二級計画(電気・照明設備)

建築士過去問解説

二級建築士試験分野別まとめ
計画
電気・照明設備

二級建築士学科試験
2022年7月02日(日)

令和05年度試験日まであと 日!

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二級建築士試験の過去問13年分を
分野別にまとめました

(平成20年度から令和02年度まで)

二級建築士
計画
電気・照明設備

〔R01 No.23〕電気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.接地工事の種類は、接地工事の施設方法、接地抵抗値及び接地線の太さに応じて、A種、B種、C種の3種類である。
2.建築物の受電電圧は、電気事業者から電気の供給を受ける場合、一般に、契約電力により決定される。
3.受変電設備における進相コンデンサは、主に、力率の改善を目的として使用される。
4.中小規模の事務所ビルにおいて、電灯・コンセント用幹線の電気方式には、一般に、単相3線式100V/200Vが用いられる。
5.分電盤の二次側配線距離が長くなると、電圧降下のため配線サイズを太くする必要があるので、分電盤は、電力負荷の中心に配置することが望ましい。

解答 1:接地工事の種類は4種で、A種、B種、C種、D種がある。

〔H30 No.23〕事務所ビルの電気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.許容電流と電圧降下を考慮して、負荷容量と電線の長さから、幹線サイズを決定する。
2.分電盤は、一般に、保守・点検が容易で、かつ、負荷の中心の近くに設ける。
3.遮断器やヒューズを設ける目的は、回路に事故が発生した場合、直ちに事故回路を電源から切り離し、事故の拡大を防止することである。
4.電力の供給において、想定契約電力が40kWとなる場合、一般に、高圧受電となる。
5.誘導電動機への進相コンデンサの接続は、力率が改善されるので、無効電流による電力損失を少なくできる。

解答 4:電力の供給における想定契約電力は、50kW未満が低圧、50kW以上が高圧、さらに200kW以上だと特別高圧に分類される。

〔H29 No.23〕電気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.同一電線管に収める電線本数が多くなると、1本当たりの電線の許容電流は小さくなる。
2.インバータ制御は、省エネルギー性に優れているが、電源系にノイズを発生させる原因となる場合がある。
3.幹線の電圧降下は、実負荷から電流を算出し、その電流値を用いて計算する。
4.受電電圧は、一般に、契約電力により決定される。
5.電線の太さと長さが同一の場合、配電電圧が小さいほうが大きな電力を供給できる。

解答 5:同じ電力を送電する際、電力損失を小さくするためには、電圧を高くして、電流を小さくする。

 

 

〔H26 No.23〕電気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.無効電力を削減するため、誘導電動機に進相コンデンサを並列に接続した。
2.搬送動力を削減するため、送風機やポンプ等の電動機をインバータ制御とした。
3.配電線路の電力損失を少なくするため、負荷電流が大きくなるような電圧で配電電圧を計画した。
4.変圧器の電力損失を少なくするため、負荷に合わせて変圧器の台数制御を計画した。
5.消費電力を削減するため、便所に人感センサーと連動させた照明器具を用いた。

解答 3:同じ電力を送電する際、電力損失を小さくするためには、電圧を高くして、電流を小さくする。

〔H24 No.23〕電気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.一般の需要家に供給される電力には、低圧、高圧及び特別高圧の3種類の電圧があり、低圧は直流で750V以下、交流で600V以下である。
2.かご形三相誘導電動機の始動方式の一つであるスターデルタ始動は、直入始動に比べて始動電流を小さくすることができる。
3.接地工事には、接地工事の対象施設、接地抵抗値及び接地線の太さに応じて、A種、B種、C種及びD種の4種類がある。
4.照明方式の一つであるタスク・アンビエント照明は、ある特定の部分だけを照明する方式である。
5.中小規模の事務所ビルにおいて、電灯・コンセント用幹線の電気方式には、一般に、単相3線式100/200Vが用いられる。

解答 4:「タスク・アンビエント照明」とは、全般(アンビエント)照明と、局部(タスク)照明を併用する照明法。

〔H23 No.23〕電気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.住宅(特別の場合を除く)及び人の触れやすい白熱電灯・蛍光灯に電気を供給する屋内電路の対地電圧は、150V以下とする。
2.300V以下の低圧用機器の鉄台の接地には、一般に、B種接地工事を行う。
3.進相コンデンサは、電動機の力率改善を目的として、電動機と並列に接続する。
4.一般の需要家に供給される電力には、低圧・高圧・特別高圧の三種類の電圧があり、低圧は直流で750V以下、交流で600V以下である。
5.電力の供給において、負荷容量、電線の太さ・長さが同一であれば、配電電圧を高くするほうが、配電線路における電力損失が少なくなる。

解答 2:電気設備の設置工事はA,B,C,D種があり、300V以下の低圧用にはD種接地工事を行う。

 

 

〔H22 No.23〕電気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.同一電線管に収める電線本数が多くなると、電線の許容電流は大きくなる。
2.建築物の受電電圧は、一般に、契約電力により決定される。
3.300V以下の低圧用機器の鉄台の接地には、一般に、D種接地工事を行う。
4.低圧屋内配線において、合成樹脂製可とう管は、コンクリート内に埋設してもよい。
5.中小規模の事務所ビルにおいて、電灯・コンセント用幹線の電気方式には、一般に、単相3線式100V/200Vが用いられる。

解答 1:電線を金属管に収める電線数が多くなると、許容電流値は小さくなる。

〔H21 No.23〕電気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.接地工事には、接地工事の対象施設、接地抵抗値及び接地線の太さに応じて、A種、B種、C種及びD種の4種類がある。
2.電力の供給において、契約電力が50kW以上となる場合には、一般に、需要家側に受変電設備を設置する必要がある。
3.低圧屋内配線におけるケーブルラックには、絶縁電線を敷設することができる。
4.太陽光発電システムは、太陽電池により、太陽の光のエネルギーを電気エネルギーに変換して発電を行うものである。
5.小規模な住宅における屋内の電気方式には、一般に、単相2線式100V又は単相3線式100V/200Vが用いられる。

解答 3:低圧屋内配線におけるケーブルラックの配線には、ケーブルを用いるなどする必要があり、直接、絶縁電線を敷設することはできない。

〔H20 No.23〕電気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.電力の供給において、負荷容量、電線の太さ・長さが同一であれば、配電電圧を低くするほうが、配電線路における電力損失が少なくなる。
2.進相用コンデンサは、電動機等の力率を改善する目的のため、電動機回路に接続される。
3.OAフロア配線方式は、床の一部を取り外して配線できるので、端末機器等のレイアウトの変更が容易である。
4.同一の電線管内に収める電線本数が多くなると、それぞれの電線の許容電流は小さくなる。
5.低圧屋内配線工事に使用する金属管は、「コンクリート内への埋設」及び「露出又は隠ぺいした湿気の多い場所等への施設」が可能である。

解答 1:負荷容量、電線の太さ・長さが同一であれば、配電電圧を高くするほど、配電線路の電力損失を少なくすることができる。

 

 

〔R02 No.23〕照明計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.色温度の低い照明光源は、暖かみを感じさせる。
2.LEDランプは、水銀の使用がなく、蛍光ランプに比べて熱放射が少なく寿命が長い。
3.昼光照明は、明るさの変動はあるが、省エネルギーに寄与するため、特に大空間においては、効果的な計画が必要である。
4.光天井照明とは、天井に埋め込まれる小形で狭配光の器具を天井面に数多く配置する照明方式である。
5.光束法による全般照明の平均照度計算においては、天井面や壁面等の光の反射率を考慮する必要がある。

解答 4:「光天井」は、拡散透過性のパネルを天井面に設置し、パネル上部に照明器具を内蔵し間接的に光を照射する全般照明である。設問文は局部照明の「ダウンライト」に関する記述。 

〔R01 No.24〕照明計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.点光源による直接照度は、光源からの距離の2乗に反比例する。
2.照明器具の初期照度補正制御を行うことは、明るさを一定に保つ効果はあるが、省エネルギー効果は低い。
3.照明率は、器具の配光や内装材の反射率が同じ場合、室指数が大きいほど高くなる。
4.昼光利用制御は、室内に入る自然光を利用して、照明器具の調光を行うものである。
5.給湯室に人感センサーと連動させた照明器具を採用することは、省エネルギー効果が期待できる。

解答 2:ランプや照明器具は、使用時間が増えるに従いランプ光束が低下していく。そこで設計の段階でランプ寿命末期でも適正照度が確保できるよう、初期段階では非常に高い照度を設定する。初期照度補正制御をすることで、この初期段階の過剰な明るさを、あかりセンサーによる調光で適正な明るさに自動補正することができ、省エネが期待される。
(関連問題:平成23年1級学科2、No.16)

〔H30 No.24〕照明に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.照明率は、光源から出た全光束のうち、作業面に到達する光束の割合である。
2.保守率は、時間の経過に伴う照度低下の補正係数である。
3.室指数は、対象の室の光源の高さにかかわらず、その室の間口と奥行から求められる。
4.配光は、光源の各方向に対する光度の分布である。
5.演色性は、物体色の見え方に変化を起こす光源の性質である。

解答 3:室指数は照明設計の対象となる部屋の形状を表し、間口距離、奥行距離、作業面と光源間の距離で求められる。

 

 

〔H29 No.24〕照明に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.目の疲労の軽減策の一つとして、グレアを低減させ、視野内の輝度分布が、ある程度均一となるようにすることがあげられる。
2.点光源による直接照度は、光源からの距離の2乗に反比例する。
3.色温度の高い光源の照明器具を用いた場合、一般に、暖かみのある雰囲気となる。
4.昼光利用制御では、設計照度を得るために、室内に入る自然光に応じて、照明器具を調光する。
5.光束法によって全般照明の照明計画を行う場合、設置直後の照度は、設計照度以上となる。

解答 3:色温度の低い光源の照明器具を用いた場合には、暖かみのある雰囲気となる。

〔H28 No.23〕電気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.許容電流値は、主に周囲温度、電線離隔距離により変化する。
2.住宅における屋内の電気方式には、一般に、単相2線式100V又は単相3線式100V/200Vが用いられている。
3.タスク・アンビエント照明は、ある特定の部分だけを照明する方式である。
4.低圧回路の電圧降下の許容値は、配線の長さに応じて段階的に規定されている。
5.低圧屋内配線において、合成樹脂製可とう管は、コンクリート内に埋設してもよい。

解答 3:タスク・アンビエント照明は、全般(アンビエント)照明と、局部(タスク)照明を併用する照明法。

〔H27 No.23〕平面形状が長方形の事務室を全般照明で計画し、作業面の平均照度を光束法 により求める場合、その計算に用いない要素は、次のうちどれか。

1.照明率
2.保守率
3.室内反射率
4.昼光率
5.室指数

解答 4:平均照度を光束法で求める場合、以下の式で求める。

E = (N・F・U・M) / A


N:照明器具の台数、F:全光束、U:照明率、M:保守率、A:作業面の面積
また照明率は「室内反射率」や「室指数」を考慮した照明効率である。
昼光率は、窓からの自然光による室内の明るさを示す数値

〔H25 No.23〕照明設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.執務空間の照明計画は、作業面の照度だけでなく、グレアも考慮する必要がある。
2.光束法によって全般照明の照明計画を行う場合、設置直後の照度は、設計照度以上となる。
3.LEDランプは、白熱電球や蛍光灯と比べて、熱放射が少なく、寿命が長い。
4.色温度の高い光源の照明器具を用いた場合、一般に、暖かみのある雰囲気となる。
5.昼光利用制御は、設計照度を得るために、室内に入る自然光に応じて、照明器具を調光する方式である。

解答 4:色温度は絶対温度K(ケルビン)で示されるが、黒体(炭)の温度を上げていくとまず赤色になる。その時の黒体の色温度は一番低い1800Kである。高くなるとオレンジ、白、青みのかかった白になっていく。よって低い温度だと暖かみのある色で、高くなると寒色になる。

 

 

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投稿日:2020年4月20日 更新日:

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