参考資料集

コレクティブハウスとは?

投稿日:2020年11月5日 更新日:

<a href=

「コレクティブハウス(Collective House)」とは、共同住宅の形式の一つで、それぞれの住居スペースでプライベートを確保しつつ、共有スペースにおいて住居人同士が日常的に交流を図り、生活の一部を共有するものである。

令和02年度2級建築士学科1から出題:

コレクティブハウスは、厨房や食堂などを共用しながら、各居住者が独立した生活を確保することができる。」




日本の事例

福祉が発達した北欧が発祥と言われ、日本では以下の3つが有名である。

・「かんかん森(東京)」

かんかん森

https://www.10plus1.jp/monthly/2010/04/issue1.phpより

・「真野ふれあい住宅(神戸)」

真野ふれあい住宅

http://sakuhin.info/japan/manohureai_house/より

・「インナートリッププラザ神山町(東京)」

インナートリッププラザ神山町

https://tomigaya.jp/id/330273より

注目される背景

「コレクティブハウス」が日本で注目されている背景理由には2つあるとされている。

①高齢化社会が急激に進む中での住まいのあり方の模索

②女性の社会進出に伴う「夫婦共働き」による家事負担の増加

①高齢化社会

・周知の通り、世界で最も高齢化が急激に進む日本では、孤独死や介護に対する負担が社会問題になっている。また同時に「子育て世帯」の育児の悩みを解決するコミュニティの整備を進めることで出生率・人口増加を期待することができる。

→相互扶助コミュニティの形成

②夫婦共働きによる家事負担の増加

・近年の女性社会進出の法的・社会機会の増加により「夫婦共働き」が増え、「主婦」が減少している。当然、家事負担は増加し、同時に家庭内の家事・育児の負担は大きいものとなる。

この負担を減らすために、

→家事・育児・介護を世帯間で共同で行う

→都市化によって孤立・分断されつつあったコミュニティを見直す

以上より、コレクティブハウスの基本的考え方が解決策の一つとして注目されるようになった。

おすすめ参考書籍

・これが、コレクティブハウスだ!―コレクティブハウスかんかん森の12年

・新しいコミュニティを生み出す空間とデザイン

・第3の住まい-コレクティブハウジングのすべて

・復興まちづくりの時代―震災から誕生した次世代戦略

・1級建築士 学科試験 要点チェック

・一級建築士になりたい







-参考資料集

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

基幹災害拠点病院とは

「災害拠点病院」とは、各都道府県に災害時における医療救護活動の拠点となる病院を設置し、被災現場において応急救護を行う救護所や救急病院、救急診療所等との円滑な連携のもとに、災害時における重症患者の適切な …

SDGsとは?建築士試験対策

SDGs(持続可能な開発目標)は、国連サミットで採択された国際目標 持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)とは、2015年9月の国連サミットで加盟国 …

ビッグパレットふくしま

福島県産業交流館

「福島県産業交流館(通称:ビッグパレットふくしま)」は、福島県郡山市にある多目的展示場と国際会議場からなる複合コンベンション施設である。 外観を特徴付ける楕円形の大屋根「マザールーフ」の形態が「ビッグ …

黄金比

黄金比とは?

「黄金比(Golden Ratio)」とは、以下の比のことをいう。 つまり、直前の隣接する2項の和が次の項となるような数列(フィボナッチ数列)を順次作成していくと、その連続する2項の比率は黄金比(約1 …

「伝統建築工匠の伝統技術」が無形文化遺産登録へ

日本が誇る文化遺産を受け継ぐ重要技術 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の評価機関は、2020年11月、世界最古の法隆寺に代表される日本の伝統的な木造建築を修復する職人の技術をまとめた「伝統建築工匠の技 …

このサイトは寄付及び広告益の運営で、無料で閲覧・活用していただけます。より良いサイト構築のためにアドバイスをお願いいたします。

また、運営継続のための寄付をお願いいたします。
ご寄付のお願い