令和02年度2級建築士-学科Ⅰ計画

建築士過去問解説

令和02年度 学科Ⅰ-計画
25問掲載

二級建築士学科試験:2020年7月04日(日)
令和03年度試験日まであと 日!

 

〔R02 No.1〕日本の歴史的な建築物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。ただし、(    )は、所在地を示す。

1. 姫路城大天守(兵庫県)は、白漆喰しっくいで塗りめられた外壁が特徴的な城郭建築最盛期を代表する建築物である。
2. 三仏寺投入堂(鳥取県)は、修験の道場として山中に営まれた三仏寺の奥院であり、岩山の崖のくぼみに建てられた、かけ造りの建築物である。 
3. 厳島神社社殿(広島県)は、両流れ造りの屋根をもつ本殿と摂社まろうど神社が主要な社殿で、拝殿、はらえ殿どの、舞台、回廊などで構成された建築物である。
4. 旧正宗寺三匝さんそう堂(福島県)は、通称さざえ堂と呼ばれ、二重螺旋らせんの連続斜路を有する建築物である。
5. 伊勢神宮内宮正殿は(三重県)は、新明造りの建築様式であり、全ての柱が礎石の上に立てられている建築物である。

解答 5:「伊勢神宮内宮正殿」は、「神明造り」の代表的建築であり、正面入り口を平側(平入り)に設けている。古来、倉庫として用いられた高床式家屋が神社形式に転化したものと見られ、その名残で基礎石や土台がなく、掘立て柱となっている。

〔R02 No.2〕住宅作品とその設計者との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1. ロビー邸—————フランク・ロイド・ライト
2. ファンズワース邸—-ミース・ファン・デル・ローエ
3. フィッシャー邸——ルイス・カーン
4. 塔の家—————–坂倉準三
5. 小篠邸—————–安藤忠雄

解答 4:「塔の家(東京都)」は1966年に建築された東孝光の代表的作品。都心における不整地で狭い敷地に対して地下1階・地上5階を垂直に積層していく「狭小住宅」である。

http://sumainoact.blog58.fc2.com/より引用

〔R02 No.3〕用語とその単位との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1. 立体角投射率—– %
2. 日射量————- W/m2
3. 熱伝達率———– W/(m・K)
4. 比熱—————- kJ/(kg・K)
5. 光束—————- lm

解答 3:熱伝達率とは、熱伝達による伝熱量の割合。
単位はW/(m2・K)
材料表面と空気の温度差が1℃のとき、材料表面1m2当たりに1時間でどれだけの熱量が伝わるかを示している。

〔R02 No.4〕室内の空気環境に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1. 送風機を給気側又は排気側のどちらかに設ける場合、室内の汚染空気を他室へ流出させないようにするには、排気側へ設ける。
2. 室内のある点の空気が、流出口までに達するのに要する平均時間を空気齢という。
3. 温度差による自然換気の効果を高めるためには、給気口と排気口の高低差を大きくする。
4. 透湿とは、多孔質材料等の壁の両側に水蒸気圧差がある場合、水蒸気圧の高いほうから低いほうへ壁を通して湿気が移動することである。
5. JIS及びJASにおけるホルムアルデヒド放散量による等級区分の表示記号では、「F☆☆☆」より「F☆☆☆☆」のほうが放散量は小さい。

解答 2:「空気齢」とは、換気効率の指標の一つ。 局所空気齢ともいい、給気口から入った新鮮空気が、室内のある点に至るまでの時間のこと。設問の「室内のある点の空気が、流出口までに達するのに要する平均時間」は空気余命である。

〔R02 No.5〕伝熱に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1. 熱伝導は、物質内部に温度差がある場合、湿度が高いほうから低いほうへ熱エネルギーが移動する現象をいう。
2. 熱放射は、ある物体から他の物体へ直接伝達される熱の移動現象であり、真空中においても生じる。
3. 壁面と壁面に接する流体との間で熱が移動する現象は、対流熱伝達である。
4. ちゅう密な個体や静止している流体の中では、熱伝達、熱対流、熱放射のうち、熱伝導のみが生じる。
5. 物質の熱容量が小さくなると、熱の吸収による温度上昇と放出による温度降下とが遅くなり、蓄熱という現象が生じる。

解答 5:「蓄熱」は物質の熱容量が大きいと生じる現象である。コンクリート躯体のパッシブデザインにおける蓄熱を利用した手法では、「外断熱とすること」、「開口部からの日射を直接コンクリート躯体に当てること」、「コンクリート躯体を直接室内に露出させること」等が有効である。

〔R02 No.6〕図に示す湿り空気線図中のA点の湿り空気(乾球温度20℃、相対湿度30%)及びB点の湿り空気(乾球温度30℃、相対湿度60%)に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1. A点の温度を乾球温度30℃まで加熱すると、相対湿度は約17%まで低下する。
2. B点の空気が15℃の壁面に触れると、壁の表面に結露が発生する。
3. A点の空気に含まれる水蒸気量は、B点の空気に含まれる水蒸気量の約50%である。
4. A点の空気をB点の空気と同様な状態にするには、加熱と同時に乾燥空気1kg当たり約12gの加湿が必要となる。
5. A点の空気とB点の空気とを同じ量だけ混合すると、「乾球温度約25℃、相対湿度約50%」の空気となる。

解答 3:A点の相対湿度は30%、絶対湿度は4.3g/kg(DA)で、B点の相対湿度は60%、絶対湿度は16g/kg(DA)である。「空気に含まれる水蒸気量」は、絶対湿度なので、A点の空気に含まれる水蒸気量は、B点の空気に含まれる水蒸気量の約27%である。

〔R02 No.7〕日射・採光・照明に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1. 室内の採光性能を評価する場合は、一般に、直射日光は除き、天空光のみを対象とする。
2. 照度均斉度は、室全体の照度分布の均一さを評価する指標であり、その数値が1に近いほど均一であることを示している。
3. 冬至の日の1日当たりの直達日射量は、水平面より南向き鉛直面のほうが大きい。
4. 視野内に高輝度な光が入ることによって、視認性の低下にかかわらず、不快感を生じさせるを不快グレアという。
5. 人工光源の平均演色評価数の値が小さいほど、自然光の下での物体色の見え方に近い。

解答 5:光に照らされたときの、物体の色の見え方を「演色性」といい、 この演色性は「平均演色評価数」で示し、この値が100に近い(大きい)ほど自然光の下での物体色の見え方に近い。

〔R02 No.8〕音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.音波は、波の伝搬方向と媒質粒子の振動方向が等しい縦波である。
2.無限大の面音源から放射された音は、距離減衰することなく伝搬する。
3.直接音と反射音の行路差が17m以上になると、エコー(反響)が生じる可能性がある。
4.空気中の音速は、気温にかかわらず、340m/sである。
5.音における聴感上の三つの要素は、音の大きさ音の高さ、音色である。

解答 4:音の速さは以下の公式で求める。
C = 331.5 + 0.6 t
気温に大きく影響され、空気中の音の速さは0度の時に331.5 m/sである。そして1度ごとに0.6m/s ずつ増減する。

〔R02 No.9〕吸音・遮音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.同じ厚さの一重壁であれば、一般に、壁の単位面積当たりの質量が2倍になると、垂直入射する音の透過損失は3dB大きくなる。
2.室間音圧レベル差(D値)は、隣接する2室間の空気音の遮音性能を評価するものであり、その数値が大きいほど性能が優れている。
3.吸音材料は、一般に、音の透過性が高いので、遮音性能を期待できない。
4.多孔質材料の吸音率は、一般に、低音域より高音域のほうが大きい。
5.残響時間は、音源から発生した音が停止してから、室内の平均音圧レベルが60dB低下するまでの時間をいう。

解答 1:同じ厚さの一重壁であれば、一般に、単位面積当たりの質量が大きいものほど、音響透過損失が大きい(質量則:Mass Low)。単層壁の質量が2倍になると、透過損失の値は約6dB増加し、質量が3倍になれば透過損失の値は約9.5dB増加する。

〔R02 No.10〕屋外気候に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.月平均気温の1年の最高気温と最低気温の差を年較差といい、高緯度地域で大きく、低緯度地域で小さくなる傾向がある。
2.我が国において、一般に、全天積算日射量は夏至の頃に最大となるが、月平均気温は地面の熱容量のため夏至より遅れて最高となる。
3.日平均気温が、30°C以上の日を真夏日、0°C未満の日を真冬日という。
4.ある地域の特定の季節・時刻における風向の出現頻度を円グラフに表したものを、風配図という。
5.縦軸に月平均気温、横軸に月平均湿度をプロットし、年間の推移を示した図をクリモグラフという。

解答 3:1日の寒暖の指標として気象庁が以下のように定義している。真夏日、真冬日は「日平均気温」ではなく「最高気温」で定義している。
「夏日」:最高気温が25度以上
「冬日」:最低気温が0度以下
「真夏日」:最高気温が30度以上
「真冬日」:最高気温が0度以下

〔R02 No.11〕住宅の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.家族や来客等、複数人で四方を取り囲んで調理ができるように、台所の形式をアイランド型とした。
2.開放的な室内空間にするため、平面形式を、水回りや階段などを1箇所にまとめて配置するコア型とした。
3.高齢者の使用する書斎において、机上面の照度は、JISにおける照度基準の2倍程度とした。
4.寝室の気積を、1人当たり6m3とした。
5.高齢者に配慮して、階段の勾配を7/11以下となるようにし、踏面の寸法を300mmとした。

解答 4:室内の空気の総量(床面積×平均の天井の高さ)を「気積」といい、換気計画をするときに必要な数字である。住宅の計画に関しては気積の規定はないが、寝室の気積を1人当たり6m2とすると天井高さ2.1mとして計算すると床面積が3m2以下になってしまい小さくなり、不適合となる。(関連問題:平成12年2級学科1)
なお、労働安全衛生規則600条では、「事業者は、労働者を常時就業させる屋内作業場の気積を、(省略)労働者1人について、10m2以上としなければならない」と規定している。

〔R02 No.12〕集合住宅の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.コレクティブハウスは、厨房や食堂などを共用しながら、各居住者が独立した生活を確保することができる。
2.中廊下型は、片廊下型に比べて、プライバシー・遮音・採光などの居住性を確保しやすい。
3.コーポラティブハウスは、住宅入居希望者が組合を作り、協力して企画・設計から入居・管理まで運営していく方式の集合住宅である。
4.スキップフロア型は、一般に、共用廊下を介さずに、外気に接する 2方向の開口部を有した住戸を設けることができる。
5.リビングアクセス型は、一般に、共用廊下側に居間を配置することで、各住戸の表情を積極的に表に出すことなどを意図しているが、プライバシーの確保には注意を要する。

解答 2:「プライバシー・遮音・採光」を考慮すると、中廊下型よりも、片廊下型の方が計画しやすい。

〔R02 No.13〕事務所ビルの計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.レンタブル比は、貸事務所ビルの収益性に関する指標の一つであり、収益部分の床面積に対する非収益部分の床面積の割合である。
2.高層の事務所ビルにおける乗用エレベーターの台数については、一般に、最も利用者が多い時間帯の5分間に利用する人数を考慮して計画する。
3.事務室の机の配置方式において、特に業務に集中することが必要な場合、一般に、対向式レイアウトよりも並行式レイアウトのほうが適している。
4.事務室において、人が椅子に座ったときの視界を遮り、立ったときに全体を見通すことができるパーティションの高さは、120cm程度である。
5.オフィスランドスケープは、一般に、固定間仕切を使用せず、ローパーティション・家具・植物などによって事務室のレイアウトを行う手法である。

解答 1:貸事務所ビルの計画において、レンタブル比は、収益性に関する指標の一つであり、延べ面積に対する貸室部分(収益部分)の床面積の合計の割合である。 

〔R02 No.14〕社会福祉施設等又は高齢者、身体障がい者等に配慮した建築物の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.車椅子使用者に配慮し、避難施設となる屋内の通路には、車椅子を円滑に利用できる有効幅員、ゆとりある空間を確保し、原則として段を設けない。
2.ユニットケアは、入居者の個性や生活リズムに応じて暮らしていけるようにサポートする介護手法であり、ユニットごとに「入居者の個室」と「入居者が他の入居者や介護スタッフ等と交流するための共同生活室」とを備えていることが特徴的である。
3.車椅子使用者に配慮し、エントランスから道路境界線まで50cmの高低差が生じるアプローチを計画する場合、スロープの勾配は、1/8程度を基本とする。
4.車椅子使用者が利用する浴室は、浴槽の深さを50cm程度、エプロンの高さを40~45cm程度 とする。
5.特別養護老人ホームにおけるサービス・ステーションは、一般に、療養室に近接して設ける。

解答 3:建築物移動等円滑化誘導基準に規定されている敷地内の傾斜路の勾配は、1/15を超えてはならない。(省令114号11条)

〔R02 No.15〕建築物の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.劇場において、大道具などを搬出入するサービス用出入口の位置は、観客動線からは切り離し、車両が道路から進入しやすいものとする。
2.診療所において、X線撮影室は、一般に、診察室及び処置室に近接させる。
3.幼稚園において、園舎と園庭との出入りのための昇降口を設ける場合、一般に、園舎等の周囲を回せず園庭へ出やすい位置に計画する。
4.図書館において、図書の無断持ち出しを防ぐために、BDS(ブック・ディテクション・システム)を導入する。
5.博物館の荷解室及び収蔵庫は、収蔵品に付着した害虫等を駆除するためのくん蒸室からできるだけ離して配置する。

解答 5:資料館や博物館の荷解室及び収蔵庫は、燻蒸室と隣接して配置する。導線が荷解→燻蒸→収蔵となるためである。

吹田市立図書館の燻蒸室(吹田市立図書館HPより)

〔R02 No.16〕建築計画における各部寸法及び床面積に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.一般の病室において、4床室の内法寸法を、幅6m、奥行5.8mとした。
2.乳幼児連れの親子が利用する便所のブースの広さは、ベビーカーを折りたたまずに入ることを考慮して、内法寸法を、幅1,000mm、奥行1,200mmとした。
3.保育所において、乳児及び2歳未満の幼児を対象とした定員10人のほふく室の床面積を40m2 とした。
4.出入口が一つのエレベーターにおいて、車椅子使用者の利用を考慮し、かご入口正面の壁面における床上400mmから1,500mm程度の範囲に、出入口状況確認用の安全ガラスの鏡を設けた。
5.鉛直型段差解消機の乗降スペースは、車椅子での転回を考慮し、幅1,600mm、奥行1,600mmを確保した。

解答 2:「子育てバリアフリー」の整備において、ベビーカー利用者にとっては車いす使用者に配慮した段差解消等のバリアフリー化の多くの部分が有効であり、広いスペースを持つ身体障害者向けトイレが整備されればベビーカーのままトイレブース内に入ることができ、乳幼児連れにとって有効である。このため、内法寸法2,000×2,000mm以上が望ましい。

〔R02 No.17〕高齢者や身体障がい者等に配慮した建築物の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.住宅の改修において、階段の手すりについては、両側に設置する余裕がなかったので、高齢者が降りるときの利き手側に設置した。
2.エレベーターのかご内の車椅子使用者対応の操作盤の位置は、床面から操作ボタンの中心までの高さを、1,000mmとした。
3.車椅子使用者が利用する便所のブースの出入口の有効幅を、900mmとした。
4.車椅子使用者が日常的に使用する収納スペースの最上段の棚板の高さを、床面から1,200mmとした。
5.弱視者や色弱者に配慮して、病院の呼び出しカウンターに設置した電光表示板は、黒色の下地に濃い赤色の文字で表示した。

解答 5:目の老化による視力低下状態では、明度・色度を明確にした方が認識しやすく、白地に赤や黒などを用いると良い。

〔R02 No.18〕伝統的な木造住宅に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.床脇の違い棚の上棚と下棚を連結する部材を、海老束という。
2.床の間を座敷より一段高くする場合、小口を隠すため、床板や床畳の前端に床がまちを設ける。
3.落し掛けは、床の間の前面垂れ壁の下端に取り付ける横木である。
4.欄間は、通風、換気等のために、小屋裏に設ける開口部である。
5.床の間がある和室を竿縁天井とする場合、一般に、竿縁の方向は床の間と平行に配置する。

解答 4:「欄間(らんま)」は、日本の建築様式にみられる建具の一種で、採光、通風、装飾といった目的のために「天井」と「鴨居」との間に設けられる開口部材である。

〔R02 No.19〕建築設備に関する用語とその説明との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1.COP–加湿器における飽和効率のことであり、その加湿器で実際に加湿できる範囲を示す数値である。
2.UPS–無停電電源装置のことであり、停電等の際に、一時的に電力供給を行うために用いられる。
3.SHF–空調機により空気に加えられる、又は、空気から除去される熱量のうち、顕熱量の占める割合である。
4.PBX–構内電話交換機のことであり、「事業所内などでの電話機相互の接続」と「電話局の回線と事業所内の電話機との接続」を行う装置である。
5.VAV–変風量方式のことであり、空調対象室の熱負荷の変動に応じて、給気量を変動させる空調方式である。

解答 1:「COP」は成績係数のことであり、熱源機器のエネルギー効率を表す数値である。加湿器における飽和効率は「PAL」であり、その加湿器で実際に加湿できる範囲を示す数値である。

〔R02 No.20〕空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.定風量単一ダクト方式は、熱負荷のピークの同時発生がない場合、変風量単一ダクト方式に比べて、空調機やダクトサイズを小さくすることができる。
2.10~12°C程度の低温冷風を利用した低温送風空調方式は、送風搬送動力の低減が可能であり、空調機やダクトサイズを小さくすることができる。
3.マルチパッケージ型空調機の個別空調方式は、各室やゾーンごとの単独運転が可能であり、一般に、中小規模の事務所などに適している。
4.室内の床に放熱管を埋め込んだ放射暖房方式は、温風暖房方式に比べて、室内における上下の温度差が少なくなる。
5.二重ダクト空調方式は、冷風と温風の2系統のダクトによる給気を混合させて温度制御を行うので、個別制御性は高いが、エネルギー損失は大きい。

解答 1:「定風量方式」では、各室・各ゾーンの熱負荷時のピーク時に必要な最大風量を常に送らないといけない。対して「変風量方式」では、各室・各ゾーンで、その時々の必要な風量に変えられるため、空調機の容量やダクトの大きさを小さくすることができる。

〔R02 No.21〕給排水衛生設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.住宅用のタンクレス型洋式大便器は、一般に、給水管内の水圧を直接利用して洗浄するので、設置箇所の給水圧を確認する必要がある。
2.さや管ヘッダ工法は、ヘッダから器具までの配管に継手を使用しないため、管の更新性に劣る。
3.高層の集合住宅において、ポンプ直送方式の給水区分を1系統とする場合、下層階では給水管に減圧弁を設置して給水圧を調整する。
4.使用頻度の少ないトラップに生じる蒸発作用の防止策として、封水の補給装置等が有効である。
5.便器の洗浄水に中水を利用する場合、温水洗浄便座の給水には、別途、上水を用いなければならない。

解答 2:「さや管ヘッダー方式」は、集合住宅等における給水管及び給湯管の施工の効率化や配管の更新の容易さ等を図ったものである。 

〔R02 No.22〕給排水衛生設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.高置水槽へ給水する揚水ポンプの揚程は、実揚程、管内摩擦損失及び速度水頭(吐水口における速度水頭に相当する高さ)との合計で決定する。
2.飲料用冷水器は、一般排水系統からの逆流等を防止するために、間接排水とする。
3.ディスポーザ排水処理システムは、ディスポーザ、専用の排水配管及び排水処理装置により構成されており、居住者の生ごみ廃棄の負担軽減や清潔性向上の効果がある。
4.断水時に備えて、上水高置水槽と井水の雑用水高置水槽とを管で接続し、弁で切り離すことは、クロスコネクションに該当する。
5.短時間に出湯する必要があるホテル等の場合、給湯方式には、一般に、単管式を採用する。

解答 5:中央式給湯配管方式には単管式と複管式がある。複管式は常時、湯を循環させて供給することによって、ホテルなどの宿泊施設・高齢者福祉施設などの給湯箇所の同時使用の多い施設(給湯量が多い施設)に採用することができる。

〔R02 No.23〕照明計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.色温度の低い照明光源は、暖かみを感じさせる。
2.LEDランプは、水銀の使用がなく、蛍光ランプに比べて熱放射が少なく寿命が長い。
3.昼光照明は、明るさの変動はあるが、省エネルギーに寄与するため、特に大空間においては、効果的な計画が必要である。
4.光天井照明とは、天井に埋め込まれる小形で狭配光の器具を天井面に数多く配置する照明方式である。
5.光束法による全般照明の平均照度計算においては、天井面や壁面等の光の反射率を考慮する必要がある。

解答 4:「光天井」は、拡散透過性のパネルを天井面に設置し、パネル上部に照明器具を内蔵し間接的に光を照射する全般照明である。設問文は局部照明の「ダウンライト」に関する記述。 

〔R02 No.24〕防災・消防設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.非常警報設備の非常ベルは、音響装置の中心から1m離れた位置で90dB以上の音圧が必要である。
2.閉鎖型スプリンクラー設備には、湿式、乾式及び予作動式の3種類がある。
3.不活性ガス消火設備は、電気室などの電気火災の消火には適さない。
4.非常用の照明装置は、床面積が30m2の居室で地上への出口があるものには、設置しなくてもよい。
5.水噴霧消火設備は、油火災の消火に適している。

解答 3:「不活性ガス消火設備」は、電気室や美術館、精密機械、電気通信機室等に設置される。ただし消火剤の種類によっては人への影響を及ぼす危険性があるので、設置場所や安全対策には十分に考慮する必要がある。

〔R02 No.25〕環境・省エネルギー等に配慮した建築計画・設備計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.年間を通じて安定した給湯需要のある建築物に対して、コージェネレーションシステムを採用することは、省エネルギー効果を期待できる。
2.Low‒Eガラスを使用した複層ガラスにおいて、一般に、屋内側よりも屋外側にLow‒Eガラスを用いたほうが、暖房時の断熱性が高い。
3.ライトシェルフは、窓の外側に設ける水平ひさしにより、ひさし下部の窓面からの日射を遮蔽しつつ、ひさし上部の窓面から自然光を室内に導く採光手法である。
4.災害時に災害対策室の設置や避難者の受入れが想定される施設については、ライフライン途絶時においても必要な居住環境を確保するため、自然換気についても考慮する必要がある。
5.太陽熱利用のダイレクトゲイン方式とは、窓から入射する日射熱を直接、床や壁に蓄熱し、夜間時に放熱させる方式である。

解答 2:Low-Eガラスは板ガラスの片面に特殊な金属膜「Low-E」を貼り付けたもので、複層ガラスの1枚のうち、Low-Eを室外側のガラスに貼り付けた「日射取得型」と、室外側に貼り付けた「遮蔽型」がある。暖房時においては、屋外側よりも屋内側にLow-Eガラスを用いたほうが、断熱性が高い。 

令和02年度二級建築士問題

学科Ⅰ-計画

学科Ⅱ-法規

学科Ⅲ-構造

学科Ⅳ-施工

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投稿日:2020年7月13日 更新日:

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