一級計画(建築史)

建築士過去問解説

一級建築士試験分野別まとめ
学科Iー計画
建築史

一級建築士学科試験
2022年7月24日(日)

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一級建築士試験13年分
分野別まとめ

(平成20年度から令和02年度まで)

一級建築士
計画
建築史

〔R02 No.2〕日本の歴史的な建築物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.東三条殿(平安時代)などの寝殿造りは、柱は丸柱とし、寝殿の周囲にはしとみ戸を吊り、床は板敷きであったと言われている。
2.鹿苑寺金閣(室町時代)は、最上層を禅宗様仏堂風、中間層を和様仏堂風、初層を住宅風とした三層の建築物である。
3.光浄院客殿(安土桃山時代)は、欄間長押をはじめ、建具や金具、釘隠や引手などに技巧を凝らし、様々な意匠が施された数寄屋風の建築物である。
4.旧開智学校校舎(明治時代)は、アーチや隅石等の洋風の意匠と唐破風等の和風の意匠が混在した擬洋風の建築物である。

解答 3:光浄院客殿(1601年)は、三井寺の子院の一つで、室町時代に誕生する「書院造」の代表的遺構として国宝に指定されている。桁行7間、梁間6間、柿葺の入母屋造で、細部意匠に至るまで中世社会の接客儀礼を実態化した建築空間を実現しており、数寄屋造りとは対照的に、安土桃山時代の華麗さを表現している。

http://miidera1200.jp/より

また、室内は現在の住宅建築にも取り入れられる「座敷飾り」を設けられる。「数寄屋造り」は質素ながらも洗練された意匠をとり入れた日本の茶室風建築である。

〔R01 No.2〕神社建築に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.伊勢神宮内宮正殿(三重県)は、柱は全て掘立て柱で、2本の棟持柱をもつ、神明造りの例である。
2.出雲大社本殿(島根県)は、桁行2間、梁間2間の平面をもち、正面の片方の柱間を入口とした左右非対称の形式をもつ、大社造りの例である。
3.賀茂かもべついかづち神社本殿・権殿(京都府)は、切妻造り、平入りの形式をもち、前面の屋根を延長して向拝を設けた、流造りの例である。
4.春日大社本殿(奈良県)は、本殿と拝殿との間を石の間でつないだ、権現造りの例である。

解答 4:春日大社本殿の様式は、切妻、妻入りで、屋根が曲線を描いて反り、正面に片流れの庇を付けた「春日造」と呼ばれる神社建築様式である。
設問は「日光東照宮」の記述である。
(関連問題:平成26年1級学科1、No.02平成30年2級学科1、No.01平成28年2級学科1、No.02平成20年2級学科1、No.01)

〔H30 No.2〕日本における伝統的な木造建築物の屋根に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。 

1.組物はますと肘木との組合せをいい、肘木が壁から外に二段に出ている組物は舟肘木と呼ばれている。
2.瓦葺きは、仏教の伝来とともに伝わり、各地で様々な試行が行われ、江戸時代において桟瓦葺きが考案されている。
3.垂木は、一般に、唐様(禅宗様)では放射状に配置され、和様では平行に配置されている。
4.はね木は、の原理を利用して、長く突き出ている軒先を支えるために、軒裏から小屋組内に取り付けられる材をいう。

解答 1:設問文は二手先ふたてさき組物の説明。舟肘木ふなひじきは船形の肘木で、柱の上に直接のせて軒桁を支える組物。

 

 

〔H28 No.2〕建築物の保存、再生、活用等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.東京駅丸の内駅舎(東京都千代田区)は、赤レンガのファサードをもつ駅舎であり、特例容積率適用地区制度を活用して、未利用容積を周辺建築物に売却・移転したうえで、保存・復原したものである。
2.目黒区総合庁舎(東京都目黒区)は、民間企業の本社屋として建築された建築物を、耐震補強、設備改修等を行ったうえで、庁舎として再生・転用したものである。
3.神奈川県立近代美術館鎌倉館(神奈川県鎌倉市)は、竣工時の形状を損なうことなく地震に対する安全性を高めるため、免震レトロフィット工法を採用し、保存・改修したものである。
4.旧門司税関(福岡県北九州市)は、明治・大正時代の歴史的建造物を活かしたである「門司港レトロ事業」の一環として、明治45年に建築された税関庁舎を、港湾緑地の休憩所等として再生・活用したものである。

解答 3:「免震レトロフィット工法」を採用した有名建築物には国立西洋美術館本館などがある。神奈川県立近代美術館鎌倉館は、坂倉準三による設計で、地上2階建の鉄骨造である。日本モダニズムの始まりとも評価される。

神奈川県立近代美術館

国立西洋美術館本館

〔H27 No.2〕茶室に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.みょうあんたいあん(大山崎町)は、16世紀に造立された、利休好みの二畳の草庵茶室である。
2.みったん(京都市)は、17世紀に桂離宮の敷地南端に造立された、茅葺寄棟屋根や深い土庇等の農家風の外観をもつ格式にこだわらない自由な造形の茶室である。
3.じょあん (犬山市)は、17世紀にもと建仁寺内に造立された、大小五つの窓やにじりぐちの配置が特徴的な茶室である。
4.こほうあんぼうせん (京都市)は、17世紀に小堀遠州によって造立された、縁先にわたした中敷居の上の障子とその下の開口が特徴的な書院風茶室である。

解答 2:設問は「笑意軒」の説明である。書院造りと数寄屋造りが融合した「密庵」は、大徳寺龍光院にある4畳半台目の茶室である。

桂離宮・笑意軒

大徳寺龍光院密庵

〔H26 No.2〕日本の歴史的な建築物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.日光東照宮社殿(栃木県)は、本殿と拝殿との間を石の間でつないだ権現造りの例である。
2.伊勢神宮正殿(三重県)は、平入りで、切妻屋根堅魚かつおをもち、柱を全て掘立て柱としたしんめい造りの例である。
3.厳島神社社殿(広島県)は、神体山とする宮島の弥山みやままつるために島の海浜に設けられており、本殿は身舎もやの前後に庇を付けた両流造りの例である。
4.出雲大社本殿(島根県)は、正面の片方の柱間を入口とした左右非対称の平入りの形式をもつ大社造りの例である。

解答 4:出雲大社本殿は、最古の神社建築であり、切妻屋根、妻入り形式の大社造りである。2間×2間で、入口が左右非対称の本殿。 

出雲大社本殿

関連問題:令和元年1級学科1、No.02平成26年1級学科1、No.02平成29年2級学科1、No.01

 

 

〔H26 No.3〕建築に関する著書名、著者及びその内容との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。

解答 3:「見えがくれする都市」は、建築家の槇文彦、若月幸敏、大野秀敏、高谷時彦らの共著である。

道路(街道、横道、わき道)の生成や、地形の影響、住人が所有した土地でどのように住居を配置するか、日本人の古来からの空間に対する認識について考察される。(「建築と活字」より:http://drowbypen.com/)


芦原義信の代表的著作には、「街並みの美学」などがある。

〔H23 No.3〕建築物の保存、再生、活用等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.中京なかぎょう郵便局(京都市)は、明治時代に建てられた煉瓦れんが造の洋風建築であり、ファサードの一部を保存し、内部を一新して鉄筋コンクリート造の建築物とすることにより、現在でも郵便局として利用されている。
2.三井本館(東京都中央区)は、国の重要文化財に指定された建築物であり、重要文化財特別型特定街区制度を適用して超高層ビルと一体的に再生され、現在でも銀行やオフィスビルとして利用されている。
3.自由学園明日館みょうにちかん(東京都豊島区)は、F.L.ライトと遠藤新とが設計した木造校舎であり、国の重要文化財の指定を受けて、使い勝手を向上させながら耐震補強等の改修がなされ、現在では結婚式やパーティーにも利用されている。
4.東京駅丸の内駅舎(東京都千代田区)は、辰野金吾が設計した赤レンガのファサードをもつ駅舎であり、総合設計制度を適用して未利用容積を別の敷地に売却して事業費を捻出し、戦災により焼失した部分の復元を行っている。

解答 4:辰野金吾の設計である「東京駅丸の内駅舎」は、復元の際に我が国で初めて「特例容積率適用区域制度(建築基準法第57条の2)」が適用されている。

東京駅丸の内駅舎


(東京駅丸の内駅舎・関連問題:平成28年1級学科1、No.02平成23年1級学科1、No.3)

〔H22 No.2〕日本の歴史的な建築様式とその特徴との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。

解答 2:設問の特徴の記述は「禅宗様」の特徴である。「天竺様(大仏様)」は、日本の伝統的な寺院建築様式の一つで、中国の様式を取り入れている。その特徴として指肘木、化粧屋根、用木への彩色がある。東大寺南大門や浄土寺浄土堂などがその代表。日本の建築史の流れはこのページを確認ください。

 

 

〔H21 No.3〕建築物の保存、再生、活用等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.同潤会青山アパート(東京都渋谷区)の市街地再開発事業においては、従前の建築物のうちの1棟を集合住宅として保存し、その他は集合住宅から商業施設に転用している。
2.京都文化博物館の別館(京都市)は、平安博物館として使用されていた旧日本銀行京都支店を、竣工時の姿に復元し、整備したものである。
3.横浜赤レンガ倉庫(横浜市)は、明治時代末期から大正時代初期に建築された煉瓦れんが造の倉庫を改修し、文化施設、商業施設として整備したものである。
4.門司港レトロ地区(北九州市)は、門司港駅前に広がる明治・大正時代に国際貿易港として栄えた門司港地区の歴史的建造物の修復・復元等を通して、地域の活性化を目的としている。

解答 1:同潤会は関東大震災の復興支援のために設立された団体である。「同潤会青山アパート」は、わが国初のRC造のアパートであり、防火壁の性能を持ち、第二次大戦でも戦災を免れた。現在は解体され、その跡地に六本木ヒルズが建つ。

同潤会青山アパート

〔R02 No.3〕西洋の歴史的な建築物とその背景との組合わせとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。

解答 3:「ウィーン郵便貯金局(1912年)」はRC造で、リベットを用いてパネル状の石材を外壁に張り、天井は二重のガラス構造になっている。オーストリアの建築家、オットー・ワグナーの代表作で、彼の「必要様式」の思想を表現している。アドルフ・ロースらの芸術を否定した建築を批判し、必要なものにこそ芸術が必要とされる合理的・機能的な建築を求めた。

ウィーン郵便貯金銀行

「アーツ・アンド・クラフツ運動」は、手仕事とデザインを結びつけて生活と芸術を統一することを主な目的とし、ウィリアム・モリスが主導したデザイン運動である。
(関連問題:平成20年1級学科1、No.24)

〔R01 No.3〕歴史的な建築物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.サン・ピエトロ大聖堂(ヴァチカン)は、身廊部と袖廊部がともに三廊式であり、内陣には周歩廊と放射状に並ぶ複数の祭室とをもつゴシック建築である。
2.アーヘンの宮廷礼拝堂(ドイツ)は、平面が八角形の身廊とそれを囲む十六角形の周歩廊があり、身廊の上部にはドーム状のヴォールトをもつ集中式の建築物である。
3.サン・カルロ・アッレ・クァットロ・フォンターネ聖堂(イタリア)は、楕円形のドームと、凹凸の湾曲面や曲線が使用されたファサードをもつバロック建築である。
4.コルドバの大モスク(スペイン)は、紅白縞文様の2段のアーチを伴って林立する柱による内部空間をもち、現在はキリスト教文化とイスラム教文化とが混在している建築物である。

解答 1:「サン・ピエトロ大聖堂」はルネサンス時代の盛期からの次のバロック時代を担ったミケランジェロやラファエルらによる世界最大の石造建築物である。ギリシア十字プランを基本とし中央に壮大な大ドームを設けている。聖堂前のサン・ピエトロ広場を囲む半円形の円柱回廊が特徴的。
設問は「アミアン大聖堂」の記述。フランスにある大聖堂である。

 

 

〔H30 No.3〕住宅に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.マルセイユのユニテ・ダビタシオンは、ル・コルビュジエによって設計されたピロティのある高層の集合住宅であり、建築物内には住戸に加えて、店舗、ホテル、屋上庭園等の機能がある。
2.ヴァイセンホーフ・ジードルングは、ミース・ファン・デル・ローエが全体計画を行った実験住宅展で建築された住宅団地であり、「インターナショナル・スタイル」の成立に影響を与えたものである。
3.ムードンの住宅は、ジャン・プルーヴェによって設計されたものであり、アルミニウム等の材料が用いられている。
4.フランクリン街のアパートは、ルイス・サリヴァンによって設計された集合住宅であり、構造を鉄筋コンクリート造とした初期の集合住宅とされている。

解答 4:フランクリン街のアパート(1903年、パリ)は、オーギュスト・ペレー(仏)の設計である。

〔H29 No.3〕A~Dの建築物について、その建造された年代を古いものから新しいものへ並べた順序として、正しいものは、次のうちどれか。

A.ローマのテンピエット(イタリア)
B.ル・トロネ修道院(フランス)
C.ローマのパンテオン(イタリア)
D.ロンドンのセント・ポール大聖堂(イギリス)
1.B→ C→ D→ A
2.B→ C→ A→ D
3.C→ A→ B→ D
4.C→ B→ A→ D

解答 4:パンテオン(伊) 118年~135年(古代ローマ期)
ル・トロネ修道院(仏)1160年~1200年(ロマネスク期)
テンピエット(伊) 1502年~1510年(ルネサンス期)
セント・ポール大聖堂(英) 1675年~1710年(バロック期:再建)

〔H28 No.3〕歴史的な建築物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.ハギア・ソフィア大聖堂(トルコ)は、バシリカ形式とドーム集中形式とを融合させた平面をもち、巨大なドーム構造によって内部に広大な空間を作り出したビザンチン様式の建築物である。
2.コルドバの大モスク(スペイン)は、紅白縞文様の2段アーチを伴って林立する柱による内部空間をもち、現在はキリスト教文化とイスラム教文化が混在している建築物である。
3.ピサ大聖堂(イタリア)は、世界最大級の石積ドームをもち、外装はピンクや緑の大理石により幾何学模様で装飾され、クーポラとランターンは初期ルネサンス様式、ファサードはネオ・ゴシック様式の建築物である。
4.ヴォルムス大聖堂(ドイツ)は、東西両端にアプスを対置させた二重内陣と身廊の両側に側廊を設けたバシリカ形式で構成され、東西の内陣と交差部とに六つの塔をもつロマネスク様式の建築物である。

解答 3:設問の記述は「フィレンツェ大聖堂」である。「ピサ大聖堂」はロマネスク建築の代表的建築物。十字形の平面が特徴的。中心にある身廊部は5廊式で、側廊部は3廊式の大規模な聖堂である。十字の交差部には楕円形のドームがかけられている。

 

 

〔H27 No.3〕「建築作品名」、「人名」及び「建築作品の特徴・背景」の組合せのうち、最も不適当なものは、次のうちどれか。

解答 4:キンベル美術館はルイス・カーンによる設計。ヴォールトを用いて屋根を設け、その頂部には線状のトップライトがあり、室内への採光を取り入れる。アプローチから美術館を見ると背景には空しかなく、建物のスカイラインがくっきりと見える。2013年にはレンゾ・ピアノによる増築が行われた。

キンベル美術館

〔H25 No.2〕近代の建築作品とその特徴との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1.タッセル邸(V.オルタ)————————–アール・デコ
2.ロビー邸フランク・ロイド・ライト)—プレーリーハウス
3.シュレーダー邸(G.T.リートフェルト)——デ・ステイル
4.サヴォア邸ル・コルビュジェ)————近代建築の五原則

解答 1:「タッセル邸」は19世紀にヨーロッパ全土に広がった装飾美術「アール・ヌーボー」の初期の代表例として有名。当時の新しい素材である鉄やガラスなどを用い、曲線的で、花や植物などの有機物をモチーフにしている。「アール・デコ」は20世紀大戦間にアメリカやヨーロッパを中心に流行した様式。直線的、幾何学的、機能的でシンプル、また大量生産を主眼に置いた建築様式。ニューヨーク・マンハッタンが有名。
(関連問題:平成22年1級学科1、No.03)

「アール・デコ」で有名なマンハッタンビル街

〔H23 No.2〕ヨーロッパの歴史的建造物とその建築様式に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.ヴォルムス大聖堂は、東西両端にアプスを対置させた二重内陣、三廊式のバシリカで、東西の内陣と交差部とに塔をもつドイツのバロック建築である。
2.ピサ大聖堂は、ラテン十字形のプランをもち、会堂部は五廊式、袖廊部は三廊式、交差部に楕円形のドームをもつイタリアのロマネスク建築である。
3.アミアン大聖堂は、身廊部・袖廊部ともに三廊式であり、内陣に周歩廊と放射状祭室とをもつフランスの盛期ゴシック建築である。
4.サン・マルコ大聖堂は、ギリシア十字形の集中式プランをもち、中央の交差部及び十字架の4枝の上にドームをもつイタリアのビザンチン建築である。

解答 1:「ヴォルムス大聖堂(ドイツ)」は、ロマネスク様式の建築物である。その他の記述は正しい。同じロマネスク様式の建築物として代表的なものは、ピサ大聖堂(伊)、ダラム大聖堂(英)などがある。

(関連問題:平成28年1級学科1、No.03平成30年2級学科1、No.02平成25年2級学科1、No.2平成23年2級学科1、No.01)

 

 

〔H22 No.3〕「建築様式又は芸術様式」と「建築作品(建築家)」との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。

解答 2:バシリカ・パラディアーナはルネサンス期の公会堂建築で、建築家アンドレーア・パッラディオによる作品。

アンドレーア・パッラディオ

〔H21 No.2〕建築や都市に関する歴史的著作物(著者名)とその説明との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。

解答 1:「都市の文化」は中世以後の都市を技術・文明の発達という視点から分析し、課題成長して過密化した現代都市の再生への方策を提案している。設問はケヴィン・リンチの「都市のイメージ」の記述である。

(関連問題:平成29年1級学科1、No.04平成24年1級学科1、No.05)

〔H20 No.24〕近代建築史に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.アーツ・アンド・クラフツ運動は、手仕事とデザインを結びつけて生活と芸術を統一することを主な目的とし、ウィリアム・モリスが主導したデザイン運動である。
2.アール・ヌーヴォーは、19世紀末にヨーロッパで流行した新しい装飾美術の様式であり、有機的な自由曲線の組合せを鉄やガラス等を用いて作り出している。
3.ル・コルビュジェは、「近代建築の5原則」として、ピロティ、屋上 庭園、自由な平面、水平連続窓、自由なファサードを提示し、この原則を具現させた作品は、「サヴォア邸」である。
4.近代建築の流れにおいて、機能主義を表す考え方である「形態は機能に従う」は、ルイス・サリヴァンの言葉である。
5.アドルフ・ロースは、「必要様式」という考え方を提示し、機能主義・合理主義の設計理論の先駆者とされており、代表的な作品に「ウィーン郵便貯金局」がある。

解答 5:オットー・ワグナーは「必要様式」の考え方を提示し、代表作である「ウィーン郵便貯金局(1912年)」はRC造で、リベットを用いてパネル状の石材を外壁に張り、天井は二重のガラス構造になっている。

ウィーン郵便貯金銀行

「アドルフ・ロース」は「装飾は罪悪である」との考え方を主張した。

 

 

〔H29 No.2〕建築物の保存・再生の事例に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.犬島精錬所美術館(岡山県)は、20世紀初頭に閉鎖された精錬所の遺構を活用し、自然エネルギーを積極的に利用した美術館として保存・再生させたものである。
2.3331 Arts Chiyoda(東京都)は、廃校になった中学校を、アートギャラリーを含む文化施設等として保存・再生させたものである。
3.カステルヴェッキオ美術館(イタリアヴェローナ)は、14世紀に建設された歴史的建造物である城を、美術館等として保存・再生させたものである。
4.リンゴット工場再開発計画(イタリアトリノ)は、20世紀初頭に建設された巨大な自動車工場を、現代美術館として保存・再生させたものである。

解答 4:「リンゴット工場再開発計画」は1982年に閉鎖されたイタリアのフィアットの自動車工場の再開発であり、1989年に複合施設として改修して会議センター、ホテル、事務所、音楽ホールなどに使用している。現代美術館は含まない。

 

〔H25 No.3〕建築物の保存、再生、活用等の事例に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.アートプラザ(大分市)は、図書館をギャラリー等からなる芸術文化の複合施設にしたものである。
2.リンゴット工場再開発(トリノ)は、巨大な自動車工場を、見本市会場、音楽ホール、ホテル、会議場等からなる複合施設にしたものである。
3.倉敷アイビースクエア(倉敷市)は、連続するのこぎり屋根をもつ平家建ての紡績工場の棟の一部を撤去してできたオープンスペースを中心として、展示施設、ホテル等からなる複合施設にしたものである。
4.旧大社駅舎(出雲市)は、創建時の赤レンガの外観を再現するとともに、地震に対する安全性を高めるために免震工法を採用し、観光施設にしたものである。

解答 4:設問は辰野金吾の設計である「東京駅丸の内駅舎」の記述である。「旧大社駅舎」は瓦葺き屋根を持つ純日本風の木造平屋建て。国の重要文化財、近代化産業遺産に認定されている。
(東京駅丸の内駅舎・関連問題:平成28年1級学科1、No.02平成23年1級学科1、No.03)

東京駅丸の内駅舎

旧大社駅舎

〔H24 No.3〕建築物の保存、再生等の事例に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.ヴェローナ(イタリア)のカステルヴェッキオ美術館は、歴史的建造物であった市庁舎を市立美術館へ再生させたものである。
2.ロンドン(イギリス)のテイト・モダンは、第二次世界大戦後の復興時に建設された火力発電所をモダンアートの美術館へ再生させたものである。
3.パリ(フランス)のオルセー美術館は、鉄道の駅舎を印象派の作品を中心とする美術館へ再生させたものである。
4.札幌市のサッポロファクトリーは、ビール工場の煉瓦れんが造の建築群を複合商業施設へ再生させたものである。

解答 1:「カステルヴェッキオ美術館(イタリア)」は14世紀に築城されたゴシック様式の城塞を1926年に市立美術館に改造し、1964年にC.スカルパの計画による改修が行われている。

カステルヴェッキオ美術館

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投稿日:2020年4月20日 更新日:

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