一級環境(音響)

建築士過去問解説

一級建築士試験分野別まとめ
学科Ⅱー環境・設備
音響

一級建築士学科試験
2022年7月24日(日)

令和04年度試験日まであと 日!

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一級建築士試験13年分
分野別まとめ

(平成20年度から令和02年度まで)

一級建築士
環境・設備
音響

〔R02 No.9〕音響に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.拡散性の高い室に音響パワーが一定の音源がある場合、室の平均吸音率が2倍になると、室内平均音圧レベルは約3dB減少する。
2.自由音場において、無指向性点音源から25m離れた位置における音圧レベルの値が約70dBの場合、100m離れた位置における音圧レベルは約58dBになる。
3.セイビン(Sabine)の残響式による残響時間は、室容積に比例し、室の等価吸音面積に反比例する。
4.屋外において、遠方の音源から伝搬する音の強さは、空気の音響吸収によって、低周波数域の音ほど減衰する。

解答 4:音のエネルギーは、空気の粘性に吸収され、また距離によって減衰していく。このとき周波数が高いほどよく吸収されるため、低い音の方が遠くまで聞こえる。
(関連問題:平成29年1級学科2、No.09平成25年1級学科2、No.08)

〔R02 No.10〕吸音・遮音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.剛壁に密着させて設置する多孔質吸音材料を厚くすると、一般に、低周波数域における吸音率が上昇する。
2.孔あき板を用いた吸音構造においては、孔と背後空気層とが共鳴器として機能することによって吸音する。
3.単層壁の音響透過損失の値は、質量則を用いた予測値よりも、実測値の方が大きくなる傾向がある。
4.多孔質吸音材料においては、その表面を通気性の低い材料によって被覆すると、高周波数域の吸音率が低下する。

解答 3:「質量則(Mass Low)」とは、壁の単位面積あたりの質量(面密度)が大きいほど透過損失が大きくなる法則をいう。この質量則を用いてへ期待の遮音性能を予測する際、実測値に比べて高めになる(つまり、遮音性能が高く評価される)傾向があるので注意する必要がある。
 (関連問題:平成27年1級学科2、No.10、平成12年1級学科2)

〔R01 No.9〕音響に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.聴覚のマスキングは、マスカー(マスクする音)の周波数に近い音ほどマスクされやすく、マスカーの周波数に比べ、低い音のほうが高い音よりもマスクされやすい。
2.カラレーションは、「直接音」と「短い遅れ時間の反射音」の干渉によって、音色の変化等が知覚される現象をいう。
3.室容積が同じ場合であっても、一般に、西洋音楽のためのコンサートホールとオペラハウスとでは、最適残響時間が異なる。
4.学校の普通教室においては、平均吸音率が0.2程度となるように、吸音対策を施すことが望ましい。

解答 1:聴覚のマスキングは、聞こうとしている目的音(マスクされる音)が、妨害音(マスクする音:マスカー)に阻害され、聞き取りにくくなる現象のこと。一般に、周波数が両者とも近いか、目的音の方が高い場合に生じやすい。
(関連問題:平成25年1級学科2、No.08)

 

 

〔R01 No.10〕吸音・遮音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.孔あき板と剛壁との間に空気層を設けた吸音構造の固有周波数は、空気層の厚みを大きくすると低周波数域に移動する。
2.駅、空港、ショッピングモール等の公共施設においては、放送音声の聞こえやすさを確保するため、一般に、吸音処理を避けることが望ましい。
3.乾式二重床を採用する場合は、床板とスラブとの間の空気層をバネとする共振系が形成されることから、低周波数域において床衝撃音の遮断性能が低下することがある。
4.壁の音響透過損失を10dB増加させるためには、壁の音響透過率を現状の1/10にする必要がある。

解答 2:放送音声は残響時間を短くする方が明瞭な放送となる。そのため、吸音処理を施すことが望ましい。

〔H30 No.9〕音響に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.音の強さのレベルを30dB下げるためには、音の強さを1/1,000にする。
2.コンサートホール等の最適残響時間として推奨される値は、一般に、室容積が大きくなるほど長くなる。
3.音の大きさの感覚量は、音圧レベルが一定の場合、低音域で小さく、3~4 kHz付近で最大となる。
4.カクテルパーティー効果は、周囲が騒がしいことにより、聞きたい音が聞き取りにくくなる現象をいう。

解答 4:「カクテルパーティー効果」は、周囲が騒がしい環境であっても聴きたい音を選択的に聴き取ることができる聴覚上の性質のことである。
(関連問題:平成26年1級学科2、No.01)

〔H30 No.10〕吸音・遮音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.吸音率は、「壁へ入射する音のエネルギー」に対する「壁内部に吸収される音のエネルギー」の割合である。
2.背後空気層をもつ板振動型吸音機構において、空気層部分にグラスウールを挿入した場合、高周波数域での吸音効果についてはあまり期待できない。
3.音の反射性が高い面で構成された室に吸音材料を設置すると、壁を隔てた隣室で音を放射したときの2室の室間音圧レベル差( 2室間の遮音性能)は大きくなる。
4.空調用のダクト内の音の伝搬においては、音の強さの減衰が小さいことから、一般に、ダクト内に吸音材を貼る等の遮音上の対策が行われる。

解答 1:吸音率は、「壁から反射されなかった音のエネルギー(透過音エネルギーと吸収音エネルギーとの合計)」を、「入射音エネルギー」で除したものである。
(関連問題:平成26年1級学科2、No.09平成23年1級学科2、No.08)

 

 

〔H29 No.9〕音響に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.室内の平均吸音率が大きい場合、セイビン(Sabine)の残響式により求めた残響時間は、アイリング(Eyring)の残響式により求めたものに比べて、長くなる。
2.空気中を伝搬する音のエネルギーの一部は、空気の粘性や分子運動等によって吸収され、その吸収率は、周波数が低くなるほど大きくなる。
3.音源の音響パワーを4倍にすると、受音点の音圧レベルは、約6dB上がる。
4.無限大の面音源の場合、音圧レベルは、距離によって減衰しない。

解答 2:音のエネルギーは、空気の粘性に吸収され、また距離によって減衰していく。このとき周波数が高いほどよく吸収されるため、低い音の方が遠くまで聞こえる。
(関連問題:平成25年1級学科2、No.08)

〔H29 No.10〕吸音・遮音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.剛壁にグラスウール等の多孔質吸音材料を設置する場合、その吸音材料を厚くすると、一般に、低周波数域における吸音率が大きくなる。
2.ロックウールボード等の多孔質吸音材料の表面を塗装しても、高周波数域における吸音率には、ほとんど影響しない。
3.ガラス2枚からなる厚さの合計が6mmの合わせガラスの遮音性能は、コインシデンス効果の生じる周波数域以外の周波数域においては、厚さ6mmの単板ガラスの遮音性能とほとんど変わらない。
4.中空二重壁の共鳴透過について、中空二重壁を構成する二つの壁の面密度をともに2倍にすると、共振周波数は低くなる。

解答 2:多孔質吸音材料は音波が繊維の細い隙間に直接入射することによって空気が振動することによって音エネルギーから熱エネルギーに変わり吸音される。そのため多孔質吸音材料は塗装や被膜を避け、露出して設置する。
(関連問題:平成28年1級学科2、No.10平成25年1級学科2、No.09)

〔H28 No.9〕音響に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.人の可聴周波数の範囲はおよそ20Hzから20kHzであり、対応する波長の範囲は 十数mから十数mmである。
2.拡散性の高い室に、音響パワーが一定の音源がある場合、室の平均吸音率が2倍になると、室内平均音圧レベルは約3dB減少する。
3.セイビン(Sabine)の残響式によると、残響時間は、容積が1,000m3で等価吸音面積200m2の室より、容積が500m3で等価吸音面積120m2の室のほうが短い。
4.アナウンススタジオの室内騒音のNC推奨値は、一般に、NC-35とされている。

解答 4:騒音の許容値は騒音レベルで示されるのが一般的。さらに詳細な検討を行う場合はNC値を用いる。
アナウンススタジオは「音楽ホール・スタジオ」に該当し、NC-15~20程度である。
(関連問題:令和元年2級学科1、No.03平成30年2級学科1、No.09平成27年2級学科03、No.09平成26年2級学科1、No.09平成25年2級学科1、No.03平成23年2級学科1、No.08平成21年2級学科1、No.08)

 

 

〔H28 No.10〕遮音・吸音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.重量床衝撃源による床衝撃音については、カーペット等の柔らかい床仕上げ材を用いても、遮断性能の向上はほとんど期待できない。
2.壁に多孔質吸音材料を使用するに当たり、表面を孔あき板やリブ等で保護する場合、開孔率が小さいと共鳴器型の吸音特性が現れることがある。
3.単層壁による遮音において、同一の材料で壁の厚さを薄くしていくと、コインシデンス効果による遮音性能の低下の影響範囲は、より低い周波数域へ拡大する。
4.窓に複層ガラスを用いると、共鳴周波数付近においては、同一面密度の単板ガラスより、遮音性能が劣ることがある。

解答 3:防音材に音波が入射し、その材料の屈曲振動と入射音波が共振を起こして防音性能が低下してしまう現象を「コインシデンス効果」という。壁の厚みを大きくしていくと、音波の波長が長くなるので、低い周波数域へ拡大していく。これを防ぐためには振動を吸収する特殊中間膜を設ける。
(関連問題:平成29年1級学科1、No.10平成27年1級学科1、No.04)

〔H27 No.9〕音響に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.自由音場において、全指向性の点音源(指向性のない点音源)からの距離が1mの点と2mの点との音圧レベルの差は、3dBとなる。
2.防音塀は、音の回折による減衰を利用するものであり、一般に、低音域よりも高音域の遮断に有効である。
3.学校の普通教室においては、平均吸音率が0.2程度となるように、吸音対策を施すことが望ましい。
4.音の強さのレベルを20dB下げるためには、音の強さを1/100にする。

解答 1:「自由音場おんば」とは、均質な空気中で、障害物がない空間のこと。「点音源」における音の強さは、点音源からの距離の二乗に反比例し、距離が2倍になると音の強さが1/4になり、音圧レベルは6dB減少する。対して「線音源」における音の強さは、距離に反比例し、距離が2倍になると音の強さが1/2になり、音圧レベルは2dB減少する。
(関連問題:平成24年1級学科2、No.08平成30年2級学科2、No.09平成29年2級学科1、No.09平成26年2級学科1、No.09平成22年2級学科1、No.08平成21年2級学科1、No.08)

〔H27 No.10〕吸音・遮音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.孔あき板と剛壁との間に空気層を設けた吸音構造の共鳴周波数は、孔あき板の開口率を小さくすると低くなる。
2.多孔質吸音材料を剛壁に取り付ける場合、多孔質吸音材料と剛壁面との間の空気層を厚くすると、一般に、低音域の吸音率が高くなる。
3.質量則を用いて予測した単層壁の音響透過損失の値は、実測値に比べて大きくなる傾向がある。
4.単層壁の音響透過損失は、垂直入射の場合より拡散入射の場合のほうが大きくなる。

解答 4:垂直入射の透過損失は、壁の面密度と入射音の周波数の積によって決まる。「拡散入射」は、壁面に対して垂直入射を含め、斜めに入射する場合の総量であり、透過損失は垂直入射よりも5dB程度低下する。
(関連問題:平成23年1級学科2、No.08)

 

 

〔H26 No.8〕音響に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.音の聴感上の特性は、音の大きさ、音の高さ及び音色の三つである。
2.音の大きさの感覚量は、音圧レベルが一定の場合、低音域で小さく、3~4kHz付近で最大となる。
3.音源の音響パワーを50%に下げると、受音点の音圧レベルは約3dB下がる。
4.コンサートホールの残響時間は、室容積にかかわらず、2秒以上とすることが望ましい。

解答 4:「最適残響時間」は室の用途と、室容積によって算定する。室容積が大きくなると残響時間も大きくなる。録音室や講演会場では短くし、コンサートホールでは長くする。
関連問題:令和元年1級学科2、No.09平成30年1級学科2、No.09

〔H26 No.9〕壁の吸音・遮音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.吸音率は、「壁へ入射する音のエネルギー」に対する「壁から反射されなかった音のエネルギー」の割合である。
2.透過率は、「壁へ入射する音のエネルギー」に対する「壁の反対側へ透過する音のエネルギー」の割合であり、透過損失は、透過率の逆数を「dB」で表示した値である。
3.中空二重壁の共鳴透過について、壁間の空気層を厚くすると、共振周波数は高くなる。
4.せっこうボードを剛壁に取り付ける場合、せっこうボードの背後に空気層を設けると、低音域で吸音率が大きくなる。

解答 3:「共鳴透過」は、壁や複層ガラスで生じる現象で、内外の壁材同士やガラス同士が中空層の空気をバネにして共鳴が生じ、低音域において、透過損失の低下すること。壁内もしくは複層ガラスの中空層の厚さが大きくなると、共鳴透過の生じる波長は長くなり、共鳴透過周波数は低くなる。
(関連問題:平成29年1級学科2、No.10平成20年1級学科2、No.06)

〔H25 No.8〕音響に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.内装材の吸音率が室内で一様な立方体の室において、その天井の高さのみを1/2に下げても、残響時間は1/2にはならない。
2.屋外において、遠方の音源から伝搬する音の強さは、空気の音響吸収によって低音域ほど減衰する。
3.環境基本法に基づく騒音に係る環境基準において、「道路に面する地域」以外の地域における夜間の基準値は、昼間の基準値に比べて10dB低い値とされている。
4.聴覚のマスキングは、目的音(マスクされる音)の周波数に対して妨害音(マスクする音)の周波数が低い場合に生じやすい。

解答 2:音のエネルギーは、空気の粘性に吸収され、また距離によって減衰していく。このとき周波数が高いほどよく吸収されるため、低い音の方が遠くまで聞こえる。
(関連問題:平成29年1級学科2、No.09)

 

 

〔H25 No.9〕吸音・遮音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.質量則において、単層壁の厚さが2倍になると、透過損失の値は約3dB増加する。
2.多孔質吸音材料では、その表面を通気性の低い材料によって被覆すると、高音域の吸音率が低下する。
3.厚さ6mmの単板ガラスは、厚さ3mmの単板ガラスに比べて全周波数帯域にわたって遮音性能が高いとは限らない。
4.軽量床衝撃源に対する床衝撃音の遮断性能は、カーペット等の柔らかい床仕上げ材を用いることにより向上する。

解答 1:質量則では「面密度(単位面積当たりの質量)」が大きい壁ほど、透過損失が大きくなる。単層壁の厚さが2倍になると、透過損失の値は約6dB増加し、厚さが3倍になれば透過損失の値は約9.5dB増加する。以下に計算式を乗せるが、無視しても構わない。
(関連問題:平成23年1級学科2、No.08平成22年1級学科2、No.08平成29年2級学科1、No.09平成27年2級学科1、No.09平成26年2級学科1、No.09平成23年2級学科1、No.08平成22年2級学科1、No.08平成20年2級学科1、No.08)

垂直入射の透過損失(TL)は、以下の式で求められる。
TL(dB)=20・log10(f・m)−43
f:周波数、m:面密度

設問のように壁の厚さ(面密度)が2倍になるので、代入すると、
TL'(dB)=20・log10(f・2m)-43
          =20・log10(f・ m)−43+20・log102
          =TL + 20・log102
log102=0.3010なので、20×0.3010=6.020
よって、単層壁の厚さが2倍になると、透過損失の値は約6dB増加する。

〔H24 No.7〕吸音・遮音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.施工性に優れるボード直張り工法(コンクリートにせっこうボードを接着剤で点付けする方法)は、せっこうボードを張り付けることによって壁体全体の面密度が高くなるにもかかわらず、一般に、遮音等級Dによる評価は低下する。
2.複層ガラス(厚さ3mmのガラス2枚と乾燥空気を封入した6mmの中空層とからなる)は、その面密度の合計と同じ面密度をもつ単板ガラス(厚さ6mm)に比べて、断熱性能に優れるだけでなく、500Hz付近の中音域の遮音性能においても優れる。
3.孔あき板は、共鳴器型のメカニズムで吸音するので、音楽室等において吸音面として使用する場合、特定の周波数の吸音過多に注意する必要がある。
4.多孔質吸音材料を、より広帯域にわたる吸音を目的として使用する場合、吸音材の背後に空気層を設けることが効果的である。

解答 2:複層ガラスでは、その中空層において中音域で共鳴透過現象が生じてしまい、合わせガラスや単板ガラスよりも透過損失は低くなる。
(関連問題:平成21年1級学科2、No.10)

〔H24 No.8〕音響に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.同種で同じ音圧レベルの音源の数が、ほぼ同じ位置において四つになると、音源が一つの場合に比べて、音圧レベルの値は約6dB増加する。
2.拡散性が高い室において、室の平均吸音率が2倍になると、室内平均音圧レベルの値は約3dB減少する。
3.様々な無数の音源が広範囲に点在する都市を面音源として捉えると、都市に建つ高層マンションの上階において、音の距離減衰による騒音レベルの低下は、あまり期待できない。
4.自由音場において、無指向性点音源とみなせる騒音源から50m離れた位置における騒音レベルの値が73dBの場合、100m離れた位置における騒音レベルの値は約70dBになる。

解答 4:点音源の場合、50mと100mの距離は、2倍になり、音の強さが1/4となる。これより、音のレベルは6dB小さくなるので、73−6=67dBとなる。
(関連問題:平成30年2級学科2、No.09平成29年2級学科1、No.09平成26年2級学科1、No.09平成22年2級学科1、No.08平成21年2級学科1、No.07)

 

 

〔H23 No.8〕壁の吸音・遮音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.多孔質材料を剛壁に取り付ける場合、一般に、多孔質材料と剛壁面との間の空気層の厚さを増すと、低音域の吸音率が大きくなる。
2.吸音率は、「壁へ入射する音のエネルギー」に対する「壁内部に吸収される音のエネルギー」の割合である。
3.透過率は、「壁へ入射する音のエネルギー」に対する「壁の反対側へ透過する音のエネルギー」の割合であり、透過損失は、透過率の逆数を「dB」で表示した値である。
4.壁の厚さが音の波長に比べて十分に薄く、壁が一体となってピストン運動することを仮定すると、垂直入射条件の透過損失は、壁の面密度と入射音の周波数の積によって決まる。

解答 2:吸音率は、「壁から反射されなかった音のエネルギー(透過音エネルギーと吸収音エネルギーとの合計)」を、「入射音エネルギー」で除したものである。
(関連問題:平成30年1級学科2、No.10平成26年1級学科2、No.09)

〔H22 No.8〕音響に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.人の可聴周波数の範囲はおよそ20Hzから20kHzであり、対応する波長の範囲は十数mmから十数mである。
2.内壁の音響性能について、吸音率が高くても遮音性能が高いとは限らない。
3.単一材料からなる壁体の遮音性能について、質量則によれば、壁の面密度が大きいほど、また周波数が低いほど、壁の透過損失は大きくなる。
4.セービンの残響式によれば、室容積が大きいほど、また室内の等価吸音面積が小さいほど、残響時間は長くなる。

解答 3:垂直入射の透過損失(TL)は、以下の式で求められる。
TL(dB)=20・log10(f・m)−43
(f:周波数、m:面密度)
式から、周波数、面密度が大きいほど、透過損失は大きくなる。
(関連問題:平成25年1級学科2、No.09平成23年1級学科2、No.08平成22年1級学科2、No.08平成29年2級学科1、No.09平成27年2級学科1、No.09平成26年2級学科1、No.09平成23年2級学科1、No.08平成22年2級学科1、No.08平成20年2級学科1、No.08))

〔H21 No.8〕室の天井に吸音材料を新たに設置する場合、吸音材料の設置前と比べた設置後の音響変化に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。ただし、吸音材料の設置前の室は反射性の面で構成されているものとする。

1.室の残響時間は短くなる。
2.室内で会話をするとき、音声の明瞭度は高くなる。
3.室内で音を放射した場合、室内の平均音圧レベルは小さくなる。
4.壁を隔てた隣室で音を放射した場合、2室の室間音圧レベル差(遮音性能)は変わらない。

解答 4:室内音圧レベル差(ΔL)は、以下の式で求められる。
ΔL = TL + 10log10(A/S)
この時、TLは界壁の音響透過損失(dB)、Aは受音室の吸音力(m2)、Sは界壁の面積(m2)である。
この式から、吸音材料を室の天井に設けた場合、受音室の吸音力(A)が変化するので、室間音圧レベル差も変化する。
(関連問題:平成30年1級学科2、No.10)

 

 

〔H21 No.10〕窓・開口部に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.複層ガラス(厚さ3mmのガラス2枚と乾燥空気を封入した6mmの中空層とからなる)は、その面密度の合計と同じ面密度をもつ単板ガラス(厚さ6mm)に比べて、すべての周波数域において遮音性能が向上する。
2.一般の使用条件では、単板ガラスの熱貫流抵抗のうち、ガラス自体の熱伝導抵抗が占める割合は半分以下である。
3.室の片側の壁に設けられた窓による側窓採光の場合、室内の床面照度分布は、一般に、窓の位置を低くしたほうが不均一となる。
4.建築物の外壁に設けられた二つの開口部について、一方が風上側、一方が風下側に位置し、かつ、それらの面積の和が一定の値の場合、風力による換気量が最も多くなるのは、二つの開口部の面積が等しいときである。

解答 1:複層ガラスでは、その中空層において中音域で共鳴透過現象が生じてしまい、合わせガラスや単板ガラスよりも透過損失は低くなる。
(関連問題:平成24年1級学科2、No.07)

〔H20 No.6〕音響に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.音の強さのレベルを20dB下げるためには、音の強さを1/100にする。
2.音圧レベルが等しい純音を聴くと、一般に、1,000Hzの音より100Hzの音のほうが大きく感じられる。
3.孔あき板を用いた吸音構造においては、孔と背後空気層とが共鳴器として機能することによって吸音する。
4.一定の音響パワーの音源を表面積の等しい室に置いた場合、室内の平均音圧レベルは、平均吸音低い室より高い室のほうが小さい。
5.中空二重壁の共鳴透過について、壁間の空気層を厚くすると共振周波数は低くなる。

解答 2:音圧レベルが等しい場合、一般に、100Hzの音より1,000Hzの音の方が大きく感じられる。また2,000~3,000Hz付近の音が最も大きく聞こえる。

 

 

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投稿日:2020年4月20日 更新日:

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