二級計画(空気調和設備)

建築士過去問解説

二級建築士試験分野別まとめ
計画
空気調和設備

二級建築士学科試験
2022年7月02日(日)

令和05年度試験日まであと 日!

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二級建築士試験の過去問13年分を
分野別にまとめました

(平成20年度から令和02年度まで)

二級建築士
計画
空気調和設備

〔R02 No.20〕空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.定風量単一ダクト方式は、熱負荷のピークの同時発生がない場合、変風量単一ダクト方式に比べて、空調機やダクトサイズを小さくすることができる。
2.10~12°C程度の低温冷風を利用した低温送風空調方式は、送風搬送動力の低減が可能であり、空調機やダクトサイズを小さくすることができる。
3.マルチパッケージ型空調機の個別空調方式は、各室やゾーンごとの単独運転が可能であり、一般に、中小規模の事務所などに適している。
4.室内の床に放熱管を埋め込んだ放射暖房方式は、温風暖房方式に比べて、室内における上下の温度差が少なくなる。
5.二重ダクト空調方式は、冷風と温風の2系統のダクトによる給気を混合させて温度制御を行うので、個別制御性は高いが、エネルギー損失は大きい。

解答 1:「定風量方式」では、各室・各ゾーンの熱負荷時のピーク時に必要な最大風量を常に送らないといけない。対して「変風量方式」では、各室・各ゾーンで、その時々の必要な風量に変えられるため、空調機の容量やダクトの大きさを小さくすることができる。

〔R01 No.20〕空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.暖房時において、ガスエンジンヒートポンプは、ヒートポンプ運転により得られる加熱量とエンジンの排熱量とを合わせて利用できる。
2.変風量単一ダクト方式は、低負荷時においては、必要換気量の確保と空気清浄度の維持が困難な場合がある。
3.密閉回路の冷温水配管係には、一般に、膨張タンクは不要である。 
4.ファンコイルユニットと定風量単一ダクトとを併用した方式は、定風量単一ダクト方式に比べて、必要とするダクトスペースを小さくすることができる。
5.空気熱源ヒートポンプ方式のルームエアコンの暖房能力は、一般に、外気の温度が低くなるほど低下する。

解答 3:「密閉回路」では、一般に、配管内の水が高温になって膨張することによる急激な圧力上昇を防止するために「膨張タンク」を設置する。
(関連問題:平成26年2級学科1、No.20)

〔H30 No.20〕空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.中央熱源方式の空気調和設備において、水方式の場合は、換気機能を有する装置が必要となる。
2.二重ダクト空調方式は、建築物内の間仕切の変更に対して柔軟に対応できる。
3.ファンコイルユニットは、屋外に設置するもので、一般に、冷温水コイルを用いて冷却・加熱した空気を循環送風する小型ユニットである。
4.同一量の蓄熱をする場合、氷蓄熱方式は、水蓄熱方式に比べて、蓄熱槽の容積を小さくすることができる。
5.置換換気・空調は、空気の浮力を利用した換気・空調方式である。

解答 3:ファンコイルユニットは、送風機や冷温水コイルなどを内蔵し、屋内の各室に設置する小型のユニットである。ファンコイルユニット空調方式は、機械室の熱源機器から冷温水をコイルに送り、ユニット内に吸引した空気を冷却・加熱し、ファンによって循環送風する方式である。

 

 

〔H29 No.20〕空気調和設備等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.冷水、蒸気、温水などの熱媒をつくる装置を熱源装置という。
2.全熱交換器は、室内の換気の際に排出する空気がもつ顕熱と潜熱を回収する装置である。
3.誘引ユニットは、空調機で処理した一次空気の噴出により、室内の空気を誘引し吹き出す機構をもつものである。
4.床暖房は、一般に、室内における上下の温度差が少なくなる。
5.定風量単一ダクト方式は、熱負荷特性の異なる室におけるそれぞれの負荷変動に対応することができる。

解答 5:定風量単一ダクト方式は、供給エリア全てに同じ温度の送風を行う。そのため他の方式よりも各部屋への個別の制御は難しい。

〔H29 No.21〕空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.気化式加湿器は、一般に、加湿素子を水で濡らし、これに空気を接触させ、空気のもつ顕熱により水を蒸発させて加湿を行うものである。
2.床吹出し空調方式は、通常の天井吹出しよりも冷房時の給気温度を上げる必要がある。
3.空気熟源ヒートポンプ方式のルームエアコンの暖房能力は、外気の温度が低くなるほど向上する。
4.ファンコイルユニット方式は、ユニットごとに風量を調節することができる。
5.二重ダクト空調方式は、冷風と温風の2系統のダクトによる給気を混合させて温度制御を行うので、個別制御性は高いが、エネルギー損失は大きい。

解答 3:空気熱源ヒートポンプ方式のルームエアコンは、暖房時には、屋外の低温の空気から奪った熱で室内の空気を暖める。そのため外気の温度が低くなるほど、暖房能力が低下する。

〔H28 No.20〕変風量単一ダクト方式の空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.一般に、定風量単一ダクト方式に比べて、室内の気流分布、空気清浄度を一様に維持することが難しい。
2.一般に、室内にユニットを分散設置する空気熱源マルチパッケージ型空調方式に比べて、空気搬送エネルギーは小さくなる。
3.負荷の減少に比例して送風量を絞ると、必要外気量の確保ができない場合があるため、最小風量の設定などの対応が必要となる。
.熱負荷のピークの同時発生がない場合、定風量単一ダクト方式に比べて、空調機やダクトサイズを小さくすることができる。
5.定風量単一ダクト方式に比べて、送風機のエネルギー消費量を節減することができる。 

解答 2:空気搬送エネルギーとは、空気を送るための送風機が消費する電力のこと。空気熱源マルチパッケージ型空調方式は、一台の室外機で調節された冷媒を循環させて各室内機で冷房を行う。このとき送風機は室外機へ外気を取り込むのみに用いるので、変風量単一ダクト方式よりも空気搬送エネルギーは小さくなる。

 

 

〔H28 No.21〕空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.空気熱源ヒートポンプ方式のエアコンの暖房能力と成績係数は、一般に、外気の温度が低くなるほど低下する。
2.冷媒のノンフロン化に伴い、自然冷媒であるアンモニアが空気調和設備の冷凍機の冷媒として用いられることがある。
3.最下層に蓄熱槽を設けた開放回路配管方式は、密閉回路配管方式に比べて、一般にポンプの動力が大きくなる。
4.開放式冷却塔の冷却効果は、主として、「冷却水に接触する空気の温度」と「冷却水の温度」との差によって得られる。
5.ガスエンジンヒートポンプは、一般に、契約電力を低減させたい場合や、暖房負荷の大きい寒冷地で使用する場合に適している。

解答 4:冷却塔は、冷却水が「冷媒」から奪った熱を、蒸発潜熱(気化熱)により大気中に放散させる装置。

〔H27 No.20〕空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.インバータ搭載型の高効率ターボ冷凍機は、一般に、定格運転時の効率は高いが、部分負荷運転時には効率が低下する。
2.空気熱源ヒートポンプユニットを複数台連結するモジュール型は、部分負荷に対応して運転台数が変わるので、効率的な運転が可能である。
3.冬期において、冷凍機の圧縮機を運転しないで冷却塔の冷却水を使用するフリークーリングシステムは、電算室などの年間冷房負荷がある施設の空調に採用されている。
4.真空式温水機は、内部の蒸気圧が大気圧以下で運転されるので、安全性が高く、ボイラーの取扱資格者が不要となる。
5.暖房時において、ガスエンジンヒートポンプは、ヒートポンプ運転により得られる加熱量とエンジンの排熱量とを合わせて利用できる。

解答 1:インバータ搭載型の高効率ターボ冷凍機は、一般に、部分負荷運転時の効率は高いが、定格運転時には効率が低下する。

〔H27 No.21〕空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.変風量単一ダクト方式は、一般に、定風量単一ダクト方式に比べて、室内の気流分布、空気清浄度を一様に維持することが難しい。
2.空気熱源マルチパッケージ型空調機方式では、屋外機から屋内機に冷水を供給して冷房を行う。
3.床吹出し空調方式は、通常の天井吹出しよりも冷房時の給気温度を上げる必要があるので、一般に、夏期に除湿を行う工夫が必要となる。
4.ターミナルレヒート方式は、レヒータ(再熱器)ごとの温度調節が可能であるが、単一ダクト方式に比べて多くのエネルギーが必要となる。
5. 10~12°C程度の低温冷風を利用した低温送風空調方式は、送風搬送動力の低減が可能であり、空調機やダクトスペースを小さくすることができる。

解答 2:空気熱源マルチパッケージ型空調機方式では、屋外機から屋内機に「冷媒」を供給して冷房を行う。

 

 

〔H26 No.20〕空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.ガスエンジンヒートポンプは、一般に、契約電力を低減させたい場合や、暖房負荷の大きい寒冷地で使用する場合に適している。
2.ガス吸収冷温水機は、夏期、冬期ともにガスを燃焼させ、冷水と温水を同時に又は切り換えて取り出すことができる。
3.密閉回路の冷温水配管系には、一般に、膨張タンクは不要である。
4.気化式加湿器は、一般に、加湿素子を水で濡らし、これに空気を接触させ、空気の持つ顕熱により水を蒸発させて加湿を行うものである。
5.放射冷房を行う場合は、放射パネル表面における結露を防止するために、放射パネル表面の温度を下げ過ぎないように制御する必要がある。

解答 3:「密閉回路」では、一般に、配管内の水が高温になって膨張することによる急激な圧力上昇を防止するために膨張タンクを設置する。

〔H26 No.21〕定風量単一ダクト方式の空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.熱負荷特性が異なる室に対して、それぞれの室の負荷変動に姑応することができない。
2.風量が一定であるので、十分な換気量を定常的に確保できる。
3.冷却除湿した空気の再熱を行わない場合、部分負荷時における室内湿度は、一般に、設定条件よりも上昇する。
4.熱負荷のピークの同時発生がない場合、変風量単一ダクト方式に比べて、空調機やダクトサイズを小さくすることができる。
5.中間期や冬期において、室温よりも低い温度の外気を導入して冷房することができる。

解答 4:「定風量方式」では、各室・各ゾーンの熱負荷時のピーク時に必要な最大風量を常に送らないといけない。対して「変風量方式」では、各室・各ゾーンで、その時々の必要な風量に変えられるため、空調機の容量やダクトの大きさを小さくすることができる。

〔H25 No.20〕空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.定風量単一ダクト方式は、熱負荷特性の異なる部屋におけるそれぞれの負荷変動に対応することができない。
2.ファンコイルユニットと定風量単一ダクトとを併用した方式は、定風量単一ダクト方式に比べて、必要とするダクトスペースを小さくすることができる。
3.空気熱源ヒートポンプ方式のルームエアコンの暖房能力は、一般に、外気温度が低くなるほど低下する。
4.定風量単一ダクト方式は、低負荷時においては、必要換気量の確保と、空気清浄度の維持が困難な場合がある。
5.冷却塔の冷却効果は、主として、「冷却水に接触する空気の温度」と「冷却水の温度」との差によって得られる。

解答 5:冷却塔は、冷却水が「冷媒」から奪った熱を、蒸発潜熱(気化熱)により大気中に放散させる装置。

 

 

〔H24 No.20〕空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.10~12℃程度の低温冷風を利用した低温送風空調方式は、送風搬送動力の低減が可能であり、空調機やダクトスペースを小さくすることができる。
2.変風量単一ダクト方式は、OA機器等の室内発熱等が減り低負荷運転となった場合、換気量や外気量が不足するがある。
3.床吹出し空調方式は、一般空調よりも冷房時の給気温度を下げることが可能であり、少ない風量で居住域を快適に冷房できる。
4.二重ダクト空調方式は、冷風と温風の2系統のダクトによる給気を混合させて温度制御を行うため、個別制御性は高いが、エネルギー損失が大きい。
5.マルチパッケージ型空調機の冷房暖房同時型は、冷房負荷と暖房負荷が同時に発生する場合、消費電力を軽減することができる。

解答 3:床吹出し空調方式は、床上1.8mまでの人の居住範囲に限定して冷暖房を行うので省エネが期待される。ただし冷房時は頭と足の温度差が大きくならないように一般の給気温度を高めに設定する。

〔H23 No.20〕変風量(VAV)単一ダクト方式の空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.室内負荷の変動に応じて、各室への送風量を調整して、所定の室温を維持する方式である。
2.変風量(VAV)装置ごとに熱負荷に応じた風量だけを給気すればよいので、ファン搬送動力の低減を図ることができる。
3.熱負荷のピークの同時発生がない場合、定風量単一ダクト方式に比べて、空調機やダクトサイズを小さくすることができる
4.一般に、空気熱源マルチパッケージ型空調機方式に比べて、空気搬送エネルギーは大きくなる。
5.一般に、定風量単一ダクト方式に比べて、室内の気流分布、空気清浄度を一様に維持することができる。

解答 5:「定風量単一ダクト方式」は一定の風量を確保することができるので、室内の空気清浄度を一様に維持することができる。「変風量単一ダクト方式」では負荷に応じて送風量を変化させるので、気流分布を一様に維持することは難しい。

〔H23 No.21〕空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.インバータ搭載型の高効率ターボ冷凍機は、定格運転時に比べて、部分負荷運転時の効率が高い。
2.ガスエンジンヒートポンプは、ヒートポンプ運転により得られる加熱量とエンジン排熱量の合計を利用できる。
3.冷却塔の冷却効果は、主として、冷却水と空気との接触による水の蒸発潜熱により得られる。
4.最下階に蓄熱槽を設けた開放回路方式は、密開回路方式に比べて、一般にポンプ動力を低減することができる。
5.冷凍機の冷媒のノンフロン化に伴い、一般に、自然冷媒であるアンモニア、二酸化炭素が冷媒として用いられることがある。

解答 4:「開放回路」よりも「密閉回路」の方がポンプ動力を低減することができる。

 

 

〔H22 No.20〕定風量単一ダクト方式の空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.熱負荷特性の異なる室におけるそれぞれの負荷変動に対して、容易に対応することができる。
2.送風温度を変えることにより、室温を制御する。
3.一般に、定風量単一ダクト方式に比べて、搬送エネルギー消費量が増加する。
4.一般に、ファンコイルユニット方式と定風量単一ダクト方式とを併用した場合に比べて、必要となるダクトスペースが大きくなる。
5.十分な換気量を、定常的に確保しやすい。

解答 1:定風量単一ダクト方式は、供給エリア全てに同じ温度の送風を行う。そのため他の方式よりも各部屋への個別の制御は難しい。

〔H21 No.20〕空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.変風量単一ダクト方式は、一般に、定風量単一ダクト方式に比べて、室内の気流分布、空気清浄度を一様に維持することが難しい。
2.ファンコイルユニットと定風量単一ダクトとを併用した方式は、定風量単一ダクト方式に比べて、必要とするダクトスペースを小さくすることができる。
3.空気熱源ヒートポンプ方式のルームエアコンの暖房能力は、一般に、外気の温度が低くなるほど低下する。
4.冷房時において、給気温度を一般的な温度設定に比べて低くし、室内温度との差を大きく設定する低温冷風空調システムは、搬送動力の低減が可能であり、空調機やダクトスペースを小さくすることができる。
5.冷却塔の冷却効果は、主として、「冷却水に接触する空気の温度」と「冷却水の温度」との差によって得られる。

解答 5:冷却塔は、冷却水が「冷媒」から奪った熱を、蒸発潜熱(気化熱)により大気中に放散させる装置。

〔H20 No.20〕空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.冷却塔の冷却効果は、主として、冷却水と空気との接触による水の蒸発潜熱により得られる。
2.空気熱源マルチパッケージ型空調機方式においては、室外機から室内機に冷水を供給して冷房を行う。
3.変風量単一ダクト方式は、定風量単一ダクト方式に比べて、部分負荷時の空気の搬送エネルギー消費量を低減することができる。
4.定風量単一ダクト方式は、ファンコイルユニット方式と定風量単一ダクト方式とを併用した場合に比べて、必要とするダクトスペースが大きくなる。
5.ファンコイルユニット方式は、ユニットごとに風量を調節することができる。

解答 2:空気熱源マルチパッケージ型空調機方式は、室外機から室内機に「冷媒」を供給して冷房を行う。

 

 

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投稿日:2020年4月20日 更新日:

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