ブラスト処理
「ブラスト処理」とは、粒状のものを金属製品の表面に圧縮空気で叩きつけ、洗浄、摩擦面をつくる処理方法のこと。金属製品の下地処理のために行う。
その目的は3つ
①不純物を取り除くための清浄化
②塗料と素地を密着させるため
③粗面化することによる摩擦抵抗力の増大
特に③は、鋼材の表面は滑らかなので、摩擦抵抗力を得るためには、表面に凹凸をつける。高力ボルトは摩擦接合なので、このブラスト処理もしくは発錆処理が有効である。
建築士試験への出題
鉄骨製作工場における鉄骨の工作において、高力ボルト用孔の孔あけ加上はドリルあけとし、接合面をブラスト処理する場合には、ブラスト処理後にドリルあけ加工する。(平成25年1級学科5、No.14)
→誤り:高力ボルト用孔の孔あけ加上はドリルあけとし(前半は正しい記述)、接合面をブラスト処理する場合には、ブラスト処理の前にドリルあけ加工する。(JASS 6)
高力ボルト接合の摩擦面については、ショットブラストにより表面粗度を50μmRZ以上確保できていたので、摩擦面に赤錆を発錆させないことを承認した。(令和元年1級学科5、No.14)
→正しい:摩擦面の処理方法は、滑り係数が0.45以上確保できる発錆処理か、ブラスト処理を標準とする。ブラスト処理の場合はショットブラストかグリットブラストとし、表面粗さは50μmRZとしなければならない。
過去の出題
令和元年1級学科5、No.14
平成27年1級学科5、No.13
平成25年1級学科5、No.14
平成30年2級学科5、No.13
平成28年2級学科5、No.12
平成24年2級学科5、No.12