建築基準法第二十七条第一項に規定する特殊建築物の主要構造部の構造方法等を定める件
(平成二十七年二月二十三日)
(国土交通省告示第二百五十五号)
改正 平成二七年一〇月 八日国土交通省告示第一〇四七号
同 二八年 四月二五日同 第 七〇七号
建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第二十七条第一項の規定に基づき、同項に規定する特殊建築物の主要構造部の構造方法を第一に、同項に規定する特殊建築物の延焼 するおそれがある外壁の開口部に設ける防火設備の構造方法を第二に定め、及び建築基準 法施行令(昭和二十五年政令第三百三十八号)第百十条の二第二号の規定に基づき、他の外壁の開口部から通常の火災時における火炎が到達するおそれがあるものを第三に定める。
建築基準法第二十七条第一項に規定する特殊建築物の主要構造部の構造方法等を定める件
第一 建築基準法施行令(以下「令」という。)第百十条第一号に掲げる基準に適合する建築基準法(以下「法」という。)第二十七条第一項に規定する特殊建築物の主要構造 部の構造方法は、次の各号に掲げる建築物の区分に応じ、それぞれ当該各号に定めるものとする。
一 法第二十七条第一項第二号に該当する建築物(同項各号(同項第二号にあっては、法別表第一(一)項に係る部分に限る。)に該当するものを除く。) 準耐火構造又は令第百九条の三各号に掲げる基準に適合する構造とすること。
二 地階を除く階数が三で、三階を下宿、共同住宅又は寄宿舎の用途に供するもの(三 階の一部を法別表第一(い)欄に掲げる用途(下宿、共同住宅及び寄宿舎を除く。) に供するもの及び法第二十七条第一項第二号(同表(二)項から(四)項までに係る 部分を除く。)から第四号までに該当するものを除く。)のうち防火地域以外の区域 内にあるものであって、次のイからハまでに掲げる基準(防火地域及び準防火地域以 外の区域内にあるものにあっては、イ及びロに掲げる基準)に適合するもの 一時間準耐火基準に適合する準耐火構造とすること。
イ 下宿の各宿泊室、共同住宅の各住戸又は寄宿舎の各寝室(以下「各宿泊室等」という。)に避難上有効なバルコニーその他これに類するものが設けられていること。 ただし、各宿泊室等から地上に通ずる主たる廊下、階段その他の通路が直接外気に 開放されたものであり、かつ、各宿泊室等の当該通路に面する開口部に法第二条第 九号の二ロに規定する防火設備が設けられている場合においては、この限りでない。
ロ 建築物の周囲(開口部(居室に設けられたものに限る。)がある外壁に面する部 分に限り、道に接する部分を除く。)に幅員が三メートル以上の通路(敷地の接する道まで達するものに限る。)が設けられていること。ただし、次に掲げる基準に 適合しているものについては、この限りでない。
(1) 各宿泊室等に避難上有効なバルコニーその他これに類するものが設けられていること。
(2) 各宿泊室等から地上に通ずる主たる廊下、階段その他の通路が、直接外気に開放されたものであり、かつ、各宿泊室等の当該通路に面する開口部に法第二条第九号の二ロに規定する防火設備が設けられていること。
(3) 令第百二十九条の二の三第一項第一号ハ(2)に掲げる基準に適合していること。
ハ 三階の各宿泊室等(各宿泊室等の階数が二以上であるものにあっては二階以下の階の部分を含む。)の外壁の開口部及び当該各宿泊室等以外の部分に面する開口部 (外壁の開口部又は直接外気に開放された廊下、階段その他の通路に面する開口部 にあっては、当該開口部から九十センチメートル未満の部分に当該各宿泊室等以外 の部分の開口部がないもの又は当該各宿泊室等以外の部分の開口部と五十センチメートル以上突出したひさし等(ひさし、袖壁その他これらに類するもので、その構造が、令第百二十九条の二の三第一項第一号ハ(2)に規定する構造であるものをいう。以下同じ。)で防火上有効に遮られているものを除く。)に法第二条第九号の二ロに規定する防火設備が設けられていること。
三 地階を除く階数が三で、三階を法別表第一(い)欄(三)項に掲げる用途に供する もの(三階の一部を法別表第一(い)欄に掲げる用途(同欄(三)項に掲げるものを 除く。)に供するもの及び法第二十七条第一項第二号(同表(二)項から(四)項ま でに係る部分を除く。)から第四号までに該当するものを除く。)であって、前号ロ (ただし書を除く。)に掲げる基準に適合するもの 一時間準耐火基準に適合する準 耐火構造とすること。
2 令第百十条第二号に掲げる基準に適合する法第二十七条第一項に規定する特殊建築物の主要構造部の構造方法は、耐火構造又は令第百八条の三第一項第一号若しくは第二号 に該当する構造とすることとする。
第二 令第百十条の三に規定する技術的基準に適合する法第二十七条第一項の特殊建築物の延焼するおそれがある外壁の開口部に設ける防火設備の構造方法は、次に定めるものとする。
一 法第二条第九号の二ロに規定する防火設備とすること。
二 法第六十四条の規定による認定を受けたもの(通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後二十分間当該加熱面以外の面(屋内に面するものに限る。)に火炎を出さないものに限る。)とすること。
第三 令第百十条の二第二号に規定する他の外壁の開口部から通常の火災時における火炎 が到達するおそれがあるものは、第一第一項第三号に掲げる建築物(一時間準耐火基準 に適合する準耐火構造(耐火構造を除く。)としたものに限る。)及び特定避難時間倒 壊等防止建築物(法第二十七条第一項第一号に該当する特殊建築物で、令第百十条第一 号に掲げる基準に適合するものとして同項の規定による認定を受けたものに限る。)の 外壁の開口部(次の各号のいずれにも該当しないものに限る。以下「他の外壁の開口部」 という。)の下端の中心点を水平方向に、それぞれ次の表一に掲げる式により計算した 水平移動距離又は最大水平移動距離のいずれか短い距離だけ移動したときにできる軌跡上の各点を、垂直上方に次の表二に掲げる式により計算した垂直移動距離又は最大垂直 移動距離のいずれか短い距離だけ移動したときにできる軌跡の範囲内の部分である外壁 の開口部(令第百十条の二第一号に掲げるもの及び他の外壁の開口部が設けられた防火区画内に設けられたものを除く。)とする。
一 スプリンクラー設備、水噴霧消火設備、泡消火設備その他これらに類するもので自動式のものを設けた室(通路に該当する室を除く。以下同じ。)に設けられたもの
二 天井(天井がない場合にあっては、屋根)の室内に面する部分の仕上げを準不燃材料による仕上げとした室(床面積が四十平方メートル以下であるものを除く。)に設けられたもの
三 昇降機その他の建築設備の機械室、不燃性の物品を保管する室、便所その他これらに類する室で、壁及び天井(天井がない場合にあっては、屋根)の室内に面する部分の仕上げを令第百二十八条の五第一項第二号に掲げる仕上げとしたものに設けられたもの
四 第一号から前号までに規定する室のみに隣接する通路その他防火上支障のない通路 に設けられたもの
五 法第二条第九号の二ロに規定する防火設備を設けたもの
六 開口部の高さが〇・三メートル以下のもの
七 開口面積が〇・二平方メートル以内のもの
表一
表二
附則 この告示は、平成二十七年六月一日から施行する。
附 則 (平成二七年一〇月八日国土交通省告示第一〇四七号) この告示は、公布の日から施行する。
附 則 (平成二八年四月二五日国土交通省告示第七〇七号) この告示は、平成二十八年六月一日から施行する。