものとみなす。ただし、建築物そのものについて検査が省略されるわけではない。

2.法10条。特定行政庁は、第六6条第1項第1号に掲げる建築物その他政令で定める建築物の敷地、構造又は建築設備について、損傷、腐食その他の劣化が進み、そのまま放置すれば著しく保安上危険となり、又は著しく衛生上有害となるおそれがあると認める場合においては、当該建築物又はその敷地の所有者、管理者又は占有者に対して、相当の猶予期限を付けて、当該建築物の除却、移転、改築、増築、修繕、模様替、使用中止、使用制限その他保安上又は衛生上必要な措置をとることを勧告することができる。

3.法85条。特定行政庁は、仮設興行場、博覧会建築物、仮設店舗その他これらに類する仮設建築物について安全上、防火上及び衛生上支障がないと認める場合においては、1年以内の期間を定めてその建築を許可することができる。この許可を受けた後、法6条の規定に基づく建築確認済証の交付を受ける必要がある。指定確認検査機関による確認済証の交付も法6条の2に規定されている。

4.法7条の3第6項。特定工程後の工程に係る工事は、前項の規定による当該特定工程に係る中間検査合格証の交付を受けた後でなければ、これを施工してはならない。

〔H21 No.05〕次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1.非常用の昇降機を設けなければならない建築物に設ける中央管理方式の空気調和設備の制御及び作動状態の監視は、中央管理室において行うことができるものとしなければならない。
2.住宅の居室で地階に設けるものについては、からぼりに面する所定の開口部を設けた場合においても、居室内の湿度を調節する設備を設けなければならない。
3.小学校の教室の窓その他の開口部で採光に有効な部分の面積は、原則として、当該教室の開口部ごとの面積に、それぞれ採光補正係数を乗じて得た面積を合計して算定する。
4.各階の床面積が150m2の地上3階建ての共同住宅において、幅90cmの回り階段である共用の屋外階段の踏面の寸法は、踏面の狭い方の端から30cmの位置において21cm以上としなければならない。

解答 2:

1.法第34条第2項に規定する建築物(設問「非常用の昇降機を設けなければならない建築物」)又は床面積の合計が1,000m2を超える地下街に設ける機械換気設備及び中央管理方式の空気調和設備の制御及び作動状態の監視は、中央管理室において行うことができるものとしなければならない(令20条の2第2号)。

2.令22条の2において、同条一号と二号の基準を適合させなければならないとしている。このうち一号においては、同号イ、ロ、ハのうち一つに該当すれば良いと規定されている。
イ 国土交通大臣が定めるところにより、からぼりその他の空地に面する開口部が設けられていること。
ロ 第二十条の二に規定する技術的基準に適合する換気設備が設けられていること。
ハ 居室内の湿度を調節する設備が設けられていること。
よって、設問では「イ」を満足していることから、「ハ」の設備を設ける必要はない。

3.法28条において、住宅、学校、病院、診療所、寄宿舎、下宿その他これらに類する建築物で政令で定めるものの居室には採光のための窓その他の開口部を設けなければならないとある。その居室の窓その他の開口部で採光に有効な部分の面積は、当該居室の開口部ごとの面積に、それぞれ採光補正係数を乗じて得た面積を合計して算定するものとする(令20条1項)。

4.令23条表より、直上階の床面積が200m2を超える地上階では踏面は24cm以上とするが、各階床面積150m2なので、21cm以上とする。また、回り階段の部分における踏面の寸法は、踏面の狭い方の端から30cmの位置において測るものとする(令23条2項)。

〔H21 No.06〕「火災により想定される状況」と、それによる「被害を抑止するための建築基準法の規定に関連する記述」との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。

解答 2:

1.令120条

2.「火の粉」の規定は、屋根についてのみであり、外壁の規定はない。法22条、令109条の8

3.法2条7号、令107条

4.令123条1項2号

〔H21 No.07〕各階を物品販売業を営む店舗の用途に供する地上4階建ての建築物(各階の床面積が400m2)の避難階段に関する次の記述のうち、建築基準法に適合しないものはどれか。ただし、避難階は1階とし、屋上広場はないものとする。また、「避難上の安全の検証」は行われていないものとする。

1.各階から1階又は地上に通ずる二つの直通階段を設け、そのうちの一つを、有効な防腐措置を講じた準耐火構造の屋外階段とした。
2.屋外に設ける避難階段を、その階段に通ずる出入口以外の開口部から2.5mの距離に設けた。
3.各階における避難階段の幅の合計を3.0mとした。
4.屋内に設ける避難階段について、階段室の窓及び出入口の部分を除き、耐火構造の壁で区画した。

解答 1:

1.屋外の避難階段の構造は、①開口部から2m以上の距離に設ける(一号)、②屋内から階段に通ずる出入口には、常時閉鎖等または煙感知器連動の遮煙性能のある防火設備を設け、避難方向に開くこと(二号)、③階段は耐火構造とし、地上まで直通すること(三号)。(建築基準法施行令123条2項)

2.屋外に設ける避難階段の構造規定は令123条2項に定められており、その階段に通ずる出入口以外の開口部から2m以上の距離に設けることとしている(1号)。

3.物品販売業を営む店舗の用途に供する建築物における避難階段、特別避難階段及びこれらに通ずる出入口の幅は、直上階以上の階のうち床面積が最大の階における床面積100m2につき60cmの割合で計算した数値以上とすることとしている(令124条1項1号)。最大の床面積は400m2なので、400×60cm=2.4mとなり、3.0mは適合する。

4.屋内に設ける避難階段の階段室に要求されている仕様は令123条に定められており、設問文は正しい(1号)。

〔H21 No.08〕防火区画等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、自動式のスプリンクラー設備等は設けられていないものとし、主要構造部については、「耐火建築物の主要構造部に関する技術的基準」に適合していないものとする。また、「避難上の安全の検証」は行われていないものとする。

1.地階に居室を有する事務所で、主要構造部を耐火構造としたものにおいて、階段の部分とその他の部分との区画に用いる防火設備は、避難上及び防火上支障のない遮煙性能を有するものでなければならない。
2.有料老人ホームの用途に供する建築物の当該用途に供する部分については、その防火上主要な間仕切壁を準耐火構造とし、小屋裏又は天井裏に達せしめなければならない。
3.3階に居室を有するホテルで、主要構造部を準耐火構造としたものにおいて、ダクトスペースの部分とその他の部分とは、不燃材料で造られた床若しくは壁又は防火設備で区画しなければならない。
4.主要構造部を耐火構造とした共同住宅の住戸のうちその階数が2で、かつ、床面積の合計が150m2であるものにおける吹抜きとなっている部分とその他の部分とは防火区画しなくてもよい。

解答 3:

1.主要構造部を準耐火構造とした建築物又は令136条の2第1号ロ(延焼防止建築物)若しくは第2号ロ(準延焼防止建築物)に掲げる基準に適合する建築物であって、地階又は3階以上の階に居室を有するものの竪穴部分については、当該竪穴部分以外の部分と準耐火構造の床若しくは壁又は防火設備で区画しなければならない(令112条11項、竪穴区画)。この区画に用いる防火設備は、法2条9号の2ロから令109条の2に規定されており、「通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後20分間当該加熱面以外の面に火炎を出さないものであることとする。」とされている。さらに、令112条19号2号イとロに竪穴区画に用いる防火設備への閉鎖規定や遮煙性能が定められており、遮煙性能に関しては、「避難上及び防火上支障のない遮煙性能を有し、かつ、常時閉鎖又は作動をした状態にあるもの以外のものにあつては、火災により煙が発生した場合に自動的に閉鎖又は作動をするものであること。」としている。

2.学校、病院、診療所(患者の収容施設を有しないものを除く。)、児童福祉施設等、ホテル、旅館、下宿、寄宿舎又はマーケットの用途に供する建築物の当該用途に供する部分については、その防火上主要な間仕切壁を準耐火構造とし、強化天井とする場合を除き、小屋裏又は天井裏に達せしめなければならない(令114条2項)。有料老人ホームは児童福祉施設等に該当するので(令19条1項)、その防火上主要な間仕切壁を準耐火構造とし、小屋裏又は天井裏に達せしめるものとする。

3.主要構造部を準耐火構造とし、かつ地階又は3階以上の階に居室を有する建築物は、ダクトスペースの部分とその他の部分とは「準耐火構造」で竪穴区画しなければならない(令112条11項)。なお、3階に居室を有するホテルは、耐火建築物としなければならず、原則として、主要構造部は耐火構造としなければならない。

4.主要構造部を準耐火構造とした建築物又は令136条の2第1号ロ(延焼防止建築物)若しくは第2号ロ(準延焼防止建築物)に掲げる基準に適合する建築物であって、地階又は3階以上の階に居室を有するものの竪穴部分については、当該竪穴部分以外の部分と準耐火構造の床若しくは壁又は防火設備で区画しなければならない(令112条11項、竪穴区画)。設問は階数が2なので、竪穴区画は必要ない。

〔H21 No.09〕次の記述のうち、建築基準法に適合しないものはどれか。

1.地上3階建ての建築物の3階にある飲食店において、新たに間仕切壁を設ける際、飲食店の居室の各部分から直通階段の一に至る歩行距離を30m以下となるようにした。
2.物品販売業を営む店舗の用途に供する建築物の用途を変更し、新たに火を使用する調理室を設けた飲食店とする際、当該調理室の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを、準不燃材料とした。
3.地上3階建てのスーパーマーケットにおいて、使用していなかった屋上を庭園に改装し、その周囲に安全上必要な高さが1.1mのさ・く・を設けた。
4.地上5階建てのホテルにおいて、屋外に設ける避難階段に屋内から通ずる出口に設ける戸の施錠装置について、セキュリテイのため、屋内からもか・ぎ・を用いなければ解錠できないものに交換した。

解答 4:

1.令120条1項表(1)により、飲食店(法別表1(4)に該当)の歩行距離は、30m以下としなければならない。

2.住宅の用途に供する建築物以外の建築物に存する調理室、浴室、乾燥室、ボイラー室、作業室その他の室でかまど、こんろ、ストーブ、炉、ボイラー、内燃機関その他火を使用する設備又は器具を設けたものは、内装制限を受ける調理室として準不燃材料としなければならない(令128条の4第4項、令128条の5第6項)。なお、主要構造部を耐火構造としたものは準不燃材料以外の仕上げとしてもよい。

3.令126条1項。屋上広場又は2階以上の階にあるバルコニーその他これに類するものの周囲には、安全上必要な高さが1.1m以上の手すり壁、さく又は金網を設けなければならない。

4.屋外に設ける避難階段に屋内から通ずる出口に設ける戸の施錠装置は、原則として、屋内から鍵を用いることなく解錠できるものとし、かつ、当該戸の近くの見えやすい場所にその解錠方法を表示しなければならない(令125条の2第1項一号)。なお、令5章2節の規定は、法別表第一(い)欄(一)項から(四)項までに掲げる用途に供する特殊建築物、階数が3以上である建築物、令116条の2第1項一号に該当する窓その他の開口部を有しない居室を有する階又は延べ面積が1,000m2を超える建築物に限り適用する(令117条1項)。

〔H21 No.10〕建築設備に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1.乗用エレベーターのかごには、用途、積載量及び最大定員を明示した標識をか・ご・内の見やすい場所に掲示しなければならない。
2.鉄筋コンクリート造、延べ面積1,000m2、地上3階建ての病院において、全館避難安全検証法により、全館避難安全性能を有することが確かめられた場合、非常用の照明装置を設けなくてもよい。
3.事務所の用途に供する建築物において、発熱量の合計が6kWのこ・ん・ろ・(密閉式燃焼器具等でないもの)を設けた調理室は、換気上有効な開口部を設けた場合であっても、換気設備を設けなければならない。
4.延べ面積300m2の飲食店に設ける小荷物専用昇降機で、定期に検査をし、その結果を特定行政庁に報告しなければならないものとして特定行政庁が指定するものについては、確認済証の交付を受けた後でなければ、設置の工事をすることができない。

解答 2:

1.令129条の6第5号、エレベーターのかごには、用途及び積載量並びに乗用エレベーター及び寝台用エレベーターにあつては最大定員を明示した標識をかご内の見やすい場所に掲示すること。

2.以下の建築物は、非常用の照明装置を設けなくてもいい。
一 一戸建の住宅又は長屋若しくは共同住宅の住戸
二 病院の病室、下宿の宿泊室又は寄宿舎の寝室その他これらに類する居室
三 学校等
四 避難階又は避難階の直上階若しくは直下階の居室で避難上支障がないものその他これらに類するものとして国土交通大臣が定めるもの
「病院の病室」は、規模に関わらず、「非常用の照明装置」を設けなくてもよいが、通路などは除外されておらず、必要である(令126条の4第三号)。なお、その建物が、全館避難安全性能を有することが、全館避難安全検証法により確かめられた場合、令129条の2第1項に列記されている規定は適用されない。「非常用の照明装置(令126条の4)」は適用除外規定にないので、非常用の照明装置は必要となる。

3.発熱量の合計が6kW以下の火を使用する設備又は器具を設けた室で換気上有効な開口部を設けた場合、換気設備等を設けなくてもよい。ただし「調理室」は除外されており、換気設備を設ける(法28条3項、令20条の3第3号)。

4.法12条1項3号に「特定建築設備等で安全上、防火上又は衛生上特に重要であるものとして政令で定めるもの(国等の建築物に設けるものを除く。)の管理者は、定期に、一級建築士若しくは二級建築士又は建築設備等検査員資格者証の交付を受けている者に検査をさせて、その結果を特定行政庁に報告しなければならない。」と規定している。小荷物専用昇降機は、令16条3項1号及び令129条の3より、特定建築設備と判断される。よって、定期報告を要する。また、法87条の4による建築設備の準用において、小荷物専用昇降機は令146条1項2号に該当するので、法6条の確認済証の交付を受けた後でないと設置することはできない。

〔H21 No.11〕木造の一戸建ての住宅における構造強度等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1.構造耐力上主要な部分である柱の必要小径は、屋根をふく材料によって異なる場合がある。
2.構造耐力上主要な部分である柱の有効細長比は、200以下としなければならない。
3.最下階の居室の床が木造で、床下をコンクリート等で覆わない場合、原則として、その外壁の床下部分には、壁の長さ5m以下ごとに、面積300cm2以上の換気孔を設けなければならない。
4.木材を基礎ぐい、水槽そう、浴室その他これらに類する常時湿潤状態にある部分に使用する場合においては、その繊維方向の許容応力度は、常時湿潤状態でない場合の数値の70%に相当する数値としなければならない。

解答 2:

1.令43条1項表により、柱の小径は屋根ふき材料によって異なる。

2.構造耐力上主要な部分である柱の有効細長比は150以下としなければならない。(令43条6項)

3.令22条。最下階の居室の床が木造である場合は、床の高さは、直下の地面からその床の上面まで45cm以上とし(1号)、外壁の床下部分には、壁の長さ5m以下ごとに、面積300cm2以上の換気孔を設け、これにねずみの侵入を防ぐための設備をすること(2号)とする。

4.令89条の条文そのまま。

〔H21 No.12〕構造強度に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1.コンクリートの短期に生ずる力に対する圧縮の許容応力度は、設計基準強度の2/3である。
2.炭素鋼を構造用鋼材として用いる場合、短期に生ずる力に対する引張りの許容応力度は、鋼材等の種類及び品質に応じて国土交通大臣が定める基準強度と同じ値である。
3.木材の繊維方向の長期に生ずる力に対する曲げの許容応力度は、積雪時の構造計算を行う場合を除き、木材の種類及び品質に応じて国土交通大臣が定める曲げに対する基準強度の1/3である。
4.突合せ溶接のの・ど・断面に対する許容応力度について、短期に生ずる力に対するせん断の許容応力度は、長期に生ずる力に対するせん断の許容応力度の1.5倍である。

解答 3:

1.令92条表より、長期に生ずる圧縮力の許容応力度は、設計基準強度の1/3倍である。一方短期に生ずる力の許容応力度は長期のそれの2倍である。よって、短期に生ずる圧縮力の許容応力度は、設計基準強度の2/3倍である。

2.令90条より、炭素鋼を構造用鋼材として使用する場合、長期に生ずる力に対する圧縮・引張・曲げの許容応力度は「鋼材等の種類及び品質に応じて国土交通大臣が定める基準強度」を1.5で除した数値となる。長期に生ずる力に対する許容応力度は長期に1.5を乗じた数値、つまり「鋼材等の種類及び品質に応じて国土交通大臣が定める基準強度」と同じとなる。

3.木材の繊維方向の「長期に生ずる力に対する曲げ」の許容応力度は、基準強度Fの1.1/3である(令89条1項表)。

4.令92条表より、条文そのまま。

〔H21 No.13〕構造強度に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1.高さが31mを超え、60m以下の建築物については、限界耐力計算又はこれと同等以上に安全性を確かめることができるものとして国土交通大臣が定める基準に従った構造計算による場合には、保有水平耐力計算又はこれと同等以上に安全性を確かめることができるものとして国土交通大臣が定める基準に従った構造計算を行わなくてもよい。
2.延べ面積が30m2を超える建築物において、軽量骨材を使用する鉄筋コンクリート造の柱に取り付けるは・り・の引張り鉄筋は、柱の主筋に溶接する場合を除き、原則として、柱に定着される部分の長さをその径の50倍以上としなければならない。
3.高さ13m又は延べ面積3,000m2を超える建築物で、当該建築物に作用する荷重が最下階の床面積1m2につき100kNを超えるものにおいて、基礎ぐいを使用する場合には、原則として、当該基礎ぐいの先端を良好な地盤に達することとしなければならない。
4.鉄骨造の建築物において、限界耐力計算によって安全性を確かめる場合、柱以外の構造耐力上主要な部分である鋼材の圧縮材の有効細長比は、250以下としなければならない。

解答 4:

1.高さが60m以下の建築物のうち、第6条第1項第2号に掲げる建築物又は同項第3号に掲げる建築物、高さが20mを超える鉄筋コンクリート造又は鉄骨鉄筋コンクリート造の建築物は、「保有水平耐力計算」、「限界耐力計算」又は「国土交通大臣の認定を受けたプログラム」によるものによつて確かめられる安全性を有すること(令81条2項)。よって限界耐力計算を行う場合には、それ以外の方法をとらなくても良い。

2.柱に取り付けるはりの引張り鉄筋は、柱の主筋に溶接する場合を除き、柱に定着される部分の長さをその径の40倍以上としなければならない(令73条3項)。軽量骨材を使用する鉄筋コンクリート造の場合には40倍を50倍と読み替える(同条4項)。

3.建築物の基礎の構造は、建築物の構造、形態及び地盤の状況を考慮して国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものとしなければならない。この場合において、高さ13m又は延べ面積3,000m2を超える建築物で、当該建築物に作用する荷重が最下階の床面積1m2につき100kNを超えるものにあつては、基礎の底部(基礎ぐいを使用する場合にあつては、当該基礎ぐいの先端)を良好な地盤に達することとしなければならない(令38条3項)。

4.限界耐力計算によって安全性を確かめる場合、耐久性等関係規定(令36条1項)に適合する構造方法を用いなければならない。

(一部抜粋)耐久性等関係規定(この条から第36条の3まで、第37条、第37条第1項、第5項及び第6項、第39条第1項及び第4項、第41条、第49条、第70条、第72条(第79条の4及び第80条において準用する場合を含む。)、第74条から第76条まで(これらの規定を第79条の4及び第80条において準用する場合を含む。)、第79条(第79条の4において準用する場合を含む。)、第79条の3並びに第80条の2(国土交通大臣が定めた安全上必要な技術的基準のうちその指定する基準に係る部分に限る。)の規定をいう。以下同じ。)

鉄骨造の圧縮の有効細長比に関する規定は令65条なので、該当しない。なので「250以下としなければならない」という記述は誤りである。

〔H21 No.14〕都市計画区域及び準都市計画区域内の道路等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1.密集市街地整備法による新設の事業計画のある幅員6mの道路で、3年後にその事業が執行される予定のものは、建築基準法上の道路ではない。
2.建築物の各部分の高さの制限において、建築物の敷地が都市計画において定められた計画道路(建築基準法第42条第1項第四号に該当するものを除く。)に接し、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認める建築物については、当該計画道路を前面道路とみなす。
3.特定行政庁は、都市計画区域に編入された際現に建築物が立ち並んでいる幅員2mの道を指定して、建築基準法上の道路とみなす場合においては、あらかじめ、建築審査会の同意を得なければならない。
4.特定行政庁は、街区内における建築物の位置を整えその環境の向上を図るために必要があると認め、建築審査会の同意を得て、壁面線を指定する場合においては、あらかじめ、その指定に利害関係を有する者の出頭を求めて公開による意見の聴取を行わなければならない。

解答 3:

1.法42条4項がこの設問に該当する。「道路法、都市計画法、土地区画整理法、都市再開発法、新都市基盤整備法、大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法又は密集市街地整備法による新設又は変更の事業計画のある道路で、2年以内にその事業が執行される予定のものとして特定行政庁が指定したもの」。よって、3年後にその事業が執行される予定のものは、建築基準法上の道路ではない。

2.建築物の各部分の高さの規定(法56条)は、同条6項及び令131条により緩和が適用され、建築物の敷地が都市計画において定められた計画道路(法42条1項4号に該当するものを除く)もしくは法68条の7第1項の規定により指定された予定道路に接する場合は、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認める建築物については、これを前面道路とみなす。

3.都市計画区域若しくは準都市計画区域の規定が適用されるに至つた際現に建築物が立ち並んでいる幅員4メートル未満の道で、特定行政庁の指定したものは、建築基準法42条2項の道路とみなす。このとき建築審査会の事前の同意は必要ない。

4.特定行政庁は、街区内における建築物の位置を整えその環境の向上を図るために必要があると認める場合においては、建築審査会の同意を得て、壁面線を指定することができる。この場合においては、あらかじめ、その指定に利害関係を有する者の出頭を求めて公開による意見の聴取を行わなければならない(法46条)。

〔H21 No.15〕都市計画区域内における次の建築物のうち、建築基準法上、新築してはならないものはどれか。ただし、特定行政庁の許可は受けないものとし、用途地域以外の地域、地区等は考慮しないものとする。また、いずれの建築物も各階を当該用途に供するものとする。

1.第一種住居地域内の「延べ面積4,000m2、地上4階建てのホテル」
2.近隣商業地域内の「客席の部分の床面積の合計が300m2、地上2階建ての映画館」
3.商業地域内の「1万個の電気雷管の貯蔵に供する平家建ての倉庫」
4.工業専用地域内の「延べ面積300m2、地上2階建ての診療所」

解答 1:

1.第一種住居地域内に、床面積の合計が3,000m2を超えるホテルは、原則として、新築することができない(法別表第二(ほ)項四号、令130条の7の2)。

2.映画館は法別表2(り)各号に該当しないので、近隣商業地域内に建築することができる。

3.電気雷管は危険物にあたるので、その貯蔵の数量に制限があり、商業地域では1万個、準工業地域では250万個以下としなければならない(法別表2(ぬ)4項、令130条の9表(1))。

4.診療所はどの用途地域内においても建築することができる。

〔H21 No.16〕図のような敷地において、耐火建築物を新築する場合、建築基準法上、建築することができる「建築物の建築面積の最大値」と「建築物の延べ面積の最大値」との組合せとして、正・し・い・ものは、次のうちどれか。ただし、特定道路の影響はないものとし、建築物には住宅、自動車車庫等の用途に供する部分はないものとする。また、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁の指定等はないものとする。

解答 4:
「建築面積の最大値」:
①建築物の敷地が建ぺい率の異なる2以上の地域にわたる場合は、それぞれの地域について計算して得た数値を合計したもの以下とする。(法53条2項)
②敷地が防火地域の内外にわたる場合、建築物の全部が耐火建築物であるときは、その敷地は全て防火地域にあるものとみなす。(法53条7項)
③建蔽率の限度(商業地域):建蔽率の限度が8/10の地域内で、かつ、防火地域内にある耐火建築物等は、建蔽率の制限を受けない(10/10)。
④建蔽率の限度(準住居地域):法53条3項一号イ、二号、同条7項の適用により、防火地域内にある耐火建築物等となるので1/10を加算する(7/10)。また、特定行政庁が角地であるので、1/10を加算する(8/10)。
⑤建築面積の計算(商業地域):
20m×20m×(10/10)=400m2
⑥建築面積の計算(準住居地域):
20m×10m×(8/10)=160m2
よって建築面積の最大値は、400m2+160m2=560m2

「延べ面積の最大値」
①容積率の限度は、法52条1項による都市計画で定められた容積率の限度と、2項による前面道路の幅員が12m未満の場合による用途地域別の容積率の限度を比較し、厳しい数値を用いる。
②敷地が容積率制限を受ける地域の2以上にわたる場合の延べ面積は、それぞれの地域ごとに算定したものの合計以下としなければならない(法52条7項)。
③商業地域:
 (ⅰ)敷地面積:20m×20m=400m2
 (ⅱ)指定容積率による限度:50/10
 (ⅲ)前面道路幅員による限度:8m×6/10(非住居系)=48/10
(ⅱ)よりも(ⅲ)の方が厳しいので、48/10を用いる。
よって、建築物の延べ面積の限度は、400m2×48/10=1920m2
④準住居地域:
 (ⅰ)敷地面積:20m×10m=200m2
 (ⅱ)指定容積率による限度:30/10
 (ⅲ)前面道路幅員による限度:8m×4/10(住居系)=32/10
(ⅲ)よりも(ⅱ)の方が厳しいので、30/10を用いる。
よって、建築物の延べ面積の限度は、200m2×30/10=600m2

したがって、延べ面積の最高限度は、1920m2+600m2=2520m2

〔H21 No.17〕図のように、敷地に建築物を新築する場合、建築基準法上、A点における地盤面からの建築物の高さの最高限度は、次のうちどれか。ただし、敷地は平坦たんで、隣地及び道路との高低差はなく、また、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁による指定等はないものとし、日影による中高層の建築物の高さの制限及び天空率に関する規定は考慮しないものとする。なお、建築物は、すべての部分において、高さの最高限度まで建築されるものとする。

1.16.25 m
2.17.50 m
3.18.75 m
4.20.00 m

解答 2:
[道路斜線制限]
①2以上の前面道路の規定により、A点は西側道路幅員の2倍以下かつ35m以内にあるので、A点に対する北側道路の反対側の境界線までは、10mとみなされる(法56条6項、令132条1項)。なお商業地域なので、法56条3項、4項の道路幅員による緩和は適用されない。
②その後退距離を考慮して、道路の反対側の境界線までの水平距離は、
(北)1m(後退距離)+10m+1m+2m=14m
(西)3m(後退距離)+10m+3m=16m
となり、厳しい方の北側道路(14m)を適用する。(法56条2項)
③「適用距離」は、A点は、同表の最小値である20mの範囲内にあるので、道路斜線距離の適用を受ける。法56条1項一号・法別表第3(は)
④住居系地域の斜線勾配は、1.25なので、道路斜線制限による最高限度は、
14m×1.25=17.5mとなる。(法56条1項一号、法別表第3(に)項)

[隣地斜線制限]
①住居系地域の隣地斜線は、以下の式(法56条1項二号)、
隣地境界線までの水平距離+20mを超える部分の後退距離×1.25+20m
から求められ、道路斜線制限で20mを超えていないので、検討を省略する。

[北側斜線制限]
①中高層住居専用地域の北側斜線制限は、真北方向の水平距離×1.25+10mである(後退の緩和はない)。
(4m+1m+2m)×1.25+10m=18.75m
(法56条1項三号)

以上より、地盤面からのA点における建築物の高さの最高限度は、17.5mとなる。

〔H21 No.18〕次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1.防火地域内においては、主要構造部が不燃材料で造られた延べ面積2,000m2平家建ての卸売市場の上家は、耐火建築物及び準耐火建築物以外の建築物とすることができる。
2.準防火地域内においては、延べ面積900m2、地上3階建ての建築物で各階を共同住宅の用途に供するものは、耐火建築物としなければならない。
3.準防火地域内においては、延べ面積500m2、地上3階建ての建築物で各階を博物館の用途に供するものは、耐火建築物としなければならない。
4.建築物が防火地域及び準防火地域にわたる場合で、建築物が防火地域外において防火壁で区画されている場合においては、その防火壁外の部分については、準防火地域内の建築物に関する規定を適用する。

解答 2:

1.卸売市場の上家又は機械製作工場で主要構造部が不燃材料で造られたものその他これらに類する構造でこれらと同等以上に火災の発生のおそれの少ない用途に供するものはは耐火建築物又は準耐火建築物としなくてもよい(法62条1項2号)。本問は法改正により法62条1項2号が削除されているので、整合がとれない。

2.法27条1項、平27年告示第255号による規定で、3階建の共同住宅は告示第1項二号にあたる。避難条有効なバルコニーを有し、建築物の周囲に幅員3m以上の通路を設ければ、1時間準耐火基準の準耐火構造とすることができる。よって、耐火建築物としなくてもよい。

3.博物館は法別表1(3)に該当する(令115条の3)。設問は3階を博物館としての用途に供するので、法27条1項1号に該当し、主要構造部を令110条1号(特定避難時間に基づく構造)か2号に該当させる(法27条1項2号)必要がある。次に、準防火地域内における延べ面積500m2、地上3階建ての建築物なので、令136条の2第2号に該当し、「準耐火建築物」または「準延焼防止建築物」とする。よって、耐火建築物としなくてもよい。※法改正により、出題当時の考え方と異なっている。

4.法64条2項。建築物が防火地域及び準防火地域にわたる場合においては、その全部について防火地域内の建築物に関する規定を適用する。ただし、建築物が防火地域外において防火壁で区画されている場合においては、その防火壁外の部分については、準防火地域内の建築物に関する規定を適用する。

〔H21 No.19〕建築協定に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1.建築協定には、建築物に附属する門及び塀の意匠に関する基準を定めることができる。
2.建築協定を廃止しようとする場合においては、建築協定区域内の土地の所有者等の全員の合意をもってその旨を定め、これを特定行政庁に申請して認可を受けなければならない。
3.市町村の長は、建築協定書の提出があった場合においては、遅滞なく、その旨を公告し、20日以上の相当の期間を定めて、これを関係人の縦覧に供さなければならない。
4.建築協定において建築協定区域隣接地を定める場合には、その区域は、建築協定区域との一体性を有する土地の区域でなければならない。

解答 2:

1.市町村は、一定の区域を定め、その区域内における建築物の敷地、位置、構造、用途、形態、意匠又は建築設備に関する基準についての建築協定を適用することができる旨を、条例で、定めることができる(法69条)。

2.認可を受けた建築協定を廃止しようとする場合においては、建築協定区域内の土地の所有者等(当該建築協定の効力が及ばない者を除く。)の「過半数の合意」をもってその旨を定め、これを特定行政庁に申請してその認可を受けなければならない(法76条)。

3.市町村の長は、建築協定書の提出があった場合においては、遅滞なく、その旨を公告し、20日以上の相当の期間を定めて、これを関係人の縦覧に供さなければならない(法71条)。

4.建築協定において建築協定区域隣接地を定める場合には、その区域の境界が明確に定められていることその他の建築協定区域隣接地について国土交通省令で定める基準に適合するものであることとしている(法73条1項3号)。その基準は建築基準法規則10条の6に定められており、「隣接地の区域は、建築協定区域との一体性を有する土地の区域でなければならない」としている(2号)。

〔H21 No.20〕次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、「避難上の安全の検証」は行われていないものとする。

1.主要構造部を準耐火構造とした地上5階建ての共同住宅におけるメゾネット形式の住戸(その階数が2又は3であり、かつ、出入口が一の階のみにあるもの)の出入口のある階以外の階については、その居室の各部分から避難階又は地上に通ずる直通階段の一に至る歩行距離を40m以下とすることができる。
2.階数が3以上で延べ面積が500m2を超える建築物の居室で、避難階又は避難階の直上階若しくは直下階の居室で避難上支障がないものその他これらに類するものとして国土交通大臣が定めるものには、非常用の照明装置を設けなくてもよい。
3.建築物の高さ31m以下の部分にある3階以上の各階において、道に面する外壁面に、直径1m以上の円が内接できる窓で、格子その他の屋外からの進入を妨げる構造を有しないものを当該壁面の長さ10m以内ごとに設けている場合においては、非常用の進入口を設けなくてもよい。
4.避難階においては、非常用エレベーターの昇降路の出入口(所定の構造の乗降ロビーを設けた場合には、その出入口)から、所定の通路、空地等に接している屋外への出口の一に至る歩行距離は、40m以下としなければならない。

解答 4:

1.一般的に、主要構造部を準耐火構造か不燃材料で造られている共同住宅における歩行距離は50m以内としているが(令120条1項表)、主要構造部を準耐火構造としたメゾネット型(階数が2もしくは3)の場合、その歩行距離は40m以下としなければならない(4項)。

2.令126条の4第4号。

3.建築物の高さ31m以下の部分にある3階以上の階には、非常用の進入口を設けなければならない。ただし、道に面する外壁面に、幅及び高さが、それぞれ、75cm以上及び1.2m以上の窓で、格子その他の屋外からの進入を妨げる構造を有しないものを当該壁面の長さ10m以内ごとに設けている場合においては、設けなくてもよい(令126条の6第2号)。

4.避難階の昇降路の出入口から屋外への出口の一に至る歩行距離は、令120条の歩行距離と異なり、30m以下としなければならない。(令129条13の3第5項)。

〔H21 No.21〕次の記述のうち、建築士法上、誤っているものはどれか。

1.一級建築士名簿に登録する事項は、登録番号、登録年月日、氏名、生年月日、性別、所属する建築士事務所の名称、処分歴、定期講習の受講歴等である。
2.国土交通大臣が一級建築士の懲戒処分をしたときは、処分をした年月日、処分を受けた建築士の氏名、処分の内容、処分の原因となった事実等について公告しなければならない。
3.業務に関して不誠実な行為をして一級建築士の免許を取り消され、その取消しの日から起算して5年を経過しない者は、一級建築士の免許のみならず、二級建築士又は木造建築士の免許も受けることができない。
4.中央指定登録機関が指定された場合には、一級建築士の登録の実施に関する事務、一級建築士名簿を一般の閲覚に供する事務等は中央指定登録機関が行うこととなり、原則として、国土交通大臣はこれらの事務を行わない。

解答 1:

1.一級建築士名簿に登録する事項は、規則3条に列記されており、登録番号、登録年月日、氏名、生年月日、性別、処分歴、定期講習の受講歴等である。 (建築士法5条1項、同法規則3条)。

2.正しい。士法規則22条の6

3.建築士免許の欠格事由は士法7条及び8条に規定されており、設問は士法7条4号、士法10条1項2号に該当する。

4.国土交通大臣は、中央指定登録機関に、一級建築士の登録の実施に関する事務、一級建築士名簿を一般の閲覧に供する事務並びに構造設計一級建築士証及び設備設計一級建築士証の交付の実施に関する事務(一級建築士登録等事務)を行わせることができる(士法10条の4)。国土交通大臣は、中央指定登録機関の指定をしたときは、一級建築士登録等事務を行わないものとする(士法10条の17第1項)。

〔H21 No.22〕次の記述のうち、建築士法上、誤っているものはどれか。

1.建築士事務所の開設者は、階数が3以上で、かつ、床面積の合計が1,000m2以上の共同住宅の新築工事に係る設計の業務については、委託者の許諾を得た場合においても、一括して他の建築士事務所の開設者に委託してはならない。
2.建築士事務所の開設者が、他の建築士事務所の開設者から設計の業務の一部を受託する設計受託契約を締結したときは、遅滞なく、所定の事項を記載した書面を委託者である建築士事務所の開設者に交付しなければならない。
3.建築士事務所の開設者が建築主との設計受託契約の締結に先だって管理建築士等に重要事項の説明を行わせる際に、管理建築士等は、当該建築主に対し、建築士免許証又は建築士免許証明書を提示しなければならない。
4.建築士事務所を開設しようとする者は、設計等の業務範囲が複数の都道府県にわたる場合には、当該建築士事務所の所在地を管轄する都道府県知事及び業務範囲に係るそれぞれの都道府県知事の登録を受けなければならない。

解答 4:

1.建築士事務所の開設者は、委託者の許諾を得た場合においても、委託を受けた設計又は工事監理(いずれも延べ面積が300m2を超える建築物の新築工事に係るものに限る。)の業務を、それぞれ一括して他の建築士事務所の開設者に委託してはならない(士法24条の3第2項) 。なお、平成27年の士法改正により、一括委託の禁止の対象を、従来は「階数3以上、かつ、延べ面積1,000m2以上の共同住宅」としていたものを拡大し、「延べ面積が300m2を超える建築物」とした。本設問は出題当時のまま掲載している。

2.建築士事務所の開設者は、延べ面積が300m2を超える建築物の新築について、他の建築士事務所の開設者から設計の業務の一部を受託する設計受託契約を締結したときは、遅滞なく、設計図書の種類、報酬の額及び支払の時期等を記載した書面を、当該委託者である建築士事務所の開設者に交付しなければならない。 (なお、平成27年の士法改正により、延べ面積が300m2を超える建築物の新築工事について、委託者が許諾しても、委託を受けた設計又は工事監理の業務の一括再委託(いわゆる丸投げ)が禁止されている。設問は出題当時のまま掲載している。

3.建築士は、設計等の委託者から請求があつたときは、建築士免許証を提示しなければならない(士法19条の2)。また重要事項説明の際の管理建築士等による免許証の提示は、提示を求められなかった場合でも提示の義務がある(士法24条の7第2項)。これに違反した場合、10万円以下の過料に処せられる(士法43条1号)。

4.他人の求めに応じて報酬を得て、設計等を業として行おうとするときは、建築士事務所について「所在地を管轄する都道府県知事」に登録を申請し、登録を受けるが、業務を行う範囲(区域)に係る規定は定められていない。したがって、登録を受けた都道府県以外の区域においても設計等を行うことができる。(建築士法23条、同法23条の2)

〔H21 No.23〕建築士の講習に関する次の記述のうち、建築士法上、誤っているものはどれか。

1.建築士事務所に属する建築士で、一級建築士免許と二級建築士免許の両方を受けている者については、一級建築士定期講習を受ければ二級建築士定期講習を受けたものとみなす。
2.建築士事務所に属する構造設計一級建築士は、一級建築士定期講習と構造設計一級建築士定期講習の両方を受けなければならない。
3.建築士事務所に属する一級建築士は、直近の一級建築士定期講習を受けた日の属する年度の翌年度の開始の日から起算して5年以内に、次回の一級建築士定期講習を受けなければならない。
4.二級建築士として3年以上の設計等の業務に従事した後に管理建築士講習の課程を修了した者が、新たに一級建築士の免許を受けて一級建築士事務所の管理建築士になる場合には、改めて管理建築士講習を受ける必要はない。

解答 3:

1.士法22条の2において、定期講習を受けなければならないとしている。また士法規則17条の37第4項において、一級建築士定期講習を受けたものは、2級建築士及び木造建築士の定期講習を受講したものとみなされる。

2.建築士事務所に属する構造設計一級建築士/設備設計一級建築士は、一級建築士定期講習と構造設計/設備設計一級建築士定期講習の両方を受けなければならない(士法22条の2)。

3.定期講習の受講が必要となる期間については、原則として当該建築士が直近の定期講習を受けた日の属する年度の翌年度の開始の日から起算して3年以内である(建築士法22条の2第一号、同法施行規則17条の36)。

4.管理建築士は、その建築士事務所の業務に係る技術的事項を総括する者である。その要件は、「建築士として3年以上の設計等の業務経験」および「管理建築士講習の修了」である(士法24条1項)。ただし、業務経験および講習の受講は、各種の建築士の種別ごとに求められているものではない。

〔H21 No.24〕次の記述のうち、都市計画法上、誤っているものはどれか。

1.地区整備計画においては、地区計画の目的を達成するため、建築物の容積率、建ぺい率、敷地面積、建築構造、建築設備等についての制限を定めることができる。
2.開発許可を受けた区域内の土地においては、予定建築物の建築に関する確認済証の交付を受けた場合であっても、原則として、開発行為に関する工事と建築工事を同時に行うことはできない。
3.市街化区域内において、専修学校の建築の用に供する目的で行う開発行為で、その規模が1,200m2のものについては、開発許可を受けなければならない。
4.市街化調整区域として都市計画決定された際、自己の業務の用に供する建築物を建築する目的で、土地の利用に関する権利者として都道府県知事等に所定の期間内に所定の届出をした者は、当該建築物の建築許可を受けることができる。

解答 1:

1.「地区整備計画」は都市計画法12条の5第2項一号に定義されている。

主として街区内の居住者等の利用に供される道路、公園その他の政令で定める施設(以下「地区施設」という。)及び建築物等の整備並びに土地の利用に関する計画(以下「地区整備計画」という。)

同条7項各号には地区整備計画において定めることができる事項を規定してるが、「建築構造、建築設備等」は規定していない。

2.開発許可を受けた開発区域内の土地においては、当該開発行為に関する工事が完了した場合であっても、都道府県知事による当該工事が完了した旨の公告があるまでの間は、原則として、建築物を建築してはならない。(都市計画法37条)。

3.市街化区域内における1,000m2以上の開発行為は、開発行為は、開発許可を受けなければならない。なお、専修学校の建築の用に供する目的で行う開発行為は除外規定から外されている。(都市計画法29条1項3号、同法施行令22条26号イ)

4.区域区分に関する都市計画が決定され、又は市街化調整区域が拡張された際、自己の居住若しくは業務の用に供する建築物を建築し、又は自己の業務の用に供する第一種特定工作物を建設する目的で土地の権利を有していた者で、当該都市計画の決定又は変更の日から起算して6月以内に都道府県知事に届け出たときは、当該建築物の建築許可を受けることができる。

〔H21 No.25〕次の「防火対象物」と「消防用設備等」との組合せのうち、消防法上、原則として、当該消防用設備等を設けなくてもよいものはどれか。ただし、防火対象物はいずれも無窓階を有しないものとし、指定可燃物の貯蔵及び取扱いは行わないものとする。

解答 3:

1.スプリンクラーの設置基準は、消防法施行令12条1項各号に規定されており、百貨店は消防法別表1(4)に該当するので、275m2以上で設置が必要とされる(1号ハ)。

2.屋内消火栓設備の設置基準は、消防法施行令11条各号に規定されており、マーケットは消防法別表1(4)に該当するので、延べ面積が700m2以上で設置義務が課される(2号)。また、主要構造部を耐火構造とし、かつ、壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを難燃材料以上でした場合は3倍の数値、つまり2,100m2に緩和される。緩和後も、設問のマーケットは基準に該当し、屋内消火栓設備は設けなくてはならない(消防法令11条2項)。

3.「旅館」は消防法施行令別表1(5)項イに該当し、規模の制限はない。よって、自動火災報知設備を設けなければならない。

4.屋外消火栓の設置基準は、消防法施行令19条1項に規定されており、工場は消防法別表1(12)イに該当するので、床面積が、耐火建築物にあっては9,000m2以上、準耐火建築にあっては6,000m2以上、その他の建築物にあっては3,000m2以上で設置が必要とされる。

〔H21 No.26〕「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1.建築物の用途を変更して博物館としようとする場合、当該用途の変更に係る部分の床面積の合計が2,000m2以上となるものにあっては、不特定かつ多数の者が利用し、又は主として高齢者、障害者等が利用する主たる階段は、原則として、回り階段でないものでなければならない。
2.床面積の合計が2,000m2以上のホテルで、客室の総数が50以上のものを新築する場合は、車いす使用者が円滑に利用できる客室を1以上設けなければならない。
3.認定特定建築物の建築物特定施設の床面積のうち、移動等円滑化の措置をとることにより通常の建築物の建築物特定施設の床面積を超えることとなる部分については、認定特定建築物の延べ面積の1/5を限度として、容積率の算定の基礎となる延べ面積には算入しないものとする。
4.移動等円滑化経路を構成する敷地内の通路の幅は、120cm以上でなければならない。

解答 3:

1.床面積2,000m2以上の特別特定建築物は、建築物移動等円滑化基準に適合させなければならない(バ法14条1項、バ法令9条)。「博物館」は特別特定建築物に該当するので建築物移動等円滑化基準に適合しなければならず(バ法令5条)、階段に関する規定はバリ法令12条にあり、適合している。

2.床面積2,000m2以上の特別特定建築物は、建築物移動等円滑化基準に適合させなければならない(バ法14条1項、バ法令9条)。「ホテル」は特別特定建築物に該当するので建築物移動等円滑化基準に適合しなければならず(バ法令5条)、ホテルの客室に関する規定はバリ法令15条にあり、適合している。

3.建築物の容積率の算定の基礎となる延べ面積には、認定特定建築物の建築物特定施設の床面積のうち、移動等円滑化の措置をとることにより通常の建築物の建築物特定施設の床面積を超えることとなる場合に、1/10を限度として算入しないものとする(バ法19条、バ令26条)。

4.正しい(バリ法令18条2項7号)。

〔H21 No.27〕「建築物の耐震改修の促進に関する法律」に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1.耐震関係規定に適合せず、建築基準法第3条第2項の規定の適用を受けている賃貸の共同住宅(床面積の合計が1,000m2、地上3階建てのもの)の所有者は、当該共同住宅について耐震診断を行い、必要に応じ、耐震改修を行うよう努めなければならない。
2.所管行政庁は、認定事業者が認定を受けた計画に従って認定建築物の耐震改修を行っていないと認めるときは、当該認定事業者に対し、相当の期限を定めて、その改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
3.建築物の耐震改修をしようとする者は、特定建築物に限り、建築物の耐震改修の計画を作成し、所管行政庁の認定を申請することができる。
4.耐震改修支援センターは、認定事業者が行う認定建築物である特定建築物の耐震改修に必要な資金の貸付けに係る債務の保証をする業務を行う。

解答 3:

1.耐震改修促進法施行令6条2項3号により、設問の共同住宅は特定既存耐震不適格建築物に該当し、正しい設問文となる(16条)。なお、「要安全確認計画記載建築物(7条、11条)」及び「特定既存耐震不適格建築物(14条)」、「特定既存耐震不適格建築物以外の既存耐震不適格建築物(16条)」の所有者は耐震診断と報告、耐震改修の必要があるが、「通行障害既存耐震不適格建築物(5条、6条)」「要緊急安全確認大規模建築物(附則3条)」の所有者は耐震診断と報告だけでよい。

2.所管行政庁は、認定事業者に対し、計画認定建築物の耐震改修の状況について報告を求めることができ(耐震改修促進法19条)、耐震改修を行っていないと認めるときは、相当の期限を定めて、その改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる(耐震改修促進法20条)。

3.建築物の耐震改修をしようとする者は、建築物の耐震改修の計画を作成し、所管行政庁の認定を申請することができる。この計画の認定は、特定建築物に限定したものではない。(耐震改修促進法17条)

4.耐震改修支援センターは、建築物の耐震診断及び耐震改修の実施を支援することを目的とする一般社団法人又は一般財団法人その他営利を目的としない法人であって、その業務の一つに、「認定事業者が行う計画認定建築物である要安全確認計画記載建築物及び特定既存耐震不適格建築物の耐震改修に必要な資金の貸付けを行った国土交通省令で定める金融機関の要請に基づき、当該貸付けに係る債務の保証をすること。」がある(耐震改修促進法34条1号)。

〔H21 No.28〕次の記述のうち、建築基準法又は建築士法上、誤っているものはどれか。

1.建築士は、建築基準法、建築士法等の規定に違反する行為について、相談に応じてはならない。
2.建築基準法の構造耐力の規定に違反する建築物の設計を建築主が故意に指示し、それに従った設計が行われ、工事が施工された場合、当該建築主も罰則の適用の対象となる。
3.法人である建築士事務所の業務として、その代表者又は従業員が、建築基準法の構造耐力の規定に違反する特殊建築物等を設計し、工事が施工された場合、当該法人は、1億円以下の罰金刑の適用の対象となる。
4.一級建築士でなければ行ってはならない建築物の設計及び工事監理を二級建築士が行い、工事が施工された場合、当該二級建築士は罰則の適用の対象となり、当該建築物の工事施工者は罰則の適用の対象とならない。

解答 4:

1.建築士法第21条の3「建築士は、建築基準法の定める建築物に関する基準に適合しない建築物の建築その他のこの法律若しくは建築物の建築に関する他の法律又はこれらに基づく命令若しくは条例の規定に違反する行為について指示をし、相談に応じ、その他これらに類する行為をしてはならない。」

2.特定行政庁は、建築基準法に違反した建築物又は建築物の敷地については、当該建築物の建築主、当該建築物に関する工事の請負人しくは現場管理者又は当該建築物若しくは建築物の敷地の所有者、管理者若しくは占有者に対して、当該工事の施工の停止を命じ、又は、相当の猶予期限を付けて、当該建築物の除却、移転、改築、増築、修繕、模様替、使用禁止、使用制限その他これらの規定又は条件に対する違反を是正するために必要な措置をとることを命ずることができる(法9条1項)。これに従わない場合は、3年以下の懲役又は300万円以下の罰金に処する(法98条1項)。

3.法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務に関して、違反行為をした場合においては、法人に対して罰金を処する。本設問は法98条1項1項2号、法99条1項8号に該当するので、1億円以下の罰金刑となる。

4.建築基準法5条の6第1項、5項の規定に違反した場合における建築物の工事施工者は、100万円以下の罰金に処される(建築基準法101条1項一号)。また二級建築士も建築士法により罰則の対象となる(建築士法38条三号)。

〔H21 No.29〕次の記述のうち、関係法令上、誤っているものはどれか。

1.「屋外広告物法」に基づき、都道府県は、第一種中高層住居専用地域について、良好な景観又は風致を維持するために必要があると認めるときは、条例で定めるところにより、広告物の表示又は掲出物件の設置を禁止することができる。
2.「駐車場法」に基づき、地方公共団体は、商業地域内において、延べ面積が2,000m2以上で条例で定める規模以上の建築物を新築しようとする者に対し、条例で、その建築物又はその建築物の敷地内に駐車施設を設けなければならない旨を定めることができる。
3.「自転車の安全利用の促進及び自転車等の駐車対策の総合的推進に関する法律」に基づき、地方公共団体は、自転車等の駐車需要の著しい地域内で条例で定める区域内において、スーパーマーケット等自転車等の大量の駐車需要を生じさせる施設で条例で定めるものを新築しようとする者に対し、条例で、当該施設若しくはその敷地内又はその周辺に自転車等駐車場を設置しなければならない旨を定めることができる。
4.「特定空港周辺航空機騒音対策特別措置法」に基づき、航空機騒音障害防止特別地区内においては、所定の防音上有効な構造とすることにより、同法による都道府県知事の許可を受けずに高等学校を新築することができる。

解答 4:

1.都道府県は、条例で定めるところにより、良好な景観又は風致を維持するために必要があると認めるときは、所定の地域・場所について、広告物の表示又は掲出物件の設置を禁止することができる(屋外広告物法3条)。第一種中高層住居専用地域は該当する。

2.地方公共団体は、駐車場整備地区内又は商業地域内若しくは近隣商業地域内において、延べ面積が2,000m2以上で条例で定める規模以上の建築物を新築し、延べ面積が当該規模以上の建築物について増築をし、又は建築物の延べ面積が当該規模以上となる増築をしようとする者に対し、条例で、その建築物又はその建築物の敷地内に駐車施設を設けなければならない旨を定めることができる(駐車場法20条)。

3.地方公共団体は、商業地域、近隣商業地域その他自転車等の駐車需要の著しい地域内で条例で定める区域内において百貨店、スーパーマーケット、銀行、遊技場等自転車等の大量の駐車需要を生じさせる施設で条例で定めるものを新築し、又は増築しようとする者に対し、条例で、当該施設若しくはその敷地内又はその周辺に自転車等駐車場を設置しなければならない旨を定めることができる(自転車法5条4項)。

4.「高等学校」は、特定空港周辺航空機騒音対策特別措置法5条1項一号に該当し、「航空機騒音障害防止特別地区内」においては建築することはできない(同法2項)。

〔H21 No.30〕木造の一戸建ての住宅に関する次の記述のうち、建築基準法又は建築士法上、誤っているものはどれか。ただし、構造計算は行っていないものとする。

1.建築士の設計に係る延べ面積120m2、地上2階建ての住宅で、建築確認の特例により、建築基準法令の規定の一部が審査から除外される場合であっても、当該規定は遵守されなければならない。
2.方づえ、控柱及び控壁がない地上2階建ての住宅で、構造耐力上主要な部分である璧柱及び横架材を木造としたものにあっては、すべての方向の水平力に対して安全であるように、各階の張り間方向及びけた行方向に、それぞれ壁を設け又は筋かいを入れた軸組を釣合い良く配置しなければならない。
3.構造耐力上主要な部分である継手又は仕口は、ボルト締、かすがい打、込み栓打その他の所定の方法により、その部分の存在応力を伝えるように緊結しなければならない。
4.延べ面積120m2、地上2階建ての住宅を新築する場合、建築主は、建築士である工事監理者を定めなくてもよい。

解答 4:

1.いわゆる法6条における4号建築物のことであるが、審査は除外されているが、適合の確認を行うことは必要である。

2.構造耐力上主要な部分である壁、柱及び横架材を木造とした建築物にあつては、すべての方向の水平力に対して安全であるように、各階の張り間方向及びけた行方向に、それぞれ壁を設け又は筋かいを入れた軸組を釣合い良く配置しなければならない(令46条)。

3.構造耐力上主要な部分である継手又は仕口は、ボルト締、かすがい打、込み栓打その他の国土交通大臣が定める構造方法によりその部分の存在応力を伝えるように緊結しなければならない(令47条)。

4.建築主は、士法3条1項、士法3条の2第1項、士法3条の3第1項、士法3条の2第3項に規定する工事をする場合においては、それぞれ建築士である工事監理者を定めなければならない(士法5条の6)。「延べ面積120m2、地上2階建ての住宅」は士法3条の2もしくは士法3条の3に該当するので、建築士である監理者を定めなくてはならない。

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投稿日:2019年8月1日 更新日:

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