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木造軸組設置基準に関する問題解説(1級H27年学科4No.10)




1級建築士試験H27年学科4No.10

設問:図のような木造軸組工法による地上2階建ての建築物(屋根は日本瓦葺とし、1階と2階の平面形状は同じであり、平家部分はないものとする。)の1階において、建築基準法に基づく.木造建築物の軸組の設置の基準」(いわゆる四分割法)によるX方向及びY方向の壁率比の組合せとして、最もものは、次のうちどれか。ただし、図中の太線は耐力壁を示し、その壁倍率は全て2とする。なお、壁率比は次の式による。

解説

計算手順

木造建築物の軸組の設置の基準(平成12年告示第1352号)に則り、方向別に4分割して壁量充足率を求める。その後に壁率比を求めていく。

・各側端部分の「存在壁量」の計算(令46条4項表1の数値×壁の長さ)
・各側端部分の「必要壁量」の計算(令46条4項表2の数値×点線部分の面積)
・壁量充足率を求める(= 存在壁量/必要壁量)
・壁率比を求める(= 壁量充足率の小さい方/大きい方)

まずX方向の壁量充足率と壁率比を求める。

Y方向の壁の長さが8mなので、その側端部分は、8m×1/4=2mとなり、X軸方向では下図に赤点線で囲む。

この範囲の中で、X方向の壁量充足率を求める。

まず、存在壁量は令46条4項表1の数値(題意より1)に壁の長さを乗じたもの。必要壁量は令46条4項表2の数値(ここではAとする)に点線部分の面積を乗じて求める。

X = 存在壁量 / 必要壁量

X = 4m×2 / A × (2m×8m) = 1/2A = 0.5/A
X = 2m×2 / A × (2m×4m) = 1/2A = 0.5/A

次に上で求めた壁量充足率から、壁率比を求める。

壁率比 = 壁量充足率の小さい方/大きい方
= X / X
= 0.5 / 0.5
= 1.0

Y方向の壁量充足率と壁率比を求める。

X方向と同様に、X方向はの壁の長さが8mなので、その側端部分は、8m×1/4=2mとなり、Y軸方向では下図に青点線で囲む。

この範囲の中で、X方向と同様にY方向の壁量充足率を求める。

Y = 2m×2 / A × (2m×4m) = 1/2A = 0.5/A
Y = 2m×2 / A × (2m×8m) = 1/4A = 0.25/A

次に上で求めた壁量充足率から、壁率比を求める。

壁率比 = 壁量充足率の小さい方/大きい方
= Y / Y
= 0.25 / 0.5
= 0.5

よって、壁率比はX方向は0.5、Y方向は0.5である。(選択肢3)

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