二級建築士試験分野別まとめ
構造
木構造
2023年7月02日(日)
令和05年度試験日まであと 日!
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(公益財団法人よりWEB上での公開認定取得済)
分野別にまとめました
(平成20年度から令和02年度まで)
二級建築士
構造
木構造
木質材料
〔R02 No.20〕建築材料として使用される木材及び木質材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.CLTは、挽板を幅方向に並べたものを繊維方向が直交するように積層接着したものである。
2.板目材は、乾燥すると、木裏側に凹に変形する。
3.スギやヒノキなどの針葉樹は軟木と言われ、一般に、加工がしやすく構造材にも適している。
4.加圧式防腐処理木材は、現場で切断加工した場合、加工した面を再処理して使用する。
5.木材の真比重は、樹種によらずほぼ一定であり、樹種によって比重が異なるのは木材中の空隙率の違いによるものである。
解答 2:木表は、一般に、木裏に比べて乾燥収縮率が大きいので、木表側に凹に反る性質がある。
〔R01 No.20〕建築材料として使用される木材に関する用語とその説明との組み合わせとして、最も不適当なものはどれか。
1.木裏——-板目または追柾の板などを採材したときの樹皮側の面
2.目切れ—-製材品の繊維方向が、長さ方向に平行ではなく、木目が途切れること
3.丸身——-縁に樹皮の部分などが存在する製材品
4.死節——-枝が枯れた状態で、樹幹に包み込まれてできた節で、まわりの組織と連続性がなく、大きな欠点となる部分
5.辺材——-樹幹の外側の特異な着色がなく、一般に、立木の状態で含水率が高い部分
解答 1:「木裏」は、板目材の材面において樹心側の面をいう。樹皮側の面 は「木表」である。
〔H30 No.20〕建築材料として使用される木材に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.含水率が繊維飽和点以下の木材において、膨張・収縮は、ほぼ含水率に比例する。
2.木材(心持ち材)の収縮率が接線方向と半径方向とで大きく異なることは、乾燥割れの原因の一つである。
3.木材の繊維方向の基準強度の大小関係は、一般に、圧縮>引張り>曲げである。
4.木材の腐朽菌は、酸素、温度、水分及び栄養素の全ての条件が満たされた環境下でなければ繁殖しない。
5.木材の熱伝導率は、一般に、鋼材の熱伝導率に比べて小さい。
解答 3:木材の繊維方向の基準強度の大小関係は、一般に、曲げ> 圧縮> 引張り> せん断 となる。(平成12年建設省告示第1452号)
〔H29 No.20〕建築材料として使用される木材及び木質材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.木材を大気中で十分に乾燥させ、木材中の結合水と大気中の湿度が平衡に達した状態を、繊維飽和点という。
2.木材の乾燥収縮率は、年輪の接線方向より繊維方向のほうが小さい。
3.心材は、辺材よりもシロアリの食害を受けにくい。
4.構造用集成材や合板は、繊維方向、積層方向等によって強度性能上の異方性を有している。
5.日本工業規格(JIS)において、繊維板は、密度・用途・製法によってインシュレーションボード、MDF及びハードボードに分類される。
解答 1:気乾状態(含水率約15%):木材中の「結合水」と大気中の「湿度」が平衡に達した状態
繊維飽和状態(約30%):木材中の「自由水」が失われ、「結合水」が細胞内で飽和状態にある状態
〔H28 No.20〕建築材料として使用される木材及び木質材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.木材の比重が樹種によって異なるのは、木材中の空隙率の違いによるものであり、木材の真比重は樹種によらずほぼ一定である。
2.CLT(直交集成板)は、挽板を幅方向に並べたものを繊維方向が直交するように積層接着したものである。
3.木材の繊維方向の基準強度の大小関係は、一般に、曲げ> 圧縮> せん断> 引張りである。
4.木材を加熱した場合、約260°Cに達すると引火し、約450°Cに達すると自然に発火する。
5.木材に荷重が継続して作用すると、時間の経過に伴って変形が増大するクリープ現象が生じる。
解答 3:木材の繊維方向の基準強度の大小関係は、一般に、曲げ> 圧縮> 引張り> せん断 となる。(平成12年建設省告示第1452号)
〔H27 No.20〕建築材料として使用される木材及び木質材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.加圧式防腐処理木材は、現場で切断加工した場合、加工した面を再処理して使用する。
2.板目材は、乾燥すると、木表側に凹に変形する。
3.木材の強度は、一般に、含水率の増加に伴い低下するが、繊維飽和点以上では、ほぼ一定である。
4.インシュレーションボードは、木材の小片(チップ)に接着剤を加えて、加熱圧縮成形したボードである。
5.構造用集成材や合板は、繊維方向、積層方向等によって強度性能上の異方性を有している。
解答 4:インシュレーションボードは、十分に繊維化した植物繊維を加熱圧縮して成形した板材。設問の「木材の小片(チップ)に接着剤を加えて、加熱圧縮成形したボード」は、パーティクルボードである。
〔H26 No.20〕建築材料として使用される木材及び木質材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.「すぎ」や「ひのき」などの針葉樹は軟木と言われ、一般に、加工がしやすく構造材に適している。
2.木材を大気中で十分に乾燥させ、木材中の結合水と大気中の湿度が平衡状態に達し た時点を、繊維飽和点という。
3.日本工業規格(JIS)において、繊維板は、密度と製法によってインシュレーションボード、MDF、ハードボードに分類される。
4.木材の乾燥収縮率は、年輪の接線方向より繊維方向のほうが小さい。
5.木杭は、通常の場合、腐朽を避けるため常水面下に設置する。
解答 2:気乾状態(含水率約15%):木材中の「結合水」と大気中の「湿度」が平衡に達した状態
繊維飽和状態(約30%):木材中の「自由水」が失われ、「結合水」が細胞内で飽和状態にある状態
〔H25 No.20〕建築材料として使用される木材及び木質系材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.加圧式防腐処理木材は、現場で切断加工した場合、加工した面を再処理して使用する。
2.単板積層材(LVL)は、単板の繊維方向を互いにほぼ平行にして積層接着したものである。
3.木材の繊維方向の基準強度の大小関係は、一般に、圧縮> 引張> 曲げである。
4.板目材は、乾燥すると、木表側に凹に変形する。
5.インシュレーションボード、MDF及びハードボードは、繊維板(ファイバーボード)の一種である。
解答 3:木材の繊維方向の基準強度の大小関係は、一般に、曲げ> 圧縮> 引張り> せん断 となる。(平成12年建設省告示第1452号)
〔H24 No.20〕建築材料として使用される木材及び木質系材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.耐蟻性の高い心材をもつ木材には、あかまつ、べいつが等がある。
2. 木材の強度は、一般に、含水率の増加に伴い低下するが、繊維飽和点以上では、ほぼ一定である。
3. 単板積層材(LVL)は、厚さが3mm程度の単板を繊維方向がほぼ平行をなるようにして積層接着したものである。
4. インシュレーションボードはMDF及びハードボードは、繊維板(ファイバーボード)の一種である。
5. 背割りは、心持ち材の乾燥に伴って生じる割れの防止に有効である。
解答 1:あかまつ、べいつが等は耐腐朽性・耐蟻性が低いので腐朽や蟻害などの対策が必要である。耐蟻牲が高いのは「ひば」「べいひば」などである。
〔H23 No.20〕建築材料として使用される木材に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.木材に荷重が継続して作用すると、時間の経過に伴って変形が増大するクリープ現象が生じる。
2.木材の真比重は、樹種によらずほぼ一定であり、樹種によって比重が異なるのは木材中の空隙率の違いによるものである。
3.木材の乾燥収縮率は、繊維方向より年輪の半径方向のほうが大きい。
4.木材の耐力性能を低下させる欠点としては、節、目切れ(材の表面で繊維が切れている状態)等がある。
5.木材の含水率の変化において、大気中に木材を長時間放置して、木材中の結合水と大気中の湿度が平衡状態に達した時点を、繊維飽和点という。
解答 5:気乾状態(含水率約15%):木材中の「結合水」と大気中の「湿度」が平衡に達した状態
繊維飽和状態(約30%):木材中の「自由水」が失われ、「結合水」が細胞内で飽和状態にある状態
〔H22 No.20〕建築材料として使用される木材及び木質系材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.中質繊維板(MDF)は、乾燥繊維に接着剤を添加し、加熱圧縮形成したものであり、材質が均質で表面が平滑である。
2.木材は、含水率が繊維飽和点以上の場合、強度はほぼ一定である。
3.パーティクルボードは、木材の小片と接着剤とを混合して加熱圧縮成形したものである。
4.木材の乾燥収縮率の大小関係は、繊維方向>年輪の半径方向>年輪の接線(円周)方向である。
5.単板積層材(LVL)は、厚さが3mm程度の単板を繊維方向がほぼ平行となるようにして積層接着したものでる。
解答 4:収縮率の大きさは、年輪の接線方向 >年輪の半径方向 >繊維方向 である。
〔H21 No.20〕木材の一般的な腐朽・蟻害に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.ACQ(銅・アルキルアンモニウム化合物)は、木材の防腐処理のほか、防蟻処理にも有効な薬剤である。
2.耐腐朽性の高い木材には、くり、ひば等がある。
3.木材は、紫外線を吸収すると、木材成分の分解を引き起こし劣化する。
4.水中に没している木材は、腐朽しやすい。
5.耐蟻性の低い木材には、あかまつ、べいつが等がある。
解答 4:木材の腐朽は、主に菌類の繁殖による。繁殖条件は、温度・湿度・空気・養分。水中に没している木材には空気は供給されないので繁殖が抑えられる。
〔H20 No.20〕建築材料として使用される木材の一般的な性質に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.木材の繊維方向の許容応力度は、引張りよりせん断のほうが大きい。
2.木材の乾操収縮率は、年輪の接線方向より繊維方向のほうが小さい。
3.板目材は、乾燥すると、木表側に凹に変形する。
4.木材を通常の大気中に放置して、乾燥した状態のときの含水率を、気乾含水率という。
5.木材に荷重が継続して作用すると、時間の経過に伴って変形が増大するクリープ現象が生じる。
解答 1:木材の繊維方向の基準強度の大小関係は、一般に、曲げ> 圧縮> 引張り> せん断 となる。(平成12年建設省告示第1452号)
構造設計
〔R02 No.12〕木質構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.土台継手の上木側に、アンカーボルトを設置した。
2.引張力を受けるボルト接合部において、ボルトの材質、ボルトの径、座金の寸法及び樹種が同じであったので、許容引張耐力は、ボルトが長くなるほど大きくなることを考慮した。
3.柱の上下端部と横架材の接合部は、ほぞ差しなどによって、せん断力を伝達できる仕口とした。
4.大規模木造建築物の接合部に用いられる接合金物は、火災等により加熱されると急激に耐力が低下する特性があるので、部材内部に埋め込むようにした。
5.燃えしろ設計では、柱や梁の燃えしろを除いた有効断面を用いて許容応力度等計算を行った。
解答 2:ボルト接合部の許容引張耐力は、ボルトの長さに関係ない。
〔R01 No.12〕木造建築物の構造設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.曲げ材は、一般に、材せいに比べて材幅が大きいほど、横座屈を生じやすい。
2.曲げ材端部の支持点付近の引張側に設ける切欠きの深さ(高さ)は、材せいの1/3以下とする。
3.トラス梁は、継手・仕口部の変形、弦材に生じる二次曲げ応力などを考慮したうえで、各部材の応力度が許容応力度を超えないように設計する。
4.胴差の継手は、できるだけ応力の小さい位置に設ける。
5.水平部が耐力壁や軸組に確実に伝達するように、水平構面の剛性をできるだけ高くする。
解答 1:曲げ材は、一般に、材幅に比べて材せいが大きいほど、横座屈を生じやすくなる。
〔H28 No.11〕木造2階建ての建築物の構造設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.曲げ材の材長中央部の引張側における切欠きは、応力集中による弱点となりやすいので、できるだけ避ける。
2.曲げ材は、材幅に比べて材せいが大きいほど、一般に、横座屈は生じやすい。
3.曲げ材の端部の支持点付近の引張側に設ける切欠きの深さ(高さ)は、材せいの1/2以下とする。
4.圧縮力を負担する筋かいとして、幅90mmの木材を使用する場合、その厚さは30mm以上とする。
5.2階の耐力壁の位置は、1階の耐力壁の位置の直上又は市松状の配置となるようにする。
解答 3:曲げ材の端部の支持点付近の引張側に設ける切り欠きの深さは、材せいの1/3以下とする。(木質構造計算規準)
〔H27 No.11〕木造2階建の建築物の構造設計に関する次の記述のうち、最も不適当なもの はどれか。
1.枠組壁工法において、耐力壁線によって囲まれた部分の水平投影面積を 60m2としたので、床版の枠組材と床材とを緊結する部分を構造耐力上有効に補強した。
2.地震力に対して必要な耐力壁の有効長さ(必要壁量)は、多雪区域であったので、垂直積雪量に応じて割り増した値とした。
3.瓦葺き屋根としたので、1階の柱の小径を、支点間距離(構造耐力上主要な部分である横架材の相互間の垂直距離)の1/22とした。
4.壁量の算定において、構造用面材と筋かいを併用するに当たり、軸組の倍率は、それぞれの倍率の和が5を超える場合であっても、5とした。
5.筋かいと間柱が交差する部分においては、筋かいのほうを欠き込んだ。
解答 5:筋かいには構造上不利になるので、欠き込みをしてはならない。なので筋かいと間柱が交差する場合は、間柱を欠き込む。ただし、必要な補強を行った場合は筋かいに欠き込みすることができる。(施行令45条4項)
〔H25 No.12〕木造2階建の建築物の構造設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.2階の耐力壁の位置は、1階の耐力壁の位置の直上又は市松状の配置となるようにする。
2.風圧力に対して必要な耐力壁の有効長さ(必要壁量)を求める場合、2階建の建築物の2階部分の見付面積に乗ずる数値は、平家建の建築物の見付面積に乗ずる数値と同じである。
3.構造用合板による真壁造の面材耐力壁の倍率は、貫タイプより受け材タイプのほうが小さい。
4.水平力が作用した場合に生じる柱の浮き上がり軸力は、柱の位置に応じて、水平力時の柱軸力を低減して算定する。
5.梁、桁等の横架材の材長中央部の引張側における切欠きは、応力集中による弱点となりやすいので、できるだけ避ける。
解答 3:構造用合板による真壁造の面材耐力壁の倍率は、貫タイプは1.5倍、受け材タイプは2.5倍である。(昭和56年建設省告示第100号)
〔H23 No.12〕木造2階建ての建築物の構造設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.地震力に対して必要な単位床面積あたりの耐力壁の有効長さは、一般に、屋根葺材の種類によって異なる。
2.圧縮力を負担する筋かいとして、幅80mmの木材を使用する場合、その厚さは15mm以上とする。
3.風圧力は柱を介して水平構面に伝達されるので、柱の断面及びその仕口の設計においては、鉛直荷重と水平荷重を考慮する。
4.2階の耐力壁の位置は、1階の耐力壁の位置の直上又は市松状になるようにする。
5.壁式構造の壁組は、一般に、「鉛直荷重と水平荷重を負担する耐力壁」と「鉛直荷重のみを負担する支持壁」によって構成される。
解答 2:引張力を負担する木材の筋かいは、厚さ15mm以上、幅90mm以上とし、圧縮力を負担する筋かいは、厚さ30mm以上、幅90mm以上とする。(建築基準法施行令第45条1項及び2項)
(関連問題:令和元年1級学科4、No.10、平成29年1級学科4、No.09、平成26年1級学科4、No.09、平成23年1級学科4、No.10、平成29年2級学科3、No.12、平成28年2級学科3、No.11、平成20年2級学科3、No.12)
〔H22 No.12〕木造2階建の建築物の構造設計に関する記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.構造用合板による真壁造の面材耐力壁の倍率は、貫タイプより受材タイプのほうが小さい。
2.桁行方向に細長い建築物の場合、一般に、風圧力に対して、必要な耐力壁の有効長さは、桁行方向より梁間方向のほうが長い。
3.筋かいを入れた軸組の柱の柱頭・柱脚の仕口は、筋かいの断面寸法及び柱の配置によっては、長ほぞ差し込み栓打ちとすることができる。
4.水平力が作用した場合に生じる柱の浮き上がり軸力は、柱の位置に応じて、水平力時の柱軸力を低減補正して算定することができる。
5.風圧力に対して必要な耐力壁の有効長さを求める場合、2階建の建築物の2階部分の見付面積に乗ずる数値は、平家建の建築物の見付面積に乗ずる数値と同じである。
解答 1:構造用合板による真壁造の面材耐力壁の倍率は、貫タイプは1.5倍、受け材タイプは2.5倍である。(昭和56年建設省告示第100号)
〔H22 No.13〕枠組壁工法による2階建の住宅に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.耐力壁の壁材として、厚さ12.5mmのせっこうボードを用いた。
2.アンカーボルトは、呼び径が13mm、長さ400mmのものを用いた。
3.耐力壁線に幅1,000mmの開口部があったので、まぐさ及びまぐさ受けを用いた。
4.耐力壁線により囲まれた部分の水平投影面積が50m2となるので、床版の枠組材と床材とを緊結する部分に、構造耐力上有効な補強を計画した。
5.アンカーボルトは、隅角部付近及び土台の継手付近を避け、その間隔を2.7mとして配置した。
解答 5:枠組壁工法においてアンカーボルトは、隅角部付近及び土台の継手付近に、その間隔を2.0m以下として配置する。ただし、在来軸組工法においては2.7m以下で設置する。
〔H20 No.12〕木造2階建の建築物の構造設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.地震の上下動に抵抗させるために、水平トラス及び火打材を使用した。
2.建築物の外周隅角部については、耐力壁をL字形に配置した。
3.厚さ30mmで幅90mmの木材を、引張力を負担する筋かいとして使用した。
4.胴差・床梁等の横架材相互の接合部及び柱と横架材の接合部を、羽子板ボルトで緊結した。
5.梁、桁等の横架材の材長中央部の引張側における切欠きは、応力集中による弱点となりやすいので、できるだけ避けるようにした。
解答 1:水平トラス及び火打材は水平構面の一体化を図るものであり、建築物に作用する地震力、風圧力などの「水平力」を、床面などの「水平構面」から耐力壁などの垂直構面に分配させるためのものである。
耐力壁
〔H30 No.12〕木造軸組工法による平家建ての建築物(屋根は日本瓦葺きとする。)において、図に示す平面の耐力壁(図中の太線)の配置計画として、最も不適当なものは、次のうちどれか。ただし、全ての耐力壁の倍率は1 とする。
解答 3:木造建築物の軸組の設置の基準(平成12年告示第1352号)に則り、方向別に4分割して壁量充足率を求める。その後に壁率比を求めていく。
・各側端部分の「存在壁量」の計算(令46条4項表1の数値×壁の長さ)
・各側端部分の「必要壁量」の計算(令46条4項表2の数値×点線部分の面積)
・壁量充足率を求める(= 存在壁量/必要壁量) ・壁率比を求める(= 壁量充足率の小さい方/大きい方) ①全ての枝の建築物の平面は全て9m×7.2mである。これらの側端部分は両端から1/4の部分であり、 張間方向(Y方向):7.2m/4=1.8m 桁行方向(X方向):9m/4=2.25m
②存在壁量は、耐力壁の倍率×側端部分の耐力壁の長さの和である。倍率が1、耐力壁一箇所の長さは、1.8mなので、
枝1:X上=X下=1×1.8m×3箇所=5.4m
Y左=Y右=1×1.8m×3箇所=5.4m(適切)
枝2:X上=X下=1×1.8m×3箇所=5.4m
Y左=Y右=1×1.8m×3箇所=5.4m(適切)
枝3:X上=X下=1×1.8m×3箇所=5.4m
Y左=1×1.8m×1箇所=1.8m
Y右=1×1.8m×3箇所=5.4m(不適切)
枝4:X上=X下=1×1.8m×3箇所=5.4m
Y左=Y右=1×1.8m×3箇所=5.4m(適切)
枝5:X上=X下=1×1.8m×3箇所=5.4m
Y左=Y右=1×1.8m×3箇所=5.4m(適切)
よって、不適切に配置しているのは枝3である。
〔H29 No.11〕木造軸組工法による平家建ての建築物(屋根は日本瓦葺きとする。)において、図に示す平面の耐力壁(図中の太線)の配置計画として、最も不適当なものは、次のうちどれか。ただし、全ての耐力壁の倍率は1とする。
解答 4:木造建築物の軸組の設置の基準(平成12年告示第1352号)に則り、方向別に4分割して壁量充足率を求める。その後に壁率比を求めていく。
・各側端部分の「存在壁量」の計算(令46条4項表1の数値×壁の長さ)
・各側端部分の「必要壁量」の計算(令46条4項表2の数値×点線部分の面積)
・壁量充足率を求める(= 存在壁量/必要壁量) ・壁率比を求める(= 壁量充足率の小さい方/大きい方) ①全ての枝の建築物の平面は全て10.8m×7.2mである。これらの側端部分は両端から1/4の部分であり、 張間方向(Y方向):7.2m/4=1.8m 桁行方向(X方向):10.8m/4=2.7m
②存在壁量は、耐力壁の倍率×側端部分の耐力壁の長さの和である。倍率が1、耐力壁一箇所の長さは、1.8mなので、
枝1:X上=1×1.8m×2箇所=3.6m
X下=1×1.8m×3箇所=5.4m
Y左=1×1.8m×3箇所=5.4m
Y右=1×1.8m×4箇所=7.2m(適切)
枝2:X上=1×1.8m×4箇所=7.2m
X下=1×1.8m×3箇所=5.4m
Y左=1×1.8m×2箇所=3.6m
Y右=1×1.8m×3箇所=5.4m(適切)
枝3:X上=1×1.8m×4箇所=7.2m
X下=1×1.8m×3箇所=5.4m
Y左=1×1.8m×3箇所=5.4m
Y右=1×1.8m×2箇所=3.6m(適切)
枝4:X上=X下=1×1.8m×4箇所=7.2m
Y左=1×1.8m×1箇所=1.8m
Y右=1×1.8m×4箇所=7.2m(不適切)
枝5:X上=X下=1×1.8m×3箇所=5.4m
Y左=1×1.8m×2箇所=3.6m
Y右=1×1.8m×4箇所=7.2m(適切)
よって、不適切に配置しているのは枝4である。(X方向は適切な配置)
〔H26 No.11〕木造軸組工法による平家建の建築物(屋根は日本瓦葺きとする。)において、 図に示す平面の耐力壁(図中の太線)の配置計画として、最も不適当なものは、次のうちどれか。ただし、全ての耐力壁の倍率は1とする。
解答 2:木造建築物の軸組の設置の基準(平成12年告示第1352号)に則り、方向別に4分割して壁量充足率を求める。その後に壁率比を求めていく。
・各側端部分の「存在壁量」の計算(令46条4項表1の数値×壁の長さ)
・各側端部分の「必要壁量」の計算(令46条4項表2の数値×点線部分の面積)
・壁量充足率を求める(= 存在壁量/必要壁量) ・壁率比を求める(= 壁量充足率の小さい方/大きい方) ①全ての枝の建築物の平面は全て7.2m×9mである。これらの側端部分は両端から1/4の部分であり、 張間方向(Y方向):9m/4=2.25m 桁行方向(X方向):7.2m/4=1.8m
②存在壁量は、耐力壁の倍率×側端部分の耐力壁の長さの和である。倍率が1、耐力壁一箇所の長さは、1.8mなので、
枝1:X上=X下=1×1.8m×3箇所=5.4m
Y左=Y右=1×1.8m×3箇所=5.4m(適切)
枝2:X上=1×1.8m×3箇所=5.4m
X下=1×1.8m×1箇所=1.8m
Y左=Y右=1×1.8m×3箇所=5.4(不適切)
枝3:X上=X下=1×1.8m×3箇所=5.4m
Y左=Y右=1×1.8m×3箇所=5.4m(適切)
枝4:X上=X下=1×1.8m×3箇所=5.4m
Y左=Y右=1×1.8m×3箇所=5.4m(適切)
枝5:X上=X下=1×1.8m×3箇所=5.4m
Y左=Y右=1×1.8m×3箇所=5.4m(適切)
よって、不適切に配置しているのは枝2である。
〔H24 No.11〕木造軸組工法による平家建の建築物(屋根は日本瓦葺とする。)において、図に示す平面の耐力壁(図中の太線)の配置計画として、最も不適当なものは、次のうちどれか。ただし、すべての耐力壁の倍率は1とする。
解答 1:木造建築物の軸組の設置の基準(平成12年告示第1352号)に則り、方向別に4分割して壁量充足率を求める。その後に壁率比を求めていく。
・各側端部分の「存在壁量」の計算(令46条4項表1の数値×壁の長さ)
・各側端部分の「必要壁量」の計算(令46条4項表2の数値×点線部分の面積)
・壁量充足率を求める(= 存在壁量/必要壁量) ・壁率比を求める(= 壁量充足率の小さい方/大きい方) ①全ての枝の建築物の平面は全て9m×7.2mである。これらの側端部分は両端から1/4の部分であり、 張間方向(Y方向):7.2m/4=1.8m 桁行方向(X方向):9m/4=2.25m
②存在壁量は、耐力壁の倍率×側端部分の耐力壁の長さの和である。倍率が1、耐力壁一箇所の長さは、1.8mなので、
枝1:X上=X下=1×1.8m×3箇所=5.4m
Y左=1×1.8m×3箇所=5.4m
Y右=1×1.8m×1箇所=1.8m(不適切)
枝2:X上=X下=1×1.8m×3箇所=5.4m
Y左=Y右=1×1.8m×3箇所=5.4m(適切)
枝3:X上=X下=1×1.8m×3箇所=5.4m
Y左=Y右=1×1.8m×3箇所=5.4m(適切)
枝4:X上=X下=1×1.8m×3箇所=5.4m
Y左=Y右=1×1.8m×3箇所=5.4m(適切)
枝5:X上=X下=1×1.8m×3箇所=5.4m
Y左=Y右=1×1.8m×3箇所=5.4m(適切)
よって、不適切に配置しているのは枝1である。
〔H21 No.12〕木造2階建の建築物の耐力壁に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.同じ構面内の同種の筋かいは、一般に、傾きの方向が同じ向きとなるように配置する。
2.耐力壁は、耐力壁線上に釣り合いよく配置し、かつ、隅角部を補強する。
3.地震力に対して必要な単位床面積当たりの耐力壁の有効長さは、一般に、屋根葺材の種類によって異なる。
4.2階の耐力壁の位置は、1階の耐力壁の位置の直上又は市松状になるようにする。
5.面材として構造用合板を使用した場合、軸組の構造方法により倍率が異なる。
解答 1:筋かいは、一般に圧縮力を負担する方が有利に働く。したがって傾きの方向は、反対になるように配置する。
〔H20 No.13〕枠組壁工法による2階建の住宅に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.耐力壁線により囲まれた部分の水平投影面積を、40m2以下になるように計画した。
2.構造計算により構造耐力上安全であることが確かめられたので、耐力壁線相互の距離が12mを超える部分を計画した。
3.耐力壁の上部における頭つなぎの継手位置を、耐力壁の上枠の継手位置と重なるようにした。
4.耐力璧の壁材としてせっこうボードを張り付けるための釘には、GNF40を使用した。
5.構造計算により構造耐力上安全であることが確かめられたので、地階の壁の地面から高さ45cm以上の部分を、一体の鉄筋コンクリート造ではなく枠組壁工法によるものとした。
解答 3:耐力壁相互を有効に緊結するには、頭つなぎの継手位置を、耐力壁の上枠の継手位置と重ならないようにする。
各部構造
〔R02 No.10〕木造建築物の部材の名称とその説明との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。
1.真束 –小屋組(洋小屋)において、中央で棟木や合掌を受ける部材
2.長押 –鴨居の上端に水平に取り付けられる和室の化粧造作材
3.面戸板 –垂木と垂木の間において、野地板と軒桁との間にできる隙間をふさぐために用いる板材
4.転び止め–小屋組においては、合掌の上に母屋を取り付ける際に、母屋が移動・回転しないように留めておく部材
5.際根太 –大引と平行に柱や間柱の側面に取り付け、根太の端部を受ける部材
解答 5:「際根太」は、大引に直角に柱や間柱の側面に取り付け、床板の端部を受ける部材である。設問の「根太の端部を受ける部材」は根太掛けの説明である。
〔R01 No.10〕木造建築物の部材の名称とその説明との組み合わせとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。
1.破風板——-切妻屋根や入母屋屋根などの妻側において、山形に取り付けられた板材
2.無目———-鴨居及び敷居と同じ位置に設ける、建具用の溝のない部材
3.振れ隅木—-平面上、隅木が桁に対して45度とならないよう場合の隅木
4.まぐさ——-開口部の上部において、襖や障子を建て込むための溝のある水平部材
5.上がり框—-玄関等の上がり口の床の縁に取り付けられた化粧材
解答 4:設問の記述は「鴨居」である。「まぐさ」は出入口や窓などの開口上部に渡す水平材をいう。
〔H30 No.10〕木造建築物の部材の名称とその説明との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。
1.鼻隠————軒先において、垂木の端部などを隠すために取り付ける横板
2.鼻母屋————最も軒に近い位置にある母屋
3.方づえ————小屋組、床組における水平構面において、斜めに入れて隅角部を固める部材
4.ささら桁————階段の段板を受けるため、上端を段形に切り込み、斜めに架ける部材
5.雇いざね———–2枚の板をはぎ合わせるときに、相互の板材の側面の溝に、接合のためにはめ込む細長い材
解答 3:「方づえ」は「柱と横架材の交点に斜めに入れて隅角部を固める」垂直構材。水平構面部材としては火打がある。
〔H29 No.10〕木造建築物の部材の名称とその説明との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。
1.飛び梁 ——–寄棟などの小屋組において、隅木を受ける母屋の出隅交差部を支える小屋束を立てるために、軒桁と小屋梁の間に架け渡す横架材
2.面戸板 ——–垂木と垂木の間において、野地板と軒桁との間にできる隙間をふさぐために用いる板材
3.真束 ——–小屋組(洋小屋)において、中央で棟木、合掌を受ける部材又は陸梁を吊る部材
4.方立 ——–柱と横架材の交点の入隅部分において、柱と横架材を斜めに結んで隅を固める部材
5.ぞうきんずり——–床の間の地板と三方の壁とが接する部分に用いる細い部材
解答 4:「方立」は、開口部の位置や幅に合わせて取り付けた細長いたて材。設問の「柱と横架材を斜めに結んで隅を固める部材」は「方づえ」のこと。
〔H28 No.10〕木造建築物の部材等の名称とその説明との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。
1.回り縁 ———–鴨居の上端に水平に取り付ける部材
2.広小舞 ———–垂木の振れ止め及び軒先の瓦の納まりを目的として、垂木の先端に取り付ける幅の広い部材
3.落し掛け———–床の間の前面垂れ壁の下端に取り付ける部材
4.谷木 ———–流れの向きが異なる2つの屋根面が交わる谷状の部分を支える隅木
5.無目 ———–鴨居及び敷居と同じ位置に設ける、建具用の溝のない部材
解答 1:「回り縁」は、天井と壁の接する部分に回す見切縁で、1つの直行する面の納まりのための部材。設問の「鴨居の上端に水平に取り付ける部材」は長押の説明。
〔H27 No.10〕木造建築物の部材の名称とその説明との組合せとして、最も不適当なものは、 次のうちどれか。
1.真束 ——–小屋組(洋小屋)において、中央で棟木、合掌を受ける部材又は陸梁を吊る部材
2.登り淀——–寄棟、入母屋などの小屋組において、隅棟部分を支える斜めに登る部材
3.野縁 ——–天井板張りなどの下地に用いる細長い部材
4.地貫 ——–1階の柱の最下部に通す貫
5.敷目板——–壁板などの継目の裏に取り付けた幅の狭い板材
〔H26 No.10〕木造建築物の部材の名称とその説明との組合せとして、最も不適当なものは、 次のうちどれか。
1.ぞうきんずり——-床の間の地板と三方の壁とが接する部分に用いる細い部材
2.ささら桁 ——-階段の段板を受けるため、上端を段形に切り込み、斜めに架ける部材
3.広小舞 ——-垂木の振れ止め及び軒先の瓦の納まりを目的として、垂木の先端に取り付ける幅の広い部材
4.隅木 ——-寄棟、入母屋などの小屋組において、隅棟部分を支える 斜めに登る部材
5.方立 ——-柱と横架材の交点の入隅部分において、柱と横架材を斜めに結んで隅を固める部材
解答 5:「方立」は、開口部の位置や幅に合わせて取り付けた細長いたて材。設問の「柱と横架材を斜めに結んで隅を固める部材」は「方づえ」のこと。
〔H25 No.10〕木造建築物の部材の名称とその説明との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。
1.面戸板———垂木と垂木の間において、野地板と桁との間にできる隙間をふさぐために用いる板材である。
2.飛び梁———寄棟などの小屋組において、隅木を受ける母屋の出隅交差部を支える小屋束を立てるために、軒桁と小屋梁の間に架け渡す横架材である。
3.根太 ———大引又は床梁の上に直角方向に架け渡し、床板を受けるために用いる横架材である。
4.長押 ———鴨居の上端に水平に取り付けられる和室の化粧造作材であり、元来は構造材としての役割があった部材である。
5.胴貫 ———2階以上の床の位置において、柱を相互につなぐために用いる横架材である。
解答 5: 「胴貫」は壁の高さの中程に設置する貫のこと。設問の「柱を相互につなぐために用いる横架材」は、胴差に関する説明。
〔H24 No.10〕木造建築物の部材の名称とその説明との組み合わせとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。
1.方づえ ———柱と横架材の交差する入隅部分において、柱と横架材とを斜めに接合して隅を固める部材
2. 鼻隠 ———軒先において、垂木の端部などを隠すために取り付ける横板
3. ぞうきんづり———床の間の地板と三方の壁とが接する部分に用いる細い部材
4. 地貫 ———1階の柱の最下部に通す貫
5. 根がらみ ———柱や間柱の横に取り付けて、根太の端部を受ける横材
解答 5:「根がらみ」は、床束等の束の下方を連結して構造的に固める部材のこと。設問の「根太の端部を受ける横材」は根太掛けの説明。
〔H23 No.11〕木造建築物の部材等の名称とその説明との組合せして、最も不適当なものは、次のうちどれか。
1.無目 ———-鴨居及び敷居と同じ位置に設けられる建具用の溝のない部材である。
2.ささら桁———-階段の段板を受けるため、上端を段形に切り込み、斜めに架ける部材である。
3.雇いざね———-2枚の板をはぎ合わせるときに、相互の板材の側面の溝に、接合のためにはめ込む細長い材である。
4.竿縁 ———-板張りの天井板を支え、天井化粧として設けられる細い部材である。
5.際根太 ———-大引きに平行に柱や間柱の側面に取り付け、根太の端部を受ける部材である。
解答 5:「際根太」は、大引に直角に柱や間柱の側面に取り付け、床板の端部を受ける部材である。設問の「根太の端部を受ける部材」は根太掛けの説明である。
〔H22 No.11〕木造2階建の建築物の構造設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.広小舞 ———-垂木の振れ止め及び軒先の瓦の納まりを目的として、垂木の先端に取り付ける幅の広い部材
2.落し掛け———-床の間の前面垂れ壁の下端に取り付ける部材
3.登り淀 ———-切妻屋根のけらば部分びおいて、屋根の勾配に沿って軒先から棟まで傾斜している部材
4.合掌 ———-母屋とともに垂木を受け、小屋組の頂部に桁行方向に取り付ける部材
5.鴨居 ———-和風建築の開口部の上部を構成する溝付きの水平部材
解答 4:「合掌」は、洋小屋の上部斜材で、母屋を受ける部材。設問は「棟木」の説明。
〔H21 No.11〕木造建築物の部材等の名称とその説明の組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。
1.地貫—————–1階の柱の最下部に渡してある貫
2.鼻母屋—————最も軒に近い位置にある母屋
3.面戸板—————切妻、入母屋など屋根の妻部分に垂木を隠すように取り付ける板材
4.隅木——————-寄棟、入母屋などの小屋組において、隅棟部分を支える斜めにのぼる部材
5.栓———————木造の継手・仕口による接合を強固にするために、2つの部材を貫通する孔に打込む堅木の部材
解答 3:面戸板は、軒桁の上部と垂木の間にできる隙間をふさぐ板材のこと。設問は「破風板(妻板)」の説明。
〔H20 No.11〕木造建築物の部材とその説明との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。
1.内法貫——–鴨居の高さ付近の位置にある貫
2.真束———–小屋組(洋小屋)において、中央で棟木、合掌を受ける部材又は陸梁を吊る部材
3.ささら桁—–階段の段板を受けるため、上端を段形に切り込み、斜めに架ける部材
4.根がらみ—–床束等の束の下方を連結して構造的に固める部材
5.方立———–柱と横架材の交点の入隅部分において、柱と横架材を斜めに結んで隅を固める部材
解答 5:「方立」は、開口部の位置や幅に合わせて取り付けた細長いたて材。設問の「柱と横架材を斜めに結んで隅を固める部材」は「方づえ」のこと。
接合法
〔R01 No.11〕木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.ボルト接合においては、一般に、接合部が降伏する前に、木材に割裂、せん断、引張り等による脆性的な破壊が生じないようにする。
2.針葉樹合板を釘で接合する場合、打込み過ぎにより釘頭部が合板に過度にめり込むと、終局耐力や靱性が低下しやすくなる。
3.ドリフトピン接合は、ボルト接合と異なり、降伏後の耐力上昇が期待できないので、終局せん断耐力は降伏耐力とほぼ同じ値となる。
4.ボルト接合部において、せん断を受けるボルトの間隔は、木材の繊維に対する加力方向の違いに関係なく一定とする。
5.木ねじ接合部は、一般に、ねじ部分の影響により、釘接合部に比べて変形性能が小さい。
解答 4:ボルト接合部のせん断を受けるボルトの間隔は、木材の繊維に対する加力方向の違いで定められている。
〔H30 No.11〕木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.ラグスクリューを木口に打ち込んだ場合の許容せん断耐力は、側面打ちの場合の値の2/3とする。
2.メタルプレートコネクター接合において、プレート圧入時の木材は、気乾状態である必要がある。
3.釘接合及びボルト接合において、施工時の木材の含水率が20 %以上の場合には、接合部の許容耐力を低減する。
4.釘を用いた木材と木材の一面せん断接合において、有効主材厚は釘径の9 倍以上とし、側材厚は釘径の6倍以上とする。
5.同一の接合部に力学特性の異なる接合法を併用する場合の許容耐力は、一般に、個々の接合法の許容耐力を加算して算出する。
解答 5:同一接合部に、力学的特性の異なる接合法を併用する場合、両者の許容耐力を単純に加算することはできない。ボルトおよびドリフトピンを用いる場合、所定の加工を行った場合は、接合部全体の許容耐力はこの許容耐力を加算して求めることができる。(木質構造設計規準)
〔H29 No.12〕木質構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.土台継手の下木の端部に、アンカーボルトを設置した。
2.軒桁と小屋梁の仕口を、羽子板ボルトで緊結した。
3.ドリフトピン接合において、施工時の木材の含水率が20%以上であったので、接合部の許容せん断耐力を低減した。
4.圧縮力を負担する筋かいに、厚さ3cm、幅9cmの木材を使用した。
5.水平力が作用した場合に生じる柱の浮き上がり軸力は、柱の位置に応じて、水平力時の柱軸力を低減して算定した。
〔H28 No.12〕木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.釘接合及びボルト接合において、施工時の木材の含水率が20%以上の場合には、接合部の許容耐力を低減する。
2.ボルト接合においては、一般に、接合部が降伏する前に、木材に割裂、せん断、引張り等によって脆性的な破壊が生じないようにする。
3.大入れ蟻掛けは、断面が大きい梁・桁などの横架材を、材軸方向に継ぐ場合に用いられる。
4.ドリフトピン接合において、先孔の径は、ドリフトピンと先孔との隙間により構造部に支障をきたす変形を生じさせないため、ドリフトピンの径と同径とする。
5.同一の接合部に力学特性の異なる接合法を併用する場合の許容耐力は、一般に、個々の接合法の許容耐力を加算して算出することはできない。
解答 3:「大入れ蟻掛け」は、土台同士を十字形やT字形に接合する仕口に用いる。設問は「追い掛け大栓継ぎ」である。
〔H27 No.12〕木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.引張材の端部接合部において、加力方向に釘を一列に 10本以上並べて打ち付ける場合、釘接合部の許容せん断耐力を低減する。
2.釘を用いた木材と木材の一面せん断接合において、有効主材厚は釘径の9倍以上とし、側材厚は釘径の6倍以上とする。
3.ラグスクリューを木口に打ち込んだ場合の許容せん断耐力は、側面打ちの場合の値と同じである。
4.メタルプレートコネクター接合において、プレート圧入時の木材は、気乾状態である必要がある。
5.木ねじ接合において、ねじ切れやねじ山の損傷防止のために、ねじ部に潤滑油を用いてもよい。
解答 3:ラグスクリューを小口に打ち込んだ場合の許容せん断力は、側面打ちの場合の値の2/3とする。(木質構造設計規準)
〔H26 No.12〕図に示す木造建築物に用いる接合金物とその用途との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。ただし、図の寸法は一例である。
Words:かね折り金物、羽子板ボルト、短ざく金物、あおり止め金物、メタルプレートコネクター
解答 3:短冊金物は、1・2階管柱の連結、胴差相互の連結等に用いる。設問の「筋かいと柱の接合」は筋かいプレートを用いて接合する。
〔H25 No.11〕木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.同一の接合部に力学特性の異なる接合法を併用する場合の許容耐力は、一般に、個々の接合法の許容耐力を加算して算出することはできない。
2.接合部の許容耐力は、一般に、木材の比重に影響される。
3.木材と木材の一面せん断接合において、有効主材厚は木ねじの呼び径の6倍以上とし、側材厚は木ねじの呼び径の4倍以上とする。
4.ボルト接合部において、せん断を受けるボルトの間隔は、木材の繊維に対する加力方向の違いに関係なく一定とする。
5.ドリフトピン接合において、施工時の木材の含水率が20%以上である場合、接合部の許容せん断耐力を低減する。
解答 4:ボルト接合部のせん断を受けるボルトの間隔は、木材の繊維に対する加力方向の違いで定められている。
〔H24 No.12〕木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.ドリフトピン接合において、施工時の木材の含水率が20%以上であったので、接合部の許容せん断力を低減した。
2. メタルプレートコネクター接合において、木材同士の突付け部分を密着させた。
3. ラグスクリュー接合において、ラグスクリューの先孔へのねじ込みが困難であったので、スクリュー部に潤滑剤を用いた。
4. 構造耐力上主要な部分において、木口面にねじ込まれた木ねじを、引抜方向に抵抗させた。
5.引張材の端部接合部において、加力方向に釘を一列に10本以上並べて打ち付けたので、釘接合部の許容せん断耐力を低減した。
解答 4:構造耐力上主要な部分において、木ねじを引抜方向に抵抗させることは、釘と同様、原則として避けなければならない(木質構造設計規準)。
〔H23 No.13〕木質構造の接合部に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.同一の接合部に力学特性の異なる接合法を併用する場合の許容耐力は、一般に、個々の接合法の許容耐力を加算して算出する。
2.ラグスクリューを木口に打ち込んだ場合の許容せん断耐力は、側面打ちの場合の値の2/3とする。
3.木ねじの接合部は、一般に、ねじ部分の影響により、針接合部に比べて変形性能が小さい。
4.木材と木材の1面せん断接合において、有効主材厚は木ねじの呼び径の6倍以上とし、側材厚は木ねじの呼び径の4倍以上とする。
5.釘接合部及びボルト接合部において、施工時の木材の含水率が20%以上の場合には、接合部の許容せん断耐力を低減する。
解答 1:同一接合部に、力学的特性の異なる接合法を併用する場合、両者の許容耐力を単純に加算することはできない。ボルトおよびドリフトピンを用いる場合、所定の加工を行った場合は、接合部全体の許容耐力はこの許容耐力を加算して求めることができる。(木質構造設計規準)
〔H21 No.14〕木質構造に使用される図のような接合金物(A~D)とその名称(ア~エ)との組合せとして、正しいものは、次のうちどれか。ただし、図の寸法は一例である。
ア.メタルプレートコネクター
イ.ホールダウン金物
ウ.シアプレート
エ. スプリットリング
解答 2:
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