一級計画(都市計画・住宅地計画)

建築士過去問解説

一級建築士試験分野別まとめ
学科Iー計画
都市計画・住宅地計画

一級建築士学科試験
2022年7月24日(日)

令和04年度試験日まであと 日!

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一級建築士試験13年分
分野別まとめ

(平成20年度から令和02年度まで)

一級建築士
計画
都市計画・住宅地計画

〔R02 No.10〕交通手段を考慮した都市計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.セミモールは、都市部や商業地などで歩行者空間を充実させたモールにおいて、一般車両の乗り入れを禁止し、路面電車やバスを通行させるものである。
2.キスアンドライドは、出発地から公共交通機関の乗降所(駅やバス停等)まで家族等が自動車で送迎する交通形態のことである。
3.BRTは、バス専用道路などを活用して高い定時性を確保し、連節車両を用いることや停車時間短縮の工夫を取り入れること等により、高い輸送能力を確保するバス交通システムである。
4.フリンジパーキングは、都市中心部の周辺に駐車場を整備し、そこから公共交通機関等により都市中心部までアクセスするシステムであり、都市中心部への車の流入の抑制等を目的とするものである。

解答 1:「フルモール・セミモール・トランジットモール」などは、「都心地区の商業活動を活性化させることを目的とした歩行者モール」における分類である。このうち「セミモール」は、歩道の幅を広くすることなどにより、歩行者と自動車を共存させる手法である。

長野市中央通りは、セミモールへの整備を行った事例である

(関連問題:平成28年1級学科1、No.11平成24年1級学科1、No.10)

〔R02 No.11〕歴史的資産を活かしたに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.青森県黒石市では、中町の「こみせ」と呼ばれる降雪や日差しを避けて通れるようにした木造の軒下の歩廊が続く町並みを、伝統的建造物群保存地区に指定し、保存に取り組んでいる。
2.静岡県掛川市では、「生涯学習都市宣言」を行い、その一環として官民が協力し、地区計画を定めて掛川城の城下町としての歴史を活かした城下町風を推進している。
3.岡山県倉敷市では、本瓦葺塗屋造りの町家、土蔵造りの蔵、白漆喰になまこ塀が建ち並ぶ倉敷川畔を「美観地区」とし、景観の保存を図っている。
4.鹿児島県南九州市の知覧では、「パタン・ランゲージ」に範をとった規範により、明治時代の大火からの復興によって形成された、蔵造りの歴史的町並み景観の保存が実践されている。

解答 4:埼玉県の「川越一番街」は、「パタン・ランゲージ」に範をとった町づくり規範により、歴史的町並みの景観の保全が実践されている。

現在の蔵造りの多くは、川越大火後に建てられたもので、今も30数棟が残る。大正12年、関東大震災やその後の戦災によって東京の蔵造りが姿を消したこともあり、江戸の景観を受け継ぐ重要な歴史的遺産として、「時の鐘」をはじめとするこの一番街周辺は、平成11年12月1日に伝統的建造物群保存地区に選定された。また埼玉りそな銀行の古い洋館は大正7年に建築されたもの。(写真右下)近年では新しい建築物も、景観を壊さないように工夫され、新しいものと古いものとが調和した街づくりが行われている。当時のたばこ問屋を整備した「蔵造り資料館」では、蔵造りの構造をはじめ、敷地内の各蔵の配置なども見る事が出来る。(小江戸川越観光協会HPより抜粋)

(関連問題:平成28年1級学科1、No.10)

〔R02 No.13〕集合住宅・住宅団地の改修の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.北側に階段室をもつ階段室型の5階建て集合住宅において、バリアフリー改修のため、北側に廊下棟を増築し、ここに着床するエレベーターを設置するとともに増築した廊下に面して各住戸の新しい玄関を設置した。
2.既存の集合住宅をサービス付き高齢者向け住宅とするため、バリアフリー改修を施し、各住戸専用部分の床面積が25m2以上となるようにした。
3.分譲集合住宅の共用部分において、形状の著しい変更を伴わない大規模修繕工事について、区分所有者数及び議決権の各過半数の決議を経て行うこととした。
4.住宅団地内の道路の改修において、歩車共存を目的として、車の通行部分を蛇行させスピードを落とさせるラドバーン方式を採用した。

解答 4:「ラドバーン方式」とは、住宅地において、人と車を平面的に分離する方式(歩車分離)である。自動車は街区を囲む幹線道路からクルドサックによってアクセスし、通過交通を防ぐ。設問は「ボンエルフ」に関する記述。
(関連問題:令和元年1級学科1、No.05平成24年1級学科1、No.09平成23年1級学科1、No.05、平成16年1級学科1、平成12年1級学科1、平成29年2級学科1、No.18平成23年2級学科1、No.18平成22年2級学科1、No.18)

 

 

〔R01 No.5〕防犯計画等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.事務所の計画において、公道から敷地内や建築物内、事務室等への動線は、セキュリティレベルの低いほうから高いほうへ連続させることが望ましい。
2.小学校の計画において、不審者の侵入防止等に配慮して、職員室は運動場や出入口を見渡すことのできる位置に配置することが望ましい。
3.住宅地の計画において、ラドバーン方式は、心理的効果を考慮した設計によって、犯罪抑止効果を高める手法である。
4.ゲーテッド・コミュニティは、住宅地をフェンスや壁等で囲い、出入口にゲートを設けて、住民以外の人や車両の出入りを制限した居住地区である。

解答 3:「ラドバーン方式」は、住宅地において人と車を平面的に分離する方式(歩車分離)である。自動車は街区を囲む幹線道路からクルドサックによって住宅地にアクセスし、通過交通がないので、歩行者の安全を確保することができる。
設問は「CPTED(防犯環境設計)」の記述である。
(関連問題:平成25年1級学科1、No.11平成24年1級学科1、No.09平成21年1級学科1、No.09)

〔R01 No.10〕都市の再生、まちづくり等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.インナーシティ問題は、都市の中心とその周辺の市街地における人口の減少と産業の衰退、地域の荒廃等のことである。
2.ブラウンフィールドは、土壌汚染の存在、あるいはその懸念から、本来、その土地が有する潜在的な価値よりも著しく低い利用あるいは未利用となった土地をいう。
3.二地域居住は、都市住民が農山漁村等の地域にも同時に生活拠点をもつこと等をいう。
4.パークアンドライドシステムは、中心市街地をバリアフリー化して車椅子や電動スクーター等を貸し出し、歩行困難者の外出の機会の拡大だけでなく、市街地の活性化を促す仕組みの一つである。

解答 4:設問は「タウンモビリティシステム」の記述である。「パークアンドライドシステム」は、交通渋滞の緩和を主な目的とし、郊外の鉄道駅等に設置された駐車場を利用し、都心部まで公共交通機関を利用することによって、中心市街地へ流入する車の交通量を抑制する仕組みである。
(関連問題:平成24年1級学科1、No.10)

〔R01 No.11〕都市の再生に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.ハイライン(ニューヨーク)は、廃線になった貨物専用の高架線跡を再利用し、緑豊かな展望公園へと再生させたものである。
2.ドックランズ再開発計画(ロンドン)は、大規模な区画の整理によって街区を撤去し、中央部を遊歩道とする広場をつくり出したプロジェクトである。
3.ポツダム広場再開発計画(ベルリン)は、第二次世界大戦とその後の東西分断により長年更地であった敷地に、複合機能をもたせたプロジェクトである。
4.門司港レトロ地区(北九州市)は、門司港周辺の歴史的建造物群と関門海峡や門司港の景観を活かした街並みが形成されている地区である。

解答 2:「ドックランズ再開発計画」は、造船業が盛んであった港湾であったが、1960年代以降廃墟になっていた地区を、複合都市空間を作るために開発した「流域再生プロジェクト」である。記述は「バルセロナ・ラバル地区(スペイン)」の説明である。
(関連問題:平成27年1級学科1、No.10)

 

 

〔H30 No.10〕都市再生の事例に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.小布施町(長野県)においては、明治時代に建築された黒漆喰仕上げの建築物を保存・改装し、この建築物を核とした街並み「黒壁スクエア」を中心にして観光振興によるまちづくりを行っている。
2.富山市(富山県)においては、持続可能なコンパクトシティの実現を目指し、LRT(Light Rail Transit)を導入することで、公共交通の活性化、公共交通沿線地区への居住促進、中心市街地の活性化等を図っている。
3.横浜市(神奈川県)においては、「クリエイティブシティ・ヨコハマ」の実現を目指し、歴史的建造物や鉄道高架下等を活用した文化芸術活動を支援するための拠点づくりを行っている。
4.環状第二号線新橋・虎ノ門地区(東京都)においては、道路の上空及び路面下において建築物等の整備を一体的に行うことができる「立体道路制度」を活用し、この地域における居住機能や文化・交流機能の導入、業務機能の質の高度化等を図っている。

解答 1:設問の「黒壁スクエア」は、滋賀県長浜市の旧市街が該当する。小布施町は住民参加のまちづくりガイドラインの「住まいづくりマニュアル」を作成している。

小布施町の「住まいづくりマニュアル」

〔H30 No.11〕都市計画に関連する用語に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.CBD(Central Business District)は、一般に、人口密度が4,000人/km2以上の国勢調査基本単位区等が互いに隣接し、それらの隣接した地域の人口が5,000人以上となる地域である。
2.TOD(Transit Oriented Development)は、公共交通機関の利用を前提として、過度に自動車へ依存しない持続可能な都市を実現する方法の一つである。
3.GIS(Geographic Information System)は、位置に関する情報をもつデータ(空間データ)を総合的に管理・加工したうえで、視覚的に表示し、分析や判断を可能にする技術である。
4.BID(Business Improvement District)は、一般に、地区内の不動産所有者や事業者等から徴収される負担金により、その地区のオープンスペース等の維持管理、治安の改善、マーケティング等を行うものである。

解答 1:設問はDID(人口集中地区:Densely Inhabited District)の説明。CBD(中心業務地区)は、市街地の中で、官庁・企業・商業施設などが集中する地区。インフラ整備が他の地域よりも高く、地下街が発達し利便性が高いが、地価が高く、夜間人口に比して、昼間人口がとくに多くなる傾向にある。

少し休憩♪問題は下に続きます

〔H29 No.4〕都市空間についての著書に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.レム・コールハースは、錯乱のニューヨーク(Delirious New York)」において、主としてマンハッタンの超高層建築物がつくりだした「過密の文化」に着目し、「マンハッタニズム」と定義した。
2.クリストファー・アレグザンダーは、「パタン・ランゲージ(A Pattern Language)」において、過去の事例から導きだされた都市や建築を形づくるための基本的な原則を示した。
3.ジェイン・ジェイコブズは、「アメリカ大都市の死と生(The Death and Life of Great American Cities)」において、都市の街路や地区に多様性を生みだす四つの条件を示した。
4.ケヴィン・リンチは、「都市のイメージ(The Image of the City)」において、ラスベガスの都市景観の多様な空間要素を記号論的な視点から分析した。

解答 4:設問はロバート・ヴェンチェーリの著作の「ラスベガス」の説明。ケヴィン・リンチが著した「都市のイメージ」は、人々が周辺環境に対して抱くイメージをアンケートを元に分析し、5要素(通路・境界線・目印・結節点・まとまった地域)を提唱。なお1968年に丹下健三と富田玲子による邦訳版が出版されている。

 

 

〔H29 No.10〕都市計画・都市デザインに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.後藤新平らが主導した関東大震災からの「帝都復興事業」においては、鉄筋コンクリート造により不燃化・耐震化した復興小学校を建設し、隣接して小公園を整備した。
2.ル・コルビュジエの「パリのヴォワザン計画」においては、一部の歴史的建造物を保存しつつ、古い街区や建築物を大規模に取り壊し、幹線道路等を整備したうえで、超高層ビルに建て替える提案をした。
3.丹下健三の「東京計画1960」においては、人口の過剰集中による諸問題に対し、東京湾を全面的に埋め立て、放射状の都市構造をつくりだす提案をした。
4.フランソワ・ミッテランらが主導したパリの都市計画である「グラン・プロジェ」においては、フランス革命200年を記念して、ルーブル美術館の大改修やオルセー駅舎の美術館への転用等、拠点整備による都市の再生を進めた。

解答 3:「東京計画1960」は丹下健三による東京の巨大都市化による都市構造の改革を提案するものである。都心を中心にした放射状の都市構造を否定し、東京湾上に線状に拡張する都市構造を提案するものである。

〔H29 No.11〕都市計画等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.建築基準法に基づく、いわゆる「連担建築物設計制度」は、都市機能の更新や、優れた都市空間の形成・保全を図ることを目的に、都市計画法と建築基準法による制限の一部を適用せず、街区単位に都市計画を定め、建築物等を個々に認定する制度である。
2.都市計画法に基づく「地区計画」は、地区の課題や特徴を踏まえ、住民と市町村とが連携しながら、地区の目指すべき将来像を設定し、その実現に向けて「まちづくり」を進めていく手法である。
3.文化財保護法に基づく「登録有形文化財登録基準」の建造物の部では、原則として、建設後50年を経過し、かつ、一定の基準に該当する建築物、土木構造物及びその他の工作物が、文化財登録原簿への登録の対象となる。
4.都市緑地法に基づく「緑化地域」は、緑地が不足している市街地等において、一定規模以上の建築物の新築増築を行う場合に、敷地面積の一定割合以上の緑化が義務付けられる地域である。

解答 1:設問は「特定街区制度」の説明である。「連担建築物設計制度」は、単一の敷地では適用ができない場合でも、既存の建物を含む複数の敷地・建物を一体として合理的な設計をし特定行政庁の認定により、当該敷地群を一つの敷地とみなして、接道義務、容積率制限、建ぺい率制限、斜線制限、日影制限等を適用できる制度

〔H28 No.10〕都市計画・都市デザインに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.高蔵寺ニュータウン(愛知県)は、高度経済成長期に名古屋圏に流入し、増加した人口の受け皿として、「近隣住区」等の都市計画理論に基づき開発された我が国で最初のニュータウンである。
2.筑波研究学園都市(茨城県)は、東京への一極集中を緩和するために、職住一体の「田園都市」として構想されたものである。
3.川越一番街(埼玉県)では、「パタン・ランゲージ」に範をとった町づくり規範により、歴史的町並みの景観の保全が実践されている。
4.くまもとアートポリス(熊本県)は、環境デザインに対する関心を高め、都市環境・建築文化等の向上を図るために、「コミッショナー」が設計者を推薦する手法が採用された事業である。

解答 1:設問の「我が国で最初のニュータウン」は、「千里ニュータウン」が該当する。「高蔵寺ニュータウン(名古屋)」は1960年代に建設された大規模なニュータウンであり、わが国で2番目に古い。

 

 

〔H28 No.11〕まちづくりに関する用語とその説明として、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1.レジリエンスは、一般に、自然災害等により、社会基盤やそれが支える社会及び経済が一時的に大きなダメージを受けても、速やかに復活できること等を意味する。
2.ダウンゾーニングは、都市計画で定められた容積率の引下げや建築することができる用途を住宅等に限定する等、規制を現行に比べて厳しいものに変更することである。
3.トランジットモールは、歩行者用の空間であるモールの形態の一つであり、一般自動車の進入を排除して、路面電車やバス等の公共交通機関に限って走行を認めたものである。
4.エリアマネジメントは、行政主導により地域における良好な環境や地域の価値を維持・向上させるための取組みのことである。

解答 4:「エリアマネジメント」は地域における良好な環境や地域の価値を維持・向上させるための、住民・事業主・地権者等が一体的に行う主体的な取組みのことである。従来の開発のように、行政主導ではない。
(類似問題:平成21年1級学科1、No.09)

〔H27 No.10〕都市の再生に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.ロンドンのドックランズ再開発計画は、港湾機能の低下によって衰退したテムズ川沿いの旧港湾地区に複合機能をもたせたプロジェクトである。
2.ベルリンのポツダム広場再開発計画は、第二次世界大戦とその後の東西分断によって長年更地であった敷地に複合機能をもたせたプロジェクトである。
3.ソウルの清渓川チョンゲチョン復元事業は、首都の中心部を貫通する高架道路を撤去し、かつての河川水辺空間を復元させたプロジェクトである。
4.イタリアのウルビーノ都市基本計画は、炭鉱の産業遺産を再利用しながら都市全体を再開発したプロジェクトである。

解答 4:設問の「炭鉱の産業遺産を再利用しながら都市全体を再開発したプロジェクト」は、「ツォルフェライン炭鉱遺産群(ドイツ)」が該当する。

ツォルフェライン炭鉱遺産群

イタリアの「ウルビーノ都市基本計画(1964年)」は、ルネサンスで興隆した歴史遺産を都市全体で再開発した大規模で初の計画である。都市を歴史地区・隣接地区・周辺部の3区画で分け、歴史地区を開放的にし、その他の地区の経済発展を考慮した空間的・時間的にも先駆的な都市計画である。

ウルビーノ都市基本計画

〔H27 No.11〕まちづくりに関する次の記述のうち、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1.スマートグリッドは、インターネット等の通信回線を活用し、複数の建築物のエネルギー設備を一元的に管理・制御することによって地区単位で行われる、エネルギーの集中管理システムである。
2.タウンマネジメントは、市民、行政、商店街等の地域を構成する様々な主体が参加し、広範な問題を内包するの運営を横断的・総合的に調整・プロデュースする、市街地の活性化と維持に関する取組みである。
3.文化財保護法の規定による伝統的建造物群保存地区は、都市計画区域又は準都市計画区域内においては、市町村が都市計画に定めることができる。
4.都市再開発法の規定による第二種市街地再開発事業は、市街地の土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新とを図るために、管理処分方式によって公共施設の整備と併せて建築物及び建築敷地の整備を一体的に行う事業である。

解答 1:「スマートグリッド(次世代送電網)」は、スマートメーター(下写真)などを活用し、電力の流れを供給側・需要側の両方から制御し、最適化できる送電網。 省エネが期待され、また再生可能エネルギーを導入でき、エコカーのインフラ整備、停電対策にも期待される。設問の記述は「地域エネルギー・マネジメント・システム(CEMS:Community Energy Manegement System)」に関する記述である。

電力自由化により、スマートメーターの普及が進む

 

 

〔H27 No.17〕建築物等の再生の事例に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.ハイライン(ニューヨーク市)は、1980年に廃道となった高速道路を、路面上は緑道、高架下は大規模なショッピングモールへ再生させたものである。
2.ジェミニ・レジデンス(コペンハーゲン市)は、港湾施設として使用されていたサイロを改修し、集合住宅へ再生させたものである。
3.山梨市庁舎東棟(山梨市)は、1970年代に建設された工場を、プレキャスト鉄筋コンクリート部材のアウトフレームを用いて耐震改修し、庁舎へ再生させたものである。
4.金沢市民芸術村(金沢市)は、大正から昭和初期に建設された紡績工場の倉庫6棟を改修し、工房、レストラン、オープンスペース等から構成される芸術文化施設へ再生させたものである。

解答 1:「ハイライン(ニューヨーク市,2006年着工)」は、廃線になった貨物専用の高架線跡を再利用し、緑豊かな展望公園へと再生させたものである。沿道周辺には文化施設や商業施設が作られる。
(関連問題:令和元年1級学科1、No.11)

〔H26 No.10〕都市計画及びに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.ニューアーバニズムは、住民参加を原則とした計画手法であり、アメリカをはじめとする諸外国や日本の住宅地開発で採用されている。
2.土地区画整理事業は、都市計画区域内の土地について、公共施設の整備改善及び宅地の利用の増進を図るために行われる、土地の区画形質の変更及び公共施設の新設又は変更に関する事業である。
3.フリンジパーキングは、都心部周辺に駐車場を整備し、都心内への車の流入の抑制を目的としたの手法である。
4.LRTは、低床式車両の活用や軌道等の改良による乗降の容易性、定時性、速達性、快適性等の面で、優れた特徴を有する軌道系交通システムである。

解答 1:「ニューアーバニズム」はアメリカで発達した都市設計であり、イギリスでは「アバンビレッジ」、ヨーロッパ・日本では「コンパクトシティ」などが同様の概念を持っている。郊外へと無秩序に広がった都市を、伝統的なコミュニティが持つ価値によって再構築することを目指す考えが原点にある。ただし、必ずしも住民参加を原則としたものではない。
(関連問題:平成30年1級学科1、No.10平成25年1級学科1、No.11平成21年1級学科1、No.09)

〔H26 No.11〕まちづくりの制度等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.都市再生特別措置法による都市再生特別地区は、都市の再生に貢献し、土地の合理的かつ健全な高度利用を図る特別の用途、容積、高さ、配列等の建築物の建築を誘導する必要があると認められる区域について、都市計画に定めることができるものであり、建築物等の誘導すべき用途、建築物の容積率の最高限度及び最低限度、建築物の建ぺい率の最高限度等を定める地区である。
2.高度地区は、都市計画法に基づく地域地区の一つであり、用途地域内において市街地の環境を維持し、又は土地利用の増進を図るため、建築物の高さの最高限度又は最低限度を定める地区である。
3.市街地再開発事業は、市街地の土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新とを図るために、都市計画法及び都市再開発法で定めるところに従って行われる建築物及び建築敷地の整備並びに公共施設の整備等を行う事業である。
4.総合設計制度は、敷地規模が大きく、敷地内に広場等の公開空地を有し、建築物の形態も良好な建築計画について、都市計画法に基づき、容積率及び形態の制限を緩和し、市街地環境の整備改善を促進する制度である。

解答 4:設問の記述は正しいが、総合設計制度は「都市計画法」ではなく「建築基準法」の特例である。
(関連問題:平成27年1級学科1、No.06平成27年2級学科1、No.18)

 

 

〔H25 No.9〕首都の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.フランスの首都であるパリは、城壁を取り除いた跡に環状のプールヴァールを造り、それに放射状の幹線を追加して、交通の利便性の向上と都市景観の形成を図る計画案に基づいている。
2.オーストラリアの首都であるキャンベラは、三つの都市機能(中央官庁街、市政庁、業務商業機能)を三角形の項点に相当する位置に配置して都心部を構成し、その外側を郊外住宅地とする計画案に基づいている。
3.ブラジルの首都であるブラジリアは、ジェット機形の平面形状をもち、機体の胴体に相当する部分を住居地域、翼に相当する部分を政治的中枢地域とする計画案に基づいている。
4.アメリカの首都であるワシントンD.C.は、ポトマック川から国会議事堂に至る軸に象徴的な役割をもたせ、格子状街路に放射状街路を組み合わせた計画案に基づいている。

解答 3:「ブラジリア(ブラジル首都)」は、ジェット機形の平面形状をもち、機体の胴体に相当する部分を「政治的中枢地域」、翼に相当する部分を「住居地域」とする計画案に基づいている。
(関連問題:平成22年1級学科1、No.10)

〔H25 No.10〕都市計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.丹下健三研究室による「東京計画1960」は、求心・放射型の都市構造の閉鎖性を否定し、都市軸の概念を導入することによって開放的な線形発展を可能にするという都市構造の提案である。
2.バックミンスター・フラーによる「ジオデシック・ドーム」は、地球上の都市域が連担し、地球全体が都市のネットワークによって覆われるという世界都市を示す概念の提案である。
3.ル・コルビュジェによる「輝く都市」は、地表面を開放し、空中に持ち上げた高層建築と道路の機能区分の明瞭さが特徴的な都市の再開発計画の提案である。
4.T.ガルニエによる「工業都市」は、住居地域を緑地帯によって工業地域から分離させたものであり、生活と労働の両面に対応した近代性を備える都市の提案である。

解答 2:設問の記述はC.A.ドクシアデスの「エキュメノポリス」である。「ジオデシック・ドーム」は正二十面体で球面を近似し、そこに正三角形に組み合わせた構造材を多数並べることによって組上げたドーム状の建築物のこと。バックミンスター・フラー(米)によって考案される。

モントリオール万博アメリカ館

〔H25 No.11〕まちづくりに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.CPTED(Crime Prevention Through Environmental Design)は、心理学的効果を考えた設計によって、犯罪抑止効果を高める計画手法である。
2.TOD (Transit Oriented Development)は、明確な歩車分離に基づき、自動車交通の効率化を最大限に活かす計画手法である。
3.コンパクトシティは、市街地の無秩序な拡大を抑制しながら、都市地域の環境整備に重点を置き、環境的・経済的持続性を高める都市モデルである。
4.ストリートファニチャーは、街路や広場等の屋外空間で使用されるベンチ・柵・水飲み場等の工作物等の総称である。

解答 2:TOD(Transit Oriented Development)は、公共交通機関の利用を前提として、過度に自動車へ依存しない持続可能な都市を実現する方法の一つである。
(関連問題:平成30年1級学科1、No.11)

 

 

〔H24 No.5〕都市空間についての著書に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.ケヴィン・リンチは、著書「都市のイメージ(The Image of the City)」(1960年)において、都市空間から抽出されるイメージを構成する要素として、移動路(path)、境界(edge)、地区(district)、結節点(node)、目印 (landmark)の五つを提示した。
2.ゴードン・カレンは、著書「都市の景観(The Concise Townscape)」(1971年)において、都市の景観の価値を、歩行者によって体験されるシークエンスの中に見いだそうとした。
3.ロバート・ヴェンチューリは、著書「ラスベガス (Learning from Las Vegas)」(1972年)において、ラスベガスの都市景観の多様な空間要素を記号論的な視点から分析した。
4.クリストファー・アレグザンダーは、著書「パタン・ランゲージ (A Pattern Language)」(1977年)において、都市空間における人々の行動がツリー構造で説明できることを示した。

解答 4:著書「パラン・ランゲージ」は、クリストファー・アレグザンダーが提唱した建築や都市、環境デザインにおける合理的な設計手法を主張した。また1965年には「都市はツリー構造ではない」という論文を発表しており、設問の通りである。

〔H24 No.9〕まちづくりに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.近隣住区は、一般に、小学校が一校成立する程度の人口を単位としたものである。
2.ラドバーン方式は、住宅地計画における人と車を分離する設計手法である。
3.クルドサックは、車の折り返し場所を終端部にもつ袋小路である。
4.ブキャナンレポートは、日本をはじめとする諸外国にも取り入れられた住宅供給政策に関する報告書である。

解答 4:「ブキャナンレポート」は、1963年にイギリス政府が2年間にわたる調査結果として発表したもので、正式名称は「都市の自動車交通(TRAFFIC IN TOWNS)」。都市部における居住住宅と交通の関係を論じたものである。

〔H24 No.10〕まちづくりに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.都心地区の商業活動を活性化させることを目的とした歩行者モールは、人と車の交通形態により「オープンモール」、「セミクローズドモール」、「クローズドモール」に分類される。
2.タウンモビリティシステムは、中心市街地をバリアフリー化して車いすや電動スクーター等を貸し出し、歩行困難者の外出機会の拡大だけでなく、市街地の活性化を促す仕組みの一つである。
3.LRT(Light Rail Transit) は、都市内の交通渋滞の緩和や環境問題の解消を図るうえで有効な公共交通機関として、欧米を中心に導入されている新しいタイプの路面電車システムである。
4.パークアンドライドシステムは、一般に、郊外の鉄道駅等に設置された駐車場を利用し、都心部まで公共交通機関を利用することによって、中心市街地へ流入する車の交通量を抑制する仕組みである。

解答 1:設問の「オープンモール・セミクローズドモール・クローズドモール」の分類は屋根を主眼に置いた歩行者モールの分類である。「都心地区の商業活動を活性化させることを目的とした歩行者モール」における分類は「フルモール・セミモール・トランジットモール」などがある。

 

 

〔H23 No.9〕都市公園に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.街区公園は、主として街区内の居住者が利用することを目的とした公園であり、誘致距離250m、面積0.25haを標準としている。
2.近隣公園は、主として近隣住区計画における2〜3住区の居住者が利用することを目的とした公園であり、誘致距離1km、面積4haを標準としている。
3.総合公園は、都市住民全般を対象とし、休息、観賞、散歩、遊戯、運動等に利用することを目的とした公園であり、都市規模に応じて面積10〜50haを標準としている。
4.運動公園は、都市住民全般を対象とし、主として運動に利用することを目的とした公園であり、都市規模に応じて面積15〜75haを標準としている。

解答 2:近隣住区2~3区が集まると地区(約10,000〜15,000戸)となる。地区には地区公園が設けられる。
(関連問題:平成26年2級学科1、No.18)

〔H23 No.10〕まちづくりに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.地方自治体が都市計画の案を作成する際には、必要に応じて、住民の意見を反映させるために公聴会等を開催する。
2.地方自治体が作成した都市計画の案に対する住民の意見は、案の縦覧期間後に意見書を提出することにより、都市計画審議会において検討される。
3.地方自治体が定めるまちづくり条例において、近年では、住民発意の計画を実現化する仕組みを設ける自治体が増えている。
4.法律に基づかない任意のルールであるまちづくり協定やまちづくりガイドラインは、一般に、地域の独自性を反映させやすい。

解答 2:「都市計画法」において、地方自治体が都市計画を決定しようとするときは、それを公告し、都市計画の案を公告の日から2週間公衆の縦覧に供さなければならない(同法17条1項)。住民及び利害関係人は、縦覧期間満了の日までに、意見書を提出することができる(同条2項)。また地方自治体は、意見書の提出があったときは、その要旨を都市計画審議会に提出し、検討を求めなければならない(同法18条2項及び19条2項)。

〔H22 No.9〕まちづくりに関する誘導制度等とその説明との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。

解答 1:「高度利用地区」は、都市計画法第9条に定められており、以下の様に規定されている。
“用途地域内の市街地における土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新とを図るため、建築物の容積率の最高限度及び最低限度、建築物の建蔽率の最高限度、建築物の建築面積の最低限度並びに壁面の位置の制限を定める地区とする。”
説明に該当するのは「高度地区」である。

 

 

〔H22 No.10〕計画的につくられた都市に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.オーストラリアの首都であるキャンベラは、三つの都市機能(中央官庁街、市政庁、業務商業機能)を三角形の項点に相当する位置に配置して都心部を構成し、その外側を郊外住宅地とする計画案に基づいている。
2.ロンドンの北方に位置するミルトン・ケインズは、イギリス最大級のニュータウンであり、近隣住区論による空間構成を忠実に具体化した計画案に基づいている。
3.ブラジルの首都であるブラジリアは、ジェット機形の平面形状をもち、機体の胴体に相当する部分を政治的中枢地域、翼に相当する部分を住居地域とする計画案に基づいている。
4.インドのパンジャブ州都であるチャンディガールは、格子状に分割した区域(ユニット)と7段階に機能分けした道路網からなる計画案に基づいている。

解答 2:「ミルトン・ケインズ(英)」は1辺約1kmの格子状の幹線道路網が特徴。

〔H21 No.10〕住宅地計画における・景観の保全に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.自主協定や住民協定と呼ばれている任意の協定は、法律や条例等によらず、地域の景観等を整備するために地権者等が自主的に定める取決めのことである。
2.都市計画法に基づく地区計画は、地区の整備・開発・保全の方針とともに地区施設の配置や建築物等の制限について、土地所有者等の全員の合意により地区整備計画を定めるものである。
3.都市緑地法に基づく緑地協定は、緑地の保全及び緑化の推進に関する事項について、原則として、土地所有者等の全員の合意により協定を結ぶものである。
4.景観法に基づく景観協定は、良好な景観の形成に関する事項について、原則として、景観区域内の土地所有者等の全員の合意により協定を結ぶものである。

解答 2:都市計画法に基づく「地区計画」は、地区の課題や特徴を踏まえ、住民から意見聴取を行い、市町村や都道府県によって地区の目指すべき将来像を設定し、その実現に向けて「まちづくり」を進めていく手法である。 主に建築物の敷地、用途、形態等にきめ細やかな計画を行う。
(関連問題:平成29年1級学科1、No.11)

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投稿日:2020年4月20日 更新日:

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