「エンタシス(entasis)」は、建築において円柱下部もしくは中間部から、上部にかけて徐々に細くした形状の柱のこと。エンタシスを施した柱を下から見上げると、真っ直ぐな円柱よりも安定して見える錯覚を生むため巨大建築物の柱に用いられ、現代の建築でも使用されている構法である。

古くは古代ギリシャの神殿建築で用いられており、東アジアの伝統建築でも似たようなテクニックが用いられている。中国でも北宋時代に記録が残っており、日本では飛鳥様式でみられる「胴張り」がエンタシスの系統とみられる。

建築士 独学応援過去問サイト
投稿日:2022年10月19日 更新日:
「エンタシス(entasis)」は、建築において円柱下部もしくは中間部から、上部にかけて徐々に細くした形状の柱のこと。エンタシスを施した柱を下から見上げると、真っ直ぐな円柱よりも安定して見える錯覚を生むため巨大建築物の柱に用いられ、現代の建築でも使用されている構法である。

古くは古代ギリシャの神殿建築で用いられており、東アジアの伝統建築でも似たようなテクニックが用いられている。中国でも北宋時代に記録が残っており、日本では飛鳥様式でみられる「胴張り」がエンタシスの系統とみられる。

執筆者:松川幸四郎
関連記事
「犬島精錬所美術館」は、岡山県犬島に残る銅製錬所の遺構を保存・再生した美術館である。 精錬所は20世紀初頭に閉鎖されるが、解体せず、既存の煙突やカラミ煉瓦を利用し、精錬所時代を肌で感じることができる。 …
「緑化地域制度」とは、都市緑地法において平成16年に創設された制度のこと。 良好な都市環境の形成のために、建築物の敷地内において緑化を推進する必要がある区域を「緑化地域」として都市計画に定め、一定規模 …
ZEBとは、「Net Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)」の略称。快適な室内環境を実現しながら、建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指し …
「創造都市(クリエイティブ・シティ)」は横浜市(神奈川県)が目指す都市再生計画である。 都心臨海部において、開港当時の歴史を今に伝える西洋建築や近代建築が少しずつ姿を消し、オフィスビルの空室率が増える …