二級建築士試験分野別まとめ
構造
静定構造物の応力
2023年7月02日(日)
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分野別にまとめました
(平成20年度から令和02年度まで)
二級建築士
構造
静定構造物の応力
〔R01 No.3〕図-1のような荷重を受ける単純梁において、曲げモーメント図が図-2となる場合、荷重Pの大きさとして、正しいものは、次のうちどれか。
1.1 kN
2.2 kN
3.3 kN
4.4 kN
5.5 kN
解答 2:左支点、右支点における垂直反力をそれぞれR左、R右とすると、R左=4P/3、R右=5P/3である。
外力PkNが作用している点の曲げモーメント(MP)は、R左×l(左支点からの距離)で求められる。また、図-2よりMPは8kN・mである。よって、
R左×l=8(kN・m)
4P/3 × 3 = 8
以上より、P = 2kN
〔H27 No.3〕図-1のような荷重Pを受ける単純梁において、曲げモーメント図が図-2となる場合、A-C間のせん断力の大きさとして、正しいものは、次のうちどれか。
1.2kN
2.4kN
3.6kN
4.8kN
5.10kN
解答 3:A点、B点における垂直反力をそれぞれRA、RBとすると、RA=2P/3、RB=P/3である。
C点の曲げモーメントは、RA×l(A-C点間の距離)で求められる。また、図-2より、C点の曲げモーメントは12kN・mである。よって、
RA×l=12(kN・m)
(2P/3)×2=12
P=9kN
以上より、A-C間のせん断力QAは、
QA = RA = 2P/3 = 6kN
〔H30 No.3〕図のような荷重を受ける単純梁のA点における曲げモーメントの大きさとして、正しいものは、次のうちどれか。
1.10 kN・m
2.12 kN・m
3.14kN・m
4.16 kN・m
5.18 kN・m
解答 1:等分布荷重を仮定の集中荷重に置き換えると、集中荷重Wは3kN/m×4m=12kNとなる。
釣り合いとモーメント式より鉛直反力R左は上向き5.5kN、鉛直反力R右は上向き8.5kNと求められる。
A点よりも左側でモーメントの式をたてて、A点の曲げモーメントを求める。
MA=-2kN×6m+R左×4m
=-12kN•m+5.5kN×4m=10kN•m
〔H29 No.3〕図のような荷重を受ける単純梁において、A点の曲げモーメントMAの大きさと、A-B間のせん断力QABの絶対値との組合せとして、正しいものは、次のうちどれか。
解答 3:A点にかかる力(V)を垂直・水平方向に分解すると、それぞれ
VX=30kN×sin30°= 30×1/2=15kN
VY=30kN×cos30°= 30×√3/2=15√3kN
となる。
左支点をC点とすると、垂直反力はそれぞれ、RC=5kN、RB=10kNとなる。
以上より、QAB = RB =10kN
MA = QAB × AB間の距離 = 10kN × 2m =20kN・m
〔H28 No.3〕図のような荷重を受ける単純梁において、A点の曲げモーメントMAの大きさと、A-B間のせん断力QABの絶対値との組合せとして、正しいものは、次のうちどれか。
解答 4:
〔H26 No.3〕図のような荷重を受ける単純梁のA点における曲げモーメントの大きさとし て、正しいものは、次のうちどれか。
1.8kNm
2.10kNm
3.12kNm
4.14kNm
5.18kNm
解答 2:
〔H24 No.3〕図のような荷重を受ける単純梁において、A点、B点における曲げモーメントMA、MBの大きさの組合わせとして、正しいものは、次のうちどれか。
解答 3:まず両端に生じる垂直反力を求める。等価分布荷重は梁中央に生じていることから、その荷重を支える両端の垂直反力は2kN・mずつであることがわかる。
上のQ図を描き、A点・B点の右側からそれぞれ面積を求めることで作用するモーメントを求める。
MA = 2kN×(1m + 2m) / 2
= 3kN・m
MB = 2kN×1m
= 2kN・m
〔H23 No.4〕図のような荷重を受ける単純梁のA点における曲げモーメントの大きさとして、正しいものは、次のうちどれか。
1. 5.6kN・m
2. 6.0kN・m
3. 6.8kN・m
4. 8.0kN・m
5. 12.8kN・m
解答 4:下図のように反力を仮定する。鉛直方向、水平方向、支点Bのモーメントの釣り合い条件式を考える。このとき等価分布荷重wを、集中荷重に置き換える(3kN/m × 4m = 12kN)。(ⅰ)ΣX = 0
⇔ HB = 0
(ⅱ)ΣY = 0
⇔ RB + RC – 12kN – 2kN = 0
⇔ RB + RC – 14kN = 0・・・①
(ⅲ)ΣMB = 0
⇔ –RC×10m + 2kN×8m + 12kN×2m = 0
⇔ RC = 4 kN(「+」上向き)・・・②
式②を式①に代入すると、
RB + (4kN) – 14kN = 0
⇔ RB = 10 kN(「+」上向き)
次に、A点の曲げモーメントを求める。上図のA点から右側の力から、
MA– 4kN×2m= 0
MA = 8kN・m
〔H22 No.3〕図のような荷重を受ける、スパンの等しい単純梁A及び単純梁Bにおいて、梁に生じる最大曲げモーメントをそれぞれMA、MBとしたとき、それらの比MA:MBとして、正しいものは、次のうちどれか。ただし、集中荷重Pは等分布荷重Wにスパンlを乗じたものに等しく、梁の自重は無視するものとする。
解答 3:梁Aの垂直反力をそれぞれRA左、RA右とし、梁Bの垂直反力をそれぞれRB左、RB右とする。
RA左=RB左=P/2
RA右=RB右=P/2
梁Aと梁Bの最大曲げモーメントは、
MA(集中荷重)=RA左×(1/2)l=Pl
MB(等分布荷重)=RB左×(1/2)l×1/2=Pl/2
よって、MA:MB=Pl:Pl/2=2:1
〔H21 No.4〕図のような荷重を受ける単純梁のA点における曲げモーメントの大きさとして、正しいものは、次のうちどれか。
1.6.0 kN・m
2.7.5 kN・m
3.9.0 kN・m
4.12.0 kN・m
5.18.0 kN・m
解答 3:
〔H20 No.6〕図のような外力を受ける静定の山形ラーメンにおいて、支点Eに生じる鉛直反力の大きさREの値と、C点に生じる曲げモーメントの大きさMCの値との組合せとして、正しいものは、次のうちどれか。
解答 4:下図のように支点Aを中心にしたモーメントの釣り合い条件式をたてる。この時、AE間の距離は右図を参考に求める。
ΣMA = 0
⇔ 24kN×3m – RE×8m = 0
⇔ RE = 9kN
次にC点から右(上図の実線部分)からMCを求める。
MC = – RE × 4m = – 9kN × 4m = -36kN・m
〔H29 No.4〕図のような外力を受ける3ヒンジラーメンにおいて、支点A、Bに生じる水平反力HA、HBの値と、C-D間のせん断力QCDの絶対値との組合せとして、正しいものは、次のうちどれか。ただし、水平反力の方向は、左向きを「+」とする。
解答 5:図のように反力を仮定する。鉛直方向、水平方向、B支点でのモーメントの釣り合い条件式を考える。
(ⅰ)ΣX = 0
⇔ HA + HB – 12kN = 0 ・・・①
(ⅱ)ΣY = 0
⇔ RA + RB = 0・・・②
(ⅲ)ΣMB = 0 (←次の(ⅳ)でHAから求めるためB支点にする)
⇔ RA × 6m + HA × 4m + 12kN × 4m = 0
⇔ 6RA + 4HA = -48kN・m
⇔ 3RA + 2HA = -24・・・③
次にピン節点は回転が自由なので、D点での曲げモーメントが0になることを利用する。点Dから左(実線)を考えると、
(ⅳ)MD = 0
⇔ RA × 4m + HA × 8m = 0
⇔ RA = -2HA・・・④
④式を③式に代入すると、
3(-2HA) + 2HA = -24・・・③’
⇔ HA = 6 kN(「+」左向き)・・・⑤
⑤式を①式に代入すると、
( 6 ) + HB – 12kN = 0 ・・・⑥
⇔ HB = 6 kN(「+」左向き)・・・⑦
⑤式を④式に代入すると、
⇔ RA = -2( 6 ) = -12 kN(「-」下向き) ・・・⑧
⑧式を②式に代入すると、
( -12 ) + RB = 0
⇔ RB = 12 kN(「+」上向き)
次にCD間に生じるせん断力QCDの絶対値を求める。QCDは点Dより左を見るとRAと同じ値であることがわかるので、QCD=RAとなる。これより、
QCD = RA = 12 kN
(関連問題:平成24年1級学科4、No.02、平成22年1級学科4、No.04、平成21年1級学科4、No.03、令和元年2級学科3、No.04、平成28年2級学科3、No.04、平成27年2級学科3、No.04、平成26年2級学科3、No.04、平成25年2級学科3、No.03、平成24年2級学科3、No.05、平成23年2級学科3、No.05、平成21年2級学科3、No.05)
〔H28 No.4〕図のような外力をうける静定ラーメンにおいて、支点A、Bに生じる垂直反力RA、RBの値と、C点に生じるせん断力QCの絶対値との組合せとして、正しいものは、次のうちどれか。ただし、鉛直反力の方向は、上向きを「+」、下向きを「-」とする。
解答 1:図のように反力を仮定する。鉛直方向、水平方向、支点Aのモーメントの釣り合い条件式を考える。
(ⅰ)ΣX = 0
⇔ HA = 8kN(左向き)
(ⅱ)ΣY = 0
⇔ RA + RB = 0・・・①
(ⅲ)ΣMB = 0
⇔ RA×4m + 8kN×2m = 0
⇔ RA = -4kN(「-」下向き)・・・②
式②を式①に代入すると、
RB – 4kN = 0
⇔ RB = 4 kN(「+」上向き)
次にC点に生じるせん断力QCの絶対値を求める。QCは点Cより右から見るとRBと同じ値であることがわかるので、QC=RBとなるため、
QC = RB = 4 kN
(関連問題:平成24年1級学科4、No.02、平成22年1級学科4、No.04、平成21年1級学科4、No.03、令和元年2級学科3、No.04、平成29年2級学科3、No.04、平成27年2級学科3、No.04、平成26年2級学科3、No.04、平成25年2級学科3、No.03、平成24年2級学科3、No.05、平成23年2級学科3、No.05、平成21年2級学科3、No.05)
〔H27 No.4〕図のような外力を受ける静定ラーメンにおいて、支点A、Bに生じる鉛直反力RA、RBの値と、C点に生じる曲げモーメントMCの絶対値との組合せとして、正しいも のは、次のうちどれか。ただし、鉛直反力の方向は、上向きを「+」、下向きを「-」とする。
解答 2:図のように反力を仮定する。鉛直方向、水平方向、支点Aのモーメントの釣り合い条件式を考える。
(ⅰ)ΣX = 0
⇔ HA = -2 kN(左向き)
(ⅱ)ΣY = 0
⇔ RA + RB – 4kN = 0・・・①
(ⅲ)ΣMA = 0
⇔ –RB×4m + 2kN×4m + 4kN×2m = 0
⇔ RB = 4 kN(「+」上向き)・・・②
式②を式①に代入すると、
RA + 4kN = 4kN
⇔ RA = 0 kN
次にC点に生じる曲げモーメントMCの絶対値を求める。この時、点Cから右を見る(上図を参照)。
MC = – RB × 2m
= – 4kN ×2m
= – 8kN・m
よって、その絶対値は 8kN・mとなる。
(関連問題:平成24年1級学科4、No.02、平成22年1級学科4、No.04、平成21年1級学科4、No.03、令和元年2級学科3、No.04、平成29年2級学科3、No.04、平成28年2級学科3、No.04、平成27年2級学科3、No.04、平成26年2級学科3、No.04、平成25年2級学科3、No.03、平成23年2級学科3、No.05、平成21年2級学科3、No.05)
〔H24 No.5〕図のような外力を受ける静定ラーメンにおいて、支点A、Bに生じる鉛直反力RA、RBの値と、C点に生じるせん断力QCの絶対値との組み合わせとして、正しいものは、次のうちどれか。ただし、鉛直反力の方向は、上向きを「+」、下向きを「―」とする。
解答 5:図のように反力を仮定する。鉛直方向、水平方向、支点Aのモーメントの釣り合い条件式を考える。
(ⅰ)ΣX = 0
⇔ HA = – 60kN(左向き)
(ⅱ)ΣY = 0
⇔ RA + RB = 0・・・①
(ⅲ)ΣMA = 0
⇔ –RB×6m + 60kN×8m = 0
⇔ RB = 80kN(「+」上向き)・・・②
式②を式①に代入すると、
RA + 80kN = 0
⇔ RA = -80kN(「-」下向き)
次にC点に生じるせん断力QCの絶対値を求める。QCは点Cより右から見るとRBと同じ値であることがわかるので、QC=RBとなるため、
QC = RB = 80kN
(関連問題:平成24年1級学科4、No.02、平成22年1級学科4、No.04、平成21年1級学科4、No.03、令和元年2級学科3、No.04、平成29年2級学科3、No.04、平成28年2級学科3、No.04、平成27年2級学科3、No.04、平成26年2級学科3、No.04、平成25年2級学科3、No.03、平成23年2級学科3、No.05、平成21年2級学科3、No.05)
〔H22 No.6〕図のような荷重を受ける骨組みの柱の両端A、Bに生じる曲げモーメントMA、MBの大きさの組合せとして、正しいものは、次のうちどれか。
解答 4:
〔R02 No.4〕図のような曲げモーメント図となる静定ラーメンにおいて、受けている外力の大きさとして、正しいものは、次のうちどれか。ただし、曲げモーメント図は、材の引張側に描くものとする。
解答 5:
〔H30 No.4〕図のような外力を受ける静定ラーメンにおける曲げモーメント図の形として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、曲げモーメント図は、材の引張側に描くものとする。
解答 4:この問題は計算で解く問題ではない。
まずX方向の釣り合いにより、柱(左)の支点において左向きに力Pが生じている。柱(左)の最上部にかかるモーメントは、P×2l=2Plであり、柱(左)の下部支点(モーメント0)から徐々に1Plまで曲げモーメントがかかっていく。この時右側(+)にかかっているので、制定ラーメンの内側にM図が作図される。すると選択肢は3,4,5となる。
また、ピンローラー支点には水平反力は生じないので、柱(右)には曲げモーメントは生じない。つまり、選択肢は2,4になるので、
正解肢は4になる。
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