2級建築士試験

耐震改修促進法17条

投稿日:2020年8月16日 更新日:




建築物の耐震改修の促進に関する法律
(耐震改修促進法)
第17条

計画の認定

第17条 建築物の耐震改修をしようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、建築物の耐震改修の計画を作成し、所管行政庁の認定を申請することができる。

2 前項の計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。

一 建築物の位置
二 建築物の階数、延べ面積、構造方法及び用途
三 建築物の耐震改修の事業の内容
四 建築物の耐震改修の事業に関する資金計画
五 その他国土交通省令で定める事項

3 所管行政庁は、第1項の申請があった場合において、建築物の耐震改修の計画が次に掲げる基準に適合すると認めるときは、その旨の認定(以下この章において「計画の認定」という。)をすることができる。

一 建築物の耐震改修の事業の内容が耐震関係規定又は地震に対する安全上これに準ずるものとして国土交通大臣が定める基準に適合していること。
二 前項第四号の資金計画が建築物の耐震改修の事業を確実に遂行するため適切なものであること。
三 第1項の申請に係る建築物、建築物の敷地又は建築物若しくはその敷地の部分が耐震関係規定及び耐震関係規定以外の建築基準法又はこれに基づく命令若しくは条例の規定に適合せず、かつ、同法第3条第2項の規定の適用を受けているものである場合において、当該建築物又は建築物の部分の増築、改築、大規模の修繕(同法第2条第十四号に規定する大規模の修繕をいう。)又は大規模の模様替(同条第十五号に規定する大規模の模様替をいう。)をしようとするものであり、かつ、当該工事後も、引き続き、当該建築物、建築物の敷地又は建築物若しくはその敷地の部分が耐震関係規定以外の同法又はこれに基づく命令若しくは条例の規定に適合しないこととなるものであるときは、前二号に掲げる基準のほか、次に掲げる基準に適合していること。

イ 当該工事が地震に対する安全性の向上を図るため必要と認められるものであり、かつ、当該工事後も、引き続き、当該建築物、建築物の敷地又は建築物若しくはその敷地の部分が耐震関係規定以外の建築基準法又はこれに基づく命令若しくは条例の規定に適合しないこととなることがやむを得ないと認められるものであること。
ロ 工事の計画(二以上の工事に分けて耐震改修の工事を行う場合にあっては、それぞれの工事の計画。第五号ロ及び第六号ロにおいて同じ。)に係る建築物及び建築物の敷地について、交通上の支障の度、安全上、防火上及び避難上の危険の度並びに衛生上及び市街地の環境の保全上の有害の度が高くならないものであること。

四 第1項の申請に係る建築物が既存耐震不適格建築物である耐火建築物(建築基準法第2条第九号の二に規定する耐火建築物をいう。)である場合において、当該建築物について柱若しくは壁を設け、又は柱若しくははりの模様替をすることにより当該建築物が同法第27条第2項の規定に適合しないこととなるものであるときは、第一号及び第二号に掲げる基準のほか、次に掲げる基準に適合していること。

イ 当該工事が地震に対する安全性の向上を図るため必要と認められるものであり、かつ、当該工事により、当該建築物が建築基準法第27条第2項の規定に適合しないこととなることがやむを得ないと認められるものであること。
ロ 次に掲げる基準に適合し、防火上及び避難上支障がないと認められるものであること。

(1) 工事の計画に係る柱、壁又ははりの構造が国土交通省令で定める防火上の基準に適合していること。
(2) 工事の計画に係る柱、壁又ははりに係る火災が発生した場合の通報の方法が国土交通省令で定める防火上の基準に適合していること。

五 第1項の申請に係る建築物が既存耐震不適格建築物である場合において、当該建築物について増築をすることにより当該建築物が建築物の容積率(延べ面積の敷地面積に対する割合をいう。)に係る建築基準法又はこれに基づく命令若しくは条例の規定(イ及び第八項において「容積率関係規定」という。)に適合しないこととなるものであるときは、第一号及び第二号に掲げる基準のほか、次に掲げる基準に適合していること

イ 当該工事が地震に対する安全性の向上を図るため必要と認められるものであり、かつ、当該工事により、当該建築物が容積率関係規定に適合しないこととなることがやむを得ないと認められるものであること。
ロ 工事の計画に係る建築物について、交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認められるものであること。

六 第1項の申請に係る建築物が既存耐震不適格建築物である場合において、当該建築物について増築をすることにより当該建築物が建築物の建蔽率(建築面積の敷地面積に対する割合をいう。)に係る建築基準法又はこれに基づく命令若しくは条例の規定(イ及び第9項において「建蔽率関係規定」という。)に適合しないこととなるものであるときは、第一号及び第二号に掲げる基準のほか、次に掲げる基準に適合していること。

イ 当該工事が地震に対する安全性の向上を図るため必要と認められるものであり、かつ、当該工事により、当該建築物が建蔽率関係規定に適合しないこととなることがやむを得ないと認められるものであること。
ロ 工事の計画に係る建築物について、交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認められるものであること。

4 第1項の申請に係る建築物の耐震改修の計画が建築基準法第6条第1項の規定による確認又は同法第18条第2項の規定による通知を要するものである場合において、計画の認定をしようとするときは、所管行政庁は、あらかじめ、建築主事の同意を得なければならない。

5 建築基準法第93条の規定は所管行政庁が同法第6条第1項の規定による確認又は同法第18条第2項の規定による通知を要する建築物の耐震改修の計画について計画の認定をしようとする場合について、同法第93条の2の規定は所管行政庁が同法第6条第1項の規定による確認を要する建築物の耐震改修の計画について計画の認定をしようとする場合について準用する。

6 所管行政庁が計画の認定をしたときは、次に掲げる建築物、建築物の敷地又は建築物若しくはその敷地の部分(以下この項において「建築物等」という。)については、建築基準法第3条第3項第三号及び第四号の規定にかかわらず、同条第2項の規定を適用する。

一 耐震関係規定に適合せず、かつ、建築基準法第3条第2項の規定の適用を受けている建築物等であって、第3項第一号の国土交通大臣が定める基準に適合しているものとして計画の認定を受けたもの
二 計画の認定に係る第3項第三号の建築物等

7 所管行政庁が計画の認定をしたときは、計画の認定に係る第3項第四号の建築物については、建築基準法第27条第2項の規定は、適用しない。

8 所管行政庁が計画の認定をしたときは、計画の認定に係る第3項第五号の建築物については、容積率関係規定は、適用しない。

9 所管行政庁が計画の認定をしたときは、計画の認定に係る第3項第六号の建築物については、建蔽率関係規定は、適用しない。

10 第1項の申請に係る建築物の耐震改修の計画が建築基準法第6条第1項の規定による確認又は同法第18条第2項の規定による通知を要するものである場合において、所管行政庁が計画の認定をしたときは、同法第6条第1項又は第18条第3項の規定による確認済証の交付があったものとみなす。この場合において、所管行政庁は、その旨を建築主事に通知するものとする。







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