筆記が終わって「よっしゃー」って気持ち分かります。
ただ、難関の製図試験が待ち受けています。
プランニング力、作図力はある程度ついてきたけど、
「計画の要点」の文章ってみなさん書けますか?
そうなんです。以外と文章が出てこないんですよね。
一行で終わったり、出題文をそのまま書いてしまったり。
そんなに重要ではないと考えてしまっている方もいるのではないでしょうか?
「計画の要点」はプランの印象付け
「合格のため」と割り切って無難に書くのも悪いとは言えませんが、「計画の要点等」における文章は施主・依頼主への「営業トーク」とも言えます。
またここでの配慮を頭の中に置いておくことで、プランニング力もさらにパワーアップが期待されます。
そこで、少しのお手伝いですが、計画の要点等に使える単語やフレーズをまとめておきましたので、参考にされてください。
プランニングの時に気に入ったワードをメモしておいて、いざ答案用紙に書く時には文字をつなげて文章を完成させましょう。
「計画の要点」単語・フレーズ
ゾーニングに関する事項
・〇〇と〇〇をまとめて集約
・わかりやすい動線計画になるように配慮
・〇〇と〇〇を近接させ
・一体的な利用
・利便性の高い計画
・スムーズな
・十分な広さの廊下(幅員〇〇m以上)
・〇〇ゾーンと〇〇ゾーンとを分けて、明快なゾーニングにした
・多様なレイアウトに対応
・気軽に立ち寄れる
・まとめて配置、幅員の大きな道路に配置
・日照豊かな、明るい空間
・通行人、周辺住民、地域との交流を深め、交流を図り、アピール
・独立性、動線の分離、一体感、ふらっと気軽に立ち寄れる、施設の魅力をアピール
・吹き抜けによって豊かな空間、自由な創作活動
・イベントに対応できる可変性、フレキシブル
・鑑賞、歓談に会話が楽しめる
・開口部を広く設け、静かな空間、十分な広さ、心地よい
・〇〇を道路側、道路騒音を低減
・点検・更新等に配慮し
外部動線及び内部動線への配慮
・アプローチのしやすさ
・短く、明確に
・視認性に配慮
・出入り口を2箇所に計画し
・アプローチは、歩道付きの○側道路からとし
・車椅子使用者専用駐車場○台分、駐輪場○台分を関連させ
・幅員○mの道路から搬出入サービスヤードを設ける
・車椅子使用者専用駐車場とサービス用駐車場の出入口は1箇所とまとめ
・〇〇への動線は〇〇からも繋ぐ計画
・防犯計画の観点から、管理部門を出入り口が見える位置に計画し
・利用者にわかりやすく、一筆書きの動線
・管理のしやすさ
・北側境界線に寄せ、前面道路からのアプローチ、余裕
・開放性、プライバシーの確保
・アクセス、シンプル、動線を短く、安全に配慮
・屋外テラス、外部空間を楽しめる、内部空間との一体感、一体的利用、のびのびと
・家族の目の届く、見守り、見渡せる、近接した
・プライバシーの確保
・自立、介護のしやすさ、訪問サービスの利用
・動線を短く、段差処理、円滑に移動、転倒防止
・車椅子の置き場、回転を考慮
敷地の周辺環境への配慮
・○側に公園があり…
・開放的な外部空間とした
・静寂な環境が必要な集合住宅・住宅地があるので
防火・防災・避難計画
・階段は2か所以上設置し、
・多くの利用者が集中するであろう〇〇近くに主要な階段を計画し、
・車椅子使用者や身体に不自由な利用者の避難を確保するため、バリアフリー法に適応した階段とした
・避難経路を確保
・面積区画は階毎の水平区画として形成
・竪穴区画は階段、EV、吹抜け部、多目的室を区画
・面積区画を兼ねる○○と〇〇は竪穴区画を特定防火設備で防火区画
・井水から手動ポンプを用いて、災害時でも水を確保
建築物の構造種別、架構形式及びスパン割
・建築物の架構形式は…
・耐久性、耐震性、耐火性、遮音性、安全性に優れる、
・経済的に配慮した鉄筋コンリート造とした
・架構形式は靭性に優れる純ラーメン架構
・平面計画の自由度が高い純ラーメン架構
・将来のニーズやテナント変更による変更を容易にするため、自由度の高い純ラーメン架構とした
・柱スパンは経済性に配慮して○m×○mとした
・○m×○mと○m×○mの複合グリット
・無柱空間における大梁は、たわみや振動が生じにくいRC梁とした
・将来のニーズやテナント変更による変更を容易にするため、自由度の高い
・RC梁に取り付く柱については、型枠等の施工性から、他の柱と同寸法にした
・配筋を多く設けた
・平面を整形とし、柱1本当たりの負担面積を50m2
・根切り、躯体量がべた基礎よりも少なく、最も経済的である独立基礎を採用
・斜面であることから、不同沈下が生じにくく接地圧を小さくできるべた基礎を採用
・基礎底面のレベルは、砂礫層(支持層)への根入れ深さを確保するために、基礎梁の寸法を500mm×2,700mmと500mm×2,000mmとした
不要部材の断面寸法(mm)
・大梁:450×800(大空間:500×1000)
・小梁:300×300(大空間:300×600)
・柱:750×750(大空間:800×800)
・壁:150または200
・地下外壁:300
・床:200
基礎構造と支持層
・支持層に確実に荷重を伝達させるため、基礎底面レベルをG.L.-2.2とした
・支持地盤はN値30と良好であり、杭打ちの必要がないため、鉄筋コンクリート造3階建ての基礎構造として十分な耐力のある独立基礎を採用
・独立基礎はべた基礎等に比べ掘削土量や躯体量が少なく、経済性にも優れるため、採用した
耐震計画への配慮
・数十年に一度は起こりうる稀に発生する中程度(震度4程度)の地震では、建物は無被害
・数百年に一度は起こりうる極めて稀に発生する大地震(震度5以上)では、構造体に補修不要の軽微な被害にとどめる
・建物の全体を構造上より剛なものし、
・平面的にバランスよく耐力壁を設けた
・立面的には、上下階の同じ位置になるように耐力壁を配置した
・免震性能を高めるために、剛性の高い鉄筋コンクリート造とした
・偏心距離を小さくできるように、○m×○mの均等グリット
・全ての柱の直下に、ダンパーの役割も兼ね備えた、高減衰積層ゴムアイソレータを配置
・建物の免震変位幅を400mmと設定し、設計誤差、安全率の考慮から、建物周囲には600mmのクリアランスを確保
・ハネ上げスライド式のエキスパンションカバーを設け、歩行者の安全に配慮
・エキスパンションの外壁心から2.5mの可動域には、固定物を設置しないようにし、可動に支障がないようにした
・給水には受水槽方式の一つであるポンプ直送方式を採用し、受水槽を建築物内に設置することで、断水時にも貯水分の給水を可能にする計画
・緊急排水槽を設け、排水機能を維持できる計画とした
・発電機設備を建築物内に設け、長時間の停電に対応できるバックアップ電源を確保
・屋上に太陽光発電パネルを設置することで、コンセント等の補助電源も確保
建築物に採用した空調方式
・送風温度を一定にし、各室ごとに風量を変化させて室温を制御する単一ダクト変風量方式(VAV)を採用し、空調機を機械室に設けた
・○○室等は、個別利用のできる空冷ヒートポンプパッケージ方式(床置きダクト接続型)を採用し、屋外機を屋上に設けた
・ショートサーキットを避け
・暖気・寒気の滞留を防ぎ
・快適な温熱環境
・居住域で快適な温熱環境になるように
・天井からのノズル型吹出しとし、床付近に吹入れ口
・冬期には日射を取得し、暖房負荷を抑制
照明計画(照度、配置等)への配慮
・環境に配慮し、
・熱負荷を軽減するために、
・自然光が周囲の空間に広がるように
・天井反射間接照明(ハロゲンランプ)を用いて空間全体の照度を確保し、
・タスク照明の照度設定については、100~1500lxの視環境を確保
・吹抜けを設ける
・上部にトップライトを設け、
・南側の開口部を大きく
・上部にトップライトを設けることで、北側部分にも安定した採光を確保
音響計画への配慮
・道路とは反対面に配置し
・二重壁とし、防音性に配慮
・防音カーテンを設け
・展示や映像等の投影など、様々な利用をできる大きな壁面を設ける部屋形状
排煙計画について、配慮したこと
・〇〇室については、無窓で計画したので機械排煙方式とし、排煙機を屋上に配置
・〇〇室は、排煙窓を設け、自然排煙方式とした
建築物の環境負荷低減(熱負荷の抑制、省エネルギー等)への配慮
・〇〇には、芝(植栽)を敷いて環境負荷低減
・明るい日には自然光の割合を増やし、暗い日には人工照明の割合を増やす調光ライト
・人感センサーを設置して、使用しない室の…
・外部に開口部をもつ室は、複層ガラスを採用し、空調設備の負荷低減
・東西面に垂直ルーバー、南面に水平ルーバー
・東西面に縦型ブラインド
・屋上緑化を計画し、散水による放射冷却によって、夏期における熱負荷の抑制
・太陽光集熱パネルを屋上に設置し、温水を作り給湯や、床暖房の熱源として使用することで、燃料消費量とCO2排出量の削減を図るとともに、冬期の暖房負荷の低減
・井水からポンプアップした水を、雑用水(トイレ等)として利用し、水道使用量
・井水からポンプアップした水を、緑化への散水に利用し、気化による熱負荷の制御
・手動ポンプを設置して、災害時でも水を確保
・建築的手法:日射の遮蔽、バルコニー、庇、Low-E複層ガラス、自然採光、自然通風、緑化、南側隣地境界線からの離隔距離を大きく取ることで自然採光、吹き抜けの連続空間を利用して温度差換気を行い、住まい全体の空気を循環
・設備的手法:全熱交換器の利用、LEDランプで消費電力の低減、太陽光発電
眺望への配慮
・広々とした
・開放的な
・楽しみながら
・リラックスできる
・息抜き
バリアフリーへの配慮
・便所や、室内の要所に手すり
・便所の出入り口は、床の段差をなくし、幅員90cmの引き戸
・勾配1/15のスロープ
・屋上庭園は乾式浮き床工法とし、屋内との段差を生じない計画
・滑りにくい床材
防水への配慮
・スラブ上には、耐用年数が長く、耐久性に優れるアスファルト防水(勾配1/100)
・植栽部分は耐根シートを設けることで、防水層を保護した
・根腐れを防ぐ透水層
・水廻りからシャフトまでのスラブを200mm下げ、スラブ上で配管することにより下階への漏水や遮音に配慮
語尾
・~と計画した
・~を図った
・~とした
・~に考慮した
・~調整を行なった
・~に配置した
・~を設けた
・~を採用した
もちろん、上記に挙げたものだけではなく、他にもまだまだあるので、建築物の紹介ページなどを見るととても参考になりますよ。