平成24年度1級建築士-学科Ⅴ施工

建築士過去問解説

平成24年度 学科Ⅴ-施工
25問掲載

一級建築士学科試験:2022年7月24日(日)
令和04年度試験日まであと 日!

〔H24 No.01〕施工計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.工期全体にわたる工事の実施について作成された実施工程表全体工程表)は、施工の順序及び工期全体を監視できるものであり、大きな設計変更等があった場合には、速やかに訂正されなければならない。
2.標準仕様書は、建築物の質的水準の統一や設計図書作成の合理化を図ることを目的として、工事に使用される材料、工法、試験方法等の標準的な仕様について、あらかじめ作成されたものである。
3.品質管理計画は、工種別施工計画書の一部をなすもので、「品質管理組織」、「管理項目及び管理値」、「品質管理実施方法」、「品質評価方法」及び「管理値を外れた場合の措置」について、設計者が具体的に記載するものである。
4.コンクリートの乾燥収縮ひび割れの補修は、型枠取外し後、仕上材の施工前までにできる限り長期間経過した後に行う計画とする。

解答 3:「品質管理計画」は工種別施工計画書の一部をなし、設問の通りの内容を記載するが、作成は施工計画書と同じく、受注者(施工者)が行う。

〔H24 No.02〕建築物の工事現場の管理等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.発注者から直接建築一式工事を請負った特定建設業者が、当該工事を施工するために締結した下請契約の請負代金の額が4,500万円以上の場合は、当該工事の現場代理人と監理技術者を兼ねることはできない。
2.仮設、工法等の工事を完成する手段や方法については、設計図書に指定のある場合を除き、施工者の責任において決定する。
3.関係請負人の労働者の数が常時50人以上となる工事現場においては、請負者は統括安全衛生責任者及び元方安全衛生管理者を選任し、下請業者は安全衛生責任者を選任しなければならない。
4.産業廃棄物の処理を委託する場合、元請業者は、原則として、廃棄物の量にかかわらず、廃棄物の種類ごと、車両ごとに産業廃棄物管理票(建設系廃棄物マニフェスト)を交付し、廃棄物の最終処分が終了したことを確認する。

解答 1:現場代理人は、発注者に書面による通知で、監理技術者・主任技術者・専門技術者を兼任することができる。
(関連問題:平成24年1級学科5、No.02平成21年1級学科5、No.25、平成10年1級、平成9年1級)

〔H24 No.03〕材料管理、品質管理等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.塗装場所の気温が5℃以下、相対湿度が85%以上又は換気が適切でなく結露するなど塗料の乾燥に不適当な場合は、原則として、塗装を行ってはならない。
2.塗料、接着剤等の化学製品の取扱いに当たっては、当該製品の製造所が作成した化学物質等安全データシート(MSDS)を常備し、記載内容の周知徹底を図り、作業者の健康、安全の確保及び環境保全に努める。
3.設計図書に定める「JIS又はJASのマーク表示のある材料並びに規格」及び「基準等の規格証明書が添付された材料」は、設計図書に定める品質及び性能を有するものとして取り扱うことができる。
4.木工事に用いる造作材の工事現場搬入時の含水率は、特記がなければ、20%以下とする。

解答 4:工事現場における木材の含水率は、電気抵抗式水分計もしくは高周波水分計を用いて測定する。含水率は、特記のない場合、構造材は20%以下、造作材は15%以下とし、できる限り低くして使用する

〔H24 No.04〕建築工事に関連する届等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.高さ40mの建築物の新築に先立ち、当該工事の開始の日の14日前までに、「建設工事計画届」を、労働基準監督署長あてに届け出た。
2.ボイラー(移動式ボイラーを除く。)の設置に先立ち、当該工事の開始の日の30日前までに、「ボイラー設置届」を、消防署長あてに届け出た。
3.騒音規制法による指定地域内において、特定建設作業を伴う工事の施工に先立ち、当該特定建設作業の開始の日の7日前までに、「特定建設作業実施届出書」を、市町村長あてに届け出た。
4.床面積の合計が20m2である建築物の新築に先立ち、「建築工事届」を、建築主事を経由して都道府県知事あてに届け出た。

解答 2:ボイラーを設置しようとする者は、ボイラー設置届出(ボイラー明細書と、そのボイラー及びその配管の配置状況等を記載した書面を添付)を工事開始の30日前までに労働基準監督署長に提出する。(労働安全衛生法)
なお、労働基準監督署長への届出は以下のものがある。
・統括安全衛生管理者専任報告
・安全管理者専任報告
・衛生管理者専任報告
・工事計画届(31mを超える建築物・工作物の建築・解体)
・工事計画届(10m以上の地山の掘削)
・工事計画届(石綿等の除去)
・建設業に付属する寄宿舎設置届
・特定元方事業者の事業開始報告
・型枠支保工設置計画届(支柱の高さ3.5m以上)
・足場の組み立て・解体計画届(10m、60日以上)
・クレーン、デリック、エレベーター、建築用リフトの設置届
・ボイラー設置届
・ゴンドラ設置届
(関連問題:平成28年1級学科5、No.04、平成16年1級学科4、平成14年1級学科4、平成12年1級学科4)

〔H24 No.05〕仮設工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.落下物に対する防護のためのメッシュシートを鉄骨外周部に取り付ける場合、垂直支持材を水平方向5.5mごとに設けた。
2.地下躯体の工事において、切ばり上部に設けた作業用通路については、手すりの高さを100cmとし、中桟の高さを45cmとした。
3.高さが20mの枠組足場の壁つなぎについては、風荷重を考慮する必要がなかったので、垂直方向8m、水平方向7mの間隔で設けた。
4.支柱の高さが3.5mの型枠支保工において、2本のパイプサポートを4本のボルトを用いて継いだものを支柱とした。

解答 1:工事用シート(メッシュシート)を鋼管足場または鉄骨の外部等に取り付ける場合は、水平支持材を原則として垂直方向に5.5m以下ごとに設ける。ただし、鉄骨外周等に設ける場合は、水平支持材の水平方向の取り付け間隔は、4m以下とする。(JASS 2)
 (関連問題:平成18年1級学科4、平成15年1級学科4 )

〔H24 No.06〕土工事及び山留め工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.地盤アンカー工法は、土圧や水圧を山留め壁背面の地盤中に設けた地盤アンカーで支える工法であり、敷地の高低差が大きくて偏土圧が作用する場合や掘削面積が大きい場合等に有効である。
2.水平切ばり工法における切ばりの継手は、応力を十分に伝達できる構造とし、できる限り切ばりの交差部の近くに設ける。
3.釜場工法は、床付け面から発生する湧水を集め、ポンプで排水する工法であり、湧水に対して安定性の低い地盤において、ボイリングを防止する効果がある。
4.ディープウェルから揚水(排水)した水を同一帯水層に復水するリチャージ工法においては、ディープウェル排水工法を採用する場合に比べて、必要揚水(排水)盤は多くなる。

解答 3:「釜場工法」は、根切り部へ浸透・流水してきた水を、釜場と称する場所に集め、ポンプで排水する簡易的な工法。しかし、湧水に対し安定性の低い地盤では、ボイリングを発生させる恐れがあるので適さない。

https://www.mikiya.info/cont5/main.htmlより

(類似問題:平成18年1級学科4、平成14年1級学科4)

〔H24 No.07〕杭地業工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.場所打ちコンクリート杭において、鉄筋かごの帯筋の継手は重ね継手とし、その帯筋を主筋に点溶接した。
2.場所打ちコンクリート杭において、コンクリート上面の打上がり高さを、コンクリートの運搬車の打終わりごとに、また、ケーシング及びトレミー管の引抜き時に測定した。
3.セメントミルク工法において、掘削終了後のアースオーガーの引上げは、吸引現象により負圧が発生しないように、できるだけゆっくり行った。
4.セメントミルク工法に用いるセメントについては、地下水に硫酸塩を含む場所であったので、高炉セメントを使用した。

解答 1:鉄筋かごにおける結束や溶接は以下の通り。
「帯筋と主筋」ー鉄線で結束
「帯筋の継手」ー片面10d以上のフレアーグルーブアーク溶接
「鉄筋かごの相互の接続」ー重ね継手で鉄線で各鉄筋3箇所以上を堅固に結束
「補強リングと主筋」ー堅固に溶接
(関連問題:令和元年1級学科5、No.07平成23年1級学科5、No.07平成22年1級学科5、No.07、平成19年1級学科4、平成16年1級学科4、平成11年1級学科4、平成10年1級学科4)

〔H24 No.08〕鉄筋工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.矩形柱の主筋と帯筋の交差する鉄筋相互の結束については、四隅の交点において全数行い、その他の交点において半数以上行った。
2.径が異なる異形鉄筋の重ね継手の長さについては、太いほうの鉄筋の径を基準とした。
3.構造体の計画供用期間の級が「標準」の建築物において、地中ばりのあばら筋の加工については、特記がなかったので、幅、高さの加工寸法の許容差をそれぞれ±5mmとした。
4.鉄筋のガス圧接継手の外観検査において、圧接部の膨らみの直径が鉄筋径の1.4倍以上であったが、膨らみの長さが鉄筋径の1.1倍未満であったので、再加熱し、圧力を加えて所定の膨らみの長さに修正した。

解答 2:鉄筋の重ね継手において、鉄筋径が異なる異形鉄筋の継手の長さは、細いほうの鉄筋の径を基準とする。また、重ね継手の長さは特記によるが、特記がない場合はJASSの表より、鉄筋の呼び名の数値に所定の数値を乗じて算出する。(JASS 5)
(関連問題:平成27年1級学科5、No.08平成25年1級学科5、No.08平成21年1級学科5、No.08、平成16年1級学科4)

〔H24 No.09〕型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.普通ポルトランドセメントを使用したコンクリートにおいて、コンクリートの材齢によるスラブ下の支柱の存置期間については、存置期間中の平均気温が12℃であったので、25日とした。
2.型枠支保工の構造計算において、コンクリートの打込みをポンプ工法により行うので、打込み時の積載荷重を1.5kN/m2した。
3.コンクリート打放し仕上げ以外の場合に使用するせき板の材料及び厚さについては、特記がなかったので、「合板の日本農林規格」の「コンクリート型枠用合板の規格」によるB-C品とし、厚さを9mmとした。
4.せき板と最外側鉄筋とのについては、所定のかぶり厚さが得られる状態になっていることをスケール又は定規により測定し、測定できない部分については所定のスペーサーが配置されていることを目視により確認した。

解答 3:せき板の材料として合板を用いる場合は、日本農林規格(JAS)の「コンクリート型枠用合板の規格」による「表面加工品」もしくは「B-C」を用いる。厚さは、特記がない場合、12mmとする。現場保存の場合、コンクリート表面の硬化不良を防止するために、シートで覆い、直射日光にさらさないようにする
(関連問題:令和元年1級学科5、No.09平成30年1級学科5、No.09平成26年1級学科5、No.09、平成12年1級、平成09年1級、平成29年2級学科4、No.08平成28年2級学科4、No.08平成27年2級学科4、No.08平成25年2級学科4、No.09平成23年2級学科4、No.09)

〔H24 No.10〕コンクリート工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.普通ポルトランドセメントを使用したコンクリートの調合管理強度を定めるに当たり、特記がなく、コンクリートの打込みから材齢28日までの期間の予想平均気温が5℃であったので、構造体強度補正値を3N/mm2とした。
2.普通コンクリートにおける構造体コンクリートの圧縮強度の検査については、「打込み日ごと」、「打込み工区ごと」、かつ、「150m3又はその端数ごと」に1回行った。
3.設計基準強度が60N/m2の高強度コンクリートにおけるフレッシュコンクリートの流動性については、スランプフローが60cm以下であることを確認した。
4.構造体のコンクリート強度の推定試験において、材齢28日までの平均気温が20℃以上で、現場水中養生の3個の供試体の材齢28日における圧縮強度の平均値が、調合管理強度以上であったので合格とした。

解答 1:構造体強度補正値とは、調合管理強度を求めるために品質基準強度に加算される補正値である。気温差と、構造体と供試体との強度差による補正が考慮される。普通ポルトランドセメントは、
・平均気温の範囲が0度以上8度未満:補正値 6N/mm2
・平均気温の範囲が8度以上:補正値 3N/mm2
・暑中期間の場合:補正値 6/mm2
(関連問題:平成30年1級学科5、No.10令和元年2級学科4、No.08平成30年2級学科4、No.07平成28年2級学科4、No.09平成26年2級学科4、No.07)

〔H24 No.11〕コンクリート工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.梁において、やむを得ずコンクリートを打ち継ぐ必要が生じたので、その梁の鉛直打継ぎ部については、梁の中央付近に設けた。
2.コンクリートの打込み日の外気温が25℃を超えることが予想されたので、コンクリートの練混ぜから打込み終了までの時間の限度を90分とした。
3.コンクリートの打込み後において、プラスチック収縮ひび割れが発生したので、コンクリートの凝結終了前に、速やかにタンピングにより処置した。
4.数スパン連続した壁のコンクリートの打込みにおいて、スパンごとに打ち込むことは避け、一つのスパンから他のスパンヘ柱を通過させて、横流ししながら打ち込んだ。

解答 4:コンクリートの打ち込みにおいて、横流ししてはならない。横流しを行うとコンクリートが分離しやすくなり、不良の原因となる。特に垂直部材の横流しは、粗骨材が配筋により阻止され、より分離しやすくなる。(JASS 5)
(関連問題:平成18年1級学科4、平成26年2級学科4、No.10)

〔H24 No.12〕プレキャスト鉄筋コンクリート工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.プレキャスト部材の接合用金物に対するコンクリートの設計かぶり厚さについては、特記がなかったので、必要な最小かぶり厚さに5mmを加えた値とした。
2.プレキャスト部材の積み重ねの数を、床部材は8枚まで、柱部材は平置きで4段までとすることを計画した。
3.高強度コンクリートを用いて部材厚の大きなプレキャスト部材を製造するに当たり、セメントの水和熱を考慮し、加熱養生を計画した。
4.寒冷地において、凍結融解作用を受けるがあったので、プレキャスト部材に使用するコンクリートにAE剤を用いた。

解答 2:プレキャスト部材の床部材は積み重ねは、一般に、6枚までとする。また柱部材は2段までとする。 
(関連問題:平成28年1級学科5、No.12、平成20年1級、平成14年1級、平成11年1級)

〔H24 No.13〕鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.建築物の倒れの管理許容差を、高さの1/4,000に7mmを加えた値以下、かつ、30m以下とした。
2.鉄骨の建方に先立って行うベースモルタルの施工において、ベースモルタルの養生期間を、3日以上とした。
3.柱脚において、通り心と構造用アンカーボルトの位置のの管理許容差を、±3mmとした。
4.鋼材の加熱曲げ加工を行うに当たり、鋼材の温度を約300℃とした。

解答 4:一般構造用延鋼材の曲げ加工は、常温加工、または加熱加工とする。局所的に板要素を加熱加工するときは、赤熱状態(850~900℃)で行い、青熱脆性域(200~400℃)で行なってはならない。(関連問題:平成13年1級学科4)

〔H24 No.14〕鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.高力ボルト接合における一群の高力ボルトの締付けについては、接合部の周辺から中央部に向かって行った。
2.トルシア形高力ボルトの本締めについては、専用のレンチを用いてピンテールが破断するまでナットを締め付けた。
3.柱梁接合部において、エンドタブの切断については、特記がなかったので、行わなかった。
4.完全溶込み溶接部の内部欠陥の検査方法として、超音波探傷検査を行った。

解答 1:高力ボルト接合における一群の高力ボルトの締付けでは、ボルト一群ごとに、継手の中央部から端部に向かって締め付ける。(JASS 6)
(関連問題:平成18年1級学科4)

〔H24 No.15〕木造軸組工法による木工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.木材の筋かいと間柱との取合い部分については、間柱を筋かいの厚さだけ欠き取り、釘2本を平打ちした。
2.土台を基礎に緊結するため、径12mmのアンカーボルトを、250mm埋め込むこととした。
3.敷居及び鴨居の溝じゃくりについては、木裏において行った。
4.地表面から高さ1m以下の外周壁内及び水まわり部分に接する壁内における柱、間柱、筋かい、構造用面材及び胴縁類には、木材保存処理材を用いた。

解答 3:木材は乾燥すると、木表が凹に反る。このため「鴨居」は木表を下端に、「敷居」は木表を上端に使い、クリープによって建具の開閉が硬くなるのを防ぐ。(JASS 11)
(関連問題:令和元年1級学科4、No.27平成29年1級学科4、No.27平成26年1級学科4、No.27平成21年1級学科4、No.27、平成19年1級学科4)

〔H24 No.16〕防水工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.シーリング工事において、目地周辺の汚れを防止し目地の線を通りよく仕上げるために張り付けたマスキングテープを、シーリング材のへら押え終了後、直ちに取り除いた。
2.シーリング工事において、やむを得ず種類の異なるシーリング材を打ち継ぐ必要があったので、シリコーン系シーリング材を先打ちし、ポリサルファイド系シーリング材を後打ちした。
3.絶縁工法によるアスファルト防水工事において、砂付あなあきルーフィングを一般平場部に使用したが、立上り部については省略した。
4.アスファルト防水工事において、立上りの高さが450mmであったので、立上りと平場のアスファルトルーフィング類を別々に張り上げた。

解答 2:そもそも異なる種類のシーリング材の打ち継ぎは望ましいものではない。しかし適材適所の考え方により、やむを得ず異種シーリングの打ち継ぎが必要になる場合がある。このとき先打ち・後打ちの種類によって打ち継ぎの可否が分かれる。シリコーン系シーリングを先打ちした場合は、シリコーン系以外を打ち継ぐことはできない。(JASS 8)
 (関連問題:平成15年1級学科4)

〔H24 No.17〕左官工事及びタイル工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.けい酸カルシウム板を下地とするタイル工事における接着力試験については、下地が破損してしまうため、別に試験体を作製して接着力を確認した。
2.高強度コンクリート(設計基準強度36N/m2を超える普通コンクリート)を用いた鉄筋コンクリート造の建築物において、タイルの下地モルタルを塗るコンクリート表面は、モルタルの付着力を大きくするために、目荒し等による下地処理を行った。
3.コンクリート下地へのセメントモルタル塗りにおいて、モルタルのドライアウトによる付着力の低下を防ぐために、下地に吸水調整材を3回以上塗り付けることにより、厚い膜を形成した。
4.コンクリート打放し仕上げの外壁の改修において、コンクリート外壁部の比較的浅いはがれ、はく落の補修に当たり、ポリマーセメントモルタル充填工法を採用した。

解答 3:下地への吸水調整材の塗布は、塗りすぎると下地とモルタルとの間の膜が厚くなり、塗り付けたモルタルの付着力が低下し、モルタルがずれやすくなる。このため、吸水調整材の塗布は2回を限度とする。(建築工事監理指針)
(関連問題:平成28年1級学科5、No.19)

〔H24 No.18〕金属工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.軽量鉄骨天井下地において、野縁を野縁受に留め付ける留付けクリップのの向きについては、野縁受の溝に確実に折曲げられるように、向きをそろえて留め付けた。
2.軽量鉄骨壁下地において、設備配管により振れ止めを切断する箇所には、振れ止めと同材又は吊りボルト(ねじ山径9.0mm)によって補強した。
3.軽量鉄骨壁下地において、コンクリート壁に添え付くスタッドについては、ボード割付けにかかわらず、打込みピンで振れ止め上部の位置に固定した。
4.アルミニウム合金製の手すりの取付けにおいて、部材伸縮の目安(温度差40℃の場合)を1m当たり1mm程度として、伸縮調整部を8mごとに設けた。

解答 1:軽量鉄骨天井下地の野縁は、「留付けクリップ」によって野縁受に留め付ける。このときの「留付けクリップ」のつめの向きは、野縁受の溝に確実に折り曲げられるように、交互に向きを変えて留め付けるものとする。(建築工事監理指針)

留め付けクリップ(https://www.noju.co.jp/より)

 (関連問題:平成29年1級学科5、No.18)

〔H24 No.19〕内装工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.軽量鉄骨天井下地工事において、JISによる建築用鋼製下地材を使用する場合、高速カッター等による切断面については、亜鉛の犠牲防食作用が期待できるので、さび止め塗料塗りを行わなくてもよい。
2.造作工事において、設計図書に釘の長さの表示のない場合については、打ち付ける板厚の2.5倍以上を標準とする。
3.JIS及びJASにより定められているホルムアルデヒド放散量による等級区分の表示記号は、「F☆☆☆☆」より「F☆」のほうが放散量は小さく、「F☆」は使用規制の必要がないものである。
4.タイルカーペットを全面接着工法により張り付ける場合は、基準線に沿ってタイルカーペットを押し付けながら、部屋の中央部から端部へ敷き込んでいく。

解答 3:ホルムアルデヒドは、粘膜への刺激性があり、蒸気は呼吸器系、喉、目などに炎症を起こす「シックハウス症候群」の原因物質の一つである。その評価については4段階に分けられ、「F☆」が最も多く、「F☆☆☆☆」が最も少ない。「F☆☆☆☆」はホルムアルデヒドの使用規制を受けない。
(関連問題:平成10年1級学科4、平成29年2級学科1、No.04平成26年2級学科4、No.22平成25年2級学科4、No.20平成22年2級学科1、No.04平成20年2級学科1、No.04)

〔H24 No.20〕外装工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.外壁におけるコンクリート下地へのモルタル塗りに先立ち、デイスクサンダーによりコンクリート表面を目荒しし、デッキブラシ等を用いて十分に水を掛けながら下地の清掃を行った。
2.石先付けプレキャストコンクリート工法において、石の固定に使用するシアコネクターについては、材質をステンレス鋼SUS304とし、径を4mmとした。
3.ALCパネルの受入検査において、外観の確認を行ったところ、ALCパネルに使用上支障のない範囲の欠けがあったので、補修して使用した。
4.カーテンウォール工事において、躯体付け金物の取付け位置の寸法許容差については、特記がなかったので、鉛直方向を±25mm、水平方向を±40mmとした。

解答 4:躯体付け金物の取付け位置の寸法許容差は、特記がない場合、鉛直方向を±10mm、水平方向を±25mmである。(JASS 14)
(関連問題:平成30年1級学科5、No.19、平成16年1級学科4、平成13年1級学科4)

〔H24 No.21〕各種工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.メーソンリー工事における補強コンクリートブロックの1日の積上げ高さの限度は、1.6m程度を標準とする。
2.合成高分子系シート防水工事において、シート相互の接合部については、原則として、水下側のシートが水上側のシートの上になるように張り重ねる。
3.コンクリートに埋設される合成樹脂管配線における硬質ビニル管は、配管時とコンクリート打設時の温度差等による伸縮を考慮して、直線部が10mを超える場合は、適切な箇所に伸縮カップリングを使用する。
4.鋼板葺屋根に取り付ける軒どいの材料に金属を用いる場合、屋根茸材との電食を考慮して、屋根葺材に対して貴(イオン化傾向の小さい)の材料を用いるのがよい。

解答 2:合成高分子ルーフィングシート防水工事において、シート相互の接合部については、原則として、水下側のシートが水上側のシートの下になるように行う。(建築工事監理指針)

https://1973meishin.wixsite.com/より

〔H24 No.22〕鉄筋コンクリート造の既存建築物の耐震改修工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.現場打ち鉄筋コンクリート造の耐震壁の増設工事において、グラウト材の品質管理として行う圧縮強度試験の供試体の材齢については、3日、7日及び28日とした。
2.現場打ち鉄筋コンクリート造の耐震壁の増設工事において、増設壁の鉄筋の既存柱への定着については、既存柱をはつって露出させた柱主筋に、増設壁の鉄筋の端部を135度に折り曲げたフックをかけた。
3.あと施工アンカー工事において、接着系アンカーの埋込み時に内部に空洞等があり、接着剤がコンクリート表面まであふれ出てこなかったので、アンカー筋を引き抜き、カプセルを追加して、接着剤があふれ出るようにアンカー筋を埋め込んだ。
4.開口部がある現場打ち鉄筋コンクリート造の耐震壁の増設工事において、その壁の開口部補強筋の端部の定着をあと施工アンカーによって行うとき、特記がなかったので、埋込み長さが8da(da:アンカー筋の外径)の接着系アンカーを用いた。

解答 4:開口周囲に埋め込む「あと施工アンカー」の埋込み長さについては、特記がない場合、11da以上とする。(建築改修工事監理指針)
(関連問題:平成24年1級学科5、No.22)

〔H24 No.23〕鉄筋コンクリート造の既存建築物の各種改修工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.既存躯体のシーリングについて、防水上必要なシーリングの断面形状が確保されていなかったので、既存のシーリング材を撤去した後、ダイヤモンドカッターを用いて目地幅を拡幅し、新規にシーリング材を充填した。
2.既存外壁のタイルの張替えにおいて、外部側に柱形及び梁形がある開口部のない壁面に、ひび割れ誘発目地がなかったので、柱形及び梁形の入隅部とスパン中央部に、下地コンクリートのひび割れ誘発目地及びタイル仕上げ面の伸縮調整目地を設けた。
3.モルタル外壁の塗装表面に付着したエフロレッセンスについては、表面に析出した白色物質を、ワイヤーブラシで削り、水洗いによって完全に除去した。
4.床仕上げ下地のセルフレベリング材による補修については、吸水調整材が十分に乾燥した後、臭気がこもるのを防ぐため、できる限り通風を確保して流し込みを行った。

解答 4:「セルフレベリング材塗り」とは、石こう系やセメント系のモルタルを不陸面に流し込み、自然に精度の高い水平面を形成する工法である。
・セルフレベリング材の標準塗厚は、10mm
・吸水調整材塗りを2回行う
・硬化するまでは通風を避ける
・硬化後、打継ぎ部及び気泡跡周辺の突起をサンダーで削り取る 
・養生期間は7日以上、冬期は14日以上30日以下
(関連問題:平成24年1級学科5、No.23平成21年1級学科5、No.17、平成15年1級、令和元年2級学科4、No.18)

〔H24 No.24〕試験とその対象物との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1.べーン試験———地盤
2.打撃曲げ試験——スタッド溶接
3.促進中性化試験—塗料
4.煙試験—————排水管

解答 3:「促進中性化試験」は、コンクリート供試体を高濃度の炭酸ガスが充満した養生槽内で促進中性化させる試験。コンクリートの圧縮強度と中性化速度の関係を調べる。(JASS 5)

〔H24 No.25〕建築物の工事請負契約に関する次の記述のうち、民間(旧四会)連合協定「工事請負契約約款」に照らして、最も不適当なものはどれか。

1.工事請負契約書に添付される設計図書には、現場説明書、質問回答書及び請負代金内訳書が含まれる。
2.工事材料・建築設備の機器の品質については、設計図書にその品質が明示されていないものがあるときは、中等の品質のものとする。
3.現場代理人は、請負代金額の変更に関して、受注者としての権限の行使はできない。
4.工事中の契約の目的物を発注者が部分使用する場合において、部分使用について契約書及び設計図書に別段の定めがない場合、発注者は、部分使用に関する監理者の技術的審査を受けた後、工期の変更及び請負代金額の変更に関する受注者との事前協議を経たうえ、受注者の書面による同意を得なければならない。

解答 1:設計図書には、設計図と仕様書(標準仕様書・特記仕様書・現場説明書・質問回答書)が含まれる。請負代金内訳書は含まれない。なお、構造計算書及び設備にかかる計算書その他各種計算書は含まない。またこれら設計図書の優先順位は、①質問回答書②現場説明書③特記仕様書④設計図⑤標準仕様書である。(工事請負契約約款13条)
(関連問題:平成26年1級学科5、No.02平成22年1級学科5、No.02、平成19年1級学科4、平成18年1級学科4、平成16年1級学科4)

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投稿日:2019年8月1日 更新日:

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