平成23年度1級建築士-学科Ⅲ法規

建築士過去問解説

一級建築士学科試験
2027年7月25日(日)

令和09年度試験日まであと 日!

*閲覧にあたって:出題当時の試験の問題を掲載しておりますので、特に法令改正や技術革新などによる設問や解答の不適合がある場合も、閲覧者ご自身でご確認の上でご利用願いします。必ずしも正確性を保証するものではありません。→当サイトの免責事項

〔H23 No.01〕次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1.建築物の自重、積載荷重等を支える最下階の床版は、「構造耐力上主要な部分」に該当する。
2.限界耐力計算において、建築物の各階の構造耐力上主要な部分の断面に生ずる応力度が短期に生ずる力に対する許容応力度に達する場合の建築物の各階の水平力に対する耐力を、「損傷限界耐力」という。
3.同一敷地内に建つ二つの地上2階建ての建築物(延べ面積はそれぞれ300m2とし、いずれも耐火構造の壁等はないものとする。)において、当該建築物相互の2階部分の外壁間の距離が6mの場合は、二つの建築物は「延焼のお・そ・れ・のある部分」を有している。
4.木造、地上2階建ての一戸建ての住宅において、土台の過半について行う修繕は、「大規模の修繕」に該当する。

解答 4:

1.令1条3号。構造耐力上主要な部分は以下のように定義されている。「基礎、基礎ぐい、壁、柱、小屋組、土台、斜材(筋かい、方づえ、火打材その他これらに類するものをいう。)、床版、屋根版又は横架材(はり、けたその他これらに類するものをいう。)で、建築物の自重若しくは積載荷重、積雪荷重、風圧、土圧若しくは水圧又は地震その他の震動若しくは衝撃を支えるものをいう。」

2.令52条の5第3号かっこ書き。損傷限界耐力とは、「建築物の各階の構造耐力上主要な部分の断面に生ずる応力度が(省略)短期に生ずる力に対する許容応力度に達する場合の建築物の各階の水平力に対する耐力」と定義している。

3.延焼のおそれのある部分とは、「隣地境界線、道路中心線又は同一敷地内の二以上の建築物相互の外壁間の中心線から、一階にあつては3メートル以下、二階以上にあつては5メートル以下の距離にある建築物の部分」と規定している(法2条6号)。このとき、延べ面積の合計が500平方メートル以内の建築物は除外されているが、設問では300+300=600と、500を超えているので別の建築物としてみなす。よって、当該建築物相互の外壁間の中心線からの距離が5m以下の場合は、延焼のおそれのある部分を有していることとなる。(なお、2019年6月25日施行の建築基準法改正により、法2条6号に加筆されている部分は考慮していない。「ロ 建築物の外壁面と隣地境界線等との角度に応じて、当該建築物の周囲において発生する通常の火災時における火熱により燃焼するおそれのないものとして国土交通大臣が定める部分」)

4.「大規模の修繕」は、建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の修繕のことをいう(法2条1項十四号)。「土台」は主要構造部ではないので、土台の過半について行う修繕は、「大規模の修繕」に該当しない。

〔H23 No.02〕面積、高さ又は階数に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1.事務所の用途に供する建築物の屋上部分に設ける階段室の水平投影面積の合計が、当該建築物の建築面積の1/8以内の場合であっても、当該階段室の床面積は、当該建築物の延べ面積に算入する。
2.避雷設備の設置の必要性を検討するに当たっての建築物の高さの算定について、建築物の屋上部分である階段室で、その水平投影面積の合計が当該建築物の建築面積の1/8以内の場合においては、その部分の高さは、当該建築物の高さに算入しない。
3.第二種低層住居専用地域内における建築物の高さの限度の規定において、階段室及び昇降機塔のみからなる屋上部分の水平投影面積の合計が当該建築物の建築面積の1/8以内の場合においては、その部分の高さは、5mまでは、当該建築物の高さに算入しない。
4.建築物の地階(機械室、倉庫及び防災センター(中央管理室)の用途に供する。)で、水平投影面積の合計が当該建築物の建築面積の1/8であるものは、当該建築物の階数に算入する。

解答 2:

1.法2条4号。延べ面積は、建築物の各階の床面積の合計による。なお、法52条の容積率算定の場合には、自動車車庫、備蓄倉庫、蓄電池、自家発電設備、貯水槽、宅配ボックスは除外規定がある。

2.建築物の「高さ」の除外規定は令2条1項六号ロに規定している。
ロ 法第33条及び法第56条第1項第三号に規定する高さ並びに法第57条の4第1項、法第58条及び法第60条の3第2項に規定する高さ(北側の前面道路又は隣地との関係についての建築物の各部分の高さの最高限度が定められている場合におけるその高さに限る。)を算定する場合を除き、階段室、昇降機塔、装飾塔、物見塔、屋窓その他これらに類する建築物の屋上部分の水平投影面積の合計が当該建築物の建築面積の八分の一以内の場合においては、その部分の高さは、12m(法第55条第1項及び第2項、法第56条の2第4項、法第59条の2第1項(法第55条第1項に係る部分に限る。)並びに法別表第4(ろ)欄2の項、3の項及び四の項ロの場合には、5メートル)までは、当該建築物の高さに算入しない。
「避雷設備」は法33条に規定されるものであるから、建築物の高さに算入しない。

3.階段室、昇降機塔、装飾塔、物見塔、屋窓その他これらに類する建築物の屋上部分の水平投影面積の合計が当該建築物の建築面積の8分の1以内の場合においては、その部分の高さは、12mまでは、当該建築物の高さに算入しない。ただし、日影制限(法56条の2)や絶対高さ(法55条)等は5ⅿまで建築物の高さに算入しない。

4.昇降機塔、装飾塔、物見塔その他これらに類する建築物の屋上部分又は地階の倉庫、機械室その他これらに類する建築物の部分で、水平投影面積の合計がそれぞれ当該建築物の建築面積の8分の1以下のものは、当該建築物の階数に算入しない(令2条1項8号)。設問の「防災センター」は、階数に参入する。

〔H23 No.03〕建築物の用途変更に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、大規模の修繕又は大規模の模様替を伴わないものとする。

1.延べ面積5,000m2の病院の用途を変更して、地域活動支援センターとする場合においては、確認済証の交付を受ける必要はない。
2.特殊建築物等の内装の規定に適合しない部分を有し、建築基準法第3条第2項の規定の適用を受けている延べ面積5,000m2の病院の用途を変更して、有料老人ホームとする場合においては、現行の特殊建築物等の内装の規定の適用を受けない。
3.床面積の合計が5,000m2のホテル部分と床面積の合計が1,000m2の事務所部分からなる一棟の建築物で、その建築後に用途地域が変更されたため、ホテル部分が現行の用途地域の規定に適合せず、建築基準法第3条第2項の規定の適用を受けているものについて、事務所部分の用途を変更して、延べ面積6,000m2のホテルとする場合においては、現行の用途地域の規定の適用を受けない。
4.延べ面積5,000m2の学校の用途を変更して、図書館とする場合においては、確認済証の交付を受けなければならない。

解答 1:

1.法6条1項一号への用途変更は法87条により、法6条に準用される。令137条の18に規定する類似の用途への変更であれば確認済証の交付申請を行う必要はない。「病院」から「地域活動支援センター」への変更は類似の用途ではないため、確認済証の交付を受ける必要がある。

2.用途変更の準用規定のうち、法87条3項では、法改正による既存不適格建築物の、法27条等の規定を準用しない類似の用途は、法137条の19第1項2号に「病院、診療所(患者の収容施設があるものに限る。)、児童福祉施設等」と指定されている。内装制限(法35条の2)は法27条等に含まれているので、類似用途への用途変更は確認済証の交付を要しない。

3.その建築後に用途地域が変更されたため、現行の用途地域の規定に適合せず、法第3条第2項の規定の適用を受けているものについては、用途変更後の用途地域の規定に適合しない用途に供する建築物の部分の床面積の合計が、基準時におけるその部分の床面積の合計の1.2倍を超えなければ、用途変更が可能である(令137条の19第2項3号)。本肢ではホテルの基準時における床面積が5,000m2なので、5,000×1.2=6,000まで事務所部分をホテルに用途変更することが可能である。

4.法87条の準用規定により、建築物の用途を変更して第6条第1項第1号の特殊建築物とする場合、法6条1項の確認済証の交付を受ける必要がある。令115条の3から「図書館」は特殊建築物と判断し、床面積200m2を超えているため、法6条1項1号に該当し、確認済証の交付が必要となる。なお、法87条のカッコ書きによって、類似の用途相互間の用途変更は除外されているが、学校と図書館は類似の用途とはならない(令138条の18各号)。また、設問文に「大規模の修繕又は大規模の模様替を伴わないもの」とあるので、法6条1項に該当しない。

建築基準法第6条1項
一号 特殊建築物 床面積200m2を超えるもの
二号 木造 ・3階以上
・延べ面積500m2を超える
・高さ13mを超える
・軒の高さ9mを超える
上のいずれかに当てはまるもの
三号 木造以外 ・2階以上
・床面積が200m2を超える
上のいずれかに当てはまるもの

〔H23 No.04〕次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1.建築主事は、建築確認の申請書を受理した場合において、申請に係る建築物の計画が、建築基準関係規定に適合することを確認したときは、確認済証を交付し、建築基準関係規定に適合しないことを認めたとき、又は申請書の記載によっては建築基準関係規定に適合するかどうかを決定することができない正当な理由があるときは、その旨及びその理由を記載した通知書を交付しなければならない。
2.鉄骨造、地上2階建ての建築物を新築する場合において、建築主は、完了検査の申請が建築主事により受理された日から7日を経過したときは、検査済証の交付を受ける前においても、仮に、当該建築物又は建築物の部分を使用することができる。
3.特定行政庁は、一時的な興行のための仮設興行場について安全上、防火上及び衛生上支障がないと認める場合においては、2年以内の期間を定めてその建築を許可することができる。
4.特定工程を含む建築工事の場合、建築主は、当該特定工程に係る工事を終えたときは、建築主事又は指定確認検査機関による中間検査合格証の交付を受けた後でなければ、当該特定工程後の工程に係る工事を施工してはならない。

解答 3:

1.建築主事は、6条1項の申請書を受理した場合においては、申請に係る建築物の計画が建築基準関係規定に適合するかどうかを審査し、審査の結果に基づいて建築基準関係規定に適合することを確認したときは、当該申請者に確認済証を交付しなければならない(法6条4項)。また、申請に係る建築物の計画が建築基準関係規定に適合しないことを認めたとき、又は建築基準関係規定に適合するかどうかを決定することができない正当な理由があるときは、その旨及びその理由を記載した通知書を当該申請者に交付しなければならない(法6条7項)。

2.法7条の6第1項により、法6条1項一号から三号に該当する場合、当該建築物の建築主は、検査済証の交付を受けた後でなければ、原則として、当該建築物を使用し、又は使用させてはならない。ただし、完了検査の申請が受理された日から7日を経過したときには、検査済証の交付を受ける前においても、仮に、当該建築物又は建築物の部分を使用し、又は使用させることができる。

3.仮設興行場においては、建築基準法第85条5項において以下のように規定している。
5 特定行政庁は、仮設興行場、博覧会建築物、仮設店舗その他これらに類する仮設建築物(次項及び第101条第1項第10号において「仮設興行場等」という。)について安全上、防火上及び衛生上支障がないと認める場合においては、1年以内の期間(建築物の工事を施工するためその工事期間中当該従前の建築物に代えて必要となる仮設店舗その他の仮設建築物については、特定行政庁が当該工事の施工上必要と認める期間)を定めてその建築を許可することができる。この場合においては、第12条第1項から第4項まで、第21条から第27条まで、第31条、第34条第2項、第35条の2、第35条の3及び第37条の規定並びに第3章の規定は、適用しない。
よって、仮設興行場等の仮設建築物は、1年以内の期間を定めてその建築を許可することができる。

4.法7条の3第1項1号。「特定工程」とは、「階数が三以上である共同住宅の床及びはりに鉄筋を配置する工事の工程のうち政令で定める工程」をいう。いわゆる中間検査である。建築主は、特定工程に係る工事を終えたときは、建築主事の検査を申請しなければならず、中間検査合格証の交付を受けた後でなければ、当該特定工程後の工程に係る工事を施工してはならない。

〔H23 No.05〕次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1.小学校における児童用の高さ3.4mの直階段に設ける踊場の踏幅は、1.2m以上としなければならない。
2.集会場における階段に代わる傾斜路で、高さが1.5m、幅が4m、勾こう配が1/8の場合においては、その中間に手すりを設けなくてもよい。
3.劇場における昇降機機械室用階段のけ・あ・げ・の寸法は、23cmとすることができる。
4.床面積の合計が1,500m2である物品販売業を営む店舗における客用の屋内に設ける階段の幅は、125cmとすることができる。

解答 2:

1.「小学校」の階段は令23条表(1)に該当し、令24条2項より、直階段の踊場の踏幅は1.2m以上としなければならない。

2.傾斜路は令26条2項の規定により、令23条、令24条及び令25条が準用される。令25条3項には「階段の幅が3メートルをこえる場合においては、中間に手すりを設けなければならない」とあり、設問は3mを超えているので、中間に手すりを設ける必要がある。

3.昇降機機械室用階段、物見塔用階段その他特殊の用途に専用する階段には、第23条から第25条までの規定は、適用しない。令129条の9第5号より、機械室に通ずる階段のけあげ及び踏面は、それぞれ、23cm以下及び15cm以上とし、かつ、当該階段の両側に側壁又はこれに代わるものがない場合においては、手すりを設けること。

4.令23条表(2)より、物品販売業を営む店舗で床面積の合計が1,500m2を超えるものは、階段の幅は140cm以上とする。設問は表(3)に該当し、幅120cm以上の幅が必要となる。

〔H23 No.06〕次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、耐火性能検証法による確認は行われていないものとする。

1.地上2階建ての建築物に用いる耐火構造の耐力壁に必要とされる耐火性能は、通常の火災による火熱が1時間加えられた場合に、構造耐力上支障のある変形、溶紬、破壊その他の損傷を生じないものであり、かつ、当該加熱面以外の面(屋内に面するものに限る。)の温度が可燃物燃焼温度以上に上昇しないものでなければならない。
2.不燃材料として、建築物の外部の仕上げに用いる建築材料に必要とされる不燃性能は、通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後20分間、燃焼しないものであり、かつ、防火上有害な変形、溶融、き裂その他の損傷を生じないものでなければならない。
3.耐火建築物の外壁の開口部で延焼のお・そ・れ・のある部分に設ける防火設備に必要とされる遮炎性能は、通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後20分間当該加熱面以外の面に火炎を出さないものでなければならない。
4.耐力壁である防火構造の外壁に必要とされる防火性能は、建築物の周囲及び屋内において発生する通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後30分間構造耐力上支障のある変形、溶融、破壊その他の損傷を生じないものでなければならない。

解答 4:

1.法2条7項号に規定される耐火構造は、最上階及び最上階から数えた階数が2から4の階にある場合、通常の火災による火熱が1時間加えられた場合に、構造耐力上支障のある変形、溶融、破壊その他の損傷を生じないものであること(107条1号2号)。



2.不燃材料は法2条9号に定義され、その技術的基準は令108条の2に定められている。これによると、建築物の外部の仕上げに用いる建築材料が適合すべき不燃性能及びその技術的基準は、建築材料に、通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後20分間、「燃焼しないものであること(1号)」及び「防火上有害な変形、溶融、亀裂その他の損傷を生じないものであること(2号)」である。仕上げ以外ではさらに「避難上有害な煙又はガスを発生しないものであること(3号)」の要件が加わる。

3.防火設備の遮炎性能に関する技術的基準は、防火設備に通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後20分間当該加熱面以外の面(屋内に面するものに限る。)に火炎を出さないものであることとする(令110条の3)。

4.法2条八号における防火性能の「政令で定める技術的基準」は、施行令108条一号において規定されている。
「建築物の周囲において発生する通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後30分間構造耐力上支障のある変形、溶融、破壊その他の損傷を生じないものであること。」

〔H23 No.07〕耐火建築物等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1.延べ面積が3,000m2を超える建築物で、所定の基準に適合するものは、主要構造部に木材を用いることができる。
2.準耐火建築物としなければならない建築物で、所定の基準に適合するものは、その主要構造部を不燃材料で造ることができる。
3.防火地域及び準防火地域以外の区域内における主階が2階にある地上2階建ての劇場で、客席の部分の床面積の合計が200m2のものは、耐火建築物以外の建築物とすることができる。
4.準防火地域内における延べ面積1,000m2、地上3階建ての美術館(各階を当該用途に供するもの)は、耐火建築物としなければならない。

解答 3:

1.延べ床面積が3,000m2を超える大規模な木造建築物は、耐火構造(法2条9号の2イ)とするか(法21条2項1号)、通常の火災による延焼を防止するために当該壁等に必要とされる技術的基準に適合するものでそれぞれ3,000m2以内に区画(法21条2項2号)すれば、その主要構造部の全部もしくは一部に木材・プラスチックを用いることができる。

2.準耐火建築物の構造は、主要構造部を準耐火構造としたもの(イ準耐)、もしくは主要構造部の防火の措置その他の事項について令109条の3の基準に適合するもの(ロ準耐)としなければならない(法2条9号の3)。ロ準耐の適合規定は2つあり、外壁を「耐火構造」とするか(令109条の3第1号)、主要構造部である柱及びはりを「不燃材料」で、その他の主要構造部を準不燃材料、外壁の延焼のおそれのある部分、屋根及び床を所定の構造とする(令109条の3第2号)。

3.防火地域及び準防火地域以外の区域内なので、法61条の検討は必要ない。法27条の耐火建築物等にしなければならない特殊建築物にあたるかを考える。劇場は法別表1(3)に該当し、客席部分の床面積の合計が200m2以上であれば、法27条1項2号に該当する。よって、主要構造部を令110条1号(特定避難時間に基づく構造)か2号に該当させる(法27条1項2号)必要がある。

4.本問題の判断は、法27条と法61条から判断される。まず「美術館」は特殊建築物で、床面積が2,000m2未満なので、法27条1項に該当しない。次に準防火地域内で、延べ面積1,000m2、地上3階建ての建築物なので、令136条の2第2号に該当し、「準耐火建築物」または「準延焼防止建築物」とする。

〔H23 No.08〕防火区画等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、自動式のスプリンクラー設備等は設けられていないものとし、主要構造部については、「耐火建築物の主要構造部に関する技術的基準」に適合していないものとする。また、「避難上の安全の検証」は行われていないものとする。

1.主要構造部を準耐火構造とした延べ面積200m2、地上3階建ての一戸建ての住宅において、吹抜きとなっている部分とその他の部分とを防火区画しなくてもよい。
2.延べ面積1,200m2、木造、地上2階建ての小学校において、必要とされる防火壁に設ける開口部の幅及び高さは、それぞれ2.5m以下とし、かつ、これに特定防火設備で所定の構造であるものを設けなければならない。
3.防火区画に用いる防火設備は、閉鎖又は作動をするに際して、当該防火設備の周囲の人の安全を確保することができるものでなければならない。
4.防火区画における床及び壁は、耐火構造、準耐火構造又は防火構造としなければならない。

解答 4:

1.主要構造部が準耐火構造で、かつ地上3階建ての建築物なので、原則として竪穴区画をしなければならないが、階数3以下で延べ面積が200m2以内の一戸建ての住宅は、除かれている。(令112条11項二号)

2.防火壁に設ける開口部の幅及び高さ又は防火床に設ける開口部の幅及び長さは、それぞれ2.5m以下とし、かつ、これに特定防火設備で所定の構造(令112条第19項1号)であるものを設けること(令113条1項4号)。

3.防火区画等で使用される防火設備の構造は、令112条19項に規定されており、その一つに「閉鎖又は作動をするに際して、当該特定防火設備又は防火設備の周囲の人の安全を確保することができるものであること。」とある(同項1号ロ)。

4.「防火区画」における床及び壁の構造は、耐火構造とする。法改正により、それそれの防火区画において、1時間準耐火基準による準耐火構造、耐火構造での区画が定められている(令112条各項)。

〔H23 No.09〕建築設備に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、「避難上の安全の検証」は行われていないものとする。

1.延べ面積3,000m2のホテルにおいて、耐火構造の床若しくは壁又は防火戸その他の政令で定め る防火設備で床面積150m2に区画された宴会場には、窓その他の開口部で開放できる部分(天井又は天井から下方80cm以内の距離にある部分に限る。)の面積の合計が2.5m2の場合、排煙設備を設置しなくてもよい。
2.特定行政庁が衛生上特に支障があると認めて規則で指定する区域における処理対象人員500人の合併処理浄化槽は、原則として、放流水に含まれる大腸菌群数が3,000個/cm3以下、かつ、通常の使用状態において、生物化学的酸素要求量の除去率が70%以上、合併処理浄化槽からの放流水の生物化学的酸素要求量が60mg/l以下とする性能を有するものでなければならない。
3.かごを主索で吊つるエレベーターにあっては、設置時及び使用時のかご及び主要な支持部分の構造をエレベーター強度検証法により確かめる場合において、かごの昇降によって摩損又は疲労破壊を生ずるお・そ・れ・のある部分以外の部分は、通常の昇降時の衝撃及び安全装置が作動した場合の衝撃により損傷を生じないことについて確かめなければならない。
4.地階を除く階数が11以上である建築物の屋上に設ける冷房のための冷却塔設備は、防火上支障がないものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いる場合においては、主要な部分を不燃材料以外の材料で造ることができる。

解答 1:

1.「ホテル」で延べ面積が500m2を超えているので、原則として、排煙設備を設けなければならない(令126条の2第1項)。同項一号により、病院、ホテルなどで、100m2以内ごとに防火区画された部分は除かれている。ただし、設問は該当しないので排煙設備を設ける必要がある。また、宴会場は排煙上の無窓居室にも該当するので、排煙設備を設けなければならない(令116条の2第1項二号)。

2.令32条1項1号表より、生物化学的酸素要求量の除去率が70%以上、合併処理浄化槽からの放流水の生物化学的酸素要求量が60mg/l以下とする性能を有するものでなければならない。

3.令129条の4第1項2号。かごを主索で吊るエレベーター、油圧エレベーターその他国土交通大臣が定めるエレベーターにあっては、設置時及び使用時のかご及び主要な支持部分の構造が、通常の使用状態における摩損及び疲労破壊を考慮したエレベーター強度検証法により、令129条の4第1号イ及びロに掲げる基準に適合するものであることについて確かめられたものであること。設問は「イ」に該当する。

4.地階を除く階数が11以上である建築物の屋上に設ける冷房のための冷却塔設備の設置及び構造は、主要な部分を不燃材料で造るか、又は防火上支障がないものとして国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものとすること(令129条の2の6第1号)。

〔H23 No.10〕次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、自動式のスプリンクラー設備等は設けられていないものとし、居室については、内装の制限を受ける「窓その他の開口部を有しない居室」には該当しないものとする。また、「避難上の安全の検証」は行われていないものとする。

1.主要構造部を準耐火構造とし、外壁の開口部で延焼のお・そ・れ・のある部分に所定の防火設備を有する地上2階建ての共同住宅で、当該用途に供する2階の部分の床面積の合計が250m2のものは、内装の制限を受けない。
2.主要構造部を準耐火構造とした地上2階建ての住宅で、2階における台所(火を使用する器具を設けたもの)は、内装の制限を受けない。
3.主要構造部の性能について耐火性能検証法により確かめられた場合であっても、延べ面積2,000m2、地上4階建ての映画館の4階の主要構造部である柱は、耐火構造としなければならない。
4.主要構造部の性能について耐火性能検証法により確かめられたものであり、かつ、当該建築物の主要構造部である床又は壁(外壁を除く。)の開口部に設けられた防火設備が、防火区画検証法により所定の性能を有することが確かめられたものである建築物に対する防火区画等関係規定の適用については、これらの防火設備の構造は特定防火設備とみなす。

解答 3:

1.共同住宅は法別表1(2)なので、令128条の4第1号表の(2)に該当する。設問文から準耐火構造のうち、一時間準耐火基準に適合するかどうかは判断できないが、どちらも床面積300m2以上であれば内装制限を受けるものとしている。このため、250m2の当該建築物は内装制限を受けない。

2.住宅を含めた階数2以上の台所等は内装制限を受けるが、最上階は除かれている(令128条の4第2項4号)。よって、内装制限を受けない。

3.耐火建築物の主要構造部は、「(1)耐火構造」又は「(2)政令の技術的基準に適合するもの」のいずれかとすることができる。耐火性能検証法により確かめられたものは(2)に該当するので、設問の柱は耐火構造としなくてもよい。法2条九号の二イ(2)、令108条の3第1項

4.主要構造部の性能について耐火性能検証法により確かめられたものであり、かつ当該建築物の主要構造部である床又は壁(外壁を除く。)の開口部に設けられた防火設備が、当該防火設備に当該建築物の屋内において発生が予測される火災による火熱が加えられた場合に、当該加熱面以外の面に火炎を出さないものであることについて防火区画検証法により確かめられたものであるものにに対する「防火区画等関係規定」の適用については、これらの建築物の部分で主要構造部であるものの構造は「耐火構造」、防火設備の構造は「特定防火設備」とみなす(令108条の3第4項)。

〔H23 No.11〕構造強度に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、保有水平耐力計算若しくは限界耐力計算(これらと同等以上に安全性を確かめることができるものとして国土交通大臣が定める基準に従った構造計算を含む。)、又は超高層建築物の構造耐力上の安全性を確かめるための国土交通大臣が定める基準に従った構造計算は行わないものとする。

1.延べ面積50m2、高さ4mの鉄筋コンクリート造の建築物において、柱の出すみ部分の異形鉄筋の末端は、かぎ状に折り曲げなければならない。
2.高さ10mの鉄筋コンクリート造の建築物において、構造耐力上主要な部分である柱の帯筋の間隔は、柱に接着する壁、はりその他の横架材から上方又は下方に柱の小径の2倍以内の距離にある部分においては、15cm以下で、かつ、最も細い主筋の径の15倍以下としなければならない。
3.高さ3mの鉄筋コンクリート造のへ・い・に使用するコンクリート(軽量骨材は使用しないものとする。)の四週圧縮強度は、12N/mm2以上としなくてもよい。
4.設計基準強度が21N/mm2以下のコンクリートの場合、圧縮の材料強度は、短期に生ずる力に対する圧縮の許容応力度の1.5倍である。

解答 2:

1.柱及びはり(基礎ばりを除く。)の出すみ部分、及び煙突の鉄筋の末端は、かぎ状に折り曲げて、コンクリートから抜け出ないように定着しなければならない(令73条1項)。

2.令77条には「帯筋の径は、6mm以上とし、その間隔は、15cm(柱に接着する壁、はりその他の横架材から上方又は下方に柱の小径の2倍以内の距離にある部分においては、10センチメートル)以下で、かつ、最も細い主筋の径の15倍以下とすること。」と規定している。よって「15cm」ではなく「10cm」とする必要がある。

3.四週圧縮強度は、12N/mm2以上、軽量骨材を使用する場合においては9N/mm2以上であることとしている(令74条)。ただし、高さ4m以下かつ延べ面積が30m2以内の建築物、又は高さが3m以下のへいについては、第72条、第75条及び第79条の規定に限り適用する(令71条)。設問は3m以下のへいであり、「四週圧縮強度」に関する規定は74条なので、適合しなくてもよい。

4.令91条表より、コンクリートの短期に生ずる圧縮の許容応力度は設計基準強度の2/3倍(つまり1.5を除した数値)である。一方コンクリートの圧縮力の材料強度は設計基準強度と同じ数値である。よって設問は正しい。

〔H23 No.12〕構造強度に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、超高層建築物の構造耐力上の安全性を確かめるための国土交通大臣が定める基準に従った構造計算は行わないものとする。

1.鉄筋コンクリート造と鉄骨造とを併用する建築物の鉄筋コンクリート造の構造部分は、原則として、コンクリート打込み中及び打込み後5日間は、コンクリートの温度が2度を下らないようにし、かつ、乾燥、震動等によってコンクリートの凝結及び硬化が妨げられないように養生しなければならない。
2.建築物の実況によらないで、基礎の垂直荷重による圧縮力を計算する場合、映画館の客席(固定席)で、基礎のささえる床の数が3のときは、床の積載荷重として採用する数値を2,400N/m2とすることができる。
3.鉄骨造、高さ13m、軒の高さ10m、地上2階建ての建築物については、都道府県知事又は指定構造計算適合性判定機関による構造計算適合性判定の対象となる。
4.構造耐力の規定に適合していない部分を有し、建築基準法第3条第2項の規定の適用を受けている延べ面積3,000m2の建築物について、構造耐力上の危険性が増大しない大規模の修繕を行う場合においては、現行の構造耐力の規定の適用を受けない。

解答 2:

1.コンクリート打込み中及び打込み後5日間は、コンクリートの温度が2度を下らないようにし、かつ、乾燥、震動等によつてコンクリートの凝結及び硬化が妨げられないように養生しなければならない(令75条)。また令71条により、前の規定は、鉄筋コンクリート造の建築物又は鉄筋コンクリート造と鉄骨造その他の構造とを併用する建築物の鉄筋コンクリート造の構造部分に適用する。

2.柱の構造計算をする場合、令85条1項表(ろ)における積載荷重に、支える床の数によって低減を行うことができる(令85条2項)。ただし、表の(五)に掲げる室の床の積載荷重は低減を行わないとの但し書きがある。「映画館の客席」はこの低減対象から除外されているため、その積載荷重は2,600N/m2となる。

3.法6条5項、法18条の2より、「建築主事は,申請に係る建築物の計画が法20条第2号又は第3号に定める基準に適合するかどうかを審査するときは、知事又は指定構造計算適合性判定機関による構造計算適合性判定を求めなければならない。設問文の建物は、令36条の2第2号に該当し、法20条第2号に分類されるため,構造計算適合性判定の対象となる。(法改正により、この問題は現行法に適合しない問題である。→「構造計算適合性判定」に関しては令和2年1級学科3、No.13が参考になる。)

4.法第3条第2項の適用除外規定により、法第20条の構造計算等の規定の適用を受けない建築物について、既存建築物に関する緩和(法第86条の7第1項)の規定により政令で定める範囲は、大規模の修繕又は大規模の模様替については、当該建築物の構造耐力上の危険性が増大しないこれらの修繕又は模様替のすべてとする(令137条の12)。

〔H23 No.13〕建築物の容積率及び建ぺい率に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1.建築物の地階でその天井が地盤面からの高さ1m以下にあるものの住宅の用途に供する部分の床面積は、原則として、当該建築物の住宅の用途に供する部分の床面積の合計の1/3を限度として、容積率の算定の基礎となる延べ面積に算入しない。
2.幅員15mの道路に接続する幅員10mの道路を前面道路とする敷地が、幅員15mの道路から当該敷地が接する前面道路の部分の直近の端までの延長が35mの場合、容積率の算定に係る当該前面道路の幅員に加える数値は1.2mとする。
3.地区計画等の区域(地区整備計画等が定められている区域に限る。)内において、市町村の条例で定める建ぺい率の最高限度は、3/10以上の数値でなけばならない。
4.工業地域内にある建築物の敷地が防火地域及び準防火地域にわたる場合において、その敷地内の建築物の全部が耐火建築物であるときは、都市計画において定められた建ぺい率の限度にかかわらず、建ぺい率の限度の緩和の対象となる。

解答 2:

1.容積率の算定の基礎となる延べ面積には、建築物の地階で、天井が地盤面からの高さ1m以下にあるものの住宅又は老人ホーム、福祉ホームなどの用途に供する部分の床面積は、原則として、これらの用途に供する部分の床面積の合計の1/3を限度として参入しない。法52条3項。

2.敷地が特定道路から70m以内にあり、特定道路に接続する前面道路が6m以上12m未満の場合、前面道路に割増し(Wa)をする(法52条9項、令135条の18)。
Wa=(12-10)(70-35)/70=1m
よって、容積率の算定に係る当該前面道路の幅員に加える数値は1mとする。

3.地区計画等の区域内で市町村の条例で定める制限は、容積率は5/10以上、建ぺい率は3/10以上である(令136条の2の5第1項2号3号)。

4.建築物の敷地が防火地域の内外にわたる場合において、その敷地内の建築物の全部が耐火建築物等であるときは、その敷地は、全て防火地域内にあるものとみなして、建蔽率の限度の緩和(法53条3項)を適用する(法53条7項)。

〔H23 No.14〕建築物の構造計算に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1.鉄筋コンクリート造の建築物において、保有水平耐力計算によって安全性が確かめられた場合、構造耐力上主要な部分である柱の主筋の断面積の和は、コンクリートの断面積の0.8%以上としなくてもよい。
2.許容応力度等計算において、建築物の地上部分について各階の剛性率を確かめる場合、当該剛性率は、「各階の層間変形角の逆数」を「当該建築物についての各階の層間変形角の逆数の相加平均」で除して計算する。
3.高さ45mの建築物について、限界耐力計算を行う場合には、保有水平耐力計算又はこれと同等以上に安全性を確かめることができるものとして国土交通大臣が定める基準に従った構造計算を行わなくてもよい。
4.高さ25mの鉄筋コンクリート造の建築物の地上部分について、保有水平耐力が必要保有水平耐力以上であることを確かめた場合には、層間変形角が所定の数値以内であることを確かめなくてもよい。

解答 4:

1.RC造の構造耐力上主要な部分である柱の構造は令77条で規定され、同条6号に主筋の断面積の和は、コンクリートの断面積の0.8%以上としている。ただし、構造計算に保有水平耐力計算(令81条2項1号イ)を採用した場合、令77条などは適用されない(令36条2項1号)。

2.法82条の6第2号イ、許容応力度等計算において、建築物の地上部分について各階の剛性率を確かめる場合、当該剛性率は、「各階の層間変形角の逆数」を「当該建築物についての各階の層間変形角の逆数の相加平均」で除して計算する。

3.高さが60m以下の建築物のうち、第6条第1項第2号に掲げる建築物又は同項第3号に掲げる建築物、高さが20mを超える鉄筋コンクリート造又は鉄骨鉄筋コンクリート造の建築物は、「保有水平耐力計算」、「限界耐力計算」又は「国土交通大臣の認定を受けたプログラム」によるものによつて確かめられる安全性を有すること(令81条2項)。よって限界耐力計算を行う場合には、それ以外の方法をとらなくても良い。

4.「保有水平耐力計算」は、令82条、令82条の2、令82条の3、令82条の4に規定する計算を行う。よって、令82条の2で規定する、層間変形角が所定の数値以下であることを確かめなければならない。

〔H23 No.15〕都市計画区域及び準都市計画区域内の道路等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、特定行政庁による道路幅員に関する区域の指定はないものとする。

1.自動車のみの交通の用に供する道路に設けられる建築物である給油所は、原則として、特定行政庁の許可を受けなければ建築することができない。
2.「大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法」による新設又は変更の事業計画のある幅員8mの道路で、3年後にその事業が執行される予定のものは、建築基準法上の道路ではない。
3.特定行政庁の許可を受けて道路の上空に渡り廊下を設ける場合においては、その側面には、床面からの高さが1.4m以上の壁を設け、その壁の床面から高さが1.4m以下の部分に設ける開口部は、はめごろし戸としなければならない。
4.準都市計画区域に編入された際現に存在している幅員4mの道(地下におけるものを除く。)に2m以上接している敷地には、建築物を建築することができる。

解答 3:

1.建築物又は敷地を造成するための擁壁は、道路内に、又は道路に突き出して建築し、又は築造してはならない(法44条)。ただし、「公共用歩廊その他政令で定める建築物で特定行政庁が安全上、防火上及び衛生上他の建築物の利便を妨げ、その他周囲の環境を害するおそれがないと認めて許可したもの(4号)」は、建築することができる。「自動車のみの交通の用に供する道路に設けられる建築物である休憩所、給油所及び自動車修理所」は、令145条2項に挙げられており、設けることができる。

2.法42条4項がこの設問に該当する。「道路法、都市計画法、土地区画整理法、都市再開発法、新都市基盤整備法、大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法又は密集市街地整備法による新設又は変更の事業計画のある道路で、2年以内にその事業が執行される予定のものとして特定行政庁が指定したもの」。よって、3年後にその事業が執行される予定のものは、建築基準法上の道路ではない。

3.道路の上空に渡り廊下を設ける場合の構造は、側面には、床面からの高さが1.5m以上の壁を設け、その壁の床面からの高さが1.5m以下の部分に開口部を設けるときは、これにはめごろし戸を設けなければならない。(法44条1項四号、令145条3項三号)

4.建築物の敷地は、道路に2m以上接しなければならない(法43条)。その道路のうち、設問の道路は42条1項3号に該当する。

〔H23 No.16〕都市計画区域内における次の建築物のうち、建築基準法上、新築してはならないものはどれか。ただし、特定行政庁の許可は受けないものとし、用途地域以外の地域、地区等は考慮しないものとする。また、いずれの建築物も各階を当該用途に供するものとする。

1.第一種低層住居専用地域内の延べ面積600m2、地上2階建ての老人福祉センター
2.第一種住居地域内の延べ面積3,000m2、地上3階建ての自動車教習所
3.準工業地域内の延べ面積1,000m2、平家建ての液化ガスを常時40t貯蔵する建築物
4.工業専用地域内の延べ面積300m2、地上2階建ての保育所

解答 3:

1.地方公共団体の支庁又は支所の用に供する建築物、老人福祉センター、児童厚生施設その他これらに類するもので延べ面積が600m2以内のものは第一種低層住居専用地域に建築することができる(法別表2(い)9号、令130条の4第2号)。

2.第一種住居地域内において建築することができない用途には「自動車教習所」は該当しない(法別表2(ほ)各号)。よって、建築することができる。なお、自動車教習所は低層住居専用地域、中高層住居専用地域には建築してはならない(法別表2(い)~(に)5号)。

3.液化ガスを常時貯蔵する建築物は、準工業地域内において、A/2=70t/2=35tを超えるものは、原則として建築することができない。

4.保育所はすべての用途地域で建築することができる。

〔H23 No.17〕防火地域及び準防火地域内の建築物に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1.防火地域内においては、高さ2.5mの広告塔で、建築物の屋上に設けるものは、その主要な部分を不燃材料で造り、又はおおわなければならない。
2.準防火地域内においては、木造建築物は、その外壁及び軒裏で延焼のお・そ・れ・のある部分を、防火性能に関する所定の技術的基準に適合する鉄網モルタル塗、しっくい塗その他の構造で、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものとしなければならない。
3.準防火地域内においては、延べ面積500m2、地下1階、地上3階建ての建築物で各階を事務所の用途に供するものは、耐火建築物又は準耐火建築物としなければならない。
4.防火地域又は準防火地域内の共同住宅の屋根の構造は、市街地における通常の火災による火の粉により、防火上有害な発炎をしないものであり、かつ、屋内に達する防火上有害な溶融、き裂その他の損傷を生じないもので、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものとしなければならない。

解答 3:

1.防火地域内にある看板、広告塔、装飾塔その他これらに類する工作物で建築物の屋上に設けるもの又は高さ3mを超えるものは、その主要な部分を不燃材料で造り、又は覆わなければならない(法64条)。高さ3mを超えていないが、屋上に設けているので適用される。

2.令136条の2第3号に準防火地域における木造建築物等の構造規定がある。地階を除く階数2階以下で延べ面積500m2の場合は、外壁及び軒裏で延焼のおそれのある部分が基準に適合し、かつ、外壁開口部設備に建築物の周囲において発生する通常の火災による火熱が加えられた場合に、当該外壁開口部設備が加熱開始後20分間当該加熱面以外の面に火炎を出さないものであることとする。※平成30年の法改正により、いわゆる「延焼防止建築物」の規定が新たに追加された。設問文は出題当時のまま掲載してる。

3.準防火地域内の地上3階建てで、1,500m2以下の建築物は、「準耐火建築物(令136条の2第二号イ)」又は「準延焼防止建築物(ロ)」とすることができる。従って、法53条3項一号ロの準耐火建築物等とすることができる。※平成30年の法改正により、いわゆる「延焼防止建築物」の規定が新たに追加された。設問文は出題当時のまま掲載してる。

4.建築物の屋根の構造は、法22条区域においては通常の火災による、防火地域もしくは準防火地域においては市街地における通常の火災による火の粉によって防火上有害な発炎をしないものであり、かつ、屋内に達する防火上有害な溶融、亀裂その他の損傷を生じないものでなければならない。法22条1項。法62条、令136条の2の2各号。

〔H23 No.18〕図のように、敷地に建築物を新築する場合、建築基準法上、A点における地盤面からの建築物の高さの最高限度は、次のうちどれか。ただし、敷地は平坦たんであるが、北側隣地は敷地から3m低く、西側前面道路は真北に向かって下り坂になっており図中a点(路面の中心)は敷地から2.5m低い。また、図に記載されているものを除き、地域、地区等及び特定行政庁による指定等並びに門、塀等はないものとし、日影による中高層の建築物の高さの制限及び天空率に関する規定は考慮しないものとする。なお、建築物は、すべての部分において、高さの最高限度まで建築されるものとする。

1.18.25 m
2.17.50 m
3.16.25 m
4.15.75 m

解答 4:[道路斜線制限]
①前面道路幅員が12m未満なので、住居系地域の緩和は適用されない(法56条3項、4項)。
②後退距離を適用して、A点から道路の反対側の境界線までの水平距離は、4m+8m+2m=14mである。(法56条2項)
③「適用距離」は、A点は、同表の最小値である20mの範囲内にあるので、道路斜線距離の適用を受ける。法56条1項一号・法別表第3(は)
④住居系地域の斜線勾配は、1.25なので、道路斜線制限による最高限度は、
14m×1.25=17.5mとなる。(法56条1項一号、法別表第3(に)項)
⑤前面道路と敷地に高低差の緩和(令135条の4第1項二号)より、地盤面が前面道路より1m以上高い場合、高低差から1mを減じたものの1/2だけ高い位置にあるものとみなされる。よって道路面とみなす高さは、道路面から(2.5-1.0)m×1/2=0.75mを足した値となり、地盤面とみなし道路面との高低差は2.5m-0.75m=1.75mの高低差とする。
よって、道路斜線の高さの算定は、
17.5m-1.75m=15.75mとなる。

[隣地斜線制限]
①住居系地域の隣地斜線は、以下の式(法56条1項二号)、
隣地境界線までの水平距離+20mを超える部分の後退距離×2.5+20m
から求められるので、道路斜線制限が15.75m<20mなので、検討の必要がない。

[北側斜線制限]
①第一種中高層住居専用地域の北側斜線制限は、真北方向の水平距離×1.25+10mである(後退の緩和はない)。
5m×1.25+10m=16.25m
(法56条1項三号)

以上より、地盤面からのA点における建築物の高さの最高限度は、15.75mとなる。

〔H23 No.19〕建築協定、地区計画等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。

1.認可を受けた建築協定に係る建築物に関する基準を変更しようとする場合、建築協定区域内の土地の所有者等(借地権の目的となっている土地の所有者は除く。)の過半数の合意をもってその旨を定め、これを特定行政庁に申請してその認可を受けなければならない。
2.一の所有者以外に土地の所有者等が存しない土地の所有者が認可を受けた建築協定は、認可の日から起算して3年以内において当該建築協定区域内の土地に2以上の土地の所有者等が存しない場合には、効力を有するものとはならない。
3.建築物の敷地、構造、建築設備又は用途に関する事項で地区計画等の内容として定められたものが、市町村の条例で建築物に関する制限として定められている場合、建築確認の申請を受けた建築主事又は指定確認検査機関は、これらの事項に適合する計画であることを確認しなければならない。
4.市町村は、地区計画等の区域内において、地区整備計画の内容として定められた建築物の敷地面積の最低限度について、条例による制限として定める場合、当該条例に、その施行又は適用の際、現に建築物の敷地として使用されている土地で当該規定に適合しないもの又は現に存する所有権その他の権利に基づいて建築物の敷地として使用するならば当該規定に適合しないこととなる土地について、その全部を一の敷地として使用する場合の適用の除外に関する規定を定めるものとする。

解答 1:

1.建築協定の内容の変更には、法70条から73条が準用され、原則として、土地の所有者等の全員の合意が必要である。(法74条1項、2項、法70条3項)

2.建築協定は、認可の日から起算して3年以内において当該建築協定区域内の土地に2以上の土地の所有者等が存することとなった時から、認可の公告のあった建築協定と同一の効力を有する建築協定となる(法76条の3第5項)。

3.市町村による地区計画の条例は、建築基準法に基づく規定である(法68条の2)。建築主は法6条の建築物を建築する場合には、建築基準関係規定に適合するものとして確認を受けなければならない(法6条1項)し、建築主事または指定確認検査機関は、これの適合確認を行わなければならない。

4.正しい(法68条の2第3項)

〔H23 No.20〕病院に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、「避難上の安全の検証」は行われていないものとし、防火壁による区画はないものとする。また、記述されているもの以外の地域、地区等の制限は考慮しないものとする。

1.敷地が第一種中高層住居専用地域内に300m2、第二種低層住居専用地域内に700m2と二つの用途地域にわたる場合、当該敷地には、特定行政庁の許可を受けなければ病院を新築することができない。
2.主要構造部が耐火構造である地上6階建ての病院(避難階は1階)で、6階における病室の床面積の合計が90m2である場合において、その階から避難階又は地上に通ずる2以上の直通階段を設けなければならない。
3.各病室間の間仕切壁は、準耐火構造とし、小屋裏又は天井裏に達するものとするほか、所定の技術的基準に適合する遮音性能を有するものとしなければならない。
4.延べ面積1,600m2、地上2階建てで、2階部分の病室の床面積の合計が300m2の病院が「準防火地域」と「防火地域及び準防火地域以外の区域」にわたる場合においては、当該建築物は耐火建築物としなければならない。

解答 3:

1.建築物の敷地がこの法律の規定による建築物の敷地、構造、建築設備又は用途に関する禁止又は制限を受ける区域、地域又は地区の内外にわたる場合においては、その建築物又はその敷地の全部について敷地の過半の属する区域、地域又は地区内の建築物に関するこの法律の規定又はこの法律に基づく命令の規定を適用する(法91条)。用途地域もこれに適用されるため、設問は第二種低層住居専用地域がすべての敷地内に適用される。病院は(ろ)項各号に該当しないので、特定行政庁の許可を受けなければ新築することができない(法48条2項)。

2.物品販売業を営む店舗で、各階に売場を有するものにあって、延べ床面積が1,500m2を超える場合、その階から避難階または地上に通ずる2以上の直通階段を設けなければならない(令121条1項2号)。

3.「遮音性能」は、法30条1項の「長屋又は共同住宅の各戸の居室」に規定される性能である。設問のような「各病室間の間仕切壁」には適用されない。なお、防火上の規定によって、間仕切壁は、準耐火構造とし、小屋裏又は天井裏に達するものとされる(令114条2項)。

4.法65条。建築物が防火地域又は準防火地域とこれらの地域として指定されていない区域にわたる場合においては、その全部についてそれぞれ防火地域又は準防火地域内の建築物に関する規定を適用する。ただし、その建築物が防火地域又は準防火地域外において防火壁で区画されている場合においては、その防火壁外の部分については、この限りでない。

〔H23 No.21〕次の記述のうち、建築士法上、誤っているものはどれか。

1.延べ面積450m2、高さ10m、軒の高さ9mの鉄筋コンクリート造の既存建築物について、床面積250m2の部分で大規模の修繕を行う場合においては、当該修繕に係る設計は、一級建築士又は二級建築士でなければしてはならない。
2.建築士は、工事監理を終了したときは、直ちに、その結果を工事監理報告書等により、建築主に報告しなければならない。
3.一級建築士は、勤務先の建築士事務所の名称に変更があったときは、その日から30日以内に、その旨を、住所地の都道府県知事を経由して※注国土交通大臣に届け出なければならない。
4.工事監理とは、その者の責任において、工事を設計図書と照合し、それが設計図書のとおりに実施されているかいないかを確認するとともに、建築工事の指導監督を行うことをいう。

解答 4:

1.建築物を増築し、改築し、又は建築物の大規模の修繕若しくは大規模の模様替をする場合においては、当該増築、改築、修繕又は模様替に係る部分を新築するものとみなして前項の規定を適用する(士法3条2項、士法3条の2第2項)。このとき、増築、改築、修繕又は模様替に係る部分の面積は250m2で、100m2を超えているので、1級建築士または2級建築士でなければ設計・工事監理はできない(士法3条の21項2号)。

2.建築士は工事監理を終了したときは、直ちに、その結果を文書で建築主に報告しなければならない(令20条3項)。

3.建築士は、士法規則8条の項目に変更があったときは、その日から30日以内に、その旨を、一級建築士にあっては国土交通大臣に、二級建築士又は木造建築士にあっては免許を受けた都道府県知事及び住所地の都道府県知事に届け出なければならない(令5条の2)。※注:なお令和3年8月の士法改正により、都道府県知事を経由しての国土交通大臣への届け出は廃止され、直接国土交通大臣へ届け出ることになっている。設問文は出題年当時のまま掲載している。

4.工事監理とは、その者の責任において、工事を設計図書と照合し、それが設計図書のとおりに実施されているかいないかを確認することをいい、「指導監督」は含まれていない(建築士法2条8項)。

〔H23 No.22〕次の記述のうち、建築士法上、誤っているものはどれか。

1.建築士事務所の開設者は、当該建築士事務所に属する管理建築士以外の建築士については、変更があった場合においても、都道府県知事に届け出なくてはならない。
2.建築士事務所の開設者は、委託者の許諾を得た場合においても、委託を受けた設計の業務を、建築士事務所の開設者以外の個人の建築士に委託してはならない。
3.複数の一級建築士事務所を開設している法人においては、一級建築士事務所ごとに、それぞれ当該一級建築士事務所を管理する専任の一級建築士を置かなければならない。
4.建築士事務所を管理する一級建築士は、当該建築士事務所に属する他の一級建築士が設計した設計図書の一部を変更しようとするときは、設計した一級建築士の承諾を求めることなく、管理建築士としての権限で変更することができる。

解答 4:

1.建築士事務所の開設者は、建築士事務所に属する建築士の氏名に変更があったときは、3ヶ月以内に、その建築士事務所の所在地を管轄する都道府県知事に届け出なければならない。(建築士法23条の5第1項)

2.建築士事務所の開設者は、委託者の許諾を得た場合においても、委託を受けた設計又は工事監理の業務を建築士事務所の開設者以外の者に委託してはならない(士法24条の3第1項)。

3.建築士事務所の開設者は、建築士事務所ごとに専任の管理建築士を置かなければならない(士法24条)。なお、管理建築士は、その建築士事務所の業務に係る技術的事項を総括する者であり、その要件は、「建築士として3年以上の設計等の業務経験」および「管理建築士講習の修了」である。

4.建築士は、他の建築士の設計した設計図書の一部を変更しようとするときは、設計をした建築士の承諾を求めなければならない。なお、ただし書きにより承諾が得られなかったときは、自己の責任において、その設計図書の一部を変更することができるが、管理建築士としての権限で変更することはできない。(建築士法19条)

〔H23 No.23〕次の記述のうち、建築基準法又は建築士法上、誤っているものはどれか。

1.二級建築士が設計できる用途、構造、規模の建築物については、限界耐力計算により構造設計を行う場合であっても、構造設計一級建築士の関与は義務づけられていない。
2.既存建築物の大規模の修繕に係る構造設計については、建築物の規模や修繕の内容にかかわらず、構造設計一級建築士の関与は義務づけられていない。
3.工事監理については、階数が3以上で床面積の合計が5,000m2を超える建築物であっても、設備設計一級建築士の関与は義務づけられていない。
4.設備設計一級建築士は、その関与が義務づけられた建築物について、設備設計一級建築士以外の一級建築士が行った設備設計が設備関係規定に適合するかどうかの確認を、他人の求めに応じ報酬を得て業として行う場合には、一級建築士事務所の登録を受けなければならない。

解答 2:

1.

2.構造設計一級建築士が構造設計を行わなければならない建築物には規模の規定がある(士法3条)。

3.

4.

〔H23 No.24〕「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」及び「建築基準法」に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1.床面積の合計が2,000m2の集会場の新築に当たって、建築確認の申請を受けた建築主事又は指定確認検査機関は、建築物移動等円滑化基準に適合する計画であることを確認しなければならない。
2.床面積の合計が2,000m2の会員制スイミングスクールを新築しようとする場合は、建築物移動等円滑化基準に適合させるために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
3.床面積の合計が2,000m2の公共駐車場(利用居室が設けられていないもの)を新築するに当たって、車いす使用者用便房を設ける場合は、道等から当該便房までの経路のうち1以上を、移動等円滑化経路にしなければならない。
4.床面積の合計が2,000m2のホテルを新築するに当たって、客室の総数が40の場合は、車いす使用者用客室を1以上設け、当該客室が設けられている階に不特定かつ多数の者が利用する便所(車いす使用者用便房が設けられたもの)が設けられていないときは、当該客室の便所内に所定の構造を有する車いす使用者用便房を設けなければならない。

解答 4:

1.特別特定建築物で延べ面積が2,000m2以上であると、建築物移動等円滑化基準に適合しなくてはならず、これは建築基準関係規定とみなされる(バリ法14条1項、4項)。よって、建築確認の申請にあたって、建築基準関係規定に適合しているか確認しなければならない(法6条)。

2.特定建築物の建築は、建築物移動等円滑化基準に適合させなければならない(バ法16条1項)。「水泳場」は特定建築物に該当するので、建築物移動等円滑化基準に適合するように努めなければならない(バ令4条12号)。

3.床面積2,000m2以上の特別特定建築物は、建築物移動等円滑化基準に適合させなければならない(バ法14条1項、バ法令9条)。「公共駐車場」は特別特定建築物に該当するので建築物移動等円滑化基準に適合しなければならず(バ法令5条)、便所に関する規定はバリ法令14条及び18条1項にあり、適合している。

4.床面積2,000m2以上の特別特定建築物は、建築物移動等円滑化基準に適合させなければならない(バ法14条1項、バ法令9条)。「ホテル」は特別特定建築物に該当するので建築物移動等円滑化基準に適合しなければならず(バ法令5条)、客室の総数が50以上の場合は、車椅子使用者客室を客室の総数に1/100を乗じて得た数以上設けなければならない(バ法令15条1項)。

〔H23 No.25〕次の記述のうち、建築基準法及び建築士法に適合しているものはどれか。

1.準防火地域内における建築物の外壁の延焼のお・そ・れ・のある部分に国土交通大臣による構造方法等の認定を受けた防火設備を用いようとして、製造業者に発注したところ、用いられている部材の形状が認定された仕様と異なっていたが、認定を受けた構造方法等の軽微な変更であったので、当該変更に係る認定を受けずにそのまま施工した。
2.既に建築確認を受けた建築物の計画の変更をすることとなったが、天井の高さを変更するものであり、変更後も建築物の計画が建築基準関係規定に適合することが明らかなものであったので、当該計画の変更に係る建築確認の申請を行わなかった。
3.建築基準法第20条第一号の基準に適合する建築物として国土交通大臣による構造方法等の認定を受けた建築物の計画を変更することとなったが、認定を受けた構造方法等の軽微な変更であったので、当該変更に係る認定を受けずに、完了検査申請時に軽微な変更説明書を添付した。
4.構造設計一級建築士に保有水平耐力計算が必要な高さ60mの建築物の構造設計を依頼したところ、構造計算によって建築物の安全性を確かめた旨の証明書の交付を受けたので、構造設計図書に構造設計一級建築士である旨の表示がされていなかったが、当該構造設計図書により建築確認の申請を行った。

解答 2:

1.構造方法等の認定における軽微な変更に関する緩和規定はない。このため、認定を受けた構造方法等の変更は、改めて変更に係る認定を受けなくてはならない(法68条の25第1項)。よって、誤り。

2.確認を受けた建築物の計画変更には、原則として、あらためて確認済証の交付が必要だが、規則3条の2第1項各号に該当する軽微な変更で、建築基準関係規定に適合することが明らかなものは除かれている。設問の「天井の高さの変更」は、同項11号に該当するので、あらためて確認済証の交付を受ける必要はなく、適合している。(法6条1項かっこ書き、規則3条の2第1項三号)

3.「建築基準法第20条第一号」の基準に適合する建築物は軽微な変更の緩和規定に該当しない。このため、改めて計画変更を行い、確認済証の交付を受けなければならない(法6条1項かっこ書き)。

4.一級建築士、二級建築士又は木造建築士は、構造計算によつて建築物の安全性を確かめた場合においては、遅滞なく、国土交通省令で定めるところにより、その旨の証明書を設計の委託者に交付しなければならない。よって誤り。

〔H23 No.26〕一級建築士によるイ~ニの行為について、建築士法に基づいて、当該一級建築士に対する業務停止等の懲戒処分の対象となるものは、次のうちどれか。

イ.建築確認の必要な建築物について、当該建築物の設計者として、建築確認の申請を行わずに工事を施工することについて、当該建築物の工事施工者からの相談に応じた。
ロ.建築物の工事監理者として適正な工事監理を十分に行わなかったため、設計図面と異なる施工が行われた。
ハ.建築確認の必要な建築物について、建築確認の申請の代理者及び工事監理者でありながら、当該建築物が確認済証の交付を受けないまま工事が着工されることを容認した。
ニ.一建築士事務所登録の有効期間の満了後、更新の登録を受けずに、業として他人の求めに応じ報酬を得て設計等を行った。

1.イと口とハとニ
2.イと口とニのみ
3.ロとハとニのみ
4.イとハのみ

解答 1:
国土交通大臣は、免許を受けた一級建築士が、法令に違反した時や業務に関して不誠実な行為をした時は、業務の停止等の懲戒処分ができる(建築士法10条1項一号、二号)。
 イ:建築士法21条の3
 ロ:建築士法18条3項
 ハ:「一級建築士の懲戒処分の基準(平成27年)」不誠実行為、無確認着工等容認。
 ニ:建築士法23条、建築士法23条の10
よって、イ〜ニすべてが該当する。

〔H23 No.27〕次の記述のうち、都市計画法及び宅地造成等規制法上、誤っているものはどれか。

1.開発許可を受けた開発区域内の土地において、予定建築物の建築に関する確認済証の交付を受けた場合は、当該開発行為に関する工事と予定建築物の建築工事を並行して行うことができる。
2.規模が1ha以上の運動・レジャー施設である工作物の建設のための土地の区画形質の変更は、原則として、開発行為に該当する。
3.市街化調整区域内において、農業用の温室を建築する目的で行う開発行為については、開発許可を受ける必要はない。
4.宅地造成工事規制区域内において、宅地以外の土地を宅地にするために行う造成工事で、盛土をした土地の部分に高さが1mを超える崖を生ずることとなるものは、原則として、都道府県知事等の許可を受けなければならない。

解答 1:

1.開発許可を受けた開発区域内の土地においては、当該開発行為に関する工事が完了した場合であっても、都道府県知事による当該工事が完了した旨の公告があるまでの間は、原則として、建築物を建築してはならない。(都市計画法37条)。

2.「開発行為」とは、主として建築物の建築又は特定工作物の建設の用に供する目的で行なう土地の区画形質の変更をいう(都計法4条12項)。設問文のものは法4条12項及び令1条2項より特定工作物であり、また、規模は規定されていない。

3.畜舎、蚕室、温室など、その他これらに類する農産物、林産物又は水産物の生産又は集荷の用に供する建築物は、開発許可を受ける必要はない(都計法29条1項2号、都計法令20条)。

4.宅地造成工事規制区域内において、宅地以外の土地を宅地にするために行う造成工事は、原則として、その着手前に都道府県知事の許可を受けなければならない(宅造法8条1項)。宅地以外の土地を宅地にするために行う工事で、盛土をした土地の部分に高さが1mを超える崖を生ずることとなるものは、宅造法2条2号、宅造法令3条2号より、宅地造成に該当する。

〔H23 No.28〕次の記述のうち、関係法令上、誤っているものはどれか。

1.エネルギーの使用の合理化に関する法律」に基づき、第一種特定建築物の直接外気に接する屋根、壁又は床について一定規模以上の修繕又は模様替をしようとする者は、原則として、当該修繕又は模様替に係る建築物の設計及び施工に係る事項のうち、当該第一種特定建築物の外壁、窓等を通しての熱の損失の防止のための措置に関するものを所管行政庁に届け出なければならない。
2.「労働安全衛生法」に基づき、事業者は、建設業の仕事で、耐火建築物又は準耐火建築物で、石綿等が吹き付けられているものにおける石綿等の除去の作業を行う仕事を開始しようとするときは、原則として、その計画を当該仕事の開始の日の14日前までに、労働基準監督署長に届け出なければならない。
3.「建築物の耐震改修の促進に関する法律」に基づき、所管行政庁は、階数が2で、かつ、床面積の合計が500m2の保育所について、必要な耐震診断又は耐震改修が行われていないと認めるときは、その所有者に対し、必要な指示をすることができる。
4.「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」に基づき、その施工に特定建設資材を使用する建築物の新築工事で、当該建築物の床面積の合計が500m2であるものの受注者は、原則として、分別解体等をしなければならない。

解答 3:

1.正しい(省エネ法75条)。※「エネルギーの使用の合理化に関する法律」は平成29年3月31日をもって廃止され、平成29年4月1日からは「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」が適用されるようになった。当サイトでは出題文をそのまま掲載している。

2.事業者は、建設業の仕事において、規則90条の作業を行う仕事を開始しようとするときは、その計画を当該仕事の開始の日の14日前までに、労働基準監督署長に届け出なければならない(労働安全衛生法88条3項)。石綿の除去作業はこれに該当する(規則90条5の2、5の3)

3.所管行政庁は、所定の特定既存耐震不適格建築物で、所定の規模以上のものについて、その所有者に対し、「必要な指示」をすることができる(耐震改修促進法15条2項)。保育所は耐震改修促進法施行令8条1項十八号に該当し、その規模は同条2項により床面積750m2以上とされ、該当する。なお、床面積750m2未満の特定既存耐震不適格建築物である保育所の所有者に対しては、所管行政庁による必要な「指導及び助言」をすることができる(同法15条1項)。

4.対象建設工事の発注者または自主施工者は、原則として、工事に着手する日の7日前までに、都道府県知事に届け出なければならない。その対象建設工事となるのは、建築物の解体工事は床面積が80m2以上の場合、建築物の新築または増築工事は床面積が500m2以上の場合、建築物の新築工事の請負代金の額が1億円以上の場合などである。(建設リサイクル法9条1項、3項、10条1項、同法施行令2条1項各号)。

〔H23 No.29〕次の記述のうち、消防法上、誤っているものはどれか。ただし、建築物はいずれも無窓階を有しないものとし、指定可燃物の貯蔵及び取扱いは行わないものとする。

1.高さ31mを超える共同住宅に設ける非常用の昇降機は、消防の用に供する設備には該当しない。
2.準耐火建築物で、壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを難燃材料でした延べ面積1,200m2、地上2階建ての共同住宅については、原則として、屋内消火栓設備を設置しなければならない。
3.収容人員が20人のカラオケボックスと、収容人員が15人の飲食店からなる複合用途防火対象物については、防火管理者を定めなければならない。
4.劇場で、舞台(床面積300m2並びにこれに接続して設けられた大道具室(床面積100m2及び小道具室(床面積100m2である舞台部を有するものには、原則として、スプリンクラー設備を設置しなければならない。

解答 2:

1.消防の用に供する設備は、消火設備、警報設備、避難設備であり、非常用昇降機はこれらに含まれない(消防法令7条)。

2.「共同住宅」は、消防法施行令別表第一(五)項ロに該当し、延べ面積が700m2以上のものは、原則として、屋内消火栓設備を設置しなければならない(消防法施行令11条1項)。同条2項により、準耐火建築物で、仕上げを難燃材料としているので、2倍の1,400m2以上とする。

3.カラオケボックスは消防法別表1(2)ニ、飲食店は別表1(3)ロなので、複合用途防火対象物に該当し、防火管理者を定めなければならない(消防法令1条の2)。

4.スプリンクラーの設置基準は、消防法施行令12条1項各号に規定されており、設問の劇場は消防法別表1(1)イに該当するので、規模に関わらず設置が必要とされる(1号ロ)。

〔H23 No.30〕良好なまちなみ形成のための手法に関する次の記述のうち、関係法令上、誤っているものはどれか。

1.「建築基準法」に基づき、建築協定には、建築物に附属する門及び塀の構造に関する基準を定めることはできない。
2.「都市計画法」に基づき、まちづくりの推進を図る活動を行うことを目的とする特定非営利活動法人は、所定の土地の区域について、市町村に対し、地区計画を定めることを提案することができる。
3.「景観法」に基づき、景観地区内において建築物の建築等をしようとする者は、原則として、あらかじめ、その計画について、市町村長の認定を受けなければならない。
4.「地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律」に基づき、歴史的風致維持向土地区整備計画において、所定の必要がある場合には、建築物等の形態又は色彩その他の意匠の制限について定めるものとする。

解答 1:

1.市町村は、一定の区域を定め、その区域内における建築物の構造などに関する基準についての建築協定を適用することができる旨を、条例で、定めることができる(法69条)。したがって、建築物に付属する門及び塀は、法2条一号より、建築物に該当するので、構造に関する基準を定めることができる。

2.まちづくりの推進を図る活動を行うことを目的とする特定非営利活動法人、一般社団法人若しくは一般財団法人その他の営利を目的としない法人、独立行政法人都市再生機構、地方住宅供給公社もしくはまちづくりの推進に関し経験と知識を有するものとして国土交通省令で定める団体又はこれらに準ずるものとして地方公共団体の条例で定める団体は、規定する土地の区域について、都道府県又は市町村に対し、都市計画の決定又は変更をすることを提案することができる(都計法21条の2第2項)。

3.景観地区内において、新築・増築・改築・移転・外観を変更することとなる修繕/模様替/色彩の変更をしようとするものは、あらかじめ、市町村長の認定を受けなければならない(景観法63条1項)。

4.歴史的風致維持向上地区整備計画においては、次に掲げる事項を定めることができる。
一 地区施設の配置及び規模
二 建築物等の用途の制限、建築物の容積率の最高限度又は最低限度、建築物の建ぺい率の最高限度、建築物の敷地面積又は建築面積の最低限度、壁面の位置の制限、壁面後退区域における工作物の設置の制限、建築物等の高さの最高限度又は最低限度、建築物等の形態又は色彩その他の意匠の制限、建築物の緑化率の最低限度その他建築物等に関する事項で政令で定めるもの
三 現に存する樹林地、草地その他の緑地で歴史的風致の維持及び向上を図るとともに、良好な居住環境を確保するため必要なものの保全に関する事項
四 (略)

投稿日:2019年8月1日 更新日:

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