
二級建築士学科試験
2023年7月02日(日)
令和05年度試験日まであと 日!
〔H26 No.01〕日本の歴史的な建築物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.薬師寺東塔(奈良県)は、各重に裳階が付いた本瓦葺きの五重塔であり、奈良時代に建てられた建築物である。
2.円覚寺舎利殿(神奈川県)は、部材が細く、組物が精密に細工され、屋根の反りが強い等の禅宗様(唐様)の特徴を持った建築物である。
3.法隆寺金堂(奈良県)は、重層の入母屋造りの屋根を持つ堂であり、飛鳥様式で建てられた建築物である。
4.中尊寺金色堂(岩手県)は、外観が総漆塗りの金箔押しで仕上げられた方三間の仏堂であり、平安時代に建てられた建築物である。
5.東大寺南大門(奈良県)は、大仏様(天竺様)の建築様式であり、鎌倉時代に再建された建築物である。
〔H26 No.02〕住宅作品に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。ただし、( )内は竣工年、所在地を示す。
1.小篠邸(1981年、兵庫県)は、コンクリートで仕上げられた中庭を挟んで平行に配置された2棟と円弧を描いた増築のアトリエから構成され、敷地の段差を巧みに処理して光を採り込んだ住宅であり、安藤忠雄が設計した。
2.立体最小限住居(1950年、東京都)は、住宅に関する技術・工法の合理主義的発想から、吹抜け空間を設けることで、最小限でありながら空間的広がりを持たせた住宅であり、池辺陽が設計した。
3.スカイハウス(1958年、東京都)は、取替えや位置の変更が可能な「ムーブネット」と呼ばれる設備ユニットを備え、4枚の壁柱に支えられた住宅であり、菊竹清訓が設計した。
4.塔の家(1966年、東京都)は、都市部の狭い不整形な敷地に対し、住空間は極めて狭いながら垂直方向に積層して広がりを持たせた住宅であり、東孝光が設計した。
5.軽井沢の山荘(1963年、長野県)は、1階部分が土台を兼ねた鉄筋コンクリート造で、その上に大きく張り出した片流れ屋根の木造2階部分が特徴の住宅であり、坂倉準三が設計した。
解答 5:軽井沢の山荘は、吉村順三の設計。坂倉準三の代表作品には新宿西口駅前広場、神奈川県立近代美術館、パリ万博日本館などがある。また国際文化会館は前川國男・吉村順三とともに共同設計している。
〔H26 No.03〕用語・単位に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.熱伝達率の単位は、熱伝導率の単位と異なり、W/(m・K)である。
2.日射量は、ある面が受ける単位面積・単位時間当たりの日射エネルギー量で表され、その単位はW/m2である。
3.絶対湿度の単位は、相対湿度の単位と異なり、kg/kg(DA)である。
4.着衣量は、人の温熱感覚に影響し、その単位はcloである。
5.音の強さは、音波の進行方向に垂直な単位面積を単位時間当たりに通過する音響エネルギー量で表され、その単位はW/m2である。
解答 1:熱伝達率は材料表面1m2当たりに1時間でどれだけの熱量が伝わるかを示している。単位はW/(m2・K)。この値が大きいほど、熱が伝わりやすい。熱伝導率の単位はW/(m・K)
〔H26 No.04〕換気に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.居室の空気中において、一般に、二酸化炭素の許容濃度は0.1%(1,000ppm)であり、毒性の強い一酸化炭素の許容濃度は0.001%(10ppm)である。
2.換気回数は、室の1時間当たりの換気量を室容積で除した値である。
3.第3種機械換気方式は、室内を負圧に保持し、室外への汚染質の流出を防ぐことができるので、便所などに用いられる。
4.汚染質が発生している室における必要換気量は、その室の容積の大小によって変化する。
5.2階建の住宅において、屋内の温度よりも外気温が低い場合、下階には外気が入ってくる力が生じ、上階には屋内の空気が出ていく力が生じる。
解答 4:必要換気量は、以下の式で算出されるので、室の容積の大小は関係ない。
必要換気量Q = (一人当たりの二酸化炭素発生量 × 在室者数 ) / (室内の汚染質の許容濃度 – 外気中の汚染室濃度)
(関連問題:平成29年1級学科2、No.03、平成28年1級学科2、No.03、平成27年1級学科2、No.04、平成26年1級学科2、No.02、平成30年2級学科1、No.04、平成28年2級学科1、No.06、平成26年2級学科1、No.04、平成24年2級学科1、No.04、平成23年2級学科1、No.03、平成21年2級学科1、No.04)
〔H26 No.05〕伝熱に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.鉄筋コンクリート造建築物において、暖房により室温を一定に保っていた場合、暖房停止後の室温の低下は、外壁の構成材料とその厚みが同じであれば、一般に、内断熱工法とした場合より外断熱工法とした場合のほうが小さい。
2.グラスウールの熱伝導率は、繊維の太さが同じであれば、かさ比重が16kg/m3のものより32kg/m3のもののほうが小さい。
3.白色ペイント塗りの壁の場合、可視光線などの短波長放射の反射率は高いが、赤外線などの長波長放射の反射率は低い。
4.建築材料の熱伝導率の大小関係は、一般に、木材>普通コンクリート>金属である。
5.グラスウールを充填した木造建築物の外壁における「平均熱貫流率」は、木部のヒートブリッジ(熱橋)の影響により、「グラスウールを充填した部分の熱貫流率」に比べて大きい。
解答 4:熱伝導率は、材料の比重が大きいものほど大きい。材料の大小関係について、金属>コンクリート>木材となる。
〔H26 No.06〕 図は、木造建築物の外壁の断面を示したものである。冬期における外壁の内部結露防止上、最も望ましいものは、次のうちどれか。


解答 4:内部結露は、室内の高温多湿の空気が壁内に侵入し、それが冷やされて水滴になる。なので内部結露防止上、室内側の空気が壁内に入らないように考えれば良い。なので①室内側の壁は気密性を大きくし、②次に防湿層を切れ目なく設ける。また壁内に侵入した湿り空気を逃がすため、③室外側の外壁は気密性を小さくし、④断熱材との間に空気層を入れる。
〔H26 No.07〕日照・日射等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.冬至の日の1日当たりの直達日射量は、水平面より南向き鉛直面のほうが大きい。
2.建築物の開口部に水平な庇を設ける場合、夏期における日射遮蔽効果は、南面より西面のほうが大きい。
3.夏至の日の居室の冷房負荷は、開口部を南面に設けるより西面に設けるほうが大きい。
4.北向き鉛直面は、春分の日から秋分の日までの期間に、直達日射を受ける。
5.ダイレクトゲイン方式によるパッシブソーラーハウスを計画する場合、室内の熱容量を大きくしたほうが冬期における太陽熱の利用効果が高い。
解答 2:夏期において南面には正午にもっとも太陽高度が高くなり、強い日差しがあたるので水平な庇は有効である。西面には夕方ごろに西陽が当たるが、太陽高度が低いので水平なひさしはあまり効果がない。
〔H26 No.08〕採光・照明等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.住宅の居間における団らんのための照度は、一般に、150~300 lx程度がよいとされている。
2.一つの窓を有する室内におけるある点の昼光率は、一般に、窓からの距離が遠いほど低くなる。
3.室内の照度の均斉度は、ある作業面上において、最低照度が同じであれば、最高照度が高いほど高くなる。
4.一般に、明順応は比較的短時間で完了するが、暗順応には比較的長時間を要する。
5.光源の色は、色温度が高いほど白く青みを帯び、色温度が低いほど黄色から赤みを帯びる。
解答 3:室内の照度の均斉度は、ある作業面上において、最低照度が同じであれば、最高照度が高いほど高くなる。
〔H26 No.09〕音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.室内騒音の許容値をNC値で示す場合、NC値が大きくなるほど許容される騒音レベルは高くなる。
2.同じ厚さの一重壁であれば、一般に、壁の単位面積当たりの質量が大きいものほど、透過損失が大きい。
3.同じ音圧レベルの場合、一般に、1,000Hzの純音より100Hzの純音のほうが大きく聞こえる。
4.音が球面状に一様に広がる点音源の場合、音源からの距離が2倍になると音圧レベルは、約6dB低下する。
5.残響時間は、音源から発生した音が停上してから、室内の平均音圧レベルが60dB低下するまでの時間をいう。
解答 3:音は周波数が高いほど高音になり、1,000Hzの音は、10Hzの音よりも高音に聞こえる。また、人は低音に対する感度が鈍いため、同じ音圧レベルにおいては1,000Hzの音は、10Hzの音よりも大きく聞こえる。
〔H26 No.10〕屋外気候に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.気温の年較差は、一般に、沿岸部より内陸部のほうが大きい。
2.快晴日における沿岸部の風は、日中は陸から海へ、夜間は海から陸へ吹く傾向がある。
3.真冬日の判定には日最高気温が用いられ、冬日の判定には日最低気温が用いられる。
4.快晴日における相対湿度は、一般に、1日のうちで、夜間は高く、日中は低くなる。
5.快晴日の夜間における建築物の表面温度は、鉛直面より水平面のほうが低くなりやすい。
解答 2:日中は海から陸に風(海風)が吹き、夜間は陸から海に風(陸風)が吹く傾向にある。
〔H26 No.11〕住宅の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.ツインベッドを用いる夫婦寝室の内法面積を、収納スペースも含めて9m2とした。
2.キッチンの機器の配置において、L字型とする場合に、シンク、レンジ、冷蔵庫の各前面の中心を結ぶ動線によってできる三角形の3辺の和が、4m程度となるようにした。
3.浴槽の縁は、腰掛けて浴槽に出入りできる形状とし、その高さを洗い場の床面から400mmとした。
4.食器棚(幅1,200mm、奥行450mm)と4人掛けの食卓があるダイニングの内法面積を、11m2とした。
5.2階にあるバルコニーにおいて、バルコニーの床面からの高さが500mmの腰壁の上部に設置する手摺の高さを、腰壁の上端から800mmとした。
解答 1:ツインベッドを用いる夫婦寝室の広さは、収納スペースを含めないで13m2以上、収納スペースを含めると16m2以上が望ましい。ツインベッドを用いる夫婦寝室の広さは、収納スペースを含めないで13m2以上設けるのが望ましい。
〔H26 No.12〕集合住宅の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.スケルトンインフィル住宅は、「建築物の躯体や共用設備部分」と「住戸専有部分の内装や設備」とを明確に分けて計画することによって、住戸の更新性や可変性を高めた集合住宅である。
2.リビングアクセス型は、一般に、各住戸の表情を積極的に表に出すことを意図して、共用廊下側に居間や食事室を配置する形式である。
3.テラスハウスは、接地型住宅であり、各住戸が専用庭を持っている。
4.メゾネット型は、一般に、フラット型に比べて、プライバシーを確保しやすく、居住性を高めやすい住戸形式である。
5.コレクティブハウスは、住宅入居希望者が集まり、協力して企画・設計から入居・管理までを運営していく方式の集合住宅である。
解答 5:コレクティブハウスは、各居住者が独立した生活を確保しながら、厨房や食堂等を共用する方式の住宅。設問の「住宅入居希望者が集まり、協力して企画・設計から入居・管理までを運営していく方式の集合住宅」はコーポラティブハウスの説明。
〔H26 No.13〕商業建築の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.ビジネスホテルにおいて、「延べ面積」に対する「客室部門の床面積の合計」の割合を70%とした。
2.一般的なレストランにおいて、「レストラン全体の床面積」に対する「厨房の床面積」の割合を30%とした。
3.貸事務所ビルにおいて、「基準階の床面積」に対する「基準階の収益部分の床面積の合計」の割合を80%とした。
4.喫茶店において、「喫茶店全体の床面積」に対する「厨房の床面積」の割合を15%とした。
5.量販店において、「延べ面積」に対する「売場部分の床面積の合計(売場内の通路を含む)」の割合を50%とした。
〔H26 No.14〕学校等の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.保育所において、保育室は、乳児用と幼児用とを間仕切りのないワンルームとし、乳児と幼児の人数比の変動に対応できるようにした。
2.幼稚園において、園児用の大便器のブースの仕切りの高さを1.2mとした。
3.小学校の敷地内において、環境教育の場として、自然の生態系を観察できるビオトープを設けた。
4.小学校において、多様化する学習形態に合わせたワークスペースとして、多目的スペースを普通教室に隣接して設けた。
5.教科教室型の中学校において、学校生活の拠点となるホームベースを、移動の際に立ち寄りやすい場所に設けた。
解答 1:保育室の計画で、乳児は幼児と比べてまだ歩くことがおぼつかなく、ほふくすることが多い。そのため行動能力が異なるので乳児室と幼児室は兼用してはならない。
〔H26 No.15〕駐車場及び駐輪場の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.一般用自転車の駐輪スペースを、1台当たり幅60cm、長さ190cmとした。
2.車椅子使用者専用の駐車スペースを、1台当たり幅300cm、長さ550cmとした。
3.屋内駐車場において、自動車用の斜路の本勾配を1/8とした。
4.屋内駐車場において、1台当たりの駐車所要面積をなるべく少なくできるように、60度駐車形式ではなく、直角駐車形式とした。
5.直角駐車形式の屋内駐車場において、自動車用の車路の幅員を6mとした。
解答 2:車椅子使用者専用の駐車スペースは、乗降スペースを含めて幅3,500mm以上とする(乗降スペース1,400以上、車体スペース2,100mm程度)。長さは乗降には影響しないので一般車と同じ寸法でも良い(5,000mm~6,000mm程度)。
〔H26 No.16〕建築物の各部の寸法及び床面積に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.飲食店において、立位で食事をするためのカウンターの高さを、床面から1,000mmとした。
2.診療所において、病室のベッド1床当たりの左右に設けるあき寸法を、ベッドの端から750mmとした。
3.病院において、患者4人収容の一般病室の内法面積を、20m2とした。
4.一般的な事務所において、12人が執務する事務室の床面積を、120m2とした。
5.図書館の便所において、隣り合うストール型小便器の心々間隔を、800mmとした。
解答 3:一般病室の床面積は、内法寸法で1床あたり、6.4m2以上と定められている。
〔H26 No.17〕高齢者や身体障がい者等に配慮した建築物の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.高齢者を対象とした施設において、非常時に円滑に避難できるように、白地の施設の見取図に黄色で避難路を示した。
2.廊下の手摺を上下2段に設置し、床面からの高さを、800mmと600mmとした。
3.住宅の改修において、階段の手摺については、両側に設置する余裕がなかったので、高齢者が降りるときの利き手側に設置した。
4.車椅子使用者に配慮して、室内のドアのキックプレートの高さを、床面から350mmとした。
5.車椅子使用者が利用する高低差160mmの傾斜路において、勾配を1/8とした。
解答 1:目の老化による視力低下状態では、黄色は区別しにくい。白地に赤や黒などを用いると良い。特に高齢者が利用する施設では見取り図や案内図には白地に黄は用いないようにする。
〔H26 No.18〕住宅地の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.近隣住区内の街路は、一般に、通過交通を防ぐために、ループ状やクルドサックとすることが多い。
2.地区公園は、2~3の近隣分区を合わせた程度の住民の利用を対象とした公園である。
3.近隣住区は、一般に、小学校を1校必要とする程度の人口規模を単位としたものである。
4.近隣グループごとに、公共施設として、プレイロットを設ける。
5.スプロールは、都市周辺部において、市街地が無計画、無秩序に拡大していく現象である。
〔H26 No.19〕建築設備に関する次の用語の組合せのうち、最も関係の少ないものはどれか。
1.照明設備–––––––––––グレア
2.給水設備–––––––––––スロッシング
3.空気調和設備––––––– ペリメータ
4.衛生器具設備––––––– ドレンチャ
5.排水設備––––––––––– ディスポーザ
解答 4:ドレンチャーは防火設備の一つ。このドレンチャから噴出する水で水幕を作り、隣接する建築物などから、未だ火災には至っていない建築物への延焼を防ぐための設備。
〔H26 No.20〕空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.ガスエンジンヒートポンプは、一般に、契約電力を低減させたい場合や、暖房負荷の大きい寒冷地で使用する場合に適している。
2.ガス吸収冷温水機は、夏期、冬期ともにガスを燃焼させ、冷水と温水を同時に又は切り換えて取り出すことができる。
3.密閉回路の冷温水配管系には、一般に、膨張タンクは不要である。
4.気化式加湿器は、一般に、加湿素子を水で濡らし、これに空気を接触させ、空気の持つ顕熱により水を蒸発させて加湿を行うものである。
5.放射冷房を行う場合は、放射パネル表面における結露を防止するために、放射パネル表面の温度を下げ過ぎないように制御する必要がある。
解答 3:「密閉回路」では、一般に、配管内の水が高温になって膨張することによる急激な圧力上昇を防止するために膨張タンクを設置する。
〔H26 No.21〕定風量単一ダクト方式の空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.熱負荷特性が異なる室に対して、それぞれの室の負荷変動に姑応することができない。
2.風量が一定であるので、十分な換気量を定常的に確保できる。
3.冷却除湿した空気の再熱を行わない場合、部分負荷時における室内湿度は、一般に、設定条件よりも上昇する。
4.熱負荷のピークの同時発生がない場合、変風量単一ダクト方式に比べて、空調機やダクトサイズを小さくすることができる。
5.中間期や冬期において、室温よりも低い温度の外気を導入して冷房することができる。
解答 4:「定風量方式」では、各室・各ゾーンの熱負荷時のピーク時に必要な最大風量を常に送らないといけない。対して「変風量方式」では、各室・各ゾーンで、その時々の必要な風量に変えられるため、空調機の容量やダクトの大きさを小さくすることができる。
〔H26 No.22〕給排水設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.屋内の給水管の結露防止のために、一般に、保温材を用いて防露被覆を行う。
2.高置水槽方式は、一般に、水道直結増圧方式に比べて、給水引込管の管径が大きくなる。
3.バキュームプレーカは、吐水した水又は使用した水が、逆サイホン作用により給水管に逆流することを防止するために設けられる。
4.ポンプ直送方式は、受水槽を設け、給水ポンプによって、建築物内の必要な箇所に給水する方式である。
5.上水道の給水栓からの飲料水には、所定の値以上の残留塩素が含まれていなければならない。
解答 2:管径は瞬時最大給水流量に合わせて決定する。高置水槽方式は、貯水分で最大使用時に対応できるので、給水引込管径は小さくてもよい。対して水道直結方式は最大需要に対応するために管径も大きくなってしまう。
〔H26 No.23〕電気設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.無効電力を削減するため、誘導電動機に進相コンデンサを並列に接続した。
2.搬送動力を削減するため、送風機やポンプ等の電動機をインバータ制御とした。
3.配電線路の電力損失を少なくするため、負荷電流が大きくなるような電圧で配電電圧を計画した。
4.変圧器の電力損失を少なくするため、負荷に合わせて変圧器の台数制御を計画した。
5.消費電力を削減するため、便所に人感センサーと連動させた照明器具を用いた。
解答 3:同じ電力を送電する際、電力損失を小さくするためには、電圧を高くして、電流を小さくする。
〔H26 No.24〕次の消防用設備等のうち、消防隊による本格的な消防活動を目的とした設備として、最も不適当なものはどれか。
1.無線通信補助設備
2.連結散水設備
3.連結送水管設備
4.非常コンセント設備
5.屋内消火栓設備
解答 5:「屋内消火栓設備」は、主に火災発生時に在館者や管理者などが手動操作により初期消火活動にあたる設備である。
〔H26 No.25〕環境・省エネルギーに配慮した建築設備計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.年間を通じて安定した給湯需要のある大きな建築物に対して、コージェネレーションシステムを採用した。
2.小便器の洗浄水として、雨水・排水再利用水を使用する計画とした。
3.夏期の昼間における冷房負荷を低減するため、外気温が低下する夜間に自然換気を行い、昼間に建築物の内部に蓄えられた熱を排出する計画とした。
4.換気による冷暖房負荷を低減するため、全熱交換型の換気設備を採用した。
5.窓システムにおいて、日射による窓部からの熱負荷低減を図るため、ダブルスキン方式より日射による熱負荷の低減効果が高いエアバリア方式を採用した。
解答 5:エアバリア方式は、エアフローウィンド方式やダブルスキン方式よりも熱負荷の低減効果は小さい。
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