屋根は多くの種類があるが、建築士試験で出るは7種類のみ。切妻、寄棟、片流れ、方形、入母屋、陸屋根、腰折れ屋根。以下に紹介する。
切妻屋根
切妻屋根:「平入り」や「妻入り」の入口の違いで建物の印象が大きく異なる、日本古来からの屋根様式。歴史的建築物には、出雲大社(妻入り)、伊勢神宮内宮正殿(平入り)、住吉神社(妻入り)などがある。出題:平成24年度No.1、平成29年度No.1
寄棟屋根
寄棟屋根:四方向に傾斜する屋根。水の流れに優れ、世界各地に見られる形式。歴史的建築物として、清水寺(入母屋との組み合わせ)がある。
片流れ屋根
片流れ屋根:試験ではあまり出てこないが、多くの建築物で採用されている。出題:平成26年度No.2
方形屋根
方形屋根:正方形の平面計画に用いられる。寺院などに多い。歴史的建築物としては、金閣寺や中尊寺金色堂がある。出題:平成22年度No.1、平成24年度No.1、平成29年度No.1
入母屋屋根
入母屋屋根:東アジアに多く見られる形式。日本では格式の高い屋根されている。歴史的建築物として、法隆寺金堂、清水寺の翼廊がある。出題:平成20年度No.1、平成26年度No.1
陸屋根
陸屋根:「陸」は平らであることを意味する。雨漏り防止のために防水施工や僅かな傾斜勾配は必要になる。日本ではRC造が普及する近代から多くの建築物に採用されている。
腰折れ屋根
腰折れ屋根:勾配が上部と下部とで異なり、上部が急勾配、下部が緩勾配の屋根である。マンサードともいう。出題:平成23年度No.17