建築物とは?
土地に定着する工作物のうち以下の4種類がある。
①屋根及び柱若しくは壁を有するもの(これに類する構造のものを含む。)
→「これに類する構造のもの」とは、「簡易な構造の建築物」のことである。(施行令136条の9)
②建築物に附属する門若しくは塀
→建築物に付属しない塀や壁だけでは、建築物とはみなさない。
③観覧のための工作物
→野球場などは屋根がないが、建築物としてみなす
④地下若しくは高架の工作物内に設ける事務所
→地下街、鉄道の高架下、電波塔(例:スカイツリー)の展望台や事務所、店舗など
出題:平成28年度No.01
建築物でないもの
①土地に定着していないもの
→天幕、テント、キャンピングカー等
②鉄道及び軌道の線路敷地内の運転保安に関する施設並びに跨線橋、プラットホームの上家、貯蔵槽その他これらに類する施設
→鉄道の線路敷地内の施設は、鉄道関係法令で規制されているので、建築基準法では「建築物」とみなさない。
→貯水槽等は「工作物」として扱われる
出題:平成26年度No.01、平成28年度No.01、平成30年度No.03
条文
「建築物」は、以下の条文に規定される。
法2条一号
(用語の定義)
第2条
この法律において次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
一 建築物 土地に定着する工作物のうち、①屋根及び柱若しくは壁を有するもの(これに類する構造のものを含む。)、これに②附属する門若しくは塀、③観覧のための工作物又は④地下若しくは高架の工作物内に設ける事務所、店舗、興行場、倉庫その他これらに類する施設(鉄道及び軌道の線路敷地内の運転保安に関する施設並びに跨線橋、プラットホームの上家、貯蔵槽その他これらに類する施設を除く。)をいい、建築設備を含むものとする。
令136条の9
(簡易な構造の建築物の指定)
令136条の9
法第84条の1の規定により政令で指定する簡易な構造の建築物又は建築物の部分は、次に掲げるもの(建築物の部分にあつては、準耐火構造の壁(これらの壁を貫通する給水管、配電管その他の管の部分及びその周囲の部分の構造が国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものに限る。)又は第116条の1第1項に規定する防火設備で区画された部分に限る。)とする。
一 壁を有しない建築物その他の国土交通大臣が高い開放性を有すると認めて指定する構造の建築物又は建築物の部分(間仕切壁を有しないものに限る。)であつて、次のイからニまでのいずれかに該当し、かつ、階数が1で床面積が3,000m2以内であるもの(次条において「開放的簡易建築物」という。)
イ 自動車車庫の用途に供するもの
ロ スケート場、水泳場、スポーツの練習場その他これらに類する運動施設
ハ 不燃性の物品の保管その他これと同等以上に火災の発生のおそれの少ない用途に供するもの
ニ 畜舎、堆肥舎並びに水産物の増殖場及び養殖場
二 屋根及び外壁が帆布その他これに類する材料で造られている建築物又は建築物の部分(間仕切壁を有しないものに限る。)で、前号ロからニまでのいずれかに該当し、かつ、階数が1で床面積が3,000m2以内であるもの