一級建築士試験分野別まとめ
学科Ⅱー環境・設備
環境工学融合

2022年7月24日(日)
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分野別まとめ
(平成20年度から令和02年度まで)
一級建築士
環境・設備
環境工学融合
〔R02 No.1〕環境工学における用語に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.PMVは、室内における人の温熱感覚に関係する、気温、放射温度、相対湿度、気流速度、人体の代謝量及び着衣量を考慮した温熱環境指標である。
2.色温度は、光源の光色を、それと近似する色度の光を放つ黒体の絶対温度で表したものである。
3.音響エネルギー密度レベルは、音のもつ単位体積当たりの力学的エネルギー量を、デシベル表示したものである。
4.実効放射(夜間放射)は、地表における長波長放射収支であり、日中を除く夜間の「大気放射と地表面放射との差」のことである。
解答 4:地表面から放射される熱放射を「地表面放射」と言い、大気に吸収される放射(上向き大気放射)と、再び地表面に戻る放射(下向き大気放射)がある。初めに放射された地表面放射と下向き大気放射との差を「夜間放射」という。昼間も存在する現象であり、快晴であれば大きくなり、雲の量が多く、また低くなれば小さくなる。
(関連問題:平成26年1級学科2、No.01、平成23年1級学科2、No.04)
〔R01 No.1〕環境工学における用語に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.等価騒音レベルは、聴感補正された音圧レベルのエネルギー平均値であり、一般に、変動する騒音の評価に用いられる。
2.プルキンエ現象は、視感度の相違によって、明所視に比べ暗所視において、赤が明るく、青が暗く見える現象である。
3.空気齢は、流入口から室内に入った所定量の空気が、室内のある地点に到達するまでに経過する平均時間である。
4.作用温度(OT)は、一般に、発汗の影響が小さい環境下における熱環境に関する指標として用いられ、空気温度と平均放射温度の重み付け平均で表される。
解答 2:「プルキンエ現象」は暗所視において、比視感度が最大となる波長が短い波長へずれる現象である。 そのため、赤が暗く、青が明るく見える。(関連問題:平成28年1級学科2、No.01)
〔H30 No.1〕環境工学における用語に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.長波長放射率は、赤外放射域において、「ある部材表面から発する単位面積当たりの放射エネルギー」を「その部材表面と同一温度の完全黒体から発する単位面積当たりの放射エネルギー」で除した値である。
2.エネルギー代謝率は、労働代謝の基礎代謝に対する比率で表され、人間の作業強度を表す指標である。
3.光幕反射は、机上面の光沢のある書類に光が当たる場合等、光の反射によって文字等と紙面との輝度対比が大きくなる現象である。
4.音の干渉は、二つ以上の音波が同時に伝搬する場合、音波の重なり具合によって振幅が変化する現象である。
解答 3:光幕反射は反射グレアともいい、視作業対象面内で輝度対比が小さくなり、視認性が低下する現象のこと。照明器具の高輝度が作業面からの反射で、対比が減少する。
(関連問題:平成28年1級学科2、No.07)
〔H29 No.1〕環境工学における用語に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.色度は、色の明度と彩度の二つの属性を含めた知覚的評価の指標である。
2.音の回折は、音波の伝搬空間に障害物がある場合に、障害物の背後に音が回り込んで伝搬する現象であり、障害物の大きさよりも音の波長が大きいほど回り込みやすい。
3.壁体の定常伝熱は、壁体の両面の空気温度又は表面温度を長時間一定に保った後も、壁体内の各部の温度が時間の経過によって変化せず、熱流量が一定な場合の伝熱過程をいう。
4.建築物の壁面に沿った風の流れが、隅角部で建築物から離れる現象を、一般に、剥離流という。
〔H28 No.1〕環境工学における用語に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.PMVは、室内の温熱感覚に関係する、気温、放射温度、相対湿度、気流速度、体の代謝量及び着衣量を考慮した温熱環境指標である。
2.照度は、目で見た明るさに直接的な関わりがあり、屋内照明器具による不快グレアの評価に用いられる。
3.プルキンエ現象は、暗所視において、比視感度が最大となる波長が短い波長へずれる現象である。
4.残響室法吸音率は、残響室内に試料を設置した場合と設置しない場合の残響時間を測定して、その値をもとに算出する試料の吸音率である。
解答 2:グレアは「輝度」と関わりがあり、視野内の高輝度の部分や、極端な輝度対比によって、物体の見やすさが損なわれることである。光が直接目に入る直接グレア、黒板やショーウィンドウに反射して見えなくなる反射グレアなどがある。
(関連問題:平成29年1級学科2、No.17、平成23年1級学科2、No.01、平成20年1級学科2、No.05、平成30年2級学科1、No.08、平成28年2級学科1、No.08、平成22年2級学科1、No.09)
〔H27 No.1〕環境工学における用語に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.実効温度差(ETD)は、「内外温度差」、「日射量」及び「壁や天井等の熱容量の大きい部材による熱的挙動の時間遅れ」を考慮した、熱貫流計算を簡略に行うために使用される仮想の温度差である。
2.作用温度(OT)は、空気温度、平均放射温度及び湿度から求められる指標である。
3.光束発散度は、発光面、反射面又は透過面のいずれについても、面から発散する単位面積当たりの光束である。
4.固体伝搬音(固体音)は、建築物の躯体中を伝わる振動により、壁や天井等の表面から空間に放射される音である。
解答 2:「作用温度(OT; Operative Temperature)」は、主に発汗の影響が小さい環境下における熱環境に関する指標として用いられ、空気温度、平均放射温度、気流から求められる。また、気流が0.2m/s以下の静穏気流の場合は、空気温度と平均放射温度の重み付け平均で表される。
(関連問題:平成27年1級学科2、No.01、平成24年1級学科2、No.02)
〔H26 No.1〕環境工学で用いられる用語に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.色温度は、光源の光色を、それと近似する色度の光を放つ黒体の絶対温度で表したものである。
2.夜間放射(実効放射)は、地表における上向きの地表面放射のことであり、夜間のみ存在する。
3.平衡含湿率(平衡含水率)は、材料を一定の温湿度の湿り空気中に十分に長い時間放置しておき、含湿量が変化しなくなった状態(平衡状態)に達したときの、材料の乾燥質量に対する含湿量の割合である。
4.カクテルパーティー効果は、周囲が騒がしい環境であっても聴きたい音を選択的に聴き取ることができる聴覚上の性質のことである。
解答 2:地表面から放射される熱放射を「地表面放射」と言い、大気に吸収される放射(上向き大気放射)と、再び地表面に戻る放射(下向き大気放射)がある。初めに放射された地表面放射と下向き大気放射との差を「夜間放射」という。昼間も存在する現象であり、快晴であれば大きくなり、雲の量が多く、また低くなれば小さくなる。
(関連問題:平成23年1級学科2、No.04)
〔H25 No.1〕環境工学で用いられる用語に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.飽和絶対湿度は、ある温度の空気が含むことのできる限界の水蒸気量を、単位乾燥空気当たりの水蒸気量で示したものである。
2.音響エネルギー密度レベルは、音のもつ単位体積当たりの力学的エネルギー量を、デシベル表示したものである。
3.長波長放射率は、日射を除いた赤外線域において、「ある部材表面から発する単位面積当たりの放射エネルギー」を「その部材表面と同一温度の完全黒体から発する単位面積当たりの放射エネルギー」で除した値である。
4.輝度は、比視感度を考慮した単位時間当たりの光のエネルギー量である光束の単位立体角当たりの密度である。
〔H24 No.1〕環境工学に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.騒音レベルは、A特性で感覚補正された量であり、低音域が優勢な騒音に対して、その値は、音圧レベルの値よりも低い値を示す。
2.振動レベルは、振動感覚補正を行って評価した振動加速度レベルである。
3.照度は、比視感度を反映していないので、輝度に比べて、見た目の明るさ感とよい対応を示さない。
4.マンセル表色系は、物体の表面色を表記するのに用いられ、「7.5YR8/5と表される色」より「7.5YR9/5と表される色」のほうが明るい。
〔H23 No.1〕環境工学に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.スティーブンスのべき法則は、感覚量が刺激強度のべき乗に比例することを示しており、音環境ではラウドネスの評価に用いられる。
2.マスキング効果は、同種の他の刺激の存在により対象刺激を知覚できる最小値が上昇する現象をいい、臭覚に関する利用例として、香水やトイレの芳香剤があげられる。
3.照度は、目で見た明るさ感に直接的な関わりがあり、屋内照明器具による不快グレアの評価に用いられる。
4.温熱快適性を決定する6要素は、環境側の要素として、気温、放射温度、湿度、気流速度の4要素と、 人体側の要素として、代謝量、着衣量の2要素を合わせたものである。
解答 3:グレアは「輝度」と関わりがあり、視野内の高輝度の部分や、極端な輝度対比によって、物体の見やすさが損なわれることである。光が直接目に入る直接グレア、黒板やショーウィンドウに反射して見えなくなる反射グレアなどがある。
(関連問題:平成29年1級学科2、No.17、平成28年1級学科2、No.01、平成20年1級学科2、No.05、平成30年2級学科1、No.08、平成28年2級学科1、No.08、平成22年2級学科1、No.09)
〔H23 No.10〕建築環境工学に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.Low-Eガラスは、日射の短波長域の反射率を高めたガラスであり、冷房負荷を低減させる効果がある。
2.大規模な音楽ホールの室内音響計画において、エコー等の音響障害を避けるために、客席後部の壁や天井は、吸音性や拡散性に配慮した仕上げとする。
3.高層建築物周辺の地上における強風被害は、低層から高層までの同一形状の平面をもつ建築物より、高層部と比較して大きな床面積の低層部をもつ建築物のほうが発生しにくい。
4.天井の高いアトリウムでは、大きな上下温度差が生じやすいため、空調ゾーンを居住域に限定することも検討する必要がある。
解答 1:日射の熱線は長波長域の赤外線や遠赤外線であり、これの反射率を高めると冷房負荷を低減することができる。Low-Eガラスは遠赤外線を吸収・放射しにくい皮膜を張っているので、断熱性に優れている。
〔H22 No.1〕環境工学で用いられる用語に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.照度分布は、照明器具の配光特性を示すため、照明器具の中心を原点として光源の光度を極座標に示したものである。
2.PMVは、室内の温熱感覚に関係する気温、放射温度、相対湿度、気流速度、人体の代謝量及び着衣量を考慮した温熱環境指標である。
3.熱損失係数は、室温に比べて、外気温が1℃だけ低いと仮定した場合に、「建築物内部から外部へ逃げる単位時間当たりの総熱量」を「建築物の延べ面積」で除した値である。
4.等価騒音レベルは、聴感補正された音のレベルの時間平均値であり、変動する騒音の評価に用いられる。
解答 1:記述の「照明器具の配光特性を示すため、照明器具の中心を原点として光源の光度を極座標に示したもの」は、「配光曲線」の説明である。
「配光曲線」とは、照明器具(光源)から出てくる光が、どの方向にどれだけの強さ(光度)で出ているかを極座標にて表すもの。
〔H21 No.1〕建築環境工学に関する用語とその単位との組合せとして、誤っているものは、次のうちどれか。
1.熱伝導率————-W/(m2・K)
2.湿気伝導率———–kg/(m・s・Pa)
3.輝度 —————-cd/m2
4.等価吸音面積(吸音力)–m2
解答 1:「熱伝導率」は物体内部の熱の伝わりやすさの指数である。熱伝導率の値が大きいほど熱を伝えやすい材料であることを示す。その単位は、W/(m・K) である。以下の流れを合わせて覚えておくと確実である。
熱伝導率は、W/(m・K)であり、
その逆数の熱伝導比抵抗は、(m・K) /W、
熱伝導比抵抗に壁厚mを掛けて、熱伝導抵抗(m2・K)/Wが求められる。
(関連問題:平成26年2級学科1、No.03、平成24年2級学科1、No.03、平成23年2級学科1、No.09、平成21年2級学科1、No.02)
〔H20 No.1〕建築環境工学において用いられる物理量に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.開口の通過風量は、開口の内外の圧力差を2倍にすると2倍になる。
2.均質な単一材料からなる壁の熱貫流抵抗は、壁の厚さを2倍にしても2倍にはならない。
3.相互の干渉が無視できるような一般的な騒音において、一つの騒音源のみによる音圧(実効値)と、もうーつの騒音源のみによる音圧(実効値)が、同じ値Pである場合、二つの音の合成音圧(実効値)は、√2となる。
4.点光源から均等拡散面上の受照点へ向かう光度を2倍にすると、受照点を望む輝度も2倍になる。
5.物体の表面から射出される放射量は、物体の表面の絶対温度を2倍にすると16倍になる。
解答 1:通過風量(自然換気量)は、内外の圧力差の平方根に比例するため、設問のように、開口の内外の圧力差を2倍にすると、通過風量は√2倍になる。
〔H20 No.7〕建築環境工学に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.ハイブリッド換気は、自然換気の省エネルギー性と機械換気の安定性の両方の長所を活かした換気方式である。
2.色の誘目性は、目を引きやすいか否かに関する属性であり、一般に、彩度の高い色は誘目性が高い。
3.建築物及び建築部材の空気音遮断性能の等級におけるDr-55は、Dr-40に比べて空気音の遮断性能が高い。
4.XYZ表色系におけるxy色度図上においては、xの値が増大するほど赤が強くなりyの値が増大するほど緑が強くなる傾向がある。
5.受照点に対する光源面の立体角投射率は、その光源面が曲面の場合においては算出できない。
解答 5:「立体角投射率」は、全天空と光源の面積比のことを指す。これは光源面が曲面の場合でも使用される。
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