2級建築士試験

ピーク風力係数とは?1級建築士試験対策

投稿日:2019年12月18日 更新日:




ピーク風力係数?

「ピーク風力係数」とは、

屋根ふき材又は屋外に面する帳壁に対するピーク風力係数で、風洞試験によって定める場合のほか、次項又は第3項に規定する数値(「平成12年5月31日建設省告示第1458号」)

と告示により規定されており、建築基準法施行令第82条の5の基準として定められている。

風圧力に対する構造計算に用いる

構造計算は建築物全体と局部的に対して分けて行うが、特に屋根葺き材、外装材、屋外に面する帳壁(カーテンウォール)は、局部的な風圧力に対して設計する必要がある。

このため、骨組を計算する風圧係数よりも大きな値となる「ピーク風力係数」を用いて計算する。

適用

ピーク風力係数は、以下の部分に適用される。

1. 屋根葺き材(高さの規定はない)

2.13mを超える建築物の帳壁で、以下を除くもの。

①構造耐力上の影響を受けない部分
②1階の部分
③1階に類する屋外からの出入り口(避難専用のものを除く)を有する階の部分

例題(平成23年1級学科4、No.08)

〔No.8〕図のような4階建ての建築物において、各部の風圧力の算定に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.高さh2の窓ガラスの検討に用いる風圧力の計算においては、ピーク風力係数を考慮する。
2.高さh1の庇の風圧力は、庇の高さh1のみで検討し、建築物の高さ軒の高さとの平均Hに影響されない。
3.屋根茸き材に作用する風圧力算定においては、ピーク風力係数を考慮する。
4.速度圧は、その地方における基準風速、地表面粗度区分及び建築物の高さ軒の高さとの平均Hに影響され、風力係数は建築物の形状に応じて定められている。

 

解答:この問題は2が誤りで、ピーク風力係数に関する選択肢1,3は正しい記述となっている。

1.高さh2(17m)の窓ガラスは、高さ13mを超える部分の帳壁に該当するので、ピーク風力係数を用いる。
3.屋根葺き材においては、建築物の高さに関係なくピーク風力係数を用いる。

 

過去問出題:平成26年1級学科4、No.08平成23年1級学科4、No.08平成22年1級学科4、No.08







-2級建築士試験

執筆者:

関連記事

no image

法6条の3

建築基準法 第6条の3 (構造計算適合性判定) 第6条の3 建築主は、第6条第1項の場合において、申請に係る建築物の計画が第20条第1項第二号若しくは第三号に定める基準(同項第二号イ又は第三号イの政令 …

no image

デュー・デリジェンスとは?ー建築試験対策

「デュー・デリジェンス(Due Diligence)」 デュー・デリジェンスは、建築・不動産分野において、不動産を取得する場合に、適正な価値やリスクを評価するために行う建築物の物理的状況調査、法的調査 …

no image

年少者労働基準規則8条

年少者労働基準規則 第8条 年少者の就業制限の業務の範囲 年少者労働基準規則 第8条 法第62条第1項の厚生労働省令で定める危険な業務及び同条第2項の規定により満18歳に満たない者を就かせてはならない …

no image

バスダクト配線方式

バスダクト配線方式 「バスダクト配線方式」は、最大許容電流が大きく、過電源に対する強度が優れているので、大規模な建物や工場などの大容量の電力供給、幹線等に用いられる。 住電機器システム株式会社HPより …

ロータンク水洗方式

トイレの洗浄装置は、フラッシュバルブ、ロータンク式、ハイタンク式が主流である。この貯水タンクは「シスターン」とも呼ばれ、それぞれ「ローシスターン」、「ハイシスターン」と呼称される。 その中でもロータン …

このサイトは寄付及び広告益の運営で、無料で閲覧・活用していただけます。より良いサイト構築のためにアドバイスをお願いいたします。

また、運営継続のための寄付をお願いいたします。
ご寄付のお願い