バリニオンの定理
バリニオンの定理とは静力学で用いられ、主に建築分野で用いられる定理である。
「多くの力のある1点に対する力のモーメントの総和は、それらの力の合力のその点に対するモーメントに等しい」
つまり、以下の式で求められる。
例題
以下に例題として2級建築士試験の平成23年度第1問目を挙げる。
〔No.1〕図のような分布荷重の合力の作用線からA点までの距離として、正しいものは、次のうちどれか。
1.1.6m
1.2.2m
3.2.6m
4.2.8m
5.3.4m
解法
まず分力の大きさを求め、合力を求める。複雑な力が働く場合は以下の図のように分けて求める。
赤文字で示しているのが合力の力と距離である。
「バリニオンの定理」により、合力RのA点までの距離Xを以下のように求める。
20kN × Xm = (8kN × 1m) + (12kN × 4m)
20kN × Xm = 56 kN・m
よって、X = 2.8 m
出題:平成22年度2級学科3、No.01、平成23年度2級学科3、No.01