2級建築士試験

豆板

投稿日:2020年4月16日 更新日:




豆板(ジャンカ)とは?

「豆板」はコンクリート打設時の初期欠陥のうちの一つ。表面がザラつき粗骨材が確認できる状態。「す」「あばた」とも呼称される。

→空隙ができ、強度が下がり、脆い部分となる。
→中性化の抑制効果がほとんどない。

発生原因

コンクリート打設時の、①締め固め不足や、②セメントと砂利の分離、③型枠下端からのセメントペーストの漏れが原因で発生する。

対策

①締め固めを十分に行う。特に、打設が行われにくい箇所には十分に締め固めを行う。

②コンクリート打設時の落下高を抑え、分離が生じにくくする。

③型枠からペーストの漏れを防ぐ。

④プレキャスト部材と現場打ちコンクリートとの接合部については、コンクリートの打込みに先立ち、散水してせき板及びプレキャスト部材の接合面を湿潤状態にする。

等級と補修

豆板は程度によって等級5段階に分けられ、補修の方法が変わってくる。

等級A:表面に砂利が露出していない。

等級B:砂利が露出。剥落の恐れがない。
→ポリマーセメントモルタルの塗布

等級C:砂利が露出。剥落するものがあるが、ある程度は結合力がある。
→不良箇所をはつり、ポリマーセメントペースト塗布、ポリマーセメントモルタルの充填

等級D:砂利が奥まで露出。空洞も見られ、叩くと多くがバラバラと剥落する。
→不良箇所をはつり、無収縮モルタルを充填

等級E:空洞が多く見られ、叩くと多くがバラバラと剥落する。
→不良部分をはつり、コンクリートで打ち換える。※この時、露出した鉄筋とその周りの部分との隙間を最低30mm以上あける。

過去の出題

平成29年1級学科5、No.12
平成28年1級学科5、No.23
平成22年1級学科5、No.12

平成24年2級学科4、No.11

参考図書

欠陥住宅をつくらない施工会社を見つける方法―建主さんだけでなく職人さんも必読! 

ホントは防げる欠陥住宅

人の失敗に学ぶRC造の施工欠陥と対策―難しい施工の確実な対策162項目







-2級建築士試験

執筆者:

関連記事

消防法9条の2

消防法 第9条の2 第9条の2 住宅の用途に供される防火対象物(その一部が住宅の用途以外の用途に供される防火対象物にあつては、住宅の用途以外の用途に供される部分を除く。以下この条において「住宅」という …

法5条の6

建築基準法法5条の6建築物の設計及び工事監理 建築士法3条から3条の3までに規定される建築物の工事の設計・工事監理は、それぞれに該当する建築士でなければならないとされている。 出題:平成21年度No. …

風配図ってなに?建築士試験用語

風配図 「風配図」とは、ある地点のある期間における、各方位の風向および風速の頻度を表した図のこと。 以下の風配図は東京における通年の統計を取ったもの。(東京管区気象台) 風配図はある土地の一定時刻の発 …

熱線反射ガラス

熱線反射ガラス 熱線反射ガラスは、フロート板ガラスの表面に反射率の高い薄膜をコーティングしたものであり、可視光線を30%程度反射し、冷房負荷の軽減に有効である。 ビル窓などで多く使われており、デザイン …

no image

令82条の2

建築基準法施行令 第82条の2 層間変形角 第82条の2 建築物の地上部分については、第88条第1項に規定する地震力(以下この款において「地震力」という。)によつて各階に生ずる水平方向の層間変位を国土 …

このサイトは寄付及び広告益の運営で、無料で閲覧・活用していただけます。より良いサイト構築のためにアドバイスをお願いいたします。

また、運営継続のための寄付をお願いいたします。
ご寄付のお願い